有価証券報告書-第75期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、各国の政策動向や地政学リスクによる不確実性が長期化し、グローバルで保護主義・分断化が拡大する中、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。国内では、各医療機関はタスクシフトや業務の効率化に取り組む一方、物価や賃金の上昇により経常赤字の割合が増加するなど、厳しい経営環境が続きました。海外では、米国での公的医療保険の予算削減案や中国での景気減速等はあるものの、先進国、新興国ともに医療機器の需要は総じて堅調に推移しました。国内外ともに、医療機関における医療の質向上と効率化が急務であり、データヘルス、遠隔医療、AI、ICTの活用など医療DXが推進されました。
このような状況下、当社グループは、2024年度からスタートした3ヵ年中期経営計画「BEACON 2030 Phase II」を推進し、3つの指標「成長性」「収益性」「資本効率性」の目標達成に向け、「製品競争力の強化」「北米事業の成長に注力」「全社収益改革の実行」など6つの重要施策に取り組みました。商品面では、国内において、オートショックAEDの普及モデル、人工呼吸器の中位機種モデル、送信機に加え、アドテック㈱で開発したSEEG電極(※1)を発売しました。また、医療機器から取得したデータを活用するデジタルヘルスソリューション(DHS)製品として、国内においてオンサイトアラーム分析ソフトウェア、入退院業務支援ソフトウェアを上市するとともに、米国では現地開発のアラームソリューションの提供を開始しました。また、事業ポートフォリオの見直しを進める中、アボット製品の取り扱いを本年12月の契約満了をもって終了することを決定しました。事業基盤の強化に向けては、昨年9月にインドに開発子会社として日本光電アドバンスドテクノロジーセンタ㈱を設立、本年1月にサウジアラビアで販売子会社の日本光電アラビアRHQ LLCが業務開始しました。日本では、昨年9月にPLMシステム、11月にMESシステム(※2)を稼働、本年3月に鶴ヶ島生産センタが稼働を開始したほか、本年2月にドゥウェル㈱を連結子会社化しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は前期比4.3%増の2,350億9千9百万円となりました。利益面では、国内での減収に加え、賃上げ対応や研究開発投資、M&Aおよび設備投資に伴う償却費の増加により、販管費が増加したことから、営業利益は前期比9.5%減の187億4千5百万円となりました。一方、経常利益は、為替差損益が差益に転じたことから、前期比10.7%増の225億4千4百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、早期割増退職金等を特別損失に計上した結果、前期比2.9%増の145億1千3百万円となりました。
<市場別の状況>国内市場においては、急性期病院、中小病院、診療所といった市場別の取り組みを強化するとともに、医療安全、診療実績、業務効率につながる顧客価値提案を推進しました。消耗品・サービス事業の強化に注力したものの、現地仕入品の抑制が進み、導入品であるアボット製品も減少したことから、減収となりました。市場別には、PAD市場(※3)でAEDの販売が代理店での在庫調整もあり減少し、官公立病院市場でも減収となりました。一方、大学、私立病院、診療所市場は堅調に推移しました。商品別には、治療機器、生体情報モニタが前期実績を下回りました。一方、生体計測機器、その他商品群は、堅調に推移しました。この結果、国内売上高は前期比0.6%減の1,444億6百万円となりました。
海外市場においては、全ての地域で好調に推移し、二桁成長となりました。為替およびアドテック㈱連結の影響を除いても好調でした。北米では、アドテック㈱を含む脳神経系群に加え、人工呼吸器、AEDが大幅増収となり、二桁成長となりました。生体情報モニタは好調だった前期実績を下回りましたが、第4四半期会計期間では二桁成長となりました。中南米では、第4四半期会計期間に二桁の成長を達成し、通期では円ベース、現地通貨ベースともに増収となりました。パラグアイ、ペルーを中心に堅調に推移しました。欧州では、トルコ、イギリス、イタリアを中心に好調に推移しました。アジア州他では、東南アジア、インド、中近東・アフリカで好調に推移しました。商品別には、生体計測機器、治療機器が大幅増収となりました。一方、生体情報モニタ、その他商品群は、前期実績を下回りました。この結果、海外売上高は前期比13.1%増の906億9千3百万円となりました。
※1 SEEG(Stereo-Electroencephalogram):定位的頭蓋内脳波。てんかん焦点を特定するため、脳深部に細い電極を複数挿入し、脳波を立体的に記録・解析。
※2 PLM(Product Life-cycle Management):製品ライフサイクル管理、MES(Manufacturing Execution System):製造実行システム。
※3 PAD(Public Access Defibrillation):一般市民によるAEDを用いた除細動。PAD市場には公共施設や学校、民間企業などが含まれる。
<商品群別の状況>[生体計測機器]国内では、診断情報システムが二桁成長となり、脳神経系群も好調に推移しました。一方、心電計群、心臓カテーテル検査装置群は前期実績を下回りました。海外では、アドテック㈱を含む脳神経系群がけん引し、大幅増収となりました。心電計群も前期実績を上回りました。この結果、売上高は前期比14.4%増の536億3千6百万円となりました。
[生体情報モニタ]国内では、医用テレメータ、送信機が前期実績を下回りました。一方、臨床情報システムは二桁成長となり、ベッドサイドモニタも堅調に推移しました。海外では、アジア州他で二桁成長となった一方、北米、欧州では好調だった前期実績を下回りました。この結果、売上高は前期比0.8%減の842億5千8百万円となりました。
[治療機器]国内では、アボット製品のアブレーションカテーテルが減収となったほか、AED、除細動器が前期実績を下回りました。一方、人工呼吸器は好調に推移しました。海外では、人工呼吸器が北米、欧州、中南米で大幅増収となり、アジア州他でも好調に推移しました。除細動器は二桁成長となり、AEDも好調に推移しました。この結果、売上高は前期比5.8%増の562億8千6百万円となりました。
[その他]国内では、医療機器の設置工事・保守サービスが好調に推移し、検体検査装置・試薬も堅調でした。一方、現地仕入品は減収となりました。海外では、欧州、アジア州他を中心に検体検査装置・試薬が減収となりました。この結果、売上高は前期比1.3%増の409億1千8百万円となりました。
売上高を商品群別に分類すると次のとおりです。
| 金額(百万円) | 対前期増減率(%) | |
| 生体計測機器 | 53,636 | + 14.4 |
| 生体情報モニタ | 84,258 | △ 0.8 |
| 治療機器 | 56,286 | + 5.8 |
| その他 | 40,918 | + 1.3 |
| 合 計 | 235,099 | + 4.3 |
| 機器 | 115,996 | + 2.4 |
| 消耗品・サービス | 119,103 | + 6.2 |
(参考)地域別売上高
| 国内売上高 | 144,406 | △ 0.6 |
| 海外売上高 | 90,693 | + 13.1 |
| 北米 | 49,808 | + 18.9 |
| 中南米 | 5,613 | + 4.2 |
| 欧州 | 13,649 | + 8.7 |
| アジア州他 | 21,621 | + 6.3 |
| 区 分 | 内 容 |
| 生体計測機器 | 脳波計、筋電図・誘発電位検査装置、心電計、心臓カテーテル検査装置、診断情報システム、関連の消耗品(記録紙、電極、電極カテーテルなど)、保守サービスなど |
| 生体情報モニタ | 心電図、呼吸、SpO2(動脈血酸素飽和度)、NIBP(非観血血圧)等の生体情報を連続的にモニタリングする生体情報モニタ、臨床情報システム、関連の消耗品(電極、センサなど)、保守サービスなど |
| 治療機器 | 除細動器、AED(自動体外式除細動器)、人工呼吸器、心臓ペースメーカ、麻酔器、人工内耳、自動心臓マッサージ装置、関連の消耗品(電極パッド、バッテリ、アブレーションカテーテルなど)、保守サービスなど |
| その他 | 血球計数器、臨床化学分析装置、超音波診断装置、消耗品(試薬など)、設置工事・保守サービスなど |
(注)2026年3月をもって人工内耳の取り扱いを終了しました。また、2026年12月をもってアボット製品(電極カテーテル、心臓ペースメーカ、アブレーションカテーテル)の取り扱いを終了する予定です。
報告セグメント別の経営成績は次のとおりです。
(日本)売上高は1,451億4千1百万円(前期比0.9%減)、セグメント利益は140億9千4百万円(同35.7%減)となりました。
(北米)売上高は536億2千3百万円(同19.4%増)、セグメント利益は28億5千8百万円(前期は9億4千1百万円の損失)となりました。
(その他の地域)売上高は363億3千4百万円(同6.9%増)、セグメント利益は22億5千万円(同20.4%増)となりました。
(セグメント利益)セグメント利益合計(棚卸資産の調整額、のれんおよび無形固定資産の償却費を除く)は、192億4百万円(同16.0%減)となりました。
※ 報告セグメントは、当社又は連結子会社の所在地を基礎として地域別に区分しています。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ17億3千7百万円減少し、2,565億3千8百万円となりました。
流動資産は前連結会計年度末に比べ52億7千6百万円減少し、1,778億8百万円となりました。これは、有価証券、受取手形および売掛金が減少したことなどによるものです。
固定資産は前連結会計年度末に比べ35億3千8百万円増加し、787億3千万円となりました。これは、鶴ヶ島生産センタの稼働に伴い建物及び構築物が増加したことなどによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2億6千6百万円減少し、767億1千4百万円となりました。これは、借入金の借換え等により短期借入金が減少し長期借入金が増加したほか、未払法人税等が減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ14億7千万円減少し、1,798億2千4百万円となりました。これは、ニューロアドバンスド㈱の株式を追加取得したことに伴う資本剰余金および非支配株主持分の減少に加え、自己株式を取得したことなどによるものです。
これらの結果、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べ22.36円増加し、1,123.47円となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末の69.5%から0.6ポイント増加し、70.1%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ25億7千6百万円増加して456億3千7百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前期比57億6千8百万円増の210億5千5百万円となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益199億3千2百万円、減価償却費47億5千7百万円、売上債権の減少33億6千8百万円、法人税等の支払額76億4千3百万円などです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前期比168億5千3百万円減の82億8千5百万円となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得57億2千7百万円、無形固定資産の取得21億3千1百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出5億4千万円などです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、115億9千9百万円(前期は25億5千万円の収入)となりました。主な内訳は、借入金の借換え等に伴う短期借入金の純減少259億9千1百万円および長期借入れによる収入255億円、自己株式の取得による支出66億1千6百万円、配当金の支払52億3千3百万円などです。
④ 生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度における生産、受注および販売の状況をセグメントごとに示すと次のとおりです。
イ. 生産実績
| 区分 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 日本 | 80,948 | 102.8 |
| 北米 | 12,589 | 127.4 |
| その他の地域 | 2,163 | 124.9 |
| 合計 | 95,700 | 105.9 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記金額には、商品購入高が合計で31,297百万円含まれています。
3 上記金額は、製造原価によっています。
ロ.受注実績
当社グループの商品は、需要予測による見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
ハ.販売実績
| 区分 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 日本 | 145,141 | 99.1 |
| 北米 | 53,623 | 119.4 |
| その他の地域 | 36,334 | 106.9 |
| 合計 | 235,099 | 104.3 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記金額は、販売価格によっています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、必要とされる見積りについては、合理的な基準に基づき実施しています。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)および(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
イ.当連結会計年度の経営成績および「BEACON 2030 Phase II」の進捗状況
当連結会計年度においては、日本では、現地仕入品の抑制が進み、アボット製品の売上が減少しました。AEDの販売も代理店での在庫調整もあり想定を下回りましたが、医療従事者の業務効率向上に資するITシステム商談は好調に推移し、自社の消耗品・サービスも堅調でした。病院経営の悪化に伴い設備投資に慎重な動きが見られたことから、自社の医療機器の売上は微減となりました。海外では、欧州、アジア州他における法規制対応および中国における医療機器の需要回復に時間を要したほか、北米で生体情報モニタの商談決定プロセスに慎重な動きが見られたことから、期初の想定を下回りました。一方、人工呼吸器はグローバルで当社プレゼンスが向上し、北米、欧州、中南米で大幅増収となりました。このような状況下、当社グループでは、全社収益改革を推進し、グローバルメドテック企業への変革に取り組みました。2026年3月期の業績は、国内売上高は減収となり、海外売上高も前期実績を上回りましたが、計画未達となりました。
商品群別では、生体計測機器は、国内では、診断情報システムが二桁成長となり、脳神経系群も好調に推移しました。海外では、アドテック㈱を含む脳神経系群が大幅増収、心電計群も前期実績を上回りました。この結果、前期比14.4%の増収となり、計画を上回りました。生体情報モニタは、国内では、臨床情報システムは二桁成長となり、ベッドサイドモニタも堅調に推移した一方、医用テレメータ、送信機が減収となりました。海外では、アジア州他で二桁成長となった一方、北米、欧州で好調だった前期実績を下回りました。この結果、前期比0.8%の減収となり、計画を下回りました。治療機器は、国内では、人工呼吸器は好調に推移したものの、アブレーションカテーテル、AED、除細動器が前期実績を下回りました。海外では、人工呼吸器が大幅増収、除細動器は二桁成長、AEDも好調に推移しました。この結果、前期比5.8%の増収となりました。国内でAEDの販売が代理店での在庫調整もあり減少したことから、計画を下回りました。その他商品群は、国内で医療機器の設置工事・保守サービスが好調に推移し、検体検査装置・試薬も堅調だったことから、前期比1.3%の増収となりました。一方、海外で、欧州、アジア州他を中心に検体検査装置・試薬が減収となったことから、計画を下回りました。
営業利益については、国内での減収に加え、賃上げ対応や研究開発投資、M&Aおよび設備投資に伴う償却費の増加により、販管費が増加したことから、減益となりました。海外でも実質売上が計画未達となり、販管費率が上昇したことから、計画を下回りました。
2026年度は中期経営計画の最終年度となりますが、引き続き6つの重要施策を着実に実行します。国内ではアボット製品の取り扱い終了に伴い減収を見込んでいますが、引き続き自社の製品・消耗品・サービスの販売に注力します。さらに、北米事業の成長に注力し、全社収益改革を実行することで、収益性の改善を図ります。
ロ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源および資金の流動性
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
事業への資源配分については、新製品の投入による売上、利益の成長に資する投資を最優先としながら、研究開発や設備投資、M&A・提携、人財育成など将来の企業成長のために必要な資源配分を安定的かつ継続的に実施します。設備投資は60億円程度、研究開発費は77億円程度を計画しています。
株主還元については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しています。
資金調達については、当社グループの主な運転資金および設備資金として自己資金を充当しており、M&Aや新規事業など資金調達が必要になった場合には、資金需給のバランスを見ながら、借入を資金調達の有効な手段として検討し、負債コストも考慮した加重平均資本コストの最適化を図ります。
また、当社グループでは、財務健全性を維持した持続的成長と企業価値の向上を目指して、資金の効率化と流動性の確保に努めています。資金の効率化については、キャッシュ・コンバージョン・サイクルを指標とし、売上債権回収の早期化や棚卸資産の適正化により、運転資金の効率化を図っています。なお、グループ内の資金効率を高めるため、資金は当社に集中し、不足するグループ会社に配分する制度を運用しています。安定的な経営に必要な手元現預金の水準は、概ね月商の3ヵ月程度と考えています。当連結会計年度末における流動比率は、359.7%となっており、十分な流動性を確保しています。なお、資金の流動性を確保するため、複数の取引金融機関と当座貸越契約を締結しています。
ハ.経営指標の分析
当社は、企業価値・株主価値増大に向けて連結ROE(連結自己資本当期純利益率)を重要な経営指標としており、3ヵ年中期経営計画「BEACON 2030 Phase II」において、資本コストを上回る12%を目標としています。資本コストは毎年見直しており、現在8%程度と見ています。
中期経営計画の推進による利益率の改善を最優先としつつ、日本光電版ROICの導入、在庫圧縮や債権回収の早期化などキャッシュ・コンバージョン・サイクルの短縮による運転資本の改善、投資判断基準の設定、株主還元の充実等により、経営指標の達成を目指します。
2025年度は、PLM/MESシステムおよび鶴ヶ島生産センタの稼働に備え一時的に在庫を積み増したこともあり、キャッシュ・コンバージョン・サイクルは目標の190日に対し215日となりました。2026年度は、メモリの需給ひっ迫、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰および部材の調達難を受け、部品在庫を確保することで製品・消耗品の供給継続に備える必要があります。引き続き、需要予測の精度向上による需給バランスの最適化、在庫管理の強化、債権回収の早期化に取り組み、195日への回復を目指します。
また、成長投資による企業価値向上に向けて、2022年度に投資判断基準に正味現在価値(NPV)と内部収益率(IRR)を採用し、新規投資案件の評価を開始しています。Phase IIでは、資本コストを上回る12%をIRRの目標としています。一定額を超える投資案件の場合、投資後の進捗状況、効果を毎年取締役会で検証しています。