有価証券報告書-第124期(2023/04/01-2024/03/31)
13.法人所得税
(1)繰延税金資産及び繰延税金負債
① 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
欧州子会社Fujitsu Technology Solutions(Holding)B.V.(以下、FTS)は、ビジネスモデル移行に係る費用を計上した結果、前期又は当期において損失を計上した課税法域において、繰延税金資産を前年度及び当年度それぞれ7,603百万円及び11,696百万円認識しております。当該繰延税金資産は、将来加算一時差異の解消による所得を上回る将来の課税所得の有無に依存しておりますが、経営陣は、FTSの将来の予測に関する評価と過去実績に基づき、外部情報及び内部情報を使用して作成した事業計画を踏まえ、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いと判断した金額について繰延税金資産を認識しております。
(注)欧州における採算性向上に向けた事業ポートフォリオ改革の一環として、更なる経営の効率化とガバナンス強化を図るため、欧州事業において複雑化していた法人体系を主力事業毎及び地域毎に整理・再構築することとしました。具体的には、2024年3月に欧州子会社の再編及び本再編に伴う一部の子会社の清算を決定し、欧州子会社Fujitsu Services Holdings PLC(以下 FS Holdings)を清算することとしました。サービス事業会社はFTS傘下に集約、ハードウェア事業会社はエフサステクノロジーズ株式会社の欧州子会社として集約し、中間持株会社としての役割を終えたFS Holdingsは清算します。これに伴い、FS Holdingsの投資に係る将来減算一時差異について繰延税金資産140,521百万円を認識しました。
繰延税金資産の純額は、連結財政状態計算書の以下の項目に含めております。
② 繰延税金資産の純額の増減内容
③ 繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金の金額に適用税率を乗じた金額
(注)子会社等に対する投資に係る将来減算一時差異は、当該子会社等の継続保有を前提としているため、含めておりません。繰延税金資産を認識していない子会社等に対する投資に係る将来減算一時差異の金額(所得ベース)は、前年度末及び当年度末においてそれぞれ663,119百万円及び290,414百万円であります。主に、FS Holdingsの清算決定に伴い、投資に係る将来減算一時差異について繰延税金資産を認識したことにより414,677百万円減少しました。
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の繰越期限は以下のとおりであります。
(2)純損益を通じて認識される法人所得税
(注)当年度には、繰延税金費用の減額に使用した、従前は未認識であった過去の期間の一時差異から生じた便益が含まれます。主な内容は、欧州子会社FS Holdingsの清算決定に伴い、同社の投資に係る将来減算一時差異について繰延税金資産を認識したことによる繰延税金費用の減少額140,521百万円と、当社および国内関係会社において、将来減算一時差異を利用できる課税所得の発生可能性に関する見積りを見直したことに伴い、過去に認識していなかった繰延税金資産の認識による繰延税金費用の減少額11,821百万円です。その他の内容は、主に繰越欠損金等に係る繰延税金資産の評価減により生じた繰延税金費用です。
なお、前年度の内容は、主に繰越欠損金等に係る繰延税金資産の評価減により生じた繰延税金費用です。
(3)その他の包括利益において認識される法人所得税
(注)当期税金費用が含まれております。
(4)適用税率と平均実際負担税率との差異の内訳
当社及び国内連結子会社は、主に法人税、住民税及び事業税を課されております。これらを基礎として計算する適用税率は30.6%となっております。
なお、海外連結子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。
(注)当年度の内容は、主に欧州子会社FS Holdingsの清算決定と、将来減算一時差異を利用できる課税所得の発生可能性に関する見積りを見直したことに伴い、過去に認識していなかった繰延税金資産を認識したことによるものです。詳細は「(2)純損益を通じて認識される法人所得税」をご参照ください。
(5)第2の柱モデルルールの適用による影響
当社グループは、「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール」(IAS第12号「法人所得税」の改訂)を適用しております。本改訂は、OECDによるBEPSの第2の柱GloBE(グローバル・ミニマム課税)ルールを導入するために制定された又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税にIAS第12号が適用されることを明確にした上で、グローバル・ミニマム課税ルールから生じる法人所得税に関する繰延税金資産及び負債を認識及び開示しないことを要求する一時的な例外措置を定めております。当社グループは、当該例外措置を適用しており、グローバル・ミニマム課税ルールから生じる法人所得税に関する繰延税金資産及び負債の認識をしておらず、開示にも含めておりません。
なお、当社グループが事業を行う一部の国において、グローバル・ミニマム課税ルールの適用による法人所得税が発生する可能性がありますが、これらの課税が当社グループの連結財務諸表に与える影響は軽微であります。
(1)繰延税金資産及び繰延税金負債
① 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
| 前年度末 (2023年3月31日) | 当年度末 (2024年3月31日) | ||
| 百万円 | 百万円 | ||
| 繰延税金資産 | |||
| 関係会社等に対する投資(注) | 28,884 | 166,148 | |
| リース負債 | 30,740 | 31,676 | |
| 未払賞与 | 35,570 | 31,103 | |
| 棚卸資産 | 12,498 | 22,762 | |
| 減価償却超過額及び減損損失等 | 19,198 | 13,940 | |
| 繰越欠損金 | 5,204 | 4,575 | |
| 資産除去債務 | 1,702 | 4,360 | |
| その他 | 21,385 | 26,526 | |
| 繰延税金資産計 | 155,181 | 301,090 | |
| 繰延税金負債 | |||
| 使用権資産 | △33,345 | △30,310 | |
| その他の包括利益を通じて 公正価値で測定する金融資産 | △37,830 | △27,104 | |
| 退職給付に係る資産 | △6,678 | △20,364 | |
| 企業結合により識別された無形資産 | △67 | △9,585 | |
| 在外子会社等に対する未分配利益 | △6,776 | △7,563 | |
| その他 | △2,787 | △2,438 | |
| 繰延税金負債計 | △87,483 | △97,364 | |
| 繰延税金資産の純額 | 67,698 | 203,726 |
欧州子会社Fujitsu Technology Solutions(Holding)B.V.(以下、FTS)は、ビジネスモデル移行に係る費用を計上した結果、前期又は当期において損失を計上した課税法域において、繰延税金資産を前年度及び当年度それぞれ7,603百万円及び11,696百万円認識しております。当該繰延税金資産は、将来加算一時差異の解消による所得を上回る将来の課税所得の有無に依存しておりますが、経営陣は、FTSの将来の予測に関する評価と過去実績に基づき、外部情報及び内部情報を使用して作成した事業計画を踏まえ、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いと判断した金額について繰延税金資産を認識しております。
(注)欧州における採算性向上に向けた事業ポートフォリオ改革の一環として、更なる経営の効率化とガバナンス強化を図るため、欧州事業において複雑化していた法人体系を主力事業毎及び地域毎に整理・再構築することとしました。具体的には、2024年3月に欧州子会社の再編及び本再編に伴う一部の子会社の清算を決定し、欧州子会社Fujitsu Services Holdings PLC(以下 FS Holdings)を清算することとしました。サービス事業会社はFTS傘下に集約、ハードウェア事業会社はエフサステクノロジーズ株式会社の欧州子会社として集約し、中間持株会社としての役割を終えたFS Holdingsは清算します。これに伴い、FS Holdingsの投資に係る将来減算一時差異について繰延税金資産140,521百万円を認識しました。
繰延税金資産の純額は、連結財政状態計算書の以下の項目に含めております。
| 前年度末 (2023年3月31日) | 当年度末 (2024年3月31日) | ||
| 百万円 | 百万円 | ||
| 繰延税金資産 | 73,310 | 218,922 | |
| 繰延税金負債 | △5,612 | △15,196 |
② 繰延税金資産の純額の増減内容
| 前年度 (自 2022年4月 1日 至 2023年3月31日) | 当年度 (自 2023年4月 1日 至 2024年3月31日) | ||
| 百万円 | 百万円 | ||
| 期首 | 84,533 | 67,698 | |
| 純損益を通じて認識した額 | △20,570 | 142,625 | |
| その他の包括利益において認識した額 | |||
| 在外営業活動体の換算差額 | 758 | △978 | |
| キャッシュ・フロー・ヘッジ | △187 | 17 | |
| その他の包括利益を通じて 公正価値で測定する金融資産 | △7,788 | 10,469 | |
| 確定給付制度の再測定 | 15,931 | △8,006 | |
| 計 | 8,714 | 1,502 | |
| 為替換算差額等 | △4,979 | △8,099 | |
| 期末 | 67,698 | 203,726 |
③ 繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金の金額に適用税率を乗じた金額
| 前年度末 (2023年3月31日) | 当年度末 (2024年3月31日) | ||
| 百万円 | 百万円 | ||
| 将来減算一時差異(注) | 59,698 | 50,582 | |
| 繰越欠損金 | 115,736 | 156,189 | |
| 合計 | 175,434 | 206,771 |
(注)子会社等に対する投資に係る将来減算一時差異は、当該子会社等の継続保有を前提としているため、含めておりません。繰延税金資産を認識していない子会社等に対する投資に係る将来減算一時差異の金額(所得ベース)は、前年度末及び当年度末においてそれぞれ663,119百万円及び290,414百万円であります。主に、FS Holdingsの清算決定に伴い、投資に係る将来減算一時差異について繰延税金資産を認識したことにより414,677百万円減少しました。
繰延税金資産を認識していない税務上の繰越欠損金の繰越期限は以下のとおりであります。
| 前年度末 (2023年3月31日) | 当年度末 (2024年3月31日) | ||
| 百万円 | 百万円 | ||
| 1年目 | 579 | 3,914 | |
| 2年目 | 1,372 | 1,802 | |
| 3年目 | 2,011 | 2,027 | |
| 4年目 | 2,189 | 3,324 | |
| 5年目以降 | 109,585 | 145,122 | |
| 合計 | 115,736 | 156,189 |
(2)純損益を通じて認識される法人所得税
| 前年度 (自 2022年4月 1日 至 2023年3月31日) | 当年度 (自 2023年4月 1日 至 2024年3月31日) | ||
| 百万円 | 百万円 | ||
| 当期税金費用 | 106,441 | 54,125 | |
| 繰延税金費用 | |||
| 一時差異の発生及び解消 | 8,388 | △3,583 | |
| その他(注) | 12,182 | △139,042 | |
| 繰延税金費用計 | 20,570 | △142,625 | |
| 法人所得税費用合計 | 127,011 | △88,500 |
(注)当年度には、繰延税金費用の減額に使用した、従前は未認識であった過去の期間の一時差異から生じた便益が含まれます。主な内容は、欧州子会社FS Holdingsの清算決定に伴い、同社の投資に係る将来減算一時差異について繰延税金資産を認識したことによる繰延税金費用の減少額140,521百万円と、当社および国内関係会社において、将来減算一時差異を利用できる課税所得の発生可能性に関する見積りを見直したことに伴い、過去に認識していなかった繰延税金資産の認識による繰延税金費用の減少額11,821百万円です。その他の内容は、主に繰越欠損金等に係る繰延税金資産の評価減により生じた繰延税金費用です。
なお、前年度の内容は、主に繰越欠損金等に係る繰延税金資産の評価減により生じた繰延税金費用です。
(3)その他の包括利益において認識される法人所得税
| 前年度 (自 2022年4月 1日 至 2023年3月31日) | 当年度 (自 2023年4月 1日 至 2024年3月31日) | ||
| 百万円 | 百万円 | ||
| 在外営業活動体の換算差額 | △758 | 978 | |
| キャッシュ・フロー・ヘッジ | 187 | △17 | |
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(注) | 11,388 | 15,365 | |
| 確定給付制度の再測定 | △15,931 | 8,006 | |
| 法人所得税費用合計 | △5,114 | 24,332 |
(注)当期税金費用が含まれております。
(4)適用税率と平均実際負担税率との差異の内訳
| 前年度 (自 2022年4月 1日 至 2023年3月31日) | 当年度 (自 2023年4月 1日 至 2024年3月31日) | ||
| % | % | ||
| 適用税率 | 30.6 | 30.6 | |
| 税率の増加及び減少 | |||
| 未認識の繰延税金資産の増減(注) | 4.7 | △79.4 | |
| 税額控除 | △1.6 | △13.1 | |
| 持分法による投資損益 | △2.3 | △1.9 | |
| 税務上損金不算入の費用 | 1.0 | 11.6 | |
| その他 | 1.8 | 2.5 | |
| 平均実際負担税率 | 34.2 | △49.7 |
当社及び国内連結子会社は、主に法人税、住民税及び事業税を課されております。これらを基礎として計算する適用税率は30.6%となっております。
なお、海外連結子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。
(注)当年度の内容は、主に欧州子会社FS Holdingsの清算決定と、将来減算一時差異を利用できる課税所得の発生可能性に関する見積りを見直したことに伴い、過去に認識していなかった繰延税金資産を認識したことによるものです。詳細は「(2)純損益を通じて認識される法人所得税」をご参照ください。
(5)第2の柱モデルルールの適用による影響
当社グループは、「国際的な税制改革-第2の柱モデルルール」(IAS第12号「法人所得税」の改訂)を適用しております。本改訂は、OECDによるBEPSの第2の柱GloBE(グローバル・ミニマム課税)ルールを導入するために制定された又は実質的に制定された税法から生じる法人所得税にIAS第12号が適用されることを明確にした上で、グローバル・ミニマム課税ルールから生じる法人所得税に関する繰延税金資産及び負債を認識及び開示しないことを要求する一時的な例外措置を定めております。当社グループは、当該例外措置を適用しており、グローバル・ミニマム課税ルールから生じる法人所得税に関する繰延税金資産及び負債の認識をしておらず、開示にも含めておりません。
なお、当社グループが事業を行う一部の国において、グローバル・ミニマム課税ルールの適用による法人所得税が発生する可能性がありますが、これらの課税が当社グループの連結財務諸表に与える影響は軽微であります。