訂正有価証券報告書-第102期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比769百万円増加し22,753百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末比246百万円減少の8,457百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末比1,015百万円増加し14,295百万円となりました。
②経営成績の状況
当社グループの売上高は、17,755百万円と前連結会計年度比1,030百万円、5.5%の減収となりました。
営業利益は、2,260百万円と前連結会計年度比147百万円、7.0%の増益となりました。
経常利益は、2,322百万円と前連結会計年度比146百万円、6.7%の増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、1,187百万円と前連結会計年度比664百万円、35.9%の減益となりました。
(セグメント業績について)
当社グループは、「電線・デバイス事業」の単一セグメントとしておりますが、主力製品分野の概況は以下のとおりであります。
電線・ヒータ分野は、自動車向けシート用ヒータ線やパソコンの電源トランスに使用される三層絶縁電線は前期より微増でしたが、鉄道向け信号ケーブル、中国子会社のヒータ製品が減少したことにより、分野全体では前期より売上高は減少しました。
デバイス分野は、スマートフォンのカメラモジュールの手振れ補正用のサスペンションワイヤは増加しましたが、スマートフォンなどの基板導通検査冶具に使用されるコンタクトプローブは前期並みであり、中国子会社の焼付線やプリンター向けのフレキシブルフラットケーブル、マイクロウェーブ用同軸ケーブルアセンブリが減少したことにより、分野全体では前期より売上高は減少しました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、8,258百万円と前連結会計年度末比658百万円の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,361百万円と前連結会計年度比60百万円の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△937百万円と前連結会計年度比3百万円の減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△734百万円と前連結会計年度比373百万円の減少となりました。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、単一セグメントでありますので、以下の当連結会計年度のa.生産実績、b.受注実績、c.販売実績は、当社グループの合計で記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2018年3月期から開始した4ヵ年の中期経営計画「2020中期経営計画」を達成するために、既存の主要製品について、顧客ニーズに対応した生産体制の強化を図るとともに品質向上と原価低減により、環境変化にも造り負けしない生産体制を構築し、受注拡大に努めております。また、新規事業の創出に向けて当社固有技術、特殊技術を活かした新製品開発の推進、新規顧客の開拓に注力し、成長路線への転換を加速させております。
③資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
3.キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを利用しています。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
④経営成績等
(a)財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比で769百万円増加し22,753百万円、3.5%の増加となりました。流動資産は、925百万円増加し14,218百万円となりました。主な要因は、たな卸資産155百万円の減少がありましたが、現金及び預金、預け金635百万円、受取手形及び売掛金457百万円の増加によるものであり、前連結会計年度末比7.0%の増加となりました。
固定資産は、156百万円減少し8,535百万円となりました。主な要因は投資有価証券396百万円、有形固定資産182百万円の増加がありましたが、繰延税金資産731百万円の減少によるものであり、前連結会計年度末比1.8%の減少となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末比で246百万円減少し8,457百万円となりました。主な要因は、有利子負債193百万円、退職給付に係る負債50百万円の減少によるものであり、前連結会計年度末比2.8%の減少となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末比で1,015百万円増加し14,295百万円となりました。主な要因は、自己株式148百万円の取得がありましたが、資本剰余金94百万円、利益剰余金779百万円、その他有価証券評価差額金258百万円の増加によるものであり、前連結会計年度末比7.6%の増加となりました。これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末比2.2ポイント増の59.4%となりました。
(b)経営成績の分析
当連結会計年度における経済情勢は、米中間の貿易摩擦や英国のEU離脱問題など、先行きが不透明な状況が続きました。当社を取り巻く事業環境は、そうした影響も受け需要の回復が遅れ厳しい状況のうちに推移しました。更に、年度末にかけて新型コロナウイルス感染症が急速に拡大し、世界各国において感染症拡大を防ぐための移動の規制、物流の停滞、操業の一時停止などによる経済活動、社会活動への影響が深刻化しました。
このような経営環境の中、当社グループは、主力製品の拡販に注力するとともに、特長ある技術を活かした新製品の開発、新規顧客の開拓を推進してまいりました。また、高付加価値製品の拡充、原価低減、たな卸資産の削減を推進することなどにより収益力の向上に努めてまいりました。生産体制の面では、中期経営計画の事業方針に基づき今後の事業拡大に向けて生産体制の増強を図ってまいりました。海外拠点においては、フィリピンにある子会社において2018年に新設した工場が本格稼働し、今後の需要増に対応し得る生産体制としました。また、国内においては、上田事業所リニューアルの一環として、同敷地内に新工場の建設を開始しております。今後の増産及び生産効率向上を図り、また、安全で働きやすい環境づくりも目指して、創立80周年を迎える2020年11月竣工を予定しております。
当連結会計年度の売上高については計画19,000百万円に対して17,755百万円となり、また、前連結会計年度比においても1,030百万円減収となりました。要因といたしまして、鉄道ケーブルや中国子会社の焼付線、ヒータ製品の受注減少などの影響によるものです。
営業利益については計画2,300百万円に対して2,260百万円となりましたが、前連結会計年度比では147百万円増益となりました。これは2017年度に発生したインドネシア子会社の火災からの復旧策として立ち上げた、フィリピン子会社新工場の操業が軌道に乗り原価率が低減できたこと、また、スマートフォンのカメラモジュールの手振れ補正用に使用されるサスペンションワイヤの増加などによるものです。
経常利益は、営業利益の増加を受けて前連結会計年度比146百万円増益の2,322百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等調整額は前連結会計年度において194百万円の利益計上でしたが、当連結会計年度は見積もりの結果468百万円の損失計上となったことから、前期比664百万円減少し、1,187百万円となりました。
(c)資金の財源及び流動性についての分析
(1)キャッシュ・フローの分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,361百万円(前連結会計年度比60百万円の増加)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益2,219百万円、減価償却費712百万円、売上債権の増加額483百万円、たな卸資産の減少額139百万円、法人税等の支払額423百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、△937百万円(前連結会計年度比3百万円の減少)となりました。
これは主に、生産設備取得に係る設備投資に係る有形固定資産の取得支出963百万円によるものであります。今後も将来の持続的な成長に向けて中長期的に必要な設備投資に取り組んでまいります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、△734百万円(前連結会計年度比373百万円の減少)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出473百万円、自己株式の取得による支出150百万円、配当金の支払額406百万円によるものであります。今後もコスト削減等により営業活動によるキャッシュ・フローの改善を図るとともに、有利子負債の削減及び株主様への利益還元に取り組んでまいります。
(2)資金需要
当社グループの資金需要の主なものは設備投資・出資等の長期資金需要と製品製造のための材料及び部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。
(3)財務政策
当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを財務政策の基本方針としております。設備投資・出資等の長期資金需要に対しては、内部留保、長期借入債務により、また、運転資金需要には、短期借入債務により対応しております。借入債務については、主に金融機関からの借入によって調達しております。
資金マネジメントについては、当社と国内及び国外の連結子会社で、緊密な連携をとることにより、グローバルな資金効率の向上を図っております。
(d)経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの現在の中期経営計画は、2017年度から2020年度までを対象としており、具体的な数値目標として、最終年度(2020年度)は、以下の連結業績目標を掲げております。
※ 2018年度から2020年度の3年間累計
2018年度には当初計画しておりました、2020年度の中期経営計画の経営数値目標を上方修正しましたが、2020年度は新型コロナウイルスの影響により足元は市場環境が不透明であります。特に、当社の製品群に関係するものとしましては、自動車業界で世界的に工場操業停止などの需要の落ち込みが予測されており、当社もその影響を受ける可能性がございます。また、海外子会社におきましても、中国子会社、フィリピン子会社の上半期での操業低下となっており、これらの影響につきましては、足元の実績をもとに、2020年度上半期に渡り影響が続き、下半期に入ってから回復していくと考えており、2020年度の業績予想値に反映しております。ただ、このような状況におきましても、当社の事業自体は強みを保持しており、その終息を見据え、今後も戦略、施策の実施を着実に進めていく次第であります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比769百万円増加し22,753百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末比246百万円減少の8,457百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末比1,015百万円増加し14,295百万円となりました。
②経営成績の状況
当社グループの売上高は、17,755百万円と前連結会計年度比1,030百万円、5.5%の減収となりました。
営業利益は、2,260百万円と前連結会計年度比147百万円、7.0%の増益となりました。
経常利益は、2,322百万円と前連結会計年度比146百万円、6.7%の増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、1,187百万円と前連結会計年度比664百万円、35.9%の減益となりました。
(セグメント業績について)
当社グループは、「電線・デバイス事業」の単一セグメントとしておりますが、主力製品分野の概況は以下のとおりであります。
電線・ヒータ分野は、自動車向けシート用ヒータ線やパソコンの電源トランスに使用される三層絶縁電線は前期より微増でしたが、鉄道向け信号ケーブル、中国子会社のヒータ製品が減少したことにより、分野全体では前期より売上高は減少しました。
デバイス分野は、スマートフォンのカメラモジュールの手振れ補正用のサスペンションワイヤは増加しましたが、スマートフォンなどの基板導通検査冶具に使用されるコンタクトプローブは前期並みであり、中国子会社の焼付線やプリンター向けのフレキシブルフラットケーブル、マイクロウェーブ用同軸ケーブルアセンブリが減少したことにより、分野全体では前期より売上高は減少しました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、8,258百万円と前連結会計年度末比658百万円の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,361百万円と前連結会計年度比60百万円の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△937百万円と前連結会計年度比3百万円の減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△734百万円と前連結会計年度比373百万円の減少となりました。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループは、単一セグメントでありますので、以下の当連結会計年度のa.生産実績、b.受注実績、c.販売実績は、当社グループの合計で記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 全部門の合計 | 15,543 | 93.0 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 全部門の合計 | 17,548 | 95.0 | 2,454 | 92.2 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 全部門の合計 | 17,755 | 94.5 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2018年3月期から開始した4ヵ年の中期経営計画「2020中期経営計画」を達成するために、既存の主要製品について、顧客ニーズに対応した生産体制の強化を図るとともに品質向上と原価低減により、環境変化にも造り負けしない生産体制を構築し、受注拡大に努めております。また、新規事業の創出に向けて当社固有技術、特殊技術を活かした新製品開発の推進、新規顧客の開拓に注力し、成長路線への転換を加速させております。
③資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 40.2 | 46.5 | 52.9 | 57.2 | 59.4 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 34.7 | 64.1 | 112.9 | 59.8 | 72.4 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 1.6 | 1.2 | 1.0 | 1.1 | 1.0 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 27.4 | 35.3 | 48.6 | 37.8 | 42.4 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
3.キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを利用しています。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
④経営成績等
(a)財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比で769百万円増加し22,753百万円、3.5%の増加となりました。流動資産は、925百万円増加し14,218百万円となりました。主な要因は、たな卸資産155百万円の減少がありましたが、現金及び預金、預け金635百万円、受取手形及び売掛金457百万円の増加によるものであり、前連結会計年度末比7.0%の増加となりました。
固定資産は、156百万円減少し8,535百万円となりました。主な要因は投資有価証券396百万円、有形固定資産182百万円の増加がありましたが、繰延税金資産731百万円の減少によるものであり、前連結会計年度末比1.8%の減少となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末比で246百万円減少し8,457百万円となりました。主な要因は、有利子負債193百万円、退職給付に係る負債50百万円の減少によるものであり、前連結会計年度末比2.8%の減少となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末比で1,015百万円増加し14,295百万円となりました。主な要因は、自己株式148百万円の取得がありましたが、資本剰余金94百万円、利益剰余金779百万円、その他有価証券評価差額金258百万円の増加によるものであり、前連結会計年度末比7.6%の増加となりました。これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末比2.2ポイント増の59.4%となりました。
(b)経営成績の分析
当連結会計年度における経済情勢は、米中間の貿易摩擦や英国のEU離脱問題など、先行きが不透明な状況が続きました。当社を取り巻く事業環境は、そうした影響も受け需要の回復が遅れ厳しい状況のうちに推移しました。更に、年度末にかけて新型コロナウイルス感染症が急速に拡大し、世界各国において感染症拡大を防ぐための移動の規制、物流の停滞、操業の一時停止などによる経済活動、社会活動への影響が深刻化しました。
このような経営環境の中、当社グループは、主力製品の拡販に注力するとともに、特長ある技術を活かした新製品の開発、新規顧客の開拓を推進してまいりました。また、高付加価値製品の拡充、原価低減、たな卸資産の削減を推進することなどにより収益力の向上に努めてまいりました。生産体制の面では、中期経営計画の事業方針に基づき今後の事業拡大に向けて生産体制の増強を図ってまいりました。海外拠点においては、フィリピンにある子会社において2018年に新設した工場が本格稼働し、今後の需要増に対応し得る生産体制としました。また、国内においては、上田事業所リニューアルの一環として、同敷地内に新工場の建設を開始しております。今後の増産及び生産効率向上を図り、また、安全で働きやすい環境づくりも目指して、創立80周年を迎える2020年11月竣工を予定しております。
当連結会計年度の売上高については計画19,000百万円に対して17,755百万円となり、また、前連結会計年度比においても1,030百万円減収となりました。要因といたしまして、鉄道ケーブルや中国子会社の焼付線、ヒータ製品の受注減少などの影響によるものです。
営業利益については計画2,300百万円に対して2,260百万円となりましたが、前連結会計年度比では147百万円増益となりました。これは2017年度に発生したインドネシア子会社の火災からの復旧策として立ち上げた、フィリピン子会社新工場の操業が軌道に乗り原価率が低減できたこと、また、スマートフォンのカメラモジュールの手振れ補正用に使用されるサスペンションワイヤの増加などによるものです。
経常利益は、営業利益の増加を受けて前連結会計年度比146百万円増益の2,322百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等調整額は前連結会計年度において194百万円の利益計上でしたが、当連結会計年度は見積もりの結果468百万円の損失計上となったことから、前期比664百万円減少し、1,187百万円となりました。
(c)資金の財源及び流動性についての分析
(1)キャッシュ・フローの分析
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,361百万円(前連結会計年度比60百万円の増加)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益2,219百万円、減価償却費712百万円、売上債権の増加額483百万円、たな卸資産の減少額139百万円、法人税等の支払額423百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、△937百万円(前連結会計年度比3百万円の減少)となりました。
これは主に、生産設備取得に係る設備投資に係る有形固定資産の取得支出963百万円によるものであります。今後も将来の持続的な成長に向けて中長期的に必要な設備投資に取り組んでまいります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、△734百万円(前連結会計年度比373百万円の減少)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出473百万円、自己株式の取得による支出150百万円、配当金の支払額406百万円によるものであります。今後もコスト削減等により営業活動によるキャッシュ・フローの改善を図るとともに、有利子負債の削減及び株主様への利益還元に取り組んでまいります。
(2)資金需要
当社グループの資金需要の主なものは設備投資・出資等の長期資金需要と製品製造のための材料及び部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。
(3)財務政策
当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを財務政策の基本方針としております。設備投資・出資等の長期資金需要に対しては、内部留保、長期借入債務により、また、運転資金需要には、短期借入債務により対応しております。借入債務については、主に金融機関からの借入によって調達しております。
資金マネジメントについては、当社と国内及び国外の連結子会社で、緊密な連携をとることにより、グローバルな資金効率の向上を図っております。
(d)経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの現在の中期経営計画は、2017年度から2020年度までを対象としており、具体的な数値目標として、最終年度(2020年度)は、以下の連結業績目標を掲げております。
| 指標 | 2018年度 連結業績 | 2019年度 連結業績 | 2020年度 連結業績予想 | 2020年度 連結業績目標 | ||
| 売上高 | (百万円) | 18,786 | 17,755 | 16,700 | 21,000 | |
| 営業利益 | (百万円) | 2,113 | 2,260 | 1,700 | 3,000 | |
| 営業利益率 | (%) | 11.2 | 12.7 | 10.2 | 14.3 | |
| 設備投資 | (百万円) | 1,282 | 1,000 | - | ※ | 4,200 |
| 自己資本比率 | (%) | 57.2 | 59.4 | - | 68.1 | |
| 自己資本利益率(ROE) | (%) | 14.7 | 8.8 | - | 10.0超 | |
| 有利子負債 | (百万円) | 2,587 | 2,394 | - | 2,000 | |
※ 2018年度から2020年度の3年間累計
2018年度には当初計画しておりました、2020年度の中期経営計画の経営数値目標を上方修正しましたが、2020年度は新型コロナウイルスの影響により足元は市場環境が不透明であります。特に、当社の製品群に関係するものとしましては、自動車業界で世界的に工場操業停止などの需要の落ち込みが予測されており、当社もその影響を受ける可能性がございます。また、海外子会社におきましても、中国子会社、フィリピン子会社の上半期での操業低下となっており、これらの影響につきましては、足元の実績をもとに、2020年度上半期に渡り影響が続き、下半期に入ってから回復していくと考えており、2020年度の業績予想値に反映しております。ただ、このような状況におきましても、当社の事業自体は強みを保持しており、その終息を見据え、今後も戦略、施策の実施を着実に進めていく次第であります。