有価証券報告書-第97期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 13:51
【資料】
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【項目】
147項目
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、年度前半は厳しい状況で推移しましたが、年度後半にかけては輸出や鉱工業生産に持ち直しの動きがみられ、景気は回復基調に転じました。しかしながら、足元では新型コロナウイルスの変異種等により感染症が再拡大しており、先行きは依然として不透明な状況が継続しております。
このような経済環境の中、特殊鋼の主要需要先である自動車関連の受注は、第1四半期を底に回復基調となり、第3四半期以降は前年同期を上回る水準まで回復しましたが、年度累計においては、前期比で減少しました。産業機械の受注は経済活動の停滞で減少していましたが、第3四半期から回復基調となり、第4四半期については、外需の牽引により前年同期を上回る水準まで回復しました。また半導体関連の受注は、設備投資の回復により堅調に推移しました。この結果、足元での受注は回復しているものの、年度前半における減少の影響を大きく受け、鋼材売上数量は前年同期比で減少しました。一方、原材料・資材関係については、鉄屑価格は第3四半期から国内需給のタイト化および国際価格の上昇により急激に高騰しましたが、前期対比では概ね同水準となり、また製鋼工程で使用する黒鉛電極等の副資材価格は下向きとなりました。
この結果、当連結会計年度の連結経営成績は、売上高は前期比776億98百万円減収の4,127億22百万円、経常利益は前期比116億56百万円減益の126億42百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比64億71百万円減益の45億16百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
特殊鋼鋼材
構造用鋼は、主要需要先である自動車関連や産業機械向けの受注減少を受け、前期比で数量が減少しました。工具鋼も、足元では自動車関連や中国向けの受注を中心に回復の動きがあるものの、前期比では数量が減少しました。主要原材料である鉄屑価格は、概ね前期と同水準となり、また製鋼工程で使用する黒鉛電極等の副資材価格は下向きとなりました。
この結果、当連結会計年度における特殊鋼鋼材の売上高は、売上数量の減少により前期比19.7%減少の1,458億42百万円、営業損益は、一部連結子会社における退職給付債務の計算方法の変更による影響もあり、前期比77億80百万円減益の26億32百万円の損失となりました。
機能材料・磁性材料
ステンレス鋼および高合金は、半導体関連の受注は設備投資の回復により堅調に推移しましたが、自動車関連や産業機械向けの受注は回復基調にあるものの、前期比では数量が減少しました。磁石製品および粉末製品も、自動車関連需要で回復基調となりましたが、前期比では売上高が減少しました。
この結果、当連結会計年度における機能材料・磁性材料の売上高は、売上数量の減少により前期比10.7%減少の1,494億20百万円、営業利益は前期比14億65百万円減益の121億72百万円となりました。
自動車部品・産業機械部品
自由鍛造品は、重電需要が好調に推移しましたが、航空機需要等が減少し、売上高は前期比で減少しました。エンジンバルブ部品・型鍛造品は自動車生産の減少を受け、精密鋳造品は、自動車生産の減少に伴うターボ関連製品の需要が減少し、それぞれ売上高は前期比で減少しました。
この結果、当連結会計年度における自動車部品・産業機械部品の売上高は、売上数量の減少により前期比17.0%減少の807億50百万円、営業損益は前期比25億40百万円減益の21億9百万円の損失となりました。
エンジニアリング
自動車部品向け熱処理炉の受注減少およびメンテナンス事業の案件減少により、当連結会計年度におけるエンジニアリングの売上高は、前期比24.0%減少の202億5百万円、営業利益は前期比21億1百万円減益の8億58百万円となりました。
流通・サービス
当連結会計年度における売上高は、前期比5.5%減少の165億4百万円、営業利益は前期比7億94百万円減益の17億86百万円となりました。
当社グループが目標としてまいりました2020中期経営計画の経営指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。また、今後目標とする新たな経営指標につきましては、現在策定中であり、決定次第速やかに公表いたします。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
特殊鋼鋼材146,078△19.4
機能材料・磁性材料148,625△11.0
自動車部品・産業機械部品80,220△17.6
エンジニアリング20,205△24.0
合計395,129△16.3

(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当社グループ(当社および当社の連結子会社)の受注・販売形態は、素材供給等のグループ間取引が多岐にわたり、また受注生産形態をとらない製品もあるため、セグメントごとに受注規模を金額あるいは重量で示すことは行っておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
特殊鋼鋼材145,842△19.7
機能材料・磁性材料149,420△10.7
自動車部品・産業機械部品80,750△17.0
エンジニアリング20,205△24.0
流通・サービス16,504△5.5
合計412,722△15.8

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手別の販売実績は、総販売実績に対する販売割合が100分の10以上の相手先が
ないため、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当社グループの当連結会計年度末の総資産は、前期末に比べ396億7百万円増加し6,655億6百万円となりました。総資産の増加の主な内訳は、「現金及び預金」の増加77億56百万円、「受取手形及び売掛金」の増加81億90百万円、「投資有価証券」の増加286億16百万円、減少の主な内訳は、「たな卸資産」の減少86億41百万円、「有形固定資産」の減少56億46百万円であります。
総資産の増減の主な内訳と要因は、下記のとおりであります。
・「現金及び預金」は、新型コロナウイルス感染症に伴う事業や金融環境の変化に対応するため手元資金の流動性を高めたことにより増加しております。
・「受取手形及び売掛金」は、第4四半期以降に売上が伸長したため増加しております。
・「投資有価証券」は、保有株式の時価の上昇等により増加しております。
・「たな卸資産」は、高水準となっていた前期末在庫の適正化を図ったことにより減少しております。
・「有形固定資産」は、設備投資を機能材料・磁性材料事業の合理化投資等に厳選したこと、自動車部品・産業機械部品事業の一部連結子会社において収益性が低下した事業用資産を当期に減損したことにより減少しております。
また、当社グループの当連結会計年度末の非支配株主持分を含めた純資産は、前期末に比べ302億17百万円増加し3,393億53百万円となりました。純資産の増加の主な内訳と要因は、親会社株主に帰属する当期純利益45億16百万円の計上等による「利益剰余金」の増加42億21百万円、保有株式の時価の上昇等による「その他有価証券評価差額金」の増加212億11百万円であります。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は45.6%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前期末に比べ77億15百万円増加し、655億58百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、337億66百万円(前期比72億67百万円の減少)となりました。収入の主な内訳としては、税金等調整前当期純利益100億65百万円、非資金損益項目である減価償却費259億12百万円、たな卸資産の減少83億33百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加79億49百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、293億95百万円(前期比99億30百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出278億19百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、29億99百万円(前期比75億27百万円の減少)となりました。収入の主な内訳は、長期借入れによる収入327億91百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出177億73百万円、コマーシャル・ペーパーの減少70億円であります。
当社グループでは、受注回復に伴い営業収入を拡大させるとともに、たな卸資産の増加抑制、固定費を中心としたコスト圧縮を推し進め、安定的なキャッシュ・フローを創出するよう事業活動を続けてまいります。設備投資資金は長期借入金や社債により、運転資金は短期借入金により安定的に調達することを基本方針としております。また、手元流動性の適正レベルは時々の環境を考慮し、弾力的に運営してまいります。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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