有価証券報告書-第36期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 9:20
【資料】
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【項目】
145項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的感染拡大によるマイナスの影響を受けており、従来から続く米中の貿易摩擦や欧州の政治情勢、近隣諸国における地政学的リスク、世界的な半導体不足に伴う商品仕入環境の悪化、コンテナ不足に起因する海上運賃の値上がりなどにより、不透明な状況が一層高まっております。
当社グループの事業とかかわりの深いパソコン及びデジタル機器業界におきましては、テレワークやオンライン授業、GIGAスクール構想による小中学校における一人一台端末環境化などで市場が拡大するとともに新たな需要が創出されました。 一方で、スマートフォン・タブレット端末市場においては市場が成熟化し、大きな成長が見込めない状況となっております。
このような環境の中、当社グループは、「“ライフスタイル・イノベーション”-ビジネスライフやホームライフにおいて、より快適で豊かな新しい価値を創造し、お客様に喜びを届ける」というスローガンを掲げ、それを実現するべく当社が強みとしているパソコン・デジタル関連製品において、テレワーク、巣ごもり需要、抗菌・抗ウイルスなどをキーワードに幅広い分野で付加価値の高い新製品を投入し、積極的な需要の喚起を図るとともに、販売チャンネルの特性に合わせた商品調達・販売戦略の推進に取り組みました。
これらの結果、売上高は108,053百万円(前連結会計年度比7.1%増)となり、11期連続で過去最高売上高を更新しました。また利益面においては、営業利益は15,942百万円(前連結会計年度比12.9%増)、経常利益は15,207百万円(前連結会計年度比11.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,752百万円(前連結会計年度比10.8%増)となり、各段階利益とも過去最高利益を更新しました。
品目別の概況は、次のとおりであります。なお、当社グループはパソコン及びデジタル機器関連製品の開発・製造・販売の単一セグメントであるため、商品区分である品目別で概況を記載しております。
(パソコン関連)
テレワークの普及により、マウスやキーボード、WEBカメラが大きく伸長した結果、パソコン関連に係る当連結会計年度の売上高は、33,774百万円(前連結会計年度比25.8%増)となりました。
(スマートフォン・タブレット関連)
GIGAスクール構想やオンライン授業の普及の影響でタブレット関連のアクセサリは堅調に推移しましたが、スマートフォン本体の販売が低調に推移したことによりアクセサリの需要も低下した結果、スマートフォン・タブレット関連に係る当連結会計年度の売上高は、17,832百万円(前連結会計年度比9.9%減)となりました。
(TV・AV関連)
テレワークの普及によりヘッドセット・マイクが伸長し、巣ごもり需要により映像周辺機器の需要が伸びた結果、TV・AV関連に係る当連結会計年度の売上高は、21,490百万円(前連結会計年度比11.7%増)となりました。
(周辺機器)
無線LANルーターの売上は大きく伸長したものの、フラッシュメモリやHDD製品の競争激化により、周辺機器に係る当連結会計年度の売上高は、26,176百万円(前連結会計年度比7.0%減)となりました。
(その他)
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い除菌関連や巣ごもり需要に対応したフィットネス製品等のヘルスケア製品の需要が高まったほか、GIGAスクール構想に係るネットワーク工事や保管庫の売上が伸長した結果、その他に係る当連結会計年度の売上高は、8,780百万円(前連結会計年度比28.4%増)となりました。
b.財政状態
当期末の資産の部は、新株予約権の行使による新株の発行及び、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による現金及び預金の増加により、前期末に比べ21,182百万円増加して105,520百万円となりました。
また、負債の部は、新型コロナウイルス感染症の影響により前期に商品の調達が滞った影響が解消され、支払手形及び買掛金、電子記録債務がそれぞれ増加し、前期末に比べ4,770百万円増加して28,707百万円になりました。
純資産の部は親会社株主に帰属する当期純利益を計上すること及び新株予約権の行使による新株の発行などにより、前期末に比べ16,411百万円増加して76,813百万円となりました。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度末の71.3%から72.5%となり、強固な財務基盤が維持されています。
当期末現在の手元現預金は51,873百万円を保有しており、高い手元流動性を確保しております。また、新型コロナウイルス感染症による不透明な事業環境下においても、事業の継続性を第一義とし、引き続きM&Aや物流機能強化など弊社の成長に繋がる投資を行ってまいります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は、営業活動の結果増加した資金が14,797百万円、投資活動の結果減少した資金が5,107百万円、財務活動の結果増加した資金が4,731百万円あったこと等により、前連結会計年度末に比べ14,508百万円増加し51,873百万円となりました。
当連結会計年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は14,797百万円(前連結会計年度は12,823百万円の資金の増加)となりました。主な要因は、法人税等の支払額4,560百万円、売上債権の増加額1,573百万円があった一方で、税金等調整前当期純利益を15,162百万円計上し、仕入債務の増加額4,379百万円、減価償却費2,102百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は5,107百万円(前連結会計年度は3,261百万円の資金の減少)となりました。主な要因は、有価証券の取得による支出2,548百万円、有形固定資産の取得による支出1,698百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は4,731百万円(前連結会計年度は1,514百万円の資金の増加)となりました。主な要因は、配当金の支払額2,858百万円があった一方で、新株予約権の行使による株式の発行による収入7,311百万円があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目の名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
パソコン関連 (百万円)71932.0
スマートフォン・タブレット関連(百万円)1,514△30.8
TV・AV関連 (百万円)3,213△7.2
周辺機器 (百万円)6,346△12.5
その他 (百万円)2,887△10.6
合 計 (百万円)14,681△12.0

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.製品・商品仕入実績
当連結会計年度の製品・商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目の名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
パソコン関連 (百万円)19,79632.9
スマートフォン・タブレット関連(百万円)8,923△6.1
TV・AV関連 (百万円)8,05614.3
周辺機器 (百万円)13,49715.2
その他 (百万円)2,93376.8
合 計 (百万円)53,20818.7

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループは、見込生産・仕入を主体としており、総販売高に占める受注生産・仕入の割合は極めて僅少のため、受注実績の記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目の名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
パソコン関連 (百万円)33,77425.8
スマートフォン・タブレット関連(百万円)17,832△9.9
TV・AV関連 (百万円)21,49011.7
周辺機器 (百万円)26,176△7.0
その他 (百万円)8,78028.4
合 計 (百万円)108,0537.1

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
㈱ヤマダデンキ13,38513.313,76112.7

2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①経営成績等の状況に関する認識及び検討内容
当社グループはパソコン及びデジタル機器関連製品を事業領域としておりますが、これら製品に関わる分野は技術革新の進歩が早く、商品サイクルが非常に短い傾向にあります。また、競合他社との競争環境も厳しく、原材料価格の高騰等により仕入価格が上昇した場合であっても、販売価格に転嫁することが困難な可能性があります。当社グループは継続的な新製品開発と調達コストの削減に取組んでおりますが、関連分野製品の新製品開発の遅れ、為替相場の変動、原油価格や原材料価格の動向等による売上原価の上昇が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響や、半導体不足によるコスト増加、商品仕入環境の悪化、世界的な海上運賃の値上げは当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、基幹事業分野の開発人材の採用による開発力の強化及び継続的な調達コストの削減ならびに調達先の多様化等に取り組み、当社グループの永続的な発展を図ってまいります。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(たな卸資産評価損)
たな卸資産評価損については第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載の通りであります。
(売上値引等引当金)
主要な販売先である家電量販店や代理店に対して支払うリベートや値引等について、期末時点において支払が確定していないものについて、各量販店等の契約条件に基づく値引率に基づき期末時点の要支払額を算出し、当該金額を収益から控除して売上値引等引当金として計上しております。
③経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比7.1%増の108,053百万円となりました。これは主にパソコン関連、TV・AV関連が販売を伸ばしたことによるものです。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度比7.4%増の66,465百万円となりました。これは主に原価を意識した販売手法の浸透と売上高の増加によるものです。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比3.1%増の25,645百万円となりました。これは主に人件費の増加、売上増加に伴う物流費の増加によるものです。
(営業外収益)
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度比53.9%減の123百万円となりました。これは主に受取利息が116百万円減少したことによるものです。
(営業外費用)
当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度比8.5%増の859百万円となりました。これは主に売上割引が37百万円増加したことによるものです。
(特別利益)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度比97.6%減の0百万円となりました。これは主に投資有価証券売却益が20百万円減少したことによるものです。
(特別損失)
当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度比48.4%減の45百万円となりました。これは主に前期は投資有価証券評価損を54百万円計上しましたが、当期は発生しなかったことによるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
前述の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比10.8%増の10,752百万円となりました。
④ 財政状態の分析
財政状態の分析に関する情報ついては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.財政状態」に記載のとおりです。
⑤ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析に関する情報ついては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における運転資金の主なものはパソコン及びデジタル機器関連製品に関わる仕入代金及び販売費及び一般管理費があります。また、設備投資需要としては新製品の金型投資や情報処理のための無形固定資産投資等があります。
当社グループはそれらの資金需要に対応するため、内部留保を蓄積することで流動性を確保することとしております。また、重要な資本的支出やM&A等により多額の資金需要が生じた場合の財源としては、金融機関からの借入や新株及び社債の発行等により資金の調達を行うこととしております。
⑦ 新型コロナウイルス感染症の影響についての分析
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、当社グループの主要販売ルートである家電量販店等については店舗の休業や営業の自粛が相次ぎ、また、当社グループが注力するBtoBビジネス分野においては展示会の中止等が、当社グループの営業活動に影響を与えたものの、その反面テレワーク需要の拡大や、GIGAスクール構想による小中学校における一人一台端末環境下などで市場が拡大する結果となったため、新型コロナウイルス感染症が当社グループに与える影響は限定的なものとなりました。また、今後においても引き続きGIGAスクール構想やテレワークの普及に伴い関連機器の市場拡大が見込まれることから、新型コロナウイルス感染症による影響は限定的であると考えております。

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