有価証券報告書-第26期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/28 14:08
【資料】
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【項目】
77項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)財政状態について
当社事業の財政状態に関する特徴は次のとおりであります。
・当社の事業はカスタマイズ製品の受注生産であり、製品在庫を保有しておりません。設計・製造から据付調整ま
での期間は平均的には4~5か月でありますが、これを大きく超える場合もあります。生産に要する資材等は受
注した物件ごとに手配・調達・生産に投入しております。また、仕入債務は当社所定の条件によって支払ってお
ります。したがって、仕掛品残高・仕入債務残高は物件の納期・生産スケジュールによって大きく増減します。
・当社の売上債権残高は、物件の引渡時期と回収条件に大きく左右されます。大型物件の場合には着工から売上代
金の回収までに1年を超えることもあり、多額の運転資金が必要となることがあります。
当事業年度の売上高は、18億2千万円で前事業年度比8千8百万円減少し、当事業年度末の受取手形、電子記録
債権及び売掛金の合計額は、前事業年度末比4億3千3百万円増加しております。
また、たな卸資産については、前事業年度末比1億2千1百万円減少し、支払手形、電子記録債務及び買掛金の
合計額は、前事業年度末比3億1千7百万円増加しております。
これらの結果、総資産は前事業年度末に比べ8千万円増加の62億7千7百万円に、負債は前事業年度末比2億3
千4百万円増加の6億8千9百万円に、純資産は前事業年度末比1億5千3百万円減少の55億8千8百万円とな
り、自己資本比率は92.7%から89.0%へと低下しております。
(2)経営成績について
当事業年度の売上高は、18億2千万円(前事業年度比4.7%減)となりました。
これを製品別にみますとセンサーデバイス・高機能デバイス関連装置では7億円(前事業年度比37.9%減)、エ
ネルギー・照明関連装置他では8億3千2百万円(前事業年度比137.3%増)、FPD関連装置では2億8千7百万円
(前事業年度比33.3%減)となりました。
また、利益面におきましては、車載用組立検査装置等の開発要素の高い案件における製造原価の増加等により、営業損失は1億9千2百万円(前事業年度は営業損失2億3千5百万円)、経常損失は1億7千3百万円(前事業
年度は経常損失2億1千6百万円)となりました。また、特別利益に子会社清算益6千万円、特別損失に固定資産
の減損損失1千4百万円を計上したこと等により、当期純損失は1億2千6百万円(前事業年度は当期純損失2億
3千1百万円)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況について
キャッシュ・フローの状況につきましては、「1 業績等の概要(2) キャッシュ・フローの状況」に記載してお
ります。
(4) 事業等のリスクに記載した重要事象等への対応策等
当社は、「4 事業等のリスク(4) 重要事象等」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるよ
うな事象又は状況が存在しております。
しかしながら、当事業年度において借入金はなく、十分な現金及び預金残高等があり、資金繰り懸念がないこと
及び当事業年度末時点において純資産残高55億8千8百万円、自己資本比率89.0%と十分な財務体質の基盤を有し
ていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
また、当該事象又は状況を解消するため、引き続き成長市場を主体に受注活動を展開するとともにコストダウン
を推進し、一層の損益改善に努めてまいります。