訂正四半期報告書-第177期第1四半期(平成27年4月1日-平成27年6月30日)
有報資料
以下に記載する事項は、当四半期報告書提出日現在において入手し得る情報に基づいて当社グループが判断したものです。
(1) 業績等の概要
(注)1.単位:億円、( )内 前年同期比較、△はマイナスを表示
2.「当社株主に帰属する四半期純損益」を四半期純損益として表示しています(以下、同じ)。
当第1四半期連結累計期間(以下、「当期」という。)の世界経済は、米国、英国が成長を加速させたものの、ユーロ圏はわずかに減速、中国も7.0%まで成長率が低下しました。その影響から東南アジア各国も成長が鈍化しました。
国内経済は実質所得の低下から個人消費が減少し、輸出の低迷もあり、GDPは3四半期ぶりにマイナス成長となりました。企業業績は全体では過去最高水準となったものの、内需型中小企業の低迷や事業の海外シフトが加速したこともあり、国内景気は加速しない状況が続きました。
こうした状況下、当社グループの売上高は、ヘルスケア部門が増収になりましたが、ライフスタイル部門が販売地域の絞り込み等により大幅な減収となり、前年同期比641億円減少し1兆3,499億円になりました。営業損益は、電子デバイス部門が引き続き好調を維持したものの減益となり、電力・社会インフラ部門、コミュニティ・ソリューション部門、ライフスタイル部門が悪化した結果、前年同期比587億円減少し△110億円となりました。税引前損益は、前年同期比475億円減少し△173億円となり、四半期純損益は前年同期比290億円減少の△123億円になりました。
事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりです。
(注)単位:億円、( )内 前年同期比較、△はマイナスを表示
①電力・社会インフラ部門
送配電・変電システム、ランディス・ギア社が増収となり、太陽光発電システムが減収となった結果、部門全体として前年同期とほぼ同等の売上高となりました。
損益面では、ランディス・ギア社が増益となりましたが、火力・水力発電システム、太陽光発電システム、鉄道向けシステムが減益となり、原子力発電システムが悪化した結果、部門全体として悪化しました。
②コミュニティ・ソリューション部門
流通・事務用機器事業、昇降機事業が増収となり、業務用空調事業が減収となった結果、部門全体として前年同期とほぼ同等の売上高となりました。
損益面では、業務用空調事業、照明事業が減益となり、流通・事務用機器事業が悪化した結果、部門全体として悪化しました。
③ヘルスケア部門
北米、新興経済地域で、主力のCTを中心として医用画像機器販売が引き続き堅調だったこと等により、部門全体として増収になりました。
損益面では、将来の成長の前倒しを図るべく診断機器を中心とした次世代開発研究と新規事業への先行投資を増やしたことにより、部門全体として減益になりました。
④電子デバイス部門
半導体は、メモリが販売数量の増加により増収になりましたが、ストレージが減収となった結果、部門全体として前年同期とほぼ同等の売上高となりました。
損益面では、メモリが引き続き高い利益水準を確保したものの減益になり、ストレージが悪化した結果、部門全体として減益になりました。
⑤ライフスタイル部門
テレビ等の映像事業、パソコン事業が、販売地域の絞り込み等により大幅な減収になった結果、部門全体として大幅な減収になりました。
損益面では、パソコン事業、家庭電器事業が悪化した結果、部門全体として悪化しました。
⑥その他部門
売上高は前年同期比で減収となり、営業損益は悪化しました。
なお、上記の事業の種類別の売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれています。
(2) 流動性及び資金の財源
①キャッシュ・フロー
当期における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の220億円の収入から611億円減少し、391億円の支出になりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の831億円の支出から393億円減少し、438億円の支出になりました。
これらの結果、当期のフリー・キャッシュ・フローは、前年同期の611億円の支出から218億円増加し、829億円の支出になりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の465億円の収入から400億円増加し、865億円の収入になりました。
その他に為替の影響によるキャッシュの増加が25億円あり、当期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末の1,994億円から61億円増加し、2,055億円になりました。
②流動性管理と資金調達
<流動性管理>当期末の状況としては、現金及び現金同等物の2,055億円、コミットメントライン未使用枠の2,870億円を合わせ、4,925億円の手許流動性を確保しました。
<資金調達>当社グループは、金利上昇局面への対応及び事業に必要な基本的資産である固定資産の手当てとして、安定的な長期資金をバランスよく調達・確保するよう配慮しています。固定資産については、株主資本・固定負債を含めた長期資金で賄えるよう、長期資金比率の適正化を図っています。
資金調達の直接・間接調達の比率については、資金調達環境等を十分鑑み、バランスの取れた資金構成の維持を基本方針としています。
<格付け>当社は、ムーディーズ・ジャパン㈱(以下「ムーディーズ」という。)、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン㈱(以下「S&P」という。)、㈱格付投資情報センター(以下「R&I」という。)の3社から格付けを取得しています。当四半期報告書提出日現在の格付状況(長期/短期)は、ムーディーズ:Baa2(見通しは安定的)/P-2、S&P:BBB-(アウトルックはネガティブ)/A-3、R&I:A-/a-1(長期、短期ともに格下げ方向のレーティング・モニター指定)です。
③資産、負債及び資本の状況
総資産は、前年同期末に比べ1,066億円増加し、6兆3,430億円になりました。
株主資本は、前年同期末に比べ828億円増加し、1兆992億円になりました。
借入金・社債残高は、前年同期末に比べ288億円減少し、1兆4,272億円になりました。
この結果、2015年6月末の株主資本比率は前年同期末に比べ1.0ポイント増加し、17.3%になり、D/Eレシオ(有利子負債/株主資本)は前年同期末に比べ13ポイント改善し、130%になりました。
(注)・四半期連結財務諸表は、米国会計基準に準拠して作成しています。但し、当社グループの営業損益は、売上高から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除して算出したものであり、経営資源の配分の決定及び業績の検討のため、定期的に評価を行う対象となる損益を示しています。事業構造改革費用及び訴訟和解費用等は、当社グループの営業損益には含まれていません。
・なお、以上の定性的情報は、特記のない限り前年同期との比較で記載しています。
(3) 対処すべき課題
前事業年度の有価証券報告書の提出日後、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。
<株式会社の支配に関する基本方針>当社グループが株主の皆様に還元する適正な利潤を獲得し、企業価値・株主共同の利益の持続的な向上を実現するためには、株主の皆様はもちろん、お客様、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーとの適切な関係を維持、発展させていくことも必要であり、これらのステークホルダーの利益にも十分配慮した経営を行う必要があると考えています。
また、当社株式の買付の提案を受けた場合に、その買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断するためには、各事業分野の有機的結合により実現され得るシナジー効果、当社グループの実情、その他当社の企業価値を構成する要素が十分に把握される必要があると考えます。
当社取締役会は、上記の要素に鑑み、当社の企業価値・株主共同の利益の確保、向上に資さない当社株式の大量取得行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではなく、このような者による当社株式の大量取得行為に関しては、必要かつ相当な手段を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えています。
以上の考え方に基づき、当社は、2006年6月に当社株式の大量取得行為に関する対応策(いわゆる買収防衛策)を導入し、2009年6月及び2012年6月に更新してまいりましたが、経営環境等の変化、金融商品取引法整備の浸透の状況、株主の皆様の意見等を考慮しながら慎重に検討した結果、当該対応策を更新しないことといたしました。
なお、当該対応策終了後も弊社株式の大規模買付を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法及びその他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じるとともに、引き続き企業価値及び株主共同の利益の確保及び向上に努めてまいります。
(4) 研究開発活動
当期における研究開発費は870億円でした。
なお、当四半期連結会計期間における主要な研究開発の成果は以下のとおりです。
①新商品
・東海旅客鉄道㈱と協力し、3.3kVの高耐圧SiC(炭化ケイ素)デバイスを適用した新幹線用主変換装置(※1)を、東海道N700系新幹線車両へ搭載し、東京~新大阪間での走行試験を開始しました。本走行試験は、SiCデバイスを適用した主変換装置を高速鉄道に導入した世界で初めて(※2)の試験であり、実用化に向けて大きく前進したことになります。この走行試験を通じて、走行性能や主変換装置の制御性能・温度性能等の確認、評価を実施しています。
・近接無線転送技術「TransferJetTM」を搭載した業界初(※3)のSDメモリカードとして、記憶容量16GBのSDHCメモリカードを開発しました。TransferJetTMは、「TransferJetコンソーシアム」が規格策定・普及を促進している近接無線転送技術で、対応機器同士を近づけるだけの操作で、大容量のデータを送信できます。また、TransferJetTMの実効スループットは最大375Mbpsと高速で、例えば、1分のハイビジョン動画コンテンツを約3秒で転送できます。
②研究開発
・盗聴が理論上不可能な量子暗号通信システムにより、実データの通信を行う実証試験を開始します。実データを用いた量子暗号通信システムの実証試験は、国内初(※4)となります。実証試験では、東芝ライフサイエンス解析センターにおいて、実データとして、日本人ゲノム解析ツール「ジャポニカアレイ(※5)」を用い解析したゲノム解析データを、量子暗号通信システムにより暗号化し、7㎞先の東北大学東北メディカル・メガバンク機構まで送信します。長期間の運用における通信速度の安定性や天候、温度や光ファイバーの状態など環境条件の影響度などを検証します。
・造影剤を使用せずに撮像した脳脊髄液(CSF)のMRI(磁気共鳴イメージング)を自動解析し、CSFの流速を計測・表示する技術を開発しました。この技術により、認知症の原因疾患の一つである特発性正常圧水頭症など、CSFに関する疾患の診断効率化が期待できます。今後は、臨床データも含めてさらなる精度評価を進め、本技術の早期製品化を目指します。
(注)※1:架線からの交流電力を直流に変換するコンバータと直流から主電動機を駆動させる為の三相交流に変換 するインバータを一体とした、車両の力行、回生を制御する電力変換装置。
※2:2015年6月現在、当社調べ。
※3:2015年6月現在、当社調べ。
※4:2015年6月現在、当社調べ。
※5:国立大学法人東北大学の登録商標で、東北大学東北メディカル・メガバンク機構が開発した日本人ゲノ ム情報を高精度かつ低コストで解析可能とする遺伝子解析ツール。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当期において、当社グループの生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
(6) 主要な設備等
2015年度の設備投資計画は、不適切会計処理問題の影響等を踏まえ現在策定中であり、未定です。
(1) 業績等の概要
| 売上高 | 13,499 (△ 641) |
| 営業損益 | △110 (△ 587) |
| 税引前損益 | △173 (△ 475) |
| 四半期純損益 | △123 (△ 290) |
(注)1.単位:億円、( )内 前年同期比較、△はマイナスを表示
2.「当社株主に帰属する四半期純損益」を四半期純損益として表示しています(以下、同じ)。
当第1四半期連結累計期間(以下、「当期」という。)の世界経済は、米国、英国が成長を加速させたものの、ユーロ圏はわずかに減速、中国も7.0%まで成長率が低下しました。その影響から東南アジア各国も成長が鈍化しました。
国内経済は実質所得の低下から個人消費が減少し、輸出の低迷もあり、GDPは3四半期ぶりにマイナス成長となりました。企業業績は全体では過去最高水準となったものの、内需型中小企業の低迷や事業の海外シフトが加速したこともあり、国内景気は加速しない状況が続きました。
こうした状況下、当社グループの売上高は、ヘルスケア部門が増収になりましたが、ライフスタイル部門が販売地域の絞り込み等により大幅な減収となり、前年同期比641億円減少し1兆3,499億円になりました。営業損益は、電子デバイス部門が引き続き好調を維持したものの減益となり、電力・社会インフラ部門、コミュニティ・ソリューション部門、ライフスタイル部門が悪化した結果、前年同期比587億円減少し△110億円となりました。税引前損益は、前年同期比475億円減少し△173億円となり、四半期純損益は前年同期比290億円減少の△123億円になりました。
事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりです。
| セグメント | 売上高 | 営業損益 |
| 電力・社会インフラ | 3,951 (△ 10:100%) | △107 (△ 207) |
| コミュニティ・ソリューション | 3,036 (+ 28:101%) | △65 (△ 84) |
| ヘルスケア | 815 (+ 100:114%) | 1 (△ 5) |
| 電子デバイス | 3,850 (+ 5:100%) | 356 (△ 133) |
| ライフスタイル | 2,118 (△ 763: 73%) | △207 (△ 156) |
| その他 | 1,027 (△ 109: 90%) | △7 (△ 4) |
| セグメント間消去又は全社 | △1,298 (+ 108: ― ) | △81 (+ 2) |
| 合 計 | 13,499 (△ 641: 95%) | △110 (△ 587) |
(注)単位:億円、( )内 前年同期比較、△はマイナスを表示
①電力・社会インフラ部門
送配電・変電システム、ランディス・ギア社が増収となり、太陽光発電システムが減収となった結果、部門全体として前年同期とほぼ同等の売上高となりました。
損益面では、ランディス・ギア社が増益となりましたが、火力・水力発電システム、太陽光発電システム、鉄道向けシステムが減益となり、原子力発電システムが悪化した結果、部門全体として悪化しました。
②コミュニティ・ソリューション部門
流通・事務用機器事業、昇降機事業が増収となり、業務用空調事業が減収となった結果、部門全体として前年同期とほぼ同等の売上高となりました。
損益面では、業務用空調事業、照明事業が減益となり、流通・事務用機器事業が悪化した結果、部門全体として悪化しました。
③ヘルスケア部門
北米、新興経済地域で、主力のCTを中心として医用画像機器販売が引き続き堅調だったこと等により、部門全体として増収になりました。
損益面では、将来の成長の前倒しを図るべく診断機器を中心とした次世代開発研究と新規事業への先行投資を増やしたことにより、部門全体として減益になりました。
④電子デバイス部門
半導体は、メモリが販売数量の増加により増収になりましたが、ストレージが減収となった結果、部門全体として前年同期とほぼ同等の売上高となりました。
損益面では、メモリが引き続き高い利益水準を確保したものの減益になり、ストレージが悪化した結果、部門全体として減益になりました。
⑤ライフスタイル部門
テレビ等の映像事業、パソコン事業が、販売地域の絞り込み等により大幅な減収になった結果、部門全体として大幅な減収になりました。
損益面では、パソコン事業、家庭電器事業が悪化した結果、部門全体として悪化しました。
⑥その他部門
売上高は前年同期比で減収となり、営業損益は悪化しました。
なお、上記の事業の種類別の売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれています。
(2) 流動性及び資金の財源
①キャッシュ・フロー
当期における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の220億円の収入から611億円減少し、391億円の支出になりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の831億円の支出から393億円減少し、438億円の支出になりました。
これらの結果、当期のフリー・キャッシュ・フローは、前年同期の611億円の支出から218億円増加し、829億円の支出になりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の465億円の収入から400億円増加し、865億円の収入になりました。
その他に為替の影響によるキャッシュの増加が25億円あり、当期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末の1,994億円から61億円増加し、2,055億円になりました。
②流動性管理と資金調達
<流動性管理>当期末の状況としては、現金及び現金同等物の2,055億円、コミットメントライン未使用枠の2,870億円を合わせ、4,925億円の手許流動性を確保しました。
<資金調達>当社グループは、金利上昇局面への対応及び事業に必要な基本的資産である固定資産の手当てとして、安定的な長期資金をバランスよく調達・確保するよう配慮しています。固定資産については、株主資本・固定負債を含めた長期資金で賄えるよう、長期資金比率の適正化を図っています。
資金調達の直接・間接調達の比率については、資金調達環境等を十分鑑み、バランスの取れた資金構成の維持を基本方針としています。
<格付け>当社は、ムーディーズ・ジャパン㈱(以下「ムーディーズ」という。)、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン㈱(以下「S&P」という。)、㈱格付投資情報センター(以下「R&I」という。)の3社から格付けを取得しています。当四半期報告書提出日現在の格付状況(長期/短期)は、ムーディーズ:Baa2(見通しは安定的)/P-2、S&P:BBB-(アウトルックはネガティブ)/A-3、R&I:A-/a-1(長期、短期ともに格下げ方向のレーティング・モニター指定)です。
③資産、負債及び資本の状況
総資産は、前年同期末に比べ1,066億円増加し、6兆3,430億円になりました。
株主資本は、前年同期末に比べ828億円増加し、1兆992億円になりました。
借入金・社債残高は、前年同期末に比べ288億円減少し、1兆4,272億円になりました。
この結果、2015年6月末の株主資本比率は前年同期末に比べ1.0ポイント増加し、17.3%になり、D/Eレシオ(有利子負債/株主資本)は前年同期末に比べ13ポイント改善し、130%になりました。
(注)・四半期連結財務諸表は、米国会計基準に準拠して作成しています。但し、当社グループの営業損益は、売上高から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除して算出したものであり、経営資源の配分の決定及び業績の検討のため、定期的に評価を行う対象となる損益を示しています。事業構造改革費用及び訴訟和解費用等は、当社グループの営業損益には含まれていません。
・なお、以上の定性的情報は、特記のない限り前年同期との比較で記載しています。
(3) 対処すべき課題
前事業年度の有価証券報告書の提出日後、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。
<株式会社の支配に関する基本方針>当社グループが株主の皆様に還元する適正な利潤を獲得し、企業価値・株主共同の利益の持続的な向上を実現するためには、株主の皆様はもちろん、お客様、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーとの適切な関係を維持、発展させていくことも必要であり、これらのステークホルダーの利益にも十分配慮した経営を行う必要があると考えています。
また、当社株式の買付の提案を受けた場合に、その買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断するためには、各事業分野の有機的結合により実現され得るシナジー効果、当社グループの実情、その他当社の企業価値を構成する要素が十分に把握される必要があると考えます。
当社取締役会は、上記の要素に鑑み、当社の企業価値・株主共同の利益の確保、向上に資さない当社株式の大量取得行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではなく、このような者による当社株式の大量取得行為に関しては、必要かつ相当な手段を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えています。
以上の考え方に基づき、当社は、2006年6月に当社株式の大量取得行為に関する対応策(いわゆる買収防衛策)を導入し、2009年6月及び2012年6月に更新してまいりましたが、経営環境等の変化、金融商品取引法整備の浸透の状況、株主の皆様の意見等を考慮しながら慎重に検討した結果、当該対応策を更新しないことといたしました。
なお、当該対応策終了後も弊社株式の大規模買付を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法及びその他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じるとともに、引き続き企業価値及び株主共同の利益の確保及び向上に努めてまいります。
(4) 研究開発活動
当期における研究開発費は870億円でした。
なお、当四半期連結会計期間における主要な研究開発の成果は以下のとおりです。
①新商品
・東海旅客鉄道㈱と協力し、3.3kVの高耐圧SiC(炭化ケイ素)デバイスを適用した新幹線用主変換装置(※1)を、東海道N700系新幹線車両へ搭載し、東京~新大阪間での走行試験を開始しました。本走行試験は、SiCデバイスを適用した主変換装置を高速鉄道に導入した世界で初めて(※2)の試験であり、実用化に向けて大きく前進したことになります。この走行試験を通じて、走行性能や主変換装置の制御性能・温度性能等の確認、評価を実施しています。
・近接無線転送技術「TransferJetTM」を搭載した業界初(※3)のSDメモリカードとして、記憶容量16GBのSDHCメモリカードを開発しました。TransferJetTMは、「TransferJetコンソーシアム」が規格策定・普及を促進している近接無線転送技術で、対応機器同士を近づけるだけの操作で、大容量のデータを送信できます。また、TransferJetTMの実効スループットは最大375Mbpsと高速で、例えば、1分のハイビジョン動画コンテンツを約3秒で転送できます。
②研究開発
・盗聴が理論上不可能な量子暗号通信システムにより、実データの通信を行う実証試験を開始します。実データを用いた量子暗号通信システムの実証試験は、国内初(※4)となります。実証試験では、東芝ライフサイエンス解析センターにおいて、実データとして、日本人ゲノム解析ツール「ジャポニカアレイ(※5)」を用い解析したゲノム解析データを、量子暗号通信システムにより暗号化し、7㎞先の東北大学東北メディカル・メガバンク機構まで送信します。長期間の運用における通信速度の安定性や天候、温度や光ファイバーの状態など環境条件の影響度などを検証します。
・造影剤を使用せずに撮像した脳脊髄液(CSF)のMRI(磁気共鳴イメージング)を自動解析し、CSFの流速を計測・表示する技術を開発しました。この技術により、認知症の原因疾患の一つである特発性正常圧水頭症など、CSFに関する疾患の診断効率化が期待できます。今後は、臨床データも含めてさらなる精度評価を進め、本技術の早期製品化を目指します。
(注)※1:架線からの交流電力を直流に変換するコンバータと直流から主電動機を駆動させる為の三相交流に変換 するインバータを一体とした、車両の力行、回生を制御する電力変換装置。
※2:2015年6月現在、当社調べ。
※3:2015年6月現在、当社調べ。
※4:2015年6月現在、当社調べ。
※5:国立大学法人東北大学の登録商標で、東北大学東北メディカル・メガバンク機構が開発した日本人ゲノ ム情報を高精度かつ低コストで解析可能とする遺伝子解析ツール。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当期において、当社グループの生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
(6) 主要な設備等
2015年度の設備投資計画は、不適切会計処理問題の影響等を踏まえ現在策定中であり、未定です。