有価証券報告書-第49期(2024/01/01-2024/12/31)

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2025/03/28 13:04
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループを取り巻く環境は、ウクライナ、中東等の地政学的リスクが継続しますが、原材料・エネルギー価格等の世界的なインフレは沈静化しつつあり、9月以降米国・欧州では金融引き締め緩和へ金融政策を転換、一方、日本では、3月にマイナス金利解除、7月に追加利上げを実施し、金融市場正常化に向かっています。日本と欧米で異なる金融政策実行過程で期中に円高局面もありつつも総じて円安基調が継続しています。
このような経済環境のもと、当社グループは、外部環境の変化に適応し、円安の環境下でも海外生産を主としながらも着実に収益を上げる企業体質に変革するため、「中期経営計画」を策定し、「中国依存脱却」、「選択と集中」、「生産、販売体制をグローバルで再構築」、「バランスシート改善」を方針として掲げ、構造改革に取り組みました。工作機械事業においては中国の蘇州工場の生産を厦門工場へ集約 、海外工場の生産調整に伴う人員適正化を実施、産業機械事業においては高付加価値機種販売に注力し、また全社的な経費削減や遊休資産の売却等に取り組みました。
地域別には、中華圏において工作機械中心に需要回復が寄与し、販売台数、売上高ともに前年同期比で大幅な増加となり、当社売上の全体を牽引しました。日本は軟調であるものの北南米やアジア地域は堅調に推移しました。
業種別では、自動車産業において日米欧でEV車および全体の生産調整・投資計画の見直しが長引き、投資が停滞し、本格回復が遅れています。自動車産業の設備投資動向に関しては引き続き注視していきます。
一方、電子部品、スマートフォン、航空部品、半導体、医療機器においては大口受注も発生し、堅調さを維持しています。特に生成AIの普及に伴い、データセンターへの設備投資が増加しており、光通信デバイス、光コネクタ(MTフェルール)等への需要が拡大しております。当社の工作機械および産業機械は、この光コネクタ向けの精密金型や精密部品加工に強みがあり、この需要を着実に獲得する取組を各地域で進めております。「ものづくりの高度化」、「高速・高精度加工」、「高精度・超精密」のニーズに応え、これらの成長領域での事業拡大に引き続き取り組んでいます。
食品機械事業は、製麺機と米飯製造装置を中心として国内及び中華圏、アジア地域中心に展開していますが、国内食品メーカーの更新・増設需要が継続的に発生、中華圏、アジアにおける新規需要も引き続き拡大しています。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高736億68百万円(前年同期比9.7%増)、営業利益22億31百万円(前年同期は営業損失28億19百万円)、経常利益36億27百万円(前年同期は経常損失12億57百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益41億15百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失46億4百万円)となりました。
② セグメント別の状況
工作機械事業売上高51,355百万円(前年同期比10.0%増)
営業利益3,447百万円(前年同期比2,648百万円増)
機械販売は、中華圏における需要回復が寄与し、販売台数、売上高ともに前年同期比で大幅に増加し、全体を牽引
しました。中華圏全体の市況は軟調ですが、NEV車、データセンター向け光コネクタ(MTフェルール)、半導
体、電子部品(車載、医療、家電)等の一部業界で堅調を維持しており、特に光コネクタ向け金型製造用として当社
放電加工機への需要が高い状態となっています。
日本は、自動車、半導体での投資停滞基調が長引く中、データセンター向け光コネクタ、電子部品、航空部品、医
療で堅調に推移し、ストックビジネス(保守サービス、消耗品販売)の伸長により前年同期比売上増となりました。
アジア地域は、全体的に堅調さを維持。特に、韓国やシンガポールで航空部品、韓国でコネクタ、半導体装置品、モーターコア金型、インドで2輪、4輪関連、タイの車部品関連等は堅調を維持しています。
北米では航空機部品加工、発電、電子部品、医療機器は堅調に推移し前年同期比大幅な売上増となりました。AI関
連による半導体需要は増加中で、関連する光ケーブル、コネクタ部品の加工需要増を見込んでいます。欧州は航空部
品、医療機器は堅調に推移していますが、自動車関連の低迷長期化の影響等により前年同期比売上減となりました。
保守サービス、消耗品販売は、日本、北米中心に展開が進んでおりますが、その他の地域においても堅調に推移しています。今後さらに保守サービス、消耗品販売比率を高め、事業安定化を図っていきます。
セグメント利益は、生産構造改革として掲げた中国の生産集約化、人員配置の適正化を進め、さらに収益改善の施
策や生産台数増加により売上原価が低減し、34億47百万円となりました。

産業機械事業売上高9,560百万円(前年同期比10.8%増)
営業利益823百万円(前年同期比1,301百万円増)
日本は全体の市況は軟調ですが、AIデータセンター向け光コネクタ、スマートフォン系電子部品、医療機器等の一
部の業界で需要が継続しています。特に光コネクタへの設備投資意欲は旺盛で、精密成形を得意とする当社としても
積極的に受注獲得を見込んでいます。補助金でプラスチックリサイクル向けAI-VENT(液状プラスチック噴出自動抑制
機能、乾燥レス成形)搭載射出成形機の需要が発生しました。国内自動車メーカーは、設備投資は依然として抑えて
おり、総じて低調な傾向が継続しました。
中華圏も全体市況は軟調ですが、光コネクタ、スマートフォン向け高精度アクチュエーター等一部業界で堅調でし
た。アジア地域は、タイは国内向け自動車が低調でしたが、韓国ではモバイル向けコネクタが堅調に推移しました。
セグメント利益は、構造改革による収益性の高いモデルの販売へシフトしたことや生産台数増加等により売上原価
低減も進み、8億23百万円となりました。
食品機械事業売上高7,695百万円(前年同期比11.5%増)
営業利益969百万円(前年同期比93百万円増)
国内外における製麺機関連設備や無菌包装米飯製造装置等の需要は堅調に推移しており、売上高、セグメント利益
ともに前年同期比で増加しました。
日本の市況は堅調であり、米飯・製麺設備の更新需要が継続しております。米飯製造装置は新規設備に加え他社製
品の老朽化設備の更新需要や省力化需要も取り込み、安定的な売上を維持していきます。
海外(中華圏およびアジア)の市況も総じて堅調であり、中国での無菌包装米飯装置、中国・台湾・韓国で冷凍麺
設備を受注するなど、引き続き中華圏、アジアを中心とした食の高品質化やインフラの整備等による生麺、冷凍麺や
米飯の需要の対応を着実に進めています。
主力製品に加え、惣菜、製菓関連へも展開しています。
その他売上高5,057百万円(前年同期比2.5%増)
営業利益△323百万円(前年同期比631百万円増)
精密コネクタなどの受託生産を行う金型成形事業とリニアモータやセラミックス製品、LED投光器等の販売を行う要素技術事業から構成されております。
金型成形事業は、主な需要先は自動車業界であり需要の回復が遅れています。要素技術事業の外販セラミックス製品は、主要顧客の半導体業界は下期にかけて徐々に回復傾向であり、FPDへの設備投資の増加を見込んでおります。また、半導体製造関連等の新販路拡大を目指しています。要素技術事業のLED投光器は、エネルギー価格高騰や環境問題への意識向上によりLEDの交換需要が高まりを見せておりますが、工期と検収の後ろ倒しにより売上未達となりましたが、今後、新製品での複数の大口案件の受注を見込んでおります。
以上の結果、金型成形事業の売上高は前年同期比で微増となり、要素技術事業のリニアモータやセラミックス製品の売上高は前年同期比増加し、LEDは減少となりました。セグメント利益は、構造改革や販管費削減等の効果により、前年同期比で営業損失は縮小しております。

③ 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ109億27百万円増加し、1,449億93百万円となりました。主な増加要因としては、現金及び預金の増加131億41百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加22億76百万円、建物及び構築物の増加19億59百万円、投資有価証券の増加11億77百万円などがあげられますが、長期預金の減少45億83百万円、減価償却累計額の増加38億1百万円などにより一部相殺されております。
負債は、前連結会計年度末に比べ36億29百万円増加し、605億66百万円となりました。主な増加要因としては、支払手形及び買掛金の増加13億89百万円、短期借入金の増加11億99百万円、電子記録債務の増加10億76百万円などがあげられます。
純資産は、前連結会計年度末に比べ72億98百万円増加し、844億27百万円となりました。主な増加要因としては、為替換算調整勘定の増加47億17百万円、利益剰余金の増加26億30百万円などがあげられます。以上の結果、自己資本比率は、58.2%となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、以下のキャッシュ・フローの増減により、前連結会計年度末に比べ92億63百万円増加し、当連結会計年度末の残高は425億69百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、99億69百万円(前連結会計年度は14百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益50億24百万円、減価償却費35億84百万円、棚卸資産の減少26億48百万円などによるものですが、売上債権の増加25億87百万円などで一部相殺されています。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、16億32百万円(前連結会計年度は24億92百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出27億63百万円などによるものですが、定期預金の払戻による収入13億88百万円などで一部相殺されています。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、10億41百万円(前連結会計年度は14億21百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出92億91百万円などによるものですが、長期借入れによる収入94億5百万円などで一部相殺されています。
⑤ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度(百万円)
(2024年1月1日~2024年12月31日)
前年同期比(%)
工作機械事業37,848107.4%
産業機械事業9,230108.0%
食品機械事業6,917115.0%
報告セグメント計53,996108.4%
その他6,89691.9%
合計60,892106.2%

(注)1.金額は、販売価格によって表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、サービス売上等の生産を伴わないものは含めておりません。
b. 受注実績
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
工作機械事業37,613119.17,94696.7
産業機械事業7,482116.12,186100.8
食品機械事業6,688143.85,090102.4
合計51,783121.415,22399.1

(注)上記の金額には、サービス・消耗品等の受注は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度(百万円)
(2024年1月1日~2024年12月31日)
前年同期比(%)
工作機械事業51,457110.1
産業機械事業9,606110.6
食品機械事業7,695111.5
報告セグメント計68,759110.3
その他6,697106.5
75,457109.9
調整額△1,788122.8
合計73,668109.7

(注)金額にはセグメント間の内部売上高又は振替高を含めております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来の事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
売上高につきましては、主に中華圏における工作機械の需要回復が寄与し、販売台数、売上高ともに前年同期比で大幅に増加した結果、前期と比較して9.7%増加の736億68百万円となりました。
利益面につきましては、構造改革による工場稼働率の上昇、海外工場の人員の適正化などに営業利益22億31百万円(前年同期は営業損失28億19百万円)となりました。また、円安進行による為替差益(約8億円)、蘇州工場の移転補償金(約17億円)などにより、親会社株主に帰属する当期純利益41億15百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失46億4百万円)となりました。
b. 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ④ キャッシュ・フローの状況」に詳細は記載しておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローで99億69百万円の資金を獲得し、設備投資など投資活動によるキャッシュ・フローで16億32百万円の支出となり、借入金の返済など財務活動によるキャッシュ・フローで10億41百万円の支出となりました。
当社グループの所要資金は、主に運転資金、設備投資などに対応するものであります。これらを自己資金、金融機関からの短期・長期借入金や社債により調達しており、運転資金の効率的な調達を行うため、複数の金融機関とコミットメント契約を締結しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高(短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、1年内償還予定の社債、その他の流動負債に含まれるリース債務、社債、長期借入金、その他の固定負債に含まれるリース債務の合計)は383億26百万円であります。
d. 目標とする経営指標
当社の目標とする経営指標及び当該目標に対する当連結会計年度の達成度合は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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