有価証券報告書-第117期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 14:14
【資料】
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【項目】
138項目
当社グループは2020年4月1日付で、ステンレス鋼事業を新たな事業の柱とするため、鋼(ハガネ)カンパニー内のステンレス鋼事業が「ステンレスカンパニー」として分離・独立いたしました。これに伴い、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
なお、セグメントに関する前連結会計年度との比較については、前連結会計年度の数値を変更後の区分方法により組み替えを行ったうえで比較しております。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(経営成績等の状況の概要)
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の停滞や個人消費の減少等により景気が著しく悪化し、下期にかけては個人消費や企業活動の持ち直し等がみられたものの、各地で感染の再拡大が続いており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境のもと、当連結会計年度の売上高は、主力製品である鋼材・鍛造品の需要が減少し、前連結会計年度(242,262百万円)に比べ15.4%減の204,908百万円となりました。
利益につきましては、販売数量の上期での大幅な減少、特殊鋼・鍛造品の販売価格の値下がり、第4四半期連結会計期間の鉄スクラップ価格高騰などにより、営業利益は前連結会計年度(13,901百万円)に比べ74.4%減の3,563百万円となりました。また、経常利益は前連結会計年度(13,776百万円)に比べ69.2%減の4,248百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度(8,543百万円)に比べ64.3%減の3,049百万円となりました。
なお、セグメント区分ごとの売上高は、次のようになっております。
鋼(ハガネ)カンパニー
主力製品である特殊鋼の販売数量の減少と販売価格の値下がりにより、当連結会計年度の売上高は68,216百万円と、前連結会計年度(82,830百万円)に比べ17.6%減少しました。
ステンレスカンパニー
主力製品であるステンレス鋼の販売数量の減少により、当連結会計年度の売上高は32,757百万円と、前連結会計年度(39,069百万円)に比べ16.2%減少しました。
鍛(キタエル)カンパニー
主力製品である自動車用型打鍛造品の販売数量の減少と販売価格の値下がりにより、当連結会計年度の売上高は86,012百万円と、前連結会計年度(102,018百万円)に比べ15.7%減少しました。
スマートカンパニー
電子部品及びセンサの売上の増加により、当連結会計年度の売上高は15,476百万円と、前連結会計年度(14,865百万円)に比べ4.1%増加しました。
その他事業
当連結会計年度の売上高は2,444百万円と、前連結会計年度(3,477百万円)に比べ29.7%減少しました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ33,660百万円増の314,040百万円となりました。
負債は、長期借入金の増加などにより、17,635百万円増の134,323百万円となりました。
純資産は、退職給付に係る調整累計額の増加などにより、16,025百万円増の179,716百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末(38,276百万円)に比べ15,886百万円増加し、54,163百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は14,793百万円と前連結会計年度(36,308百万円)に比べ21,515百万円減少しました。これは、仕入債務の増加による資金の増加3,768百万円(前連結会計年度は、仕入債務の減少による資金の減少8,732百万円)があったものの、税金等調整前当期純利益が4,717百万円と前連結会計年度(13,158百万円)に比べ8,441百万円減少、売上債権の増加による資金の減少5,420百万円(前連結会計年度は、売上債権の減少による資金の増加14,637百万円)、未払消費税等の減少による資金の減少1,379百万円(前連結会計年度は、未払消費税等の増加による資金の増加1,404百万円)があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は13,834百万円と前連結会計年度(24,517百万円)に比べ10,683百万円減少しました。これは、前連結会計年度に比べ有形固定資産の取得による支出が9,323百万円減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は14,168百万円(前連結会計年度は、財務活動による資金の減少3,290百万円)となりました。これは、前連結会計年度に比べ長期借入金の返済による支出が25,645百万円増加したものの、長期借入れによる収入が37,050百万円(前連結会計年度は、該当なし)、短期借入金の増加による資金の増加5,021百万円(前連結会計年度は、短期借入金の減少による資金の減少110百万円)があったことなどによるものであります。
(生産、受注及び販売の実績)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
鋼(ハガネ)カンパニー94,660△18.8
ステンレスカンパニー32,284△18.9
鍛(キタエル)カンパニー86,144△15.7
スマートカンパニー15,5906.2
その他事業14,854△16.8
合計243,535△16.3

(注) 1 セグメント間取引については、内部振替前の金額によっております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、スマートカンパニー及びその他事業は見込生産を行っているため、記載しておりません。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
鋼(ハガネ)カンパニー73,409△5.413,06166.0
ステンレスカンパニー32,247△15.35,098△9.1
鍛(キタエル)カンパニー96,3457.631,95947.8

(注) 1 セグメント間の内部受注金額は、消去しております。
2 当連結会計年度において、鋼(ハガネ)カンパニー及び鍛(キタエル)カンパニーの受注残高に著しい変動がありました。これは、前連結会計年度末は新型コロナウイルスの感染拡大により受注状況が悪化し、受注残高が著しく減少したものの、当連結会計年度末においては概ね回復してきたことなどによるものです。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
鋼(ハガネ)カンパニー68,216△17.6
ステンレスカンパニー32,757△16.2
鍛(キタエル)カンパニー86,012△15.7
スマートカンパニー15,4764.1
その他事業2,444△29.7
合計204,908△15.4

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
トヨタ自動車㈱26,46810.918,7809.2
豊田通商㈱52,83421.845,06922.0

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
①退職給付に係る資産及び退職給付に係る負債
退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び退職給付費用は、数理計算上使用される前提条件に基づいております。これらの前提条件には、割引率や年金資産の長期期待運用収益率等の多くの見積りが存在しております。特に割引率は重要な前提条件であり、期末時点の国債の市場利回りに基づき算定しております。実際の結果が前提条件と異なる場合又は前提条件が変更された場合に、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
②繰延税金資産
繰延税金資産は、税務上の繰越欠損金のうち未使用のもの及び将来減算一時差異を、利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しております。課税所得が生じる可能性の判断においては、事業計画等から将来獲得しうる課税所得の時期及び金額を合理的に見積り、それに基づき、繰延税金資産の計上金額を算定しております。これらの見積りは将来の不確実な経済状況及び会社の経営状況の影響を受け、実際に生じた時期及び金額が見積りと異なった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。また、税制改正により、実効税率が変更された場合に、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
③ 固定資産の減損
当社グループは過去の経営成績及び将来の事業計画等、固定資産の市場価値などから資産又は資産グループごとに固定資産の減損の兆候を把握し、兆候のある資産又は資産グループについては、将来キャッシュ・フローを見積り、将来キャッシュ・フローが固定資産の帳簿価額を下回った場合、帳簿価額が回収可能価額を超える部分について減損損失を認識しております。将来の事業計画等の将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額のうち使用価値の前提条件には、製品需要や製品価格、原材料、エネルギー及び副資材価格等の多くの見積りが存在します。将来、これらの前提条件の変動等により回収可能価額が減少した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(新型コロナウイルスの感染拡大の影響による会計上の見積り)
当社グループは、新型コロナウイルスの感染拡大による経営成績等への影響が当連結会計年度において概ね回復したものと仮定し、固定資産の減損及び繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りを行っております。
(2) 当連結会計年度の経営成績
当社グループの当連結会計年度の売上高は、上期にすべてのカンパニーで大幅に需要が減少した影響で、前連結会計年度と比較して15.4%減少し、204,908百万円となりました。
セグメント別の売上高については、鋼(ハガネ)カンパニーは特殊鋼の販売数量の減少と販売価格の値下がりにより、前連結会計年度と比較して17.6%減少、ステンレスカンパニーはステンレス鋼の販売数量の減少により、前連結会計年度と比較して16.2%減少、鍛(キタエル)カンパニーは鍛造品の販売数量の減少と販売価格の値下がりにより、前連結会計年度と比較して15.7%減少、スマートカンパニーは電子部品及びセンサの売上の増加により、前連結会計年度と比較して4.1%増加しました。
利益につきましては、販売数量の上期での大幅な減少、特殊鋼・鍛造品の販売価格の値下がり、第4四半期連結会計期間の鉄スクラップ価格高騰などにより、当連結会計年度の営業利益は3,563百万円となり、前連結会計年度(13,901百万円)に比べ10,338百万円減少しました。経常利益は4,248百万円となり、前連結会計年度(13,776百万円)に比べ9,528百万円減少しました。親会社株主に帰属する当期純利益は3,049百万円となり、前連結会計年度(8,543百万円)に比べ5,494百万円減少しました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度末の現金及び現金同等物期末残高は、前連結会計年度末(38,276百万円)に比べ15,886百万円増加し、54,163百万円となりました。
これは、営業活動によるキャッシュ・フローが14,793百万円の資金の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが13,834百万円の資金の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが14,168百万円の資金の増加であったことによるものであります。
当社グループは、中期的には製造設備の合理化や生産能力増強、安定供給のための設備保全に対応するための設備投資を計画的に行っていく予定でありますので、今後も、営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローの状況を睨みながら、必要に応じて外部資金の調達を行い資金の流動性を維持するとともに、営業活動によるキャッシュ・フローの増加に努め有利子負債の削減を図っていく所存であります。
なお、当連結会計年度末の自己資本比率は54.1%(前連結会計年度末は55.2%)となっており、安定した財務基盤を維持しております。新型コロナウイルス感染拡大が継続する厳しい環境下においても、グローバルで金融機関との良好な関係を維持し、資金流動性と調達力を確保してまいります。
(4) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが目標とする経営指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。当連結会計年度の経営成績は2020年度を最終年とした中期経営計画の目標とする経営指標(連結売上高2,500億円以上、連結営業利益200億円以上)に対して、新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の減速による影響等も相まって、当連結会計年度の売上高は204,908百万円、営業利益は3,563百万円となっております。新型コロナウイルス感染拡大の継続や特殊鋼の原材料である鉄スクラップ価格の高騰傾向が続く見通しであるなど、経営環境は先行き不透明な状況が継続しておりますが、「愛知製鋼グループ 2021-23年度 中期経営計画」の最終年にあたる2023年度に連結売上高2,508億円、連結営業利益150億円の達成を目指してまいります。

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