四半期報告書-第160期第1四半期(平成30年1月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/05/10 14:03
【資料】
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【項目】
26項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかな回復傾向が継続したものの、輸出・生産活動の上昇には一服感がみられました。
世界経済は、米国では税制改革や財政政策を背景に製造業の業況が一段と堅調さを増しましたが、鉄鋼・アルミ産業への関税措置決定等、米国政権下の政策動向の影響が懸念されています。中国経済では、内外需要の堅調さが持続し、欧州でも、景気拡大が持続しています。
このような状況の中、当社グループの主要関連産業であります鉄鋼産業は鋼材需要が堅調に推移し、半導体関連産業は需要が好調に推移しました。当社グループを取り巻く事業環境は、回復傾向が見え、また、セグメント別事業の最適化や原価低減等の効果も持続しております。
この他、企業市民としてコンプライアンス体制の一層の強化・拡充と、最良の製品を通して広く社会に貢献すべく品質管理の徹底を推進しております。
この結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高84億8千9百万円(前年同四半期比48.2%増)、営業利益18億9千7百万円(前年同四半期は営業損失6千1百万円)、経常利益19億6百万円(前年同四半期は経常損失5千万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益12億1千8百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失1億1千2百万円)と増収増益となりました。
なお、セグメント別の業績は次のとおりであります。
(炭素製品関連)
電極部門は、売価是正が進展し、主要原材料価格の上昇はあるものの事業環境は好転しております。
ファインカーボン部門は、半導体関連市場の好調さを背景に、炭素繊維および特殊炭素材料の販売は好調を維持しています。また、リチウムイオン電池負極材は、中国の環境対策により原料価格は上昇しましたが、販売は車載向けを中心に堅調さを維持しています。
この結果、売上高は78億3千5百万円(前年同四半期比48.4%増)となり、セグメント利益(営業利益)は18億6百万円(前年同四半期は営業損失1億6千4百万円)となりました。
(炭化けい素製品関連)
炭化けい素連続繊維の製造・販売は、新設した第2工場が本格操業を開始し、順調に推移しております。
売上高は4億2千8百万円(前年同四半期比96.9%増)となり、セグメント利益(営業利益)は5千4百万円(前年同四半期は営業損失7百万円)となりました。
(その他の事業)
その他の事業は、産業用機械の製造・販売が減少しました。
その結果、売上高は2億2千5百万円(前年同四半期比1.7%減)、営業利益は3千6百万円(前年同四半期比30.7%減)と減収減益となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間における総資産は、前連結会計年度末に比べ10億5千9百万円増加し、587億1千6百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金の増加8億4千7百万円、棚卸資産の増加7億9千7百万円等により、前連結会計年度末に比べ15億4千8百万円増加し、353億8千9百万円となりました。
固定資産は、投資有価証券の減少4億8千7百万円、有形固定資産の減価償却の進捗等による減少6千9百万円等があり、前連結会計年度末に比べ4億8千8百万円減少し、233億2千7百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ7億7千3百万円増加し、245億2千3百万円となりました。
流動負債は、仕入債務の増加9億5千6百万円等により、前連結会計年度末に比べ9億5千8百万円増加し、161億3千1百万円となりました。
固定負債は、長期繰延税金負債の減少1億1千5百万円、退職給付に係る負債の減少6千4百万円等により、前連結会計年度末に比べ1億8千5百万円減少し、83億9千1百万円となりました。
純資産は、配当金の支払5億5千4百万円、その他有価証券評価差額金の減少3億7千9百万円はありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益12億1千8百万円により、前連結会計年度末に比べ2億8千6百万円増加し、341億9千2百万円となりました。
(3)研究開発活動
当社グループの当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は8千3百万円(全額炭素製品関連セグメント)であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。