有価証券報告書-第74期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は前期比74億95百万円(16.0%)増の542億31百万円、営業利益は同30億74百万円(33.4%)増の122億71百万円、経常利益は同28億98百万円(30.0%)増の125億61百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同17億25百万円(27.3%)増の80億52百万円となりました。
なお、セグメント別の状況につきましては、以下のとおりであります。
a. 溶射加工(単体)
半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)分野は、生成AI・データセンターなどの新技術分野が半導体需要を押し上げたことから大幅な増収となりました。また、鉄鋼、その他分野も好調に推移した結果、当セグメントの売上高は前期比53億54百万円(15.8%)増の392億13百万円、セグメント利益(経常利益)は同25億83百万円(41.1%)増の88億68百万円となりました。
b. 国内子会社
国内子会社は、日本コーティングセンター株式会社が自動車生産の減産継続の影響を受け、主力の切削工具関係の受注が伸びずに減収減益となったものの、2024年8月に子会社化した株式会社寺田工作所の業績が加算された結果、当セグメントの売上高は前期比1億98百万円(8.1%)増の26億56百万円、セグメント利益(経常利益)は1億43百万円(29.1%)減の3億49百万円となりました。
c. 海外子会社
海外子会社においては、半導体関連、鉄鋼関連の受注が好調であったことに加え、円安の影響もあり、当セグメントの売上高は前期比20億61百万円(28.4%)増の93億19百万円、セグメント利益(経常利益)は同14億38百万円(76.0%)増の33億30百万円となりました。
d. その他
溶射加工(単体)、国内子会社、海外子会社以外のセグメントについては、新技術の適用による底上げを図ることができた一方で、農業機械部品の在庫調整によりTD処理加工が低迷したことから、売上高の合計は前期比1億38百万円(4.6%)減の28億80百万円、セグメント利益(経常利益)の合計は同1億12百万円(21.0%)減の4億22百万円となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は816億76百万円となり、前連結会計年度末比37億36百万円増加いたしました。これは、現金及び預金の減少などで流動資産が3億82百万円減少した一方、設備投資の実施、株式会社寺田工作所の買収に伴うのれんの発生、タイ現地法人の完全子会社化(非連結子会社)などで固定資産が41億18百万円増加したことによるものであります。
一方、負債は159億44百万円と前連結会計年度末比20億70百万円減少いたしました。これは主に当社支払条件の見直し(短縮化)による仕入債務の減少や長期借入金の返済などによるものであります。
また、当連結会計年度末における純資産は657億31百万円と前連結会計年度末比58億06百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加によるものであります。この結果、当連結会計年度末の1株当たり純資産は1,020円04銭(前連結会計年度末比86円96銭の増加)、自己資本比率は74.3%(同3.1ポイントの上昇)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ20億65百万円減少し、175億91百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各活動別のキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
a. 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、前期比12億00百万円(15.2%)増の90億77百万円となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益121億97百万円、減価償却費32億83百万円であり、支出の主な内訳は法人税等の支払額23億46百万円、仕入債務の減少額20億18百万円であります。
b. 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は、前期比15億59百万円(33.7%)増の61億94百万円となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出55億24百万円、タイ現地法人の完全子会社化(非連結子会社)に伴う投資有価証券の取得による支出10億19百万円であります。
c. 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は、前期比18億82百万円(58.1%)増の51億24百万円となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額34億46百万円、長期借入金の返済による支出13億26百万円であります。
前年度に引き続き、慎重な資金運営を行った結果、フリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー)は28億83百万円と健全な状態を維持していると考えております。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額は、販売価格によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(受注高)
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額は、販売価格によっております。
(受注残高)
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額は、販売価格によっております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績に関する分析等
当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、所得環境の改善に伴う個人消費の持ち直しによる経済活動の活発化や、企業の設備投資の継続などから緩やかな回復基調で推移しました。一方、世界経済においては、地政学リスクの高まりやエネルギー価格の高止まりなどの影響により、依然として不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループの売上高は、産業機械分野や農業機械分野が減収となったものの、生成AI・データセンターなどの世界的な需要増を背景に好調な受注が継続した半導体分野をはじめ、鉄鋼分野や紙・パルプ、フィルム、エネルギーなどの各分野も堅調に推移し、前期比で大幅な増収となりました。利益面につきましても、半導体分野の需要回復による高機能・高付加価値製品の販売が拡大したことに加え、一層のコスト削減を行った結果、大幅な増益となりました。
(売上高)
最大セグメントの溶射加工(単体)が、売上高を牽引するほか、海外子会社も好調であったことから、当連結会計年度の売上高は542億31百万円(前期比16.0%増)となりました。
セグメント別の内訳は、溶射加工(単体)が392億13百万円(前期比15.8%増、構成比72.3%)、国内子会社が26億56百万円(前期比8.1%増、構成比4.9%)、海外子会社が93億19百万円(前期比28.4%増、構成比17.2%)、その他が28億80百万円(前期比4.6%減、構成比5.3%)、受取ロイヤリティー等が1億61百万円(前期比13.7%増、構成比0.3%)となっております。
(営業利益)
利益率の高い半導体分野の売上増加や退職給付会計における数理計算上の差異一括償却の影響による退職給付費用の戻入があった一方で、賃上げの実施・人員増、積極的な設備投資による減価償却費の増などの結果、売上原価は339億84百万円、販売費及び一般管理費が79億75百万円となり、当連結会計年度の営業利益は122億71百万円(前連結会計年度の営業利益91億97百万円に比べ30億74百万円(33.4%)増)となりました。なお、売上高営業利益率は、前期比2.9ポイント増の22.6%であります。
また、当連結会計年度における研究開発費の総額は15億69百万円(連結売上高比率は2.9%)であり、目標とする連結売上高比3%程度の水準を維持しております。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外損益(収益)は、円安幅の減少による為替影響もあり、純額で2億89百万円となりました。この結果、経常利益は125億61百万円(前連結会計年度の経常利益96億62百万円に比べ28億98百万円(30.0%)増)となりました。なお、売上高経常利益率は、前期比2.5ポイント増の23.2%であり、前期に引き続き目標とする20%を維持しています。セグメント別の内訳は、溶射加工(単体)が88億68百万円(前期比41.1%増、売上高経常利益率22.6%)、国内子会社が3億49百万円(前期比29.1%減、売上高経常利益率13.1%)、海外子会社が33億30百万円(前期比76.0%増、売上高経常利益率35.7%)、その他が4億22百万円(前期比21.0%減、売上高経常利益率14.7%)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度においては、特別利益として保険解約返戻金31百万円、固定資産売却益1百万円、特別損失として環境対策費1億94百万円、減損損失1億57百万円、固定資産除売却損44百万円を計上いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は121億97百万円(前連結会計年度の税金等調整前当期純利益96億55百万円に比べ25億41百万円(26.3%)増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における実効税率(税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率)は29.2%で、当期純利益は86億38百万円となりました。非支配株主に帰属する当期純利益が5億86百万円となったため、親会社株主に帰属する当期純利益は80億52百万円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益63億26百万円に比べ17億25百万円(27.3%)増)となりました。また、1株当たり当期純利益は135円45銭(前年度105円53銭)となりました。また、自己資本純利益率(ROE)は13.9%と前年度(11.6%)に比べ改善したものの、目標とする15%に届きませんでした。株主資本価値を更に高めるため、引き続き3つの施策(収益力の向上、現預金水準の最適化、株主還元の強化)を通じてROE15%の安定的な達成を目指します。
② 財政状態に関する分析等
財政状態に関する認識及び分析・検討内容は下記となります。なお、資産については、事業セグメントに配分していないため、財政状態についてのセグメント別内訳は記載しておりません。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は399億60百万円で、前連結会計年度末に比べ3億82百万円減少いたしました。主な要因は、現金及び預金の減少24億21百万円、受取手形及び売掛金の増加11億88百万円、原材料及び貯蔵品の増加6億54百万円であります。
なお、当連結会計年度末における流動比率(流動資産の流動負債に対する割合)は295.9%(前連結会計年度末は281.9%)であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は417億16百万円で、前連結会計年度末に比べ41億18百万円増加いたしました。主な要因は、積極的な設備投資により有形固定資産が23億24百万円増加したことや、タイ現地法人の完全子会社化(非連結子会社)等により、投資その他の資産が14億93百万円増加したこと、株式会社寺田工作所の買収に伴うのれんの発生等により、無形固定資産が3億00百万円増加した事などによるものであります。なお、当連結会計年度の設備投資総額は50億32百万円であります。
また、当連結会計年度末における固定比率(固定資産の純資産に対する割合)は63.5%(前連結会計年度末は62.7%)、固定長期適合率(固定資産の長期資本(純資産と固定負債の合計)に対する割合)は61.2%(前連結会計年度末は59.1%)であり、当社グループの設備投資の現状に関して、問題のない水準であると判断しております。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は135億06百万円で、前連結会計年度末に比べ8億01百万円減少となりました。主な要因は、当社支払条件の見直し(短縮化)により電子記録債務が32億59百万円減少した一方で、未払法人税等が14億65百万円増加したことなどによります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は24億38百万円で、前連結会計年度末に比べ12億68百万円減少いたしました。主な要因は、長期借入金の返済による減少11億94百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は657億31百万円で、前連結会計年度末に比べ58億06百万円増加いたしました。これは主に、株主資本の増加46億39百万円、非支配株主持分の増加6億20百万円、為替換算調整勘定の増加5億36百万円などによるものであります。
この結果、当連結会計年度末の1株当たり純資産は1,020円04銭(前連結会計年度末比86円96銭の増加)、自己資本比率は74.3%(前連結会計年度末比3.1ポイントの増)となりました。今後も目標とする経営指標である70%程度の自己資本比率を維持することで、健全な財務体質を確保していくことが、当社グループにとりまして重要であると判断しております。
なお、当連結会計年度の剰余金の配当につきましては、中間配当は1株当たり30円を実施し、期末配当は1株当たり38円を2025年6月26日開催予定の定時株主総会で決議して実施する予定であります。この結果、連結配当性向は50.2%、純資産配当率(DOE)は7.0%となります。
③ キャッシュ・フローに関する分析等
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は20億65百万円減少し、期末残高は175億91百万円となりました。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
④ 資産の財源及び資金の流動性に関する認識等
当社グループの運転資本や設備投資に係る財源としましては、営業活動により得られる資金以外に、資金需要に応じた金融機関からの借入を基本としております。
手許資金の流動性につきましては、適正な水準の現預金残高を維持するよう財務部門での資金計画に基づいた管理を行なっておりますが、運転資金の効率的な調達のため、取引銀行と30億円の貸出コミットメント契約を締結しております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」における(重要な会計上の見積り)に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は前期比74億95百万円(16.0%)増の542億31百万円、営業利益は同30億74百万円(33.4%)増の122億71百万円、経常利益は同28億98百万円(30.0%)増の125億61百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同17億25百万円(27.3%)増の80億52百万円となりました。
なお、セグメント別の状況につきましては、以下のとおりであります。
a. 溶射加工(単体)
半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)分野は、生成AI・データセンターなどの新技術分野が半導体需要を押し上げたことから大幅な増収となりました。また、鉄鋼、その他分野も好調に推移した結果、当セグメントの売上高は前期比53億54百万円(15.8%)増の392億13百万円、セグメント利益(経常利益)は同25億83百万円(41.1%)増の88億68百万円となりました。
b. 国内子会社
国内子会社は、日本コーティングセンター株式会社が自動車生産の減産継続の影響を受け、主力の切削工具関係の受注が伸びずに減収減益となったものの、2024年8月に子会社化した株式会社寺田工作所の業績が加算された結果、当セグメントの売上高は前期比1億98百万円(8.1%)増の26億56百万円、セグメント利益(経常利益)は1億43百万円(29.1%)減の3億49百万円となりました。
c. 海外子会社
海外子会社においては、半導体関連、鉄鋼関連の受注が好調であったことに加え、円安の影響もあり、当セグメントの売上高は前期比20億61百万円(28.4%)増の93億19百万円、セグメント利益(経常利益)は同14億38百万円(76.0%)増の33億30百万円となりました。
d. その他
溶射加工(単体)、国内子会社、海外子会社以外のセグメントについては、新技術の適用による底上げを図ることができた一方で、農業機械部品の在庫調整によりTD処理加工が低迷したことから、売上高の合計は前期比1億38百万円(4.6%)減の28億80百万円、セグメント利益(経常利益)の合計は同1億12百万円(21.0%)減の4億22百万円となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は816億76百万円となり、前連結会計年度末比37億36百万円増加いたしました。これは、現金及び預金の減少などで流動資産が3億82百万円減少した一方、設備投資の実施、株式会社寺田工作所の買収に伴うのれんの発生、タイ現地法人の完全子会社化(非連結子会社)などで固定資産が41億18百万円増加したことによるものであります。
一方、負債は159億44百万円と前連結会計年度末比20億70百万円減少いたしました。これは主に当社支払条件の見直し(短縮化)による仕入債務の減少や長期借入金の返済などによるものであります。
また、当連結会計年度末における純資産は657億31百万円と前連結会計年度末比58億06百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加によるものであります。この結果、当連結会計年度末の1株当たり純資産は1,020円04銭(前連結会計年度末比86円96銭の増加)、自己資本比率は74.3%(同3.1ポイントの上昇)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ20億65百万円減少し、175億91百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各活動別のキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
a. 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、前期比12億00百万円(15.2%)増の90億77百万円となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益121億97百万円、減価償却費32億83百万円であり、支出の主な内訳は法人税等の支払額23億46百万円、仕入債務の減少額20億18百万円であります。
b. 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は、前期比15億59百万円(33.7%)増の61億94百万円となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出55億24百万円、タイ現地法人の完全子会社化(非連結子会社)に伴う投資有価証券の取得による支出10億19百万円であります。
c. 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は、前期比18億82百万円(58.1%)増の51億24百万円となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額34億46百万円、長期借入金の返済による支出13億26百万円であります。
前年度に引き続き、慎重な資金運営を行った結果、フリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー)は28億83百万円と健全な状態を維持していると考えております。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前年同期比 | |||
| 生産高(百万円) | 生産高(百万円) | 金額(百万円) | 増減率 (%) | |||
| 溶射加工(単体) | 33,859 | 39,213 | 5,354 | +15.8 | ||
| 半導体・FPD製造装置用部品への加工 | 19,557 | 24,114 | 4,557 | +23.3 | ||
| 産業機械用部品への加工 | 4,923 | 4,872 | △ 51 | △1.0 | ||
| 鉄鋼用設備部品への加工 | 3,651 | 3,927 | 276 | +7.6 | ||
| その他の溶射加工 | 5,727 | 6,298 | 571 | +10.0 | ||
| 国内子会社 | 2,457 | 2,656 | 198 | +8.1 | ||
| 海外子会社 | 7,257 | 9,319 | 2,061 | +28.4 | ||
| 報告セグメント 計 | 43,574 | 51,188 | 7,614 | +17.5 | ||
| その他 | 3,019 | 2,880 | △ 138 | △4.6 | ||
| 合 計 | 46,593 | 54,069 | 7,476 | +16.0 | ||
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額は、販売価格によっております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(受注高)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前年同期比 | |||
| 受注高(百万円) | 受注高(百万円) | 金額(百万円) | 増減率 (%) | |||
| 溶射加工(単体) | 34,866 | 40,205 | 5,339 | +15.3 | ||
| 半導体・FPD製造装置用部品への加工 | 20,240 | 24,850 | 4,610 | +22.8 | ||
| 産業機械用部品への加工 | 4,891 | 5,301 | 410 | +8.4 | ||
| 鉄鋼用設備部品への加工 | 3,659 | 3,846 | 187 | +5.1 | ||
| その他の溶射加工 | 6,075 | 6,206 | 131 | +2.2 | ||
| 国内子会社 | 2,473 | 2,786 | 313 | +12.7 | ||
| 海外子会社 | 7,156 | 10,274 | 3,117 | +43.6 | ||
| 報告セグメント 計 | 44,495 | 53,266 | 8,770 | +19.7 | ||
| その他 | 3,009 | 2,892 | △ 116 | △3.9 | ||
| 合 計 | 47,505 | 56,159 | 8,654 | +18.2 | ||
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額は、販売価格によっております。
(受注残高)
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (2024年3月31日) | 当連結会計年度 (2025年3月31日) | 前年同期比 | |||
| 受注残高(百万円) | 受注残高(百万円) | 金額(百万円) | 増減率 (%) | |||
| 溶射加工(単体) | 7,023 | 8,015 | 992 | +14.1 | ||
| 半導体・FPD製造装置用部品への加工 | 4,636 | 5,372 | 735 | +15.9 | ||
| 産業機械用部品への加工 | 379 | 808 | 429 | +113.0 | ||
| 鉄鋼用設備部品への加工 | 976 | 895 | △ 80 | △8.3 | ||
| その他の溶射加工 | 1,029 | 938 | △ 91 | △8.9 | ||
| 国内子会社 | 50 | 180 | 130 | +261.3 | ||
| 海外子会社 | 1,850 | 2,805 | 954 | +51.6 | ||
| 報告セグメント 計 | 8,923 | 11,001 | 2,077 | +23.3 | ||
| その他 | 336 | 348 | 11 | +3.5 | ||
| 合 計 | 9,260 | 11,349 | 2,089 | +22.6 | ||
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額は、販売価格によっております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前年同期比 | |||
| 販売高(百万円) | 販売高(百万円) | 金額(百万円) | 増減率 (%) | |||
| 溶射加工(単体) | 33,859 | 39,213 | 5,354 | +15.8 | ||
| 半導体・FPD製造装置用部品への加工 | 19,557 | 24,114 | 4,557 | +23.3 | ||
| 産業機械用部品への加工 | 4,923 | 4,872 | △ 51 | △1.0 | ||
| 鉄鋼用設備部品への加工 | 3,651 | 3,927 | 276 | +7.6 | ||
| その他の溶射加工 | 5,727 | 6,298 | 571 | +10.0 | ||
| 国内子会社 | 2,457 | 2,656 | 198 | +8.1 | ||
| 海外子会社 | 7,257 | 9,319 | 2,061 | +28.4 | ||
| 報告セグメント 計 | 43,574 | 51,188 | 7,614 | +17.5 | ||
| その他 | 3,019 | 2,880 | △ 138 | △4.6 | ||
| 事業セグメントに帰属しない売上高(受取ロイヤリティー等) | 141 | 161 | 19 | +13.7 | ||
| 合 計 | 46,735 | 54,231 | 7,495 | +16.0 | ||
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 東京エレクトロン株式会社グループ | 12,633 | 27.0 | 14,727 | 27.2 |
| アプライド・マテリアルズグループ | 5,353 | 11.5 | 5,494 | 10.1 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績に関する分析等
当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、所得環境の改善に伴う個人消費の持ち直しによる経済活動の活発化や、企業の設備投資の継続などから緩やかな回復基調で推移しました。一方、世界経済においては、地政学リスクの高まりやエネルギー価格の高止まりなどの影響により、依然として不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループの売上高は、産業機械分野や農業機械分野が減収となったものの、生成AI・データセンターなどの世界的な需要増を背景に好調な受注が継続した半導体分野をはじめ、鉄鋼分野や紙・パルプ、フィルム、エネルギーなどの各分野も堅調に推移し、前期比で大幅な増収となりました。利益面につきましても、半導体分野の需要回復による高機能・高付加価値製品の販売が拡大したことに加え、一層のコスト削減を行った結果、大幅な増益となりました。
(売上高)
最大セグメントの溶射加工(単体)が、売上高を牽引するほか、海外子会社も好調であったことから、当連結会計年度の売上高は542億31百万円(前期比16.0%増)となりました。
セグメント別の内訳は、溶射加工(単体)が392億13百万円(前期比15.8%増、構成比72.3%)、国内子会社が26億56百万円(前期比8.1%増、構成比4.9%)、海外子会社が93億19百万円(前期比28.4%増、構成比17.2%)、その他が28億80百万円(前期比4.6%減、構成比5.3%)、受取ロイヤリティー等が1億61百万円(前期比13.7%増、構成比0.3%)となっております。
(営業利益)
利益率の高い半導体分野の売上増加や退職給付会計における数理計算上の差異一括償却の影響による退職給付費用の戻入があった一方で、賃上げの実施・人員増、積極的な設備投資による減価償却費の増などの結果、売上原価は339億84百万円、販売費及び一般管理費が79億75百万円となり、当連結会計年度の営業利益は122億71百万円(前連結会計年度の営業利益91億97百万円に比べ30億74百万円(33.4%)増)となりました。なお、売上高営業利益率は、前期比2.9ポイント増の22.6%であります。
また、当連結会計年度における研究開発費の総額は15億69百万円(連結売上高比率は2.9%)であり、目標とする連結売上高比3%程度の水準を維持しております。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外損益(収益)は、円安幅の減少による為替影響もあり、純額で2億89百万円となりました。この結果、経常利益は125億61百万円(前連結会計年度の経常利益96億62百万円に比べ28億98百万円(30.0%)増)となりました。なお、売上高経常利益率は、前期比2.5ポイント増の23.2%であり、前期に引き続き目標とする20%を維持しています。セグメント別の内訳は、溶射加工(単体)が88億68百万円(前期比41.1%増、売上高経常利益率22.6%)、国内子会社が3億49百万円(前期比29.1%減、売上高経常利益率13.1%)、海外子会社が33億30百万円(前期比76.0%増、売上高経常利益率35.7%)、その他が4億22百万円(前期比21.0%減、売上高経常利益率14.7%)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度においては、特別利益として保険解約返戻金31百万円、固定資産売却益1百万円、特別損失として環境対策費1億94百万円、減損損失1億57百万円、固定資産除売却損44百万円を計上いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は121億97百万円(前連結会計年度の税金等調整前当期純利益96億55百万円に比べ25億41百万円(26.3%)増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における実効税率(税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率)は29.2%で、当期純利益は86億38百万円となりました。非支配株主に帰属する当期純利益が5億86百万円となったため、親会社株主に帰属する当期純利益は80億52百万円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益63億26百万円に比べ17億25百万円(27.3%)増)となりました。また、1株当たり当期純利益は135円45銭(前年度105円53銭)となりました。また、自己資本純利益率(ROE)は13.9%と前年度(11.6%)に比べ改善したものの、目標とする15%に届きませんでした。株主資本価値を更に高めるため、引き続き3つの施策(収益力の向上、現預金水準の最適化、株主還元の強化)を通じてROE15%の安定的な達成を目指します。
② 財政状態に関する分析等
財政状態に関する認識及び分析・検討内容は下記となります。なお、資産については、事業セグメントに配分していないため、財政状態についてのセグメント別内訳は記載しておりません。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は399億60百万円で、前連結会計年度末に比べ3億82百万円減少いたしました。主な要因は、現金及び預金の減少24億21百万円、受取手形及び売掛金の増加11億88百万円、原材料及び貯蔵品の増加6億54百万円であります。
なお、当連結会計年度末における流動比率(流動資産の流動負債に対する割合)は295.9%(前連結会計年度末は281.9%)であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は417億16百万円で、前連結会計年度末に比べ41億18百万円増加いたしました。主な要因は、積極的な設備投資により有形固定資産が23億24百万円増加したことや、タイ現地法人の完全子会社化(非連結子会社)等により、投資その他の資産が14億93百万円増加したこと、株式会社寺田工作所の買収に伴うのれんの発生等により、無形固定資産が3億00百万円増加した事などによるものであります。なお、当連結会計年度の設備投資総額は50億32百万円であります。
また、当連結会計年度末における固定比率(固定資産の純資産に対する割合)は63.5%(前連結会計年度末は62.7%)、固定長期適合率(固定資産の長期資本(純資産と固定負債の合計)に対する割合)は61.2%(前連結会計年度末は59.1%)であり、当社グループの設備投資の現状に関して、問題のない水準であると判断しております。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は135億06百万円で、前連結会計年度末に比べ8億01百万円減少となりました。主な要因は、当社支払条件の見直し(短縮化)により電子記録債務が32億59百万円減少した一方で、未払法人税等が14億65百万円増加したことなどによります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は24億38百万円で、前連結会計年度末に比べ12億68百万円減少いたしました。主な要因は、長期借入金の返済による減少11億94百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は657億31百万円で、前連結会計年度末に比べ58億06百万円増加いたしました。これは主に、株主資本の増加46億39百万円、非支配株主持分の増加6億20百万円、為替換算調整勘定の増加5億36百万円などによるものであります。
この結果、当連結会計年度末の1株当たり純資産は1,020円04銭(前連結会計年度末比86円96銭の増加)、自己資本比率は74.3%(前連結会計年度末比3.1ポイントの増)となりました。今後も目標とする経営指標である70%程度の自己資本比率を維持することで、健全な財務体質を確保していくことが、当社グループにとりまして重要であると判断しております。
なお、当連結会計年度の剰余金の配当につきましては、中間配当は1株当たり30円を実施し、期末配当は1株当たり38円を2025年6月26日開催予定の定時株主総会で決議して実施する予定であります。この結果、連結配当性向は50.2%、純資産配当率(DOE)は7.0%となります。
③ キャッシュ・フローに関する分析等
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は20億65百万円減少し、期末残高は175億91百万円となりました。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。
| 2021年 3月期 | 2022年 3月期 | 2023年 3月期 | 2024年 3月期 | 2025年 3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 68.9 | 70.6 | 72.5 | 71.2 | 74.3 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 137.2 | 119.0 | 106.2 | 136.5 | 120.8 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 57.0 | 43.0 | 28.3 | 63.5 | 41.8 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 896.8 | 1,190.6 | 1,693.1 | 860.6 | 247.0 |
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
④ 資産の財源及び資金の流動性に関する認識等
当社グループの運転資本や設備投資に係る財源としましては、営業活動により得られる資金以外に、資金需要に応じた金融機関からの借入を基本としております。
手許資金の流動性につきましては、適正な水準の現預金残高を維持するよう財務部門での資金計画に基づいた管理を行なっておりますが、運転資金の効率的な調達のため、取引銀行と30億円の貸出コミットメント契約を締結しております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」における(重要な会計上の見積り)に記載しております。