有価証券報告書-第97期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a 経営成績
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルスの感染拡大により、国内外の経済活動に収縮が生じ、総じて厳しい状況で推移いたしました。年度後半から、米国景気は経済対策の効果もあり持ち直しの動きがみられ、中国においても輸出を中心に経済活動の正常化が進展いたしましたが、国内においては、年度前半の落ち込みから景気は回復に向かったものの、感染再拡大による緊急事態宣言の再発令などにより、その足取りは鈍化し、民間設備投資の回復にも遅れが生じました。
このような景況の下で当社グループといたしましては、需要が堅調な半導体分野や、いち早く市況に回復のみられた中国市場を中心にファクトリーオートメーション分野の受注確保に取り組んでまいりました。
また、新型コロナウイルス感染症の影響による国内外の市場環境の変化に対応するため、バーチャル展示会や
Web会議など、オンラインを活用した販売活動の強化に努めるとともに、業績の悪化を最小限に留めるため、収益緊急対策を実施してまいりました。
その結果、受注高は842億5百万円(前連結会計年度比5.2%減)、売上高は873億12百万円(同2.7%減)となりました。損益面につきましては、営業利益は48億91百万円(同59.4%増)、経常利益は48億10百万円(同67.5%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は36億77百万円(同117.8%増)となりました。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
[モーション機器事業]
モーションコントロール機器部門及びプリンタシステム部門が減少し、受注高は313億45百万円(前連結会計年度比5.7%減)となりました。受注高の減少により、売上高は302億77百万円(同13.1%減)となりました。損益面につきましては、売上高の減少影響はあったものの、航空宇宙部門での新規案件の費用増の収束等により収益が改善し、営業利益は8億67百万円(前連結会計年度は営業損失9億70百万円)となりました。
[パワーエレクトロニクス機器事業]
社会インフラシステム部門で増加したものの、振動機器部門等での減少により、受注高は349億24百万円(前連結会計年度比2.8%減)となりました。クリーン搬送機器部門及び社会インフラシステム部門での増加により、売上高は379億11百万円(同4.5%増)となりました。損益面につきましては、売上高の増加影響はあったものの、社会インフラシステム部門の工事費の増加等により、営業利益は22億93百万円(同5.9%減)となりました。
[サポート&エンジニアリング事業]
病院向け設備工事等の減少により、受注高は179億35百万円(前連結会計年度比8.9%減)となりました。電気設備工事等の増加により、売上高は191億24百万円(同2.5%増)となりました。また、損益面につきましては、営業利益は16億94百万円(同4.1%増)となりました。
b 財政状態
当連結会計年度末における総資産は1,093億53百万円となり、前連結会計年度末より55億17百万円増加いたしました。これは、主として現金及び預金が47億37百万円、投資有価証券が37億28百万円それぞれ増加したこと、たな卸資産が22億73百万円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における負債は579億98百万円となり、前連結会計年度末より24億84百万円減少いたしました。これは、主として電子記録債務が10億77百万円、受注損失引当金が9億29百万円、支払手形及び買掛金が7億54百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における純資産は513億54百万円となり、前連結会計年度末より80億2百万円増加いたしました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が27億83百万円、その他有価証券評価差額金が27億17百万円、退職給付に係る調整累計額が26億84百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ47億37百万円増加し、当連結会計年度末には123億58百万円となりました。
各活動別のキャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加額は、68億13百万円となりました。これは、仕入債務の減少18億21百万円、法人税等の支払11億87百万円等がありましたが、税金等調整前当期純利益50億79百万円の計上、減価償却費31億70百万円の計上、たな卸資産の減少22億45百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少額は、29億13百万円となりました。これは、有形固定資産の取得による支出28億65百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加額は、8億43百万円となりました。これは、短期借入金及び長期借入金の純増加(調達から返済を差し引いた金額)20億26百万円、配当金の支払8億91百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表を作成するに当たり、必要な見積りを行っており、それらは資産、負債、収益及び費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りは、その性質上判断及び入手し得る情報に基づいて行うので、実際の結果がそれらの見積りと相違する場合があります。
当社は、連結財務諸表を作成するに当たり、受注損失引当金の計上、繰延税金資産の回収可能性及び退職給付債務等の計算の基礎に関する事項について、特に重要な見積りを行っております。
(受注損失引当金)
当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末において将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能なものについて、翌連結会計年度以降の損失見込額を受注損失引当金として計上しております。当連結会計年度末に用いた見積りの条件や仮定に変化が生じた場合、受注損失引当金に影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の課税所得を見積もり、さらに将来減算一時差異の解消時期のスケジューリングを行った結果に基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性の判断に当たり、当連結会計年度末に用いた見積りの条件や仮定に変化が生じた場合、繰延税金資産に影響を与える可能性があります。
(退職給付費用及び退職給付債務)
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。退職給付費用は、割引率、期待運用収益率及び予想昇給率等の様々な仮定に基づいて算出しております。割引率及び期待運用収益率は、金利の変動を含む現在の市場動向などを考慮して決定しており、予想昇給率等の見積りは、実績及び直近の見通しを反映しております。当連結会計年度末に用いた見積りの条件や仮定に変化が生じた場合、退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響について、今後の広がり方や収束時期等に関して不確実性が高い事象であると考えておりますが、外部の情報源に基づく情報等を踏まえて、2021年度の経済活動は回復基調で推移すると想定して会計上の見積りを行っております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a 経営成績」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料の仕入のほか、製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資、開発投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保しております。
運転資金は、短期、長期ともに金融機関からの借入を基本としております。また、短期の資金を安定的かつ機動的に確保するため、取引銀行19行と総額100億円のコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高50億円、借入未実行残高50億円)。
当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は239億51百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は123億58百万円となっております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に鑑み、一時的に手元資金を厚くする等、不測の事態に備えて機動的に手元流動性を確保する方針としております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、2018年度を計画初年度とする3ヵ年のグループ中期経営計画「SINFONIA ABC 2020」を策定し、新たな100年の一歩として、強固な収益性、健全な財務体質確立に向けた土台作りと先進技術を活用した技術開発力の更なる強化に取り組み、将来にわたって成長し続ける企業を目指しております。経営計画の達成・進捗状況を客観的に判断するために、収益性を示す指標として「売上高営業利益率」を、資産の効率的な活用を示す指標として「ROA」を、財務体質の健全性を示す指標として「純資産比率」を目標として設定し、その達成に努めてまいりました。
中期経営計画「SINFONIA ABC 2020」の最終年度である2020年度の達成・進捗状況は以下のとおりであります。
2020年度は、中期経営計画の最終目標に対して概ね未達となりました。新型コロナウイルス感染症の影響等により経済活動が急速に落ち込み、事業計画の前提条件が大きく変化したこと等により、売上高は計画比227億円減(20.6%減)の873億円となりました。売上高営業利益率は、収益緊急対策を実施し費用を抑制したものの、工事案件の採算悪化等もあり、計画比3.4ポイント減の5.6%となりました。
ROAは、利益率の悪化等により計画比2.6ポイント減の3.4%となりました。純資産比率は、利益剰余金及びその他の包括利益累計額の増加により、計画比2.0ポイント増の47.0%となりました。
(注)「ROA」= 親会社株主に帰属する当期純利益/総資産(当期末)
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a 経営成績
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルスの感染拡大により、国内外の経済活動に収縮が生じ、総じて厳しい状況で推移いたしました。年度後半から、米国景気は経済対策の効果もあり持ち直しの動きがみられ、中国においても輸出を中心に経済活動の正常化が進展いたしましたが、国内においては、年度前半の落ち込みから景気は回復に向かったものの、感染再拡大による緊急事態宣言の再発令などにより、その足取りは鈍化し、民間設備投資の回復にも遅れが生じました。
このような景況の下で当社グループといたしましては、需要が堅調な半導体分野や、いち早く市況に回復のみられた中国市場を中心にファクトリーオートメーション分野の受注確保に取り組んでまいりました。
また、新型コロナウイルス感染症の影響による国内外の市場環境の変化に対応するため、バーチャル展示会や
Web会議など、オンラインを活用した販売活動の強化に努めるとともに、業績の悪化を最小限に留めるため、収益緊急対策を実施してまいりました。
その結果、受注高は842億5百万円(前連結会計年度比5.2%減)、売上高は873億12百万円(同2.7%減)となりました。損益面につきましては、営業利益は48億91百万円(同59.4%増)、経常利益は48億10百万円(同67.5%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は36億77百万円(同117.8%増)となりました。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
[モーション機器事業]
モーションコントロール機器部門及びプリンタシステム部門が減少し、受注高は313億45百万円(前連結会計年度比5.7%減)となりました。受注高の減少により、売上高は302億77百万円(同13.1%減)となりました。損益面につきましては、売上高の減少影響はあったものの、航空宇宙部門での新規案件の費用増の収束等により収益が改善し、営業利益は8億67百万円(前連結会計年度は営業損失9億70百万円)となりました。
[パワーエレクトロニクス機器事業]
社会インフラシステム部門で増加したものの、振動機器部門等での減少により、受注高は349億24百万円(前連結会計年度比2.8%減)となりました。クリーン搬送機器部門及び社会インフラシステム部門での増加により、売上高は379億11百万円(同4.5%増)となりました。損益面につきましては、売上高の増加影響はあったものの、社会インフラシステム部門の工事費の増加等により、営業利益は22億93百万円(同5.9%減)となりました。
[サポート&エンジニアリング事業]
病院向け設備工事等の減少により、受注高は179億35百万円(前連結会計年度比8.9%減)となりました。電気設備工事等の増加により、売上高は191億24百万円(同2.5%増)となりました。また、損益面につきましては、営業利益は16億94百万円(同4.1%増)となりました。
b 財政状態
当連結会計年度末における総資産は1,093億53百万円となり、前連結会計年度末より55億17百万円増加いたしました。これは、主として現金及び預金が47億37百万円、投資有価証券が37億28百万円それぞれ増加したこと、たな卸資産が22億73百万円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における負債は579億98百万円となり、前連結会計年度末より24億84百万円減少いたしました。これは、主として電子記録債務が10億77百万円、受注損失引当金が9億29百万円、支払手形及び買掛金が7億54百万円それぞれ減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における純資産は513億54百万円となり、前連結会計年度末より80億2百万円増加いたしました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が27億83百万円、その他有価証券評価差額金が27億17百万円、退職給付に係る調整累計額が26億84百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ47億37百万円増加し、当連結会計年度末には123億58百万円となりました。
各活動別のキャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加額は、68億13百万円となりました。これは、仕入債務の減少18億21百万円、法人税等の支払11億87百万円等がありましたが、税金等調整前当期純利益50億79百万円の計上、減価償却費31億70百万円の計上、たな卸資産の減少22億45百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少額は、29億13百万円となりました。これは、有形固定資産の取得による支出28億65百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の増加額は、8億43百万円となりました。これは、短期借入金及び長期借入金の純増加(調達から返済を差し引いた金額)20億26百万円、配当金の支払8億91百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| モーション機器 | 28,632 | △19.6 |
| パワーエレクトロニクス機器 | 38,759 | +5.3 |
| サポート&エンジニアリング | 19,113 | +2.6 |
| 合計 | 86,505 | △5.0 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| モーション機器 | 31,345 | △5.7 | 26,498 | +4.2 |
| パワーエレクトロニクス機器 | 34,924 | △2.8 | 17,877 | △14.3 |
| サポート&エンジニアリング | 17,935 | △8.9 | 7,396 | △13.8 |
| 合計 | 84,205 | △5.2 | 51,772 | △5.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| モーション機器 | 30,277 | △13.1 |
| パワーエレクトロニクス機器 | 37,911 | +4.5 |
| サポート&エンジニアリング | 19,124 | +2.5 |
| 合計 | 87,312 | △2.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表を作成するに当たり、必要な見積りを行っており、それらは資産、負債、収益及び費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りは、その性質上判断及び入手し得る情報に基づいて行うので、実際の結果がそれらの見積りと相違する場合があります。
当社は、連結財務諸表を作成するに当たり、受注損失引当金の計上、繰延税金資産の回収可能性及び退職給付債務等の計算の基礎に関する事項について、特に重要な見積りを行っております。
(受注損失引当金)
当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末において将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能なものについて、翌連結会計年度以降の損失見込額を受注損失引当金として計上しております。当連結会計年度末に用いた見積りの条件や仮定に変化が生じた場合、受注損失引当金に影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、将来の課税所得を見積もり、さらに将来減算一時差異の解消時期のスケジューリングを行った結果に基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性の判断に当たり、当連結会計年度末に用いた見積りの条件や仮定に変化が生じた場合、繰延税金資産に影響を与える可能性があります。
(退職給付費用及び退職給付債務)
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。退職給付費用は、割引率、期待運用収益率及び予想昇給率等の様々な仮定に基づいて算出しております。割引率及び期待運用収益率は、金利の変動を含む現在の市場動向などを考慮して決定しており、予想昇給率等の見積りは、実績及び直近の見通しを反映しております。当連結会計年度末に用いた見積りの条件や仮定に変化が生じた場合、退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響について、今後の広がり方や収束時期等に関して不確実性が高い事象であると考えておりますが、外部の情報源に基づく情報等を踏まえて、2021年度の経済活動は回復基調で推移すると想定して会計上の見積りを行っております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a 経営成績」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料の仕入のほか、製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資、開発投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保しております。
運転資金は、短期、長期ともに金融機関からの借入を基本としております。また、短期の資金を安定的かつ機動的に確保するため、取引銀行19行と総額100億円のコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高50億円、借入未実行残高50億円)。
当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は239億51百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は123億58百万円となっております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に鑑み、一時的に手元資金を厚くする等、不測の事態に備えて機動的に手元流動性を確保する方針としております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、2018年度を計画初年度とする3ヵ年のグループ中期経営計画「SINFONIA ABC 2020」を策定し、新たな100年の一歩として、強固な収益性、健全な財務体質確立に向けた土台作りと先進技術を活用した技術開発力の更なる強化に取り組み、将来にわたって成長し続ける企業を目指しております。経営計画の達成・進捗状況を客観的に判断するために、収益性を示す指標として「売上高営業利益率」を、資産の効率的な活用を示す指標として「ROA」を、財務体質の健全性を示す指標として「純資産比率」を目標として設定し、その達成に努めてまいりました。
中期経営計画「SINFONIA ABC 2020」の最終年度である2020年度の達成・進捗状況は以下のとおりであります。
2020年度は、中期経営計画の最終目標に対して概ね未達となりました。新型コロナウイルス感染症の影響等により経済活動が急速に落ち込み、事業計画の前提条件が大きく変化したこと等により、売上高は計画比227億円減(20.6%減)の873億円となりました。売上高営業利益率は、収益緊急対策を実施し費用を抑制したものの、工事案件の採算悪化等もあり、計画比3.4ポイント減の5.6%となりました。
ROAは、利益率の悪化等により計画比2.6ポイント減の3.4%となりました。純資産比率は、利益剰余金及びその他の包括利益累計額の増加により、計画比2.0ポイント増の47.0%となりました。
| 指標 | 2020年度計画 | 2020年度実績 | 2020年度計画比 |
| 売上高 | 1,100億円 | 873億円 | 227億円減(20.6%減) |
| 営業利益率 | 9.0%以上 | 5.6% | 3.4ポイント減 |
| ROA | 6.0%以上 | 3.4% | 2.6ポイント減 |
| 純資産比率 | 45.0%以上 | 47.0% | 2.0ポイント増 |
(注)「ROA」= 親会社株主に帰属する当期純利益/総資産(当期末)
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。