有価証券報告書-第145期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

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2015/06/25 16:08
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有報資料

今後の世界経済は、全体では緩やかな景気の回復が期待され、日本経済につきましても、当面、個人消費などに弱さが残ると見込まれるものの、回復基調が緩やかに継続することが期待されます。しかしながら、米国の金融政策正常化に向けた動きの影響、新興国経済の不確実性や政情不安によって、景気が下振れするリスクは依然存在しており、世界経済は引き続き不透明な展開が予想されます。
このような情勢のもと、当社グループは、住友事業精神と当社グループ経営理念を事業活動の根底に置き、S(安全)、E(環境)、Q(品質)、C(コスト)、D(物流・納期)、D(研究開発)の一層の強化に努めながら、イノベーション(事業の革新)というキーワードの下、中期経営計画「17VISION」の実現に向けて取り組んでおり、各事業においては次の施策を進めてまいります。
まず、自動車関連事業では、ワイヤーハーネスで、自動車の軽量化に寄与するアルミハーネスや環境対応車向けの高電圧ハーネス、複雑化・高度化する自動車の電子制御に対応した電装部品等、新製品の開発・拡販に引き続き注力し、グローバル総合部品メーカーを目指してまいります。住友理工㈱(2014年10月1日付で東海ゴム工業㈱より商号変更)は、自動車用防振ゴム・ホースにおいて、買収した海外事業との相乗効果を発揮していくとともに、グローバルサプライヤーとして非日系ユーザーへの本格参入を推進してまいります。
情報通信関連事業では、収益性を高めるため、海底ケーブル用の極低損失光ファイバ等の拡販に取り組むほか、100Gbps*の高速光デバイス、携帯基地局用GaN(窒化ガリウム)デバイスや高度道路交通システム等にも注力してまいります。また、ネットワーク・システム事業においては、通信と放送の融合が進むなか、これらに関する事業を営む当社100%子会社の住友電工ネットワークス㈱及び㈱ブロードネットマックスの一部の事業を当社に統合し、ビジネスチャンスを的確に捉えた製品開発や海外への拡販を含めた事業展開を一段と推進してまいります。
* Gbps:gigabits per secondの略で、通信速度を表す単位。1Gbpsは1秒間に10億ビットのデータを送れることを表します。
エレクトロニクス関連事業では、携帯機器用FPCや電子ワイヤー、照射チューブについて、グローバル営業・生産体制を強化し、一段のコスト低減と収益力の改善を推進いたします。また、FPCのさらなる高精細・極薄・高耐熱化に取り組むとともに、高速伝送ケーブルを応用した省スペース高速配線材や車載用FPC等への事業拡大にも注力してまいります。
環境エネルギー関連事業では、2014年4月1日付で100%子会社化した㈱ジェイ・パワーシステムズとより密接に連携し、高電圧・長距離海底ケーブルの大型案件の受注に向け、営業活動強化、コスト低減や技術開発に取り組んでまいります。このほか、電池用金属多孔体や環境対応車向けのモーター用巻線の拡販などにも注力するとともに、環境負荷の低減、電力品質の維持・向上、セキュリティの確保を実現するためのスマートエネルギーシステム関連製品の開発・拡販により、新しい電力・エネルギー社会に対応してまいります。
産業素材関連事業では、堅調な自動車等モビリティ市場の成長を背景として、超硬工具のグローバル展開を加速するとともに、メキシコ、インドネシア、タイで焼結部品の生産能力を増強中です。これらにより、グローバルな供給体制、原料調達の強化を一段と進めてまいります。また、コア技術の強化・革新を進め、超硬工具でナノ多結晶ダイヤモンド、焼結部品で自動車電動化対応製品等の新製品の拡販にも、引き続き注力してまいります。
研究開発におきましては、オリジナリティがありかつ収益力に優れた新事業、新製品の創出に努めてまいります。具体的には、新しい電力・エネルギー社会の実現に向けてレドックスフロー電池、集光型太陽光発電装置、超電導製品、電力線通信応用製品、溶融塩電解液電池などの開発をはじめ、マグネシウム合金板材、バラスト水処理装置や
データセンター向け大容量配線材などの事業化に注力します。さらに将来に向けては、先進交通安全システムや新たな機能を発現する新材料の探索など、社会ニーズを踏まえ当社グループの特徴を生かした新製品の開発に取り組んでまいります。
当社は、㈱ジェイ・パワーシステムズとともに、高圧・特別高圧電力ケーブルの取引に関し、欧州競争法に違反する行為があったとして、2014年4月に欧州委員会より課徴金を課されたほか、自動車用ワイヤーハーネス関連製品の取引に関し、2014年8月に中国の国家発展改革委員会から同国独占禁止法に基づき課徴金納付を命じられております。いずれも2008年ないし2009年以前の違反行為について処分を受けたものであり、新たな違反行為が発見されたものではありませんが、長期に亘りご心配とご迷惑をお掛けしておりますことを深くお詫び申し上げます。なお、当社及び関係会社は、これらの競争当局の調査への協力により、課徴金の減額を受けております。当社は、2010年6月に「競争法コンプライアンス規程」を制定し、専任組織等による運用体制を構築するなど、グ
ループ全体の競争法コンプライアンス体制を強化してまいりましたが、改めて事態を深刻かつ厳粛に受け止め、公正な事業活動の実践に真摯に取り組んでまいります。

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