有価証券報告書-第70期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しに加え、企業収益が設備投資の増加を背景に高水準を維持するなど、総じて緩やかな回復が続きました。海外経済においては、米国が好調に推移した一方、米中貿易摩擦や英国の欧州連合離脱問題等により、先行き不透明感が高まる状況となりました。
このような情勢のもとで、当社グループは、2018年4月より「IKO中期経営計画2020(CHANGE & CHALLENGE~Next Stage ―ACCOMPLISH―)」をスタートさせ、持続的な成長と高収益体質の確立を目指し、組織横断による重点課題の解決や各種業務の効率化を推進しました。
販売面につきましては、国内外で既存顧客との取引深耕や成長市場の開拓に注力したことに加え、新規システムを活用した顧客管理体制の強化や今後の需要拡大が見込まれる戦略製品の拡販に傾注いたしました。また、お客様の利便性向上を目的にホームページを全面刷新するなど、ウェブサイトを通じた「IKOブランド」の市場浸透にも努めました。
製品開発面につきましては、機械装置の軽量化・コンパクト化を実現した『精密位置決めテーブルTE』のロングストローク品や、スタッド両端部六角穴付きカムフォロアシリーズのバリエーションを拡充するなど、お客様の視点に立った高付加価値製品の充実を図りました。また、新しい潤滑機能で機械や軸受の耐久性を高め、蒸発しない特性を持つ『液晶潤滑剤』を産学連携で共同開発するなど、環境負荷低減に向けた研究開発にも積極的に取り組みました。
生産面につきましては、国内工場や生産子会社であるIKO THOMPSON VIETNAM CO., LTD.での設備増設を進め、生産能力の拡大を図りました。また、理想的な工程を目指した現場改善活動を推し進め、効率的な生産体制の構築に注力しました。
当社グループの営業状況をみますと、一部市場で設備投資抑制の動きがあるものの、受注残高は依然として高い水準にあります。国内市場においては、エレクトロニクス関連機器向けや精密機械向けを中心に売上高は増加しました。北米地域では、一般産業機械向け等の需要が底堅く、売上高は増加しました。欧州地域では、エレクトロニクス関連機器向け等が堅調に推移した一方で精密機械向けが伸び悩み、売上高は横ばいとなりました。中国では、販売子会社や現地代理店を通じて積極的な営業活動を展開したことにより、売上高は増加しました。その他地域では、インドやASEANにおける需要は好調に推移したものの、イランへの経済制裁による影響もあり、売上高は減少しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は57,570百万円(前期比4.2%増)となりました。収益面につきましては、増収・増産効果等により、営業利益は4,883百万円(前期比84.4%増)、経常利益は5,325百万円(前期比122.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,718百万円(前期比121.5%増)となりました。
また、当連結会計年度における軸受等の生産高(平均販売価格による)は55,928百万円(前期比26.0%増)となり、軸受等ならびに諸機械部品の受注高は57,490百万円(前期比21.2%減)となりました。
セグメントについて、当社グループは、軸受等ならびに諸機械部品の製造販売を主な単一の事業として運営しているため、事業の種類別セグメントおよび事業部門は一括して記載しております。なお、部門別売上高では、軸受等は50,820百万円(前期比5.9%増)、諸機械部品は6,750百万円(前期比6.7%減)となりました。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4 会計方針に関する事項」に記載のごとく、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。その他、税効果計算上の繰延税金資産の回収可能性については、将来の課税所得を合理的に見積り計上しております。
② 経営成績の分析
売上高は、前連結会計年度に比べ4.2%増の57,570百万円となり過去最高を更新しました。部門別売上高は、軸受等は50,820百万円(前期比5.9%増)となり、諸機械部品は6,750百万円(前期比6.7%減)となりました。また、国内・海外に分けてみますと、国内売上高は前連結会計年度30,055百万円に対して9.9%増の33,027百万円となりました。海外売上高は、前連結会計年度25,172百万円に対して2.5%減の24,543百万円となりました。なお、海外売上高比率は42.6%と前連結会計年度より3.0ポイント減少しました。
売上原価は、前連結会計年度より68百万円減少し39,333百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は、前連結会計年度より3.0ポイント減少して68.3%となりました。
売上総利益は、増収や増産による工場操業度の改善や価格適正化効果等により18,237百万円(前期比15.2%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、人員増強による人件費の増加や、増収による変動費の増加により、前連結会計年度に比べ176百万円増加し13,353百万円となりました。これらの結果、営業利益は4,883百万円(前期比84.4%増)となりました。
営業外損益は441百万円のプラスとなり、経常利益は5,325百万円(前期比122.2%増)、税金等調整前当期純利益は5,115百万円(前期比105.5%増)となりました。
法人税等および法人税等調整額は、あわせて1,373百万円を計上しました。税金等調整前当期純利益から法人税等および法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引くと親会社株主に帰属する当期純利益3,718百万円(前期比121.5%増)となりました。その結果、1株当たり当期純利益は51円95銭(前期比28円60銭増)、自己資本当期純利益率(ROE)は前連結会計年度に比べ3.3ポイント増加し6.2%となりました。
なお、1株当たり当期純利益の算定に用いられた「普通株式の期中平均株式数」の算出に当たり、「従業員持株ESOP信託」が所有する当社株式数を、控除する自己株式数に含めております。
③ 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,974百万円増加し101,468百万円となりました。これは主に、たな卸資産4,227百万円、有形固定資産2,117百万円、繰延税金資産1,518百万円等の増加と、現金及び預金1,080百万円、受取手形及び売掛金918百万円、投資有価証券2,733百万円等の減少によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,445百万円増加し41,273百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金498百万円、未払金414百万円、長期借入金201百万円、未払法人税等1,267百万円の増加等によるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ529百万円増加し60,195百万円となりました。これは主に、利益剰余金2,709百万円の増加、その他有価証券評価差額金1,882百万円の減少等によるものであります。この結果、自己資本比率は59.1%、1株当たり純資産額は837円24銭となりました。
なお、1株当たり純資産額の算定に用いられた「期末の普通株式の数」の算出に当たり、従業員持株ESOP信託が所有する当社株式数を、控除する自己株式数に含めております。
④ 資本の財源および資金の流動性についての分析
1) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は17,023百万円となり、前連結会計年度末に比べ995百万円減少しました。
営業活動により得られたキャッシュ・フローは5,158百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,115百万円、減価償却費3,297百万円、売上債権の減少額861百万円等による収入項目と、たな卸資産の増加額4,266百万円等の支出項目との差額によるものであります。
投資活動により支出されたキャッシュ・フローは5,061百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4,588百万円、無形固定資産の取得による支出239百万円、保険積立金の積立による支出279百万円の支出等によるものであります。
財務活動により支出されたキャッシュ・フローは1,047百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入3,000百万円等による収入項目と、長期借入金の返済による支出2,798百万円、配当金の支払額1,007百万円等の支出項目との差額によるものであります。
なお、事業の状況における記載金額には、消費税等は含まれておりません。
2) 主な資本の財源
当社グループの主な資本の財源は、自己資金、金融機関からの借入および社債の発行であります。資金需要は、運転資金、設備資金および借入金の返済等であります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しに加え、企業収益が設備投資の増加を背景に高水準を維持するなど、総じて緩やかな回復が続きました。海外経済においては、米国が好調に推移した一方、米中貿易摩擦や英国の欧州連合離脱問題等により、先行き不透明感が高まる状況となりました。
このような情勢のもとで、当社グループは、2018年4月より「IKO中期経営計画2020(CHANGE & CHALLENGE~Next Stage ―ACCOMPLISH―)」をスタートさせ、持続的な成長と高収益体質の確立を目指し、組織横断による重点課題の解決や各種業務の効率化を推進しました。
販売面につきましては、国内外で既存顧客との取引深耕や成長市場の開拓に注力したことに加え、新規システムを活用した顧客管理体制の強化や今後の需要拡大が見込まれる戦略製品の拡販に傾注いたしました。また、お客様の利便性向上を目的にホームページを全面刷新するなど、ウェブサイトを通じた「IKOブランド」の市場浸透にも努めました。
製品開発面につきましては、機械装置の軽量化・コンパクト化を実現した『精密位置決めテーブルTE』のロングストローク品や、スタッド両端部六角穴付きカムフォロアシリーズのバリエーションを拡充するなど、お客様の視点に立った高付加価値製品の充実を図りました。また、新しい潤滑機能で機械や軸受の耐久性を高め、蒸発しない特性を持つ『液晶潤滑剤』を産学連携で共同開発するなど、環境負荷低減に向けた研究開発にも積極的に取り組みました。
生産面につきましては、国内工場や生産子会社であるIKO THOMPSON VIETNAM CO., LTD.での設備増設を進め、生産能力の拡大を図りました。また、理想的な工程を目指した現場改善活動を推し進め、効率的な生産体制の構築に注力しました。
当社グループの営業状況をみますと、一部市場で設備投資抑制の動きがあるものの、受注残高は依然として高い水準にあります。国内市場においては、エレクトロニクス関連機器向けや精密機械向けを中心に売上高は増加しました。北米地域では、一般産業機械向け等の需要が底堅く、売上高は増加しました。欧州地域では、エレクトロニクス関連機器向け等が堅調に推移した一方で精密機械向けが伸び悩み、売上高は横ばいとなりました。中国では、販売子会社や現地代理店を通じて積極的な営業活動を展開したことにより、売上高は増加しました。その他地域では、インドやASEANにおける需要は好調に推移したものの、イランへの経済制裁による影響もあり、売上高は減少しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は57,570百万円(前期比4.2%増)となりました。収益面につきましては、増収・増産効果等により、営業利益は4,883百万円(前期比84.4%増)、経常利益は5,325百万円(前期比122.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,718百万円(前期比121.5%増)となりました。
また、当連結会計年度における軸受等の生産高(平均販売価格による)は55,928百万円(前期比26.0%増)となり、軸受等ならびに諸機械部品の受注高は57,490百万円(前期比21.2%減)となりました。
セグメントについて、当社グループは、軸受等ならびに諸機械部品の製造販売を主な単一の事業として運営しているため、事業の種類別セグメントおよび事業部門は一括して記載しております。なお、部門別売上高では、軸受等は50,820百万円(前期比5.9%増)、諸機械部品は6,750百万円(前期比6.7%減)となりました。
| 部門別売上高 | (単位:百万円) | ||||||
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 比較増減 | ||||
| (自 2017年4月1日 | (自 2018年4月1日 | ||||||
| 至 2018年3月31日) | 至 2019年3月31日) | ||||||
| 金額 | 比率(%) | 金額 | 比率(%) | 金額 | 伸び率(%) | ||
| 軸 受 等 | 47,990 | 86.9 | 50,820 | 88.3 | 2,829 | 5.9 | |
| 諸機械部品 | 7,237 | 13.1 | 6,750 | 11.7 | △487 | △6.7 | |
| 売上高合計 | 55,228 | 100.0 | 57,570 | 100.0 | 2,342 | 4.2 | |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4 会計方針に関する事項」に記載のごとく、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。その他、税効果計算上の繰延税金資産の回収可能性については、将来の課税所得を合理的に見積り計上しております。
② 経営成績の分析
売上高は、前連結会計年度に比べ4.2%増の57,570百万円となり過去最高を更新しました。部門別売上高は、軸受等は50,820百万円(前期比5.9%増)となり、諸機械部品は6,750百万円(前期比6.7%減)となりました。また、国内・海外に分けてみますと、国内売上高は前連結会計年度30,055百万円に対して9.9%増の33,027百万円となりました。海外売上高は、前連結会計年度25,172百万円に対して2.5%減の24,543百万円となりました。なお、海外売上高比率は42.6%と前連結会計年度より3.0ポイント減少しました。
売上原価は、前連結会計年度より68百万円減少し39,333百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は、前連結会計年度より3.0ポイント減少して68.3%となりました。
売上総利益は、増収や増産による工場操業度の改善や価格適正化効果等により18,237百万円(前期比15.2%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、人員増強による人件費の増加や、増収による変動費の増加により、前連結会計年度に比べ176百万円増加し13,353百万円となりました。これらの結果、営業利益は4,883百万円(前期比84.4%増)となりました。
営業外損益は441百万円のプラスとなり、経常利益は5,325百万円(前期比122.2%増)、税金等調整前当期純利益は5,115百万円(前期比105.5%増)となりました。
法人税等および法人税等調整額は、あわせて1,373百万円を計上しました。税金等調整前当期純利益から法人税等および法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引くと親会社株主に帰属する当期純利益3,718百万円(前期比121.5%増)となりました。その結果、1株当たり当期純利益は51円95銭(前期比28円60銭増)、自己資本当期純利益率(ROE)は前連結会計年度に比べ3.3ポイント増加し6.2%となりました。
なお、1株当たり当期純利益の算定に用いられた「普通株式の期中平均株式数」の算出に当たり、「従業員持株ESOP信託」が所有する当社株式数を、控除する自己株式数に含めております。
③ 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,974百万円増加し101,468百万円となりました。これは主に、たな卸資産4,227百万円、有形固定資産2,117百万円、繰延税金資産1,518百万円等の増加と、現金及び預金1,080百万円、受取手形及び売掛金918百万円、投資有価証券2,733百万円等の減少によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,445百万円増加し41,273百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金498百万円、未払金414百万円、長期借入金201百万円、未払法人税等1,267百万円の増加等によるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ529百万円増加し60,195百万円となりました。これは主に、利益剰余金2,709百万円の増加、その他有価証券評価差額金1,882百万円の減少等によるものであります。この結果、自己資本比率は59.1%、1株当たり純資産額は837円24銭となりました。
なお、1株当たり純資産額の算定に用いられた「期末の普通株式の数」の算出に当たり、従業員持株ESOP信託が所有する当社株式数を、控除する自己株式数に含めております。
④ 資本の財源および資金の流動性についての分析
1) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は17,023百万円となり、前連結会計年度末に比べ995百万円減少しました。
営業活動により得られたキャッシュ・フローは5,158百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,115百万円、減価償却費3,297百万円、売上債権の減少額861百万円等による収入項目と、たな卸資産の増加額4,266百万円等の支出項目との差額によるものであります。
投資活動により支出されたキャッシュ・フローは5,061百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4,588百万円、無形固定資産の取得による支出239百万円、保険積立金の積立による支出279百万円の支出等によるものであります。
財務活動により支出されたキャッシュ・フローは1,047百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入3,000百万円等による収入項目と、長期借入金の返済による支出2,798百万円、配当金の支払額1,007百万円等の支出項目との差額によるものであります。
なお、事業の状況における記載金額には、消費税等は含まれておりません。
2) 主な資本の財源
当社グループの主な資本の財源は、自己資金、金融機関からの借入および社債の発行であります。資金需要は、運転資金、設備資金および借入金の返済等であります。