有価証券報告書-第118期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/22 16:30
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162項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、米中の通商政策が輸出企業に与える影響や、中東情勢混乱の長期化が懸念されるも、少子高齢化による人手不足感の高まりから幅広い企業において省力化・省人化のための旺盛な設備投資意欲がみられ、個人消費も物価上昇の鈍化と賃上げによる所得の増加もあいまって底堅く推移いたしました。
このような状況下、主力の物流ソリューション事業では、深刻化する人手不足を背景に、ネット通販、3PL、卸業、生協向け自動化・省人化設備への需要が継続しました。また、顧客ニーズの多様化に伴い、設備需要の広がりが見られる事業環境となりました。
プラント事業では、国内製油所向けタンクメンテナンスの需要が引き続き堅調に推移し、安定的に収益を計上しております。また、海外子会社のあるマレーシア・インドネシアにおいても補修案件への積極的な取り組みを継続しております。
みらい創生事業では、環境・防災ソリューション事業の官公庁・自治体向けでは、環境常時監視ソリューションは例年並みで推移する中、各種インフラの更新や防災意識の高まりを背景に、土木工事における計測需要が伸長しましたが、同事業の民需では、アスベスト対策市場の需要が堅調に推移しているものの競争環境は厳しさを増しています。産業機械事業では、建設投資、半導体、二次電池関連の設備投資計画が増加していること等により、市場は安定的に推移しており、建築事業は建築資材や工事費の高騰の影響により、厳しい事業環境が継続しております。
1.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ20億84百万円増加し、695億21百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ6億93百万円増加し、292億19百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ13億91百万円増加し、403億1百万円となりました。
2.経営成績
2025年度の連結決算の状況は、みらい創生事業の新規連結子会社の売上寄与があったものの、主力の物流ソリューション事業が期初の想定通り大型プロジェクトが不在となる踊り場を迎え減収となったことから、売上高は596億17百万円となり、前連結会計年度比微減(1.4%減)となりました。また、営業利益は、プラント事業は採算性向上により増益となったものの、物流ソリューション事業における減収に伴う減益に加え、みらい創生事業も減益となったことにより、35億81百万円と前連結会計年度比13.3%減となりました。経常利益は38億97百万円(同11.5%減)、前連結会計年度に政策保有株式の売却益を特別利益に計上したことの反動等により、親会社株主に帰属する当期純利益は25億56百万円と前連結会計年度比29.7%減となりました。また、受注高は、485億95百万円(同6.1%減)となっております。
なお、当連結会計年度より、セグメントの区分を変更しており、前年同期との比較分析は、変更後の区分に基づいております。
セグメントの経営成績は次の通りであります。
・物流ソリューション事業
ネット通販、卸業、小売、3PL、製造業向けの「マルチシャトル」、「テーブルソーティングシステム」、「3Dパレットシャトル」、「モジューラ」等を組み込んだ庫内自動化設備案件を中心に売上計上されました。
この結果、当事業の売上高は349億57百万円(前連結会計年度比7.5%減)となりました。利益面では売上高の減少に伴って営業利益は34億25百万円(同8.0%減)、受注高は358億60百万円(同4.4%増)となりました。
・プラント事業
国内製油所向けタンクメンテナンス案件を中心に、売上高は127億99百万円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。
また、営業利益は10億2百万円(同11.2%増)、受注高は127億34百万円(同26.8%減)となりました。
・みらい創生事業
環境・防災ソリューション事業及び産業機械事業の新規連結子会社の売上寄与や、建築事業における新設・改修工事の完工案件増加により売上高は114億59百万円(前連結会計年度比17.1%増)となりました。
利益面では、アスベスト調査・分析分野の競争環境の変化により同分野が減益となったことや、産業機械事業において戦略投資を含む先行的費用が発生したこと、新規連結子会社のM&A関連費用や統合プロセスに関する費用の計上等により、営業利益は4億66百万円(同46.6%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比べて6億20百万円増加し、70億71百万円になりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は65億67百万円(前連結会計年度は53億0百万円の収入)になりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上37億39百万円、売上債権及び契約資産の減少30億99百万円、契約負債の増加9億56百万円、仕入債務の減少1億35百万円、法人税等の支払額16億15百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に用いた資金は20億72百万円(前連結会計年度は17億62百万円の支出)になりました。主な要因は、固定資産の取得による支出23億2百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入2億15百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に用いた資金は38億77百万円(前連結会計年度は54億22百万円の支出)になりました。主な要因は、短期借入金の純減少額17億15百万円、長期借入れによる収入6億50百万円、長期借入金の返済による支出6億5百万円、配当金の支払22億32百万円等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
1.受注実績
当連結会計年度における各事業の受注実績を示すと、次の通りであります。
なお一部の見込生産を除き、受注生産を行っております。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
物流ソリューション事業35,860104.4%34,447102.7%
プラント事業12,73473.2%11,63499.4%
合計48,59593.9%46,082101.9%

2.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次の通りであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
物流ソリューション事業34,95792.5%
プラント事業12,799102.5%
みらい創生事業11,459117.1%
報告セグメント計59,21798.6%
その他39999.6%
合計59,61798.6%

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
アマゾンジャパン合同会社6,98111.57,25412.2
アスクル株式会社7,63812.62,3874.0

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、その作成にあたっては、決算日における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
1.経営成績等の状況に関する分析・検討
(中期経営計画の目指す経営指標に関する分析)
当社グループは、新グループ中期経営計画(2025~2027年度)を2030年に向けた長期戦略の第2フェーズと位置づけ、社是である「わが社は 常にすすんで よりよきものを造り 社会のために奉仕する」を経営理念とし、経営ビジョン「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決する「ソリューションイノベーター」」を継続して掲げてまいりました。複雑化する経営環境や社会が直面する課題を、革新的・先駆的な技術やソリューションをもって解決することに取り組み、グループの持続的企業価値向上と社会の発展に寄与することを目指します。
本中期経営計画の初年度においては、みらい創生事業の新規連結子会社の売上寄与があったものの、物流ソリューション事業が期初の想定通り大型プロジェクトが不在となる踊り場を迎えたことなどから、減収減益となりました。
引き続き、「未来へ向けた成長路線の確立」を基本方針とし、①事業の成長(事業構造(ポートフォリオ)の再構築)、②生産性の向上(製品や業務の標準化、省人化の推進)、③人材力の強化(多様性の確保と積極的な育成投資)を3つの柱として取組みを更に強化してまいります。
グループ中期経営計画における各セグメントの目標数値、基本戦略及びそれらの進捗状況、並びに経営者が認識する現状の事業環境については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますので、ご参照ください。
2025年度の業績予想と実績との比較
(単位:百万円)
2025年度(予想)2025年度(実績)予想比2026年度
(予想)
売上高62,00059,617△2,38265,000
物流ソリューション事業35,50034,957△54238,000
プラント事業14,00012,802△1,19714,000
みらい創生事業12,00011,622△37712,500
その他500641141500
調整額-△408△408-
営業利益3,7003,581△1184,000
物流ソリューション事業3,4003,425253,900
プラント事業8501,002152850
みらい創生事業900466△4331,000
その他15016212150
調整額△1,600△1,474125△1,900
ROE6.0%6.5%0.5pt7.0%

(注)調整額は、連結消去及び各セグメントに帰属しない全社費用の合計額です。
売上高は、予想比23億82百万円減収(3.8%減)の596億17百万円となりました。また、営業利益は予想比1億18百万円減益(3.2%減)の35億81百万円となりました。
これは、ソリューション事業において、中小型案件を鋭意取り込むも大型案件が一服したこと、みらい創生事業において、M&Aの売上貢献はあったものの一部反動減があったこと等によるものです。
ROEは、営業利益は減益となったものの、賃上げ促進税制の税額控除による税金費用の減少等により、予想比0.5ポイント増加の6.5%となりました。
2.財政状態に関する分析・検討
当連結会計年度末における総資産は695億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億84百万円増加しました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が30億39百万円減少し、投資有価証券が12億3百万円増加したことによるものです。一方負債は292億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億93百万円増加しました。これは主に有利子負債(短期借入金・1年内償還予定の社債・1年内返済予定の長期借入金・社債・長期借入金)が合計で8億97百万円減少し、契約負債が9億57百万円増加したことによるものです。
また純資産については、403億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億91百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益により25億56百万円及びその他有価証券評価差額金により7億59百万円増加した一方で、剰余金の配当により22億38百万円減少したことによるものです。
営業債権の回収による収入が、業容拡大に伴う運転資金や設備投資、積極的な株主還元策の実施等による資金需要を上回り、前連結会計年度と比べ金融機関からの借入金が減少しております。一方で、当連結会計年度から連結の範囲に含めました坂田電機株式会社ほか4社のバランスシートを取り込んだことにより、バランスシートはやや拡大し、当連結会計年度末の自己資本比率としては58.0%と前連結会計年度末に比べ0.3ポイント改善しました。
3.キャッシュ・フローに関する分析・検討
当社グループの資金需要のうち主なものは、生産活動に必要な材料費、外注費及び労務費等の製造費用や、受注獲得や競争力強化のための販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、資金の需給状況に応じて株主還元や成長投資にも資金を利用しております。また、地政学リスクの高まり、関税政策による不確実性の増大、世界的なインフレーションの加速、金利の上昇、またそれらに起因する原材料価格の高騰やサプライチェーンの混乱等によるキャッシュ・フローの急激な悪化に備え、当社グループでは手元流動性を十分に確保する方針を執っております。万一、追加の資金が必要になった場合には、金融機関からの借入により資金を調達していく考えです。
当社グループは、当連結会計年度において、配当の支払や自己株式の取得などの株主還元に26億75百万円、固定資産の購入などの成長投資に23億14百万円使用しました。当社では、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けており、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております株主還元方針に従った自己株式の取得や配当金の支払い等、機動的な株主還元を実施しております。
また、2025年度より開始いたしましたグループ中期経営計画(2025年~2027年度)に則り、持続的な企業価値向上のため、財務の健全性を確保しつつ、資本コストを意識した成長投資を積極的に行ってまいります。
当社グループでは、事業運営上必要な流動性と安定的な資金調達を実現するため、営業活動から獲得した手元資金を活用するほか、必要に応じて機関投資家向けの社債発行や、金融機関より短期借入金及び長期借入金による資金調達を行っております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は130億88百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は70億71百万円であります。

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