有価証券報告書-第51期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 16:07
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(1)経営成績等の状況の概要
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用情勢に改善が続き、個人消費・設備投資も持ち直しが見られるなど緩やかな景気回復基調が続いておりますが、一方で、米国の通商政策に起因した貿易摩擦や、国内各地で相次いだ自然災害の影響等、依然として先行きは不透明な状況で推移いたしました。
このような経営環境のもと、電子・通信用機器事業につきましては、第4世代携帯電話設備関連市場、公共関連市場を中心とした拡販営業に加え、新規市場や顧客開拓にも力を入れ新たな領域の受注獲得を行ってまいりました。また「製品の高付加価値化への取り組み」、「事業領域の拡大・開拓」、「業務提携先との共同開発」を継続的に推進しながら、自社開発品の提案強化を図ってまいりました。
結果、従来のアナログ高周波製品以外に各種業務用無線の光関連製品をはじめ、高速信号処理に不可欠なデジタル信号処理装置、大容量データの無線伝送に必要なミリ波帯域製品等、新規開拓顧客と新しい市場からの引き合いも増加しております。
移動体通信分野におきましては、各通信事業者の設備投資額が年々削減されていく中、IBS(インビルシステム)での需要が回復傾向にあります。また海外向け移動体通信設備関連につきましても、新規顧客からの引き合い案件が少しずつ増加しております。
公共分野におきましては、災害対策、業務用無線、監視システム向けに、光伝送装置、デジタル信号処理装置等の需要が増加してきておりますので、公共事業分野における更なる需要拡大を図るとともに第5世代移動体関連市場向け製品開発をはじめとした自社開発品にも積極的に取り組んでまいります。
電子・通信用機器事業全体としての受注状況は改善傾向にあり、安定した事業基盤を確立するべく、引き続き当社グループの事業領域の拡大を推進していくとともに自社開発品の提案強化により、収益拡大に向けた活動を継続してまいります。
再エネシステム販売事業におきましては、とりわけ太陽光発電所及び小型風力発電所の開発、販売について、積極的に推進してまいりました。改正FIT法における認証手続きにつきましては、手続き完了までに未だ相当な期間を要しておりますが、昨年より申請を行った案件は徐々に手続きが完了しており、それに伴い新規顧客からの引き合いも少しずつ増加しております。引き続き収益拡大に向け、太陽光発電所、小型風力発電所等の開発・販売活動を継続してまいります。
再エネ発電所事業におきましては、稼働済みの各太陽光発電所が順調に売電し、長崎県五島市のメガソーラー発電所及び静岡県島田市のソーラーシェアリング発電所、北海道登別市におけるメガソーラー発電所が当連結会計年度より本格的に売電開始しております。また、当社グループで保有しておりましたかすみがうら市加茂発電所を2018年12月3日付で譲渡し、袖ヶ浦林発電所を2019年3月29日付で譲渡しました。
以上の結果、当連結会計年度における受注高は、3,448百万円(前年同期比7.3%減)、売上高は、3,841百万円(前年同期比18.0%増)となりました。損益面については、営業利益153百万円(前年同期比187.7%増)、経常損失79百万円(前年同期は経常損失63百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は128百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失146百万円)となりました。
電子・通信用機器事業につきましては、公共関連市場を中心とした販売拡大活動に加え、新規顧客の開拓に注力しております。特に公共分野においては、需要も安定して増加してきており、今後も堅調に推移していくことが予測されます。引き続き当社グループの事業領域の拡大を推進していくとともに自社開発品の提案強化により、収益拡大に向けた活動を継続してまいります。
再エネ発電所事業におきましては、北海道及び青森県にて小型風力発電の売電権利を確保しているAURA-Green Energy株式会社と風力発電所事業に関する業務提携に関する覚書を2019年1月25日に締結いたしました。当該覚書の内容は、①AURA-Green Energy株式会社は、風力発電の売電権利及び事業のために利用する土地を当社が組成又は設立するSPCに対して譲渡すること、②両社は、SPCの出資部分を共同で出資すること、③両社は、覚書の締結日から3年間で風力発電所150カ所の売電開始を目標とすること、④当社は、AURA-Green Energy株式会社の代表取締役に対し新株予約権を発行すること、⑤当社は、SPCの借入等の負債による調達について努力義務を負うこと、となっております。当該覚書に基づき小型風力発電所の建設を出来る限り進めることが、当社グループの将来的な収益として寄与すると考えております。
このような取り組みを通じて今後も地域の特性を生かし、地域に密着した再生可能エネルギーの開発を加速させることでCO2の削減はもとより、地域や社会に貢献し再生可能エネルギーの導入及び普及促進に努めてまいります。
事業の種類別セグメントの経営成績の状況は、以下のとおりです。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しています。
当社グループの報告セグメント区分は、従来「電子・通信用機器事業」「再エネシステム販売事業」「太陽光発電所事業」「地熱発電所事業」の4区分としておりましたが、当連結会計年度より「電子・通信用機器事業」「再エネシステム販売事業」「再エネ発電所事業」の3区分へ変更いたしました。
これは、再生可能エネルギー事業において、当社グループで保有する発電所は太陽光発電所が中心でしたが、小型風力発電所等、太陽光発電所以外の再生可能エネルギー発電所全般の事業開発及び検討を行っており、当社グループの活動実態を反映させるため報告セグメントを変更いたしました。以下は前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
a. 電子・通信用機器事業
移動体通信分野と官公庁及び公共関連分野での受注拡大に注力したこと並びに業務効率の向上を促進させた結果、受注高は3,196百万円(前年同期比28.2%増)、売上高は2,854百万円(前年同期比8.7%増)となり、セグメント利益は221百万円(前年同期比1.5%減)となりました。
b. 再エネシステム販売事業
改正FIT法における認証手続きは完了までに未だ相当な期間を要しているものの、太陽光発電所をはじめとした分譲販売や自社開発案件に注力した結果、受注高は252百万円(前年同期比79.4%減)、売上高394百万円(前年同期比42.1%増)、セグメント損失は83百万円(前年同期はセグメント損失108百万円)となりました。
c. 再エネ発電所事業
稼動済みの各太陽光発電所が順調に売電し、長崎県五島市のメガソーラー発電所及び静岡県島田市のソーラーシェアリング発電所が当期より本格的に売電しております。また、北海道登別市におけるメガソーラー発電所が2018年11月2日に売電を開始しました。その結果、売上高615百万円(前年同期比78.2%増)、セグメント利益は177百万円(前年同期比75.0%増)となりました。
財政状態は以下の通りです。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、5,627百万円(前期比20.5%増)となりました。これは主に当連結会計年度において一部の太陽光発電所の保有目的を変更し、固定資産からたな卸資産へ科目を振替えたことによるものであります。
主な内訳は、現金及び預金が1,026百万円、売上債権が1,535百万円、たな卸資産が2,680百万円となっております。このうち売上債権は、主に大手通信機器メーカーに対するものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、3,916百万円(前期比39.6%減)となりました。これは主に当連結会計年度において一部の太陽光発電所の保有目的を変更し、固定資産からたな卸資産へ科目を振替えたこと、かすみがうら発電所及び袖ヶ浦発電所を売却したことによるものであります。
主な内訳は、土地、建物や機械及び装置等の有形固定資産が3,076百万円、無形固定資産が87百万円となっております。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、2,195百万円(前期比8.1%減)となりました。これは主に短期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が減少したことによるものであります。
主な内訳は、仕入債務が503百万円、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が514百万円となっております。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、4,008百万円(前期比28.1%減)となりました。
これは主に長期借入金の減少やかすみがうら発電所及び袖ヶ浦発電所を売却したことによる長期未払金及びリース債務の減少によるものであります。
主な内訳は、長期借入金が231百万円、リース債務が3,132百万円、長期未払金が416百万円となっております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、3,368百万円(前期比4.9%増)となりました。これは主に新株予約権の行使による資本金の増加や当期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
主な内訳は、資本金1,770百万円、資本剰余金1,065百万円、利益剰余金595百万円となっております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の売却による収入や株式の発行による収入等があったものの、有形固定資産の取得による支出や割賦債務の返済による支出等があり、前連結会計年度末に比べ691百万円減少し、1,026百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は499百万円(前年同期は534百万円の資金支出)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益の計上、仕入債務の増加などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は928百万円(前年同期は823百万円の資金支出)となりました。
これは主に有形固定資産の売却による収入などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は2,123百万円(前年同期は934百万円の資金獲得)となりました。
これは主に割賦債務の返済による支出などによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
電子・通信用機器事業1,950,901+5.4
再エネシステム販売事業--
再エネ発電所事業--
合計1,950,901+5.4

(注) 1 金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
電子・通信用機器事業3,196,130+28.2996,622+52.2
再エネシステム販売事業252,835△79.4823,171△14.7
再エネ発電所事業----
合計3,448,966△7.31,819,793+12.3

(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
電子・通信用機器事業2,854,416+8.7
再エネシステム販売事業394,584+42.1
再エネ発電所事業615,819+78.2
報告セグメント計3,864,821+18.9
調整額△23,121-
合計3,841,699+18.0

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
日本電気㈱634,88019.5582,55515.2
㈱NTTドコモ332,47710.2308,6428.0

3 上記の金額には、消費税等は含んでおりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
当社グループの当連結会計年度の経営成績については、電子・通信用機器事業におけるモバイルインフラ市場において国内4G-LTS IBS用機器の販売が好調であったこと、再エネ発電所事業における長崎県五島市のメガソーラー発電所や静岡県島田市のソーラーシェアリング発電所が今期より本格的に売電を開始したことにより売上高は3,841百万円(前年同期比18.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績等の詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
営業利益は、電子・通信機器事業における製品の高付加価値化への取り組みや再エネ発電所事業における稼動済み発電所が順調に売電していることにより153百万円(前年同期比187.7%増)となりました。
経常利益は、再エネ発電所事業においてファイナンス・リース取引や割賦販売により取得した発電所が増加したことに伴い支払利息が増加したため、経常損失79百万円(前連結会計年度は経常損失63百万円)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、当連結会計年度においてかすみがうら市発電所及び袖ヶ浦発電所を譲渡したため、128百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失146百万円)となりました。
b. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業活動に係る短期的な運転資金については営業キャッシュ・フローで獲得した資金の他に外部借入により調達しております。一方、設備投資に係る中長期的な資金については、外部借入、リース取引、割賦購入又は新株予約権の発行などにより必要な資金を調達しております。
今後の投資については、電子・通信用機器事業においては、ミリ波ユニットの開発・製造や、再エネ発電所事業における大型風力発電所、小型風力発電所及び海外における小水力発電所などを設備投資計画等に照らし、資金効率を検討しながら取り組んでまいります。
c. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「中期経営計画2016-2020」を策定し、収益の最大化を目指すため、既存事業の体制を強化しつつ、新規事業への積極的な算入も視野に入れ、2020年3月期までに連結営業利益10億円に向けた企業体質の構築を達成目標としております。経営上の目標の達成状況は、当連結会計年度における営業利益は153百万円となり、計画を下回っております。経営環境が大きく変化し、前提条件の見直しが必要となりましたが、収益の最大化を目指し、事業基盤の再構築に取り組んでいきます。
電子・通信用機器事業の受注状況は改善傾向にあり、安定した事業基盤を確立するべく、引き続き当社グループの事業領域の拡大を推進していくとともに自社開発品の提案強化により収益拡大に向けて取り組んでまいります。
また、再エネシステム販売事業においては、今後は一部部材の自社調達による原価低減、新規事業の積極的取り組みを通して再生可能エネルギーのみならず、環境事業全般の総合商社を目指してまいります。
さらに、再エネ発電所事業においては、高いFIT価格の権利を有している小型風力案件や海外アジア圏での再生可能エネルギー発電所の可能性を検討し、同事業のグローバル化を目指してまいります。

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