有価証券報告書-第80期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/30 13:30
【資料】
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【項目】
111項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
(2)財政状態
①総資産
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末より67百万円減少して、29億33百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少1億92百万円、受注によるたな卸資産保有増加等による商品及び製品の増加58百万円、債権回収に伴う貸倒引当金の減少80百万円によるものであります。
②負債
負債は、前連結会計年度末より98百万円増加して、11億58百万円となりました。これは主に、受注による期末仕入れ増加等に伴う支払手形及び買掛金の増加1億50百万円、社債の償還による減少2億80百万円、借入金の増加1億75百万円、損害賠償に備える訴訟損失引当金の増加62百万円によるものであります。
③純資産
純資産は、前連結会計年度末より1億65百万円減少して、17億74百万円となりました。これは主に当期純損失による利益剰余金の減少1億98百万円、外国為替の変動による為替換算調整勘定の増加41百万円によるものであります。
(3)経営成績
①売上高
当連結会計年度の売上高は40億88百万円となり、前連結会計年度に比べ4億24百万円減少(前期比9.4%減)いたしました。これは主に、直販部門は前期に引き続き伸長したものの再販部門は国内・海外ともに減少したことによるものであります。
②売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は21億20百万円となり、前連結会計年度に比べ2億65百万円減少(前期比11.1%減)いたしました。これは主に、販売台数減少によるものであります。
また、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は20億53百万円となり前連結会計年度に比べ3億98百万円減少(前期比16.3%減)いたしました。これは主に、貸倒引当金繰入額等の減少によるものであります。
③営業損失
当連結会計年度の営業損失は84百万円となり、前連結会計年度に比べて2億38百万円減少(前期比73.8%減)いたしました。
④営業外損益
当連結会計年度の営業外収益は41百万円となり前連結会計年度に比べ19百万円増加(前期比94.1%増)いたしました。これは主に、貸倒引当金戻入額29百万円を計上したことによるものであります。
一方、当連結会計年度の営業外費用は21百万円となり、前連結会計年度に比べ24百万円減少(前期比52.6%減)いたしました。これは主に、前連結会計年度に投資債権の貸倒引当金繰入額8百万円を計上したことによるものであります。
⑤経常損失
当連結会計年度の経常損失は65百万円となり、前連結会計年度に比べ2億82百万円減少(前期比81.2%減)いたしました。
⑥特別損益
当連結会計年度の特別利益は21百万円となり、前連結会計年度に比べ9百万円増加(前期比75.8%増)いたしました。これは主に、株式の売却による投資有価証券売却益18百万円を計上したことによる増加であります。
一方、当連結会計年度の特別損失は1億44百万円となり、前連結会計年度に比べ63百万円増加(前期比77.7%増)いたしました。これは主に、海外ECR販売・生産体制事業再構築による部材及びパーツの整理に伴う費用として事業構造改革費用58百万円、訴訟による損害賠償金に備えるため訴訟損失引当金繰入額66百万円計上したこと等によるものであります。
⑦当期純損失
当連結会計年度の当期純損失は1億98百万円となり、前連結会計年度に比べ2億27百万円減少(前期比53.4%減)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載しております。
(5)重要事象等
当社グループは、前連結会計年度において7期連続の営業損失及び当期純損失を計上し、当連結会計年度においても、営業損失84百万円(前期は3億23百万円の営業損失、前期比2億38百万円利益改善)及び当期純損失1億98百万円(前期は4億26百万円の当期純損失、前期比2億27百万円利益改善)を計上し継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
この主たる原因は、以下のとおりであります。
①LED&ECO事業では、トップシェアを続けている中・小型のLED表示機及び屋外用デジタルサイネージは、BRIDシリーズの新商品の投入、スマートフォン入力対応システム等により堅調でした。しかしながら、戦略的商材であるLEDライト関連商材が価格競争の激化により大幅な売上減および損失を計上し、部門業績を悪化させました。
②SA機器事業では、消費税増税特需の増収、高速道路施設へのPOSレジの大口納入がありましたが、海外レジスター事業の戦略的事業縮小のカバーには至りませんでした。
総じて売上減、収益改善で構造改革も進みましたが黒字化できず、不本意な結果となりました。
当該状況を解消するため、経営スローガンとして「NEXTステージにチャレンジ!」を掲げ以下の取り組みを行っております。
①多言語による「オモテナシ」事業(LED&ECO事業のNEXTステージ)
コア技術(LEDコントロール技術)を活用し、「環境に優しく・外国人・シニアに優しいオモテナシ」事業に取り組みます。多言語(英語/中国語/韓国語/スペイン語等)表示と「スマートフォン簡単入力」のシステム化です。併せて情報サービスとして、多言語ニュース配信や地震・異常気象警報配信事業を行います。
更に3Dプリンターでのモデル製作やEOLS(イージーオーダーLEDシステム)等で多様化・差別化を図り付加価値を高めます。
②業界初のトータルソリューション事業
ビジネスの動脈(開発・生産・販売)と静脈(取り付け・保守メンテナンス・情報サービス)を一体化した、業界初のトータルソリューション事業「LED工房」をネットワーク化します。LED照明(店舗・植物用)/表示機/蓄電池/ソーラー等EMS(エネルギーマネジメント)事業を展開します。
③電子決済関連ビジネス(SA機器事業のNEXTステージ)
SA機器事業は長年培ってきたノウハウを活かし、まったく新しいショップ向けソリューションを提供してまいります。話題のスマートデバイスを活用したモバイル決済ソリューションを、実際の業務に精通したノウハウを活かしトータルで提供します。また、新型のレジスターではクラウドサービスとの連携を可能とする新機能「レジキャッチ」を投入し、ショップ運営を戦略的にサポートしてまいります。
開発中の「スマートフォン」「タブレット」対応のハード及びシステムソフトウエアを中心に、国内外の企業との「共創」と「協業」を進め、今夏より新商品/システムを市場投入してニッチトップにチャレンジします。
④「スマテレ」事業(健康分野のNEXTステージ)
関連会社㈱ホスピタルネット(病院TVカードシステムトップメーカー)と協業します。