有価証券報告書-第101期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/23 11:47
【資料】
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【項目】
169項目
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度のわが国経済における景気は、緩やかに回復してきました。個人消費は、雇用・所得環境の改善の動きが続く中で持ち直しの動きがみられています。また、企業の設備投資も回復傾向にあります。一方で足元では、米国の通商政策の動向など不透明感がみられます。通商政策による影響の広がりから、景気動向の下振れリスク、物価動向、為替水準、各国による金融政策などの変動影響を注視していく必要があります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。
(単位:百万円、%)
売上収益営業利益調整後営業利益税引前利益親会社の所有者に
帰属する当期利益
当期574,94539,40843,95342,65328,314
前期578,56442,25040,44845,06830,555
前期差
(増減率)
-3,618
(-0.6%)
-2,842
(-6.7%)
3,505
(8.7%)
-2,414
(-5.4%)
-2,241
(-7.3%)

(注)調整後営業利益は、営業利益から、特別損益に該当する項目、為替差損益、在庫評価損益、環境費用引当、固定資産税(平準化)、有給休暇引当を調整し算出しております。
当連結会計年度の売上収益は、主要需要先である自動車関連の受注減少などにより、前期比36億18百万円減収の5,749億45百万円となりました。なお、売上収益の詳細はセグメントごとの経営成績をご覧ください。
主要原材料である鉄屑価格は、価格水準としては高位であるものの第2四半期以降は弱含んで推移しました。また、ニッケル価格は、下期にかけて緩やかに低下しました。原油・LNG市況は引き続き高値で推移したことにより、電力などのエネルギーコストは高位で推移しました。全般的に原燃料価格は高位であり、徹底したコスト削減および販売価格への反映に継続して取り組み、適正マージン確保に努めております。なお、当連結会計年度において、清算手続き中の中国磁石子会社で発生した21億93百万円の追加費用を営業利益に含めて計上しております。
この結果、前期にイオンモール熱田の転借地権付建物信託受益権の売却益72億30百万円を計上したこともあり、営業利益は、前期比28億42百万円減益の394億8百万円、税引前利益は前期比24億14百万円減益の426億53百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比22億41百万円減益の283億14百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(単位:百万円、%)
売上収益営業利益
前期当期前期差
(増減率)
前期当期前期差
特殊鋼鋼材218,743210,162-8,581
(-3.9%)
13,72412,088-1,635
機能材料・
磁性材料
202,384200,863-1,520
(-0.8%)
10,27511,028753
自動車部品・
産業機械部品
104,996113,0318,034
(7.7%)
5,71911,3375,618
エンジニアリング23,09124,067975
(4.2%)
2,1362,20164
流通・サービス29,34726,820-2,526
(-8.6%)
10,3692,770-7,599

特殊鋼鋼材
構造用鋼においては、中国などにおける日系自動車販売不振の影響で需要が減少したこと、また産業機械関連の需要も低調であったことにより数量が減少しました。また、工具鋼に関しても自動車関連の需要低迷を受け数量は減少しました。この結果、当セグメントは前期比で減収減益となりました。
機能材料・磁性材料
ステンレス鋼は、産業機械関連の需要回復に一部足踏みの動きがみられますが、データセンター用のHDD(ハードディスクドライブ)向け需要が上期に増加したこともあり、数量は増加しました。高合金は電機・電子関連の需要が回復したことにより、数量が増加しました。磁石製品は産業機械関連などの需要減少に加え中国磁石子会社清算により、売上収益は減少しました。チタン製品は、医療関連など足元で一部在庫調整はあるものの原料市況や円安の影響もあり、売上収益は増加しました。この結果、当セグメントの売上収益はニッケル市況が弱含んで推移したことなどにより前期比で減収となりましたが、営業利益は前期比で増益となりました。
自動車部品・産業機械部品
エンジンバルブ部品は北米などにおける需要増加を受け、売上収益は増加しました。精密鋳造品はターボ関連の需要が増加しました。型鍛造品は自動車およびトラック関連の需要減少などにより、数量は減少しました。自由鍛造品は、航空機関連および重電関連の需要が堅調に推移したことに加え、掘削関連の製造認定取得が進んだことで受注が増加し、売上収益は増加しました。この結果、当セグメントの売上収益は前期比で増収、営業利益は大幅な増益となりました。
エンジニアリング
鉄鋼用溶解設備の売上が増加したことなどにより、当セグメントは前期比で増収増益となりました。
当社グループが目標とする経営指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。2026年度の当該指標の達成を目指し、行動方針として掲げた①事業ポートフォリオの変革、②経営基盤の強靭化、③ESG経営の高度化を推進してまいります。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
特殊鋼鋼材209,922△4.0
機能材料・磁性材料201,655+0.2
自動車部品・産業機械部品113,967+7.7
エンジニアリング24,067+4.2
合計549,613+0.2

(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
② 受注状況
当社グループ(当社および当社の連結子会社)の受注・販売形態は、素材供給等のグループ間取引が多岐にわたり、また受注生産形態をとらない製品もあるため、セグメントごとに受注規模を金額あるいは重量で示すことは行っておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
特殊鋼鋼材210,162△3.9
機能材料・磁性材料200,863△0.8
自動車部品・産業機械部品113,031+7.7
エンジニアリング24,067+4.2
流通・サービス26,820△8.6
合計574,945△0.6

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手別の販売実績は、総販売実績に対する販売割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 財政状態
当社グループの当連結会計年度末の資産合計は、前期末に比べ57億59百万円減少し7,829億74百万円となりました。資産合計の増減の主な内訳は、有形固定資産の増加144億38百万円、その他の金融資産(非流動資産)の減少272億45百万円であります。
資産合計の増減の主な要因は、下記のとおりであります。
・有形固定資産は、自動車部品・産業機械部品事業および機能材料・磁性材料事業を中心とした成長分野への戦略設備投資等を推進したことにより増加しております。
・その他の金融資産(非流動資産)は、政策保有株式の縮減のため、株式の売却等を行ったことにより減少しております。
なお、現金及び現金同等物が増加、営業債権及びその他の債権が減少しているのは、主として前連結会計年度において期末日が金融機関の休日であった影響によります。
また、当社グループの当連結会計年度末の非支配持分を含めた資本は、前期末に比べ118億30百万円増加し4,691億44百万円となりました。資本の増減の主な内訳は、利益剰余金の増加206億45百万円、自己株式の増加84億4百万円であります。
資本の増減の主な要因は、下記のとおりであります。
・親会社の所有者に帰属する当期利益283億14百万円の計上等により利益剰余金は増加しております。
・資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とすること、および株主還元の拡充を図ることを目的とし、自己株式を取得したことにより、自己株式が増加しております。
この結果、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は54.8%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前期末に比べ152億10百万円増加し、612億18百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、535億16百万円(前期は502億39百万円の資金の増加)となりました。増加の主な内訳は、税引前利益426億53百万円、営業債権及びその他の債権の減少235億78百万円であり、減少の主な内訳は、法人所得税の支払額254億円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、155億86百万円(前期は136億18百万円の資金の増加)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産、無形資産及び投資不動産の取得による支出416億46百万円であります。収入の主な内訳は、資本性金融商品の売却による収入242億3百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、227億15百万円(前期は764億84百万円の資金の減少)となりました。支出の主な内訳は、借入金の返済による支出308億33百万円、配当金の支払額100億33百万円であります。収入の主な内訳は、借入れによる収入180億90百万円であります。
当社グループでは、原燃料価格の高位継続、労務コストの上昇、高付加価値品の拡大等により運転資金が高止まりしていることから、コスト上昇に応じた販売価格の改定を進めるとともに、生産リードタイム短縮による棚卸資産の削減や原価低減活動、固定費等の圧縮を推し進め、安定的なキャッシュ・フローを創出するよう事業活動を続けてまいります。設備投資資金は長期借入金や社債により、運転資金は短期借入金により安定的に調達することを基本方針としております。また、手元流動性の適正レベルは時々の環境を考慮し、弾力的に運営してまいります。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の判断、見積りおよび仮定」に記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

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