有価証券報告書-第194期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
[会社の経営の基本方針]
当社グループは、カワサキグループ・ミッションステートメントにおいて、「世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献する“Global Kawasaki”」をグループミッションとして掲げています。2016年3月には、「陸・海輸送システム、航空輸送システム、エネルギー環境、ロボメック(ROBO・MECH/産業機器から改称)の4分野を主な事業分野として、最先端の技術で新たな価値を創造し、顧客や社会の可能性を切り開く企業グループを目指す」ことをビジョンとして定めました。
また、「選択と集中」「質主量従」「リスクマネジメント」を指針とし、資本コストを上回る利益を安定的に創出するとともに、先端的な研究開発と革新的な設備投資を持続的に行い、将来に亘る企業価値の向上を図ること、すなわち「Kawasaki-ROIC経営(以下、ROIC経営)」の推進を経営の基本方針に掲げ、収益性・安定性・成長性を重視した事業ポートフォリオの構築に取り組んでいきます。
[目標とする経営指標]
目標とする経営指標は、利益(営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)及び資本効率を測る指標である投下資本利益率(ROIC = EBIT(税引前利益 + 支払利息) ÷ 投下資本(有利子負債 + 自己資本))としています。
そして、当社グループが有する事業を細分化したビジネスユニット(以下、BU)毎にROIC管理を行い、ROICがハードルレート(最低限確保すべき水準)を下回るBUは、早期にハードルレートを上回るべく具体的施策を展開していきます。一方、既にROICがハードルレートを上回っているBUは業界トップクラスのROICの達成、又は経済的付加価値の増加に取り組むことにより、当社グループ全体の企業価値向上を図ることとしています。
これらの経営指標の改善の結果として自己資本利益率(ROE = 親会社株主に帰属する当期純利益 ÷ 自己資本)の向上も図っていきます。
[中長期的な会社の経営戦略・対処すべき課題]
1.ROIC経営(企業価値向上)の徹底
中期経営計画「中計2016」では、ROIC経営の深化を基本方針としています。成長分野(航空輸送、ロボット、エネルギー等)への投資を積極的に行うとともに、技術の結集によりシナジー効果を高めるのに加え、将来を見据えて技術・製品の差別化などにも取り組み、収益力の源泉や競争優位性を強化していきます。また、事業分野ごとにその特性を踏まえ、従業員の日々の業務との関連性を重視した指標を定め、企業価値向上に向けて全員参加型のROIC経営を進めていきます。
2.キャッシュ・フロー重視の経営
収益力の強化に加え、将来の成長に向けた開発や設備投資を着実に実行しつつ、フリー・キャッシュ・フローの創出を目指しています。特に、営業キャッシュ・フローの獲得を課題として掲げており、入金条件の改善や製品を納入するまでの期間・工程の短縮による資産圧縮など、運転資本の効率化に向けた具体的な施策を継続していきます。
3.プロジェクトにおけるリスク管理の強化
平成27・28年度(2015・2016年度)での多額の損失計上の反省を踏まえ、大型プロジェクトにおけるリスク管理を強化します。受注前のリスクチェック機能を強化し最大限にリスクを排除するだけでなく、プロジェクトリスク管理委員会を設置し、遂行中のプロジェクトの進捗状況把握を行い、損失発生の未然防止や状況変化の早期把握、迅速な対応に努めます。このようにリスク管理を強化しつつ、持続的成長のための挑戦を続けていきます。
4.情報通信技術の活用によるものづくり力強化・サービス事業の強化
情報通信技術を活用して生産状況の見える化を進め、将来的には工場間の連携を高度化してものづくり力を強化していきます。また、人工知能を活用したモーターサイクル、発電プラントなどにおける遠隔監視・故障診断技術等を開発し、拡大・多様化する顧客ニーズに応える製品・サービスを提供することにより、高収益体質を確立していきます。
5.コーポレートガバナンス体制の強化とエンゲージメントの重視
コーポレートガバナンス・コード及びスチュワードシップ・コードの趣旨を踏まえ、当社にふさわしいコーポレートガバナンス体制を継続的に検討していくとともに、資本市場との質の高い対話を継続していきます。
(注) 1「コーポレートガバナンス・コード」:企業が、株主・顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえ、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行う仕組みを整備するための原則
2「スチュワードシップ・コード」:機関投資家が、対話を通じて企業の中長期的な成長を促すなど受託者責任を果たすための原則
6.働き方改革とダイバーシティの尊重
事務系・技術系社員を中心とした働き方改革「Kawasaki Workstyle Innovation活動(K-Win活動)」を開始し、従業員が豊かな感性を持ち、その能力を最大限に発揮することで、生産性を高めていきます。また、設立済みの特例子会社において障がい者が働きやすい職場と仕事を創出するとともに、女性の活躍推進をはじめとしたダイバーシティ(多様性)を尊重した職場環境の整備にも努めていきます。
なお、個別事業における課題については以下のとおりです。
① 船舶海洋事業
国内商船建造の坂出工場への集約及びガス関連船を主体とした選別受注、徹底した生産性向上活動によるコスト競争力の強化、南通中遠川崎船舶工程有限公司・大連中遠川崎船舶工程有限公司との共同購買・分担建造など一体運営の更なる深化、オフショア作業船の建造コストの改善
② 車両事業
最先端の技術開発・新型車両など、顧客ニーズに適合した技術・製品による競争力強化、人財育成によるシステムインテグレーション能力の更なる向上、メンテナンス・改造等のストック型ビジネスの拡大、海外生産・海外調達及びパートナーシップの活用などグローバルな最適事業遂行体制の構築
③ 航空宇宙事業
P-1固定翼哨戒機・C-2輸送機の修理・部品供給を含めた量産体制の確立及び派生型機への展開、ボーイング787分担製造品の増産への対応及び777Xの開発、量産立ち上げ
④ ガスタービン・機械事業
高効率の産業用ガスタービン・ガスエンジンをベースとしたエネルギーソリューション事業の展開、海外展開の推進、民間航空機用ジェットエンジンの新機種開発の推進及び増産対応
⑤ プラント・環境事業
既存製品の高度化による競争力強化と新製品・新技術の早期事業化、海外パートナーシップ強化による新興国・資源国を中心とした海外事業の拡大、人財育成強化によるエンジニアリング力の更なる向上及び大型プロジェクトの着実な完遂
⑥ モーターサイクル&エンジン事業
“Kawasaki”らしい魅力ある強いモデルの継続投入、顧客価値に根ざした高いブランドの実現、回復基調にある先進国市場での更なるプレゼンスの向上、新興国市場におけるブランド力の一層の強化及び新規市場開拓、連結ベースのマネジメントの徹底効率化
⑦ 精密機械事業
油圧機器のショベル分野における高シェアの維持・拡大とショベル以外の建設機械/農業機械分野向けの拡販、ロボット分野におけるシステム提案力強化と海外生産体制整備・拡大、医療ロボットなど将来へ向けた新規分野への継続的な取り組み
(注) 上記の将来に関する記述は、現時点で入手可能な情報に基づき判断したものであり、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。
当社グループは、カワサキグループ・ミッションステートメントにおいて、「世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献する“Global Kawasaki”」をグループミッションとして掲げています。2016年3月には、「陸・海輸送システム、航空輸送システム、エネルギー環境、ロボメック(ROBO・MECH/産業機器から改称)の4分野を主な事業分野として、最先端の技術で新たな価値を創造し、顧客や社会の可能性を切り開く企業グループを目指す」ことをビジョンとして定めました。
また、「選択と集中」「質主量従」「リスクマネジメント」を指針とし、資本コストを上回る利益を安定的に創出するとともに、先端的な研究開発と革新的な設備投資を持続的に行い、将来に亘る企業価値の向上を図ること、すなわち「Kawasaki-ROIC経営(以下、ROIC経営)」の推進を経営の基本方針に掲げ、収益性・安定性・成長性を重視した事業ポートフォリオの構築に取り組んでいきます。
[目標とする経営指標]
目標とする経営指標は、利益(営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)及び資本効率を測る指標である投下資本利益率(ROIC = EBIT(税引前利益 + 支払利息) ÷ 投下資本(有利子負債 + 自己資本))としています。
そして、当社グループが有する事業を細分化したビジネスユニット(以下、BU)毎にROIC管理を行い、ROICがハードルレート(最低限確保すべき水準)を下回るBUは、早期にハードルレートを上回るべく具体的施策を展開していきます。一方、既にROICがハードルレートを上回っているBUは業界トップクラスのROICの達成、又は経済的付加価値の増加に取り組むことにより、当社グループ全体の企業価値向上を図ることとしています。
これらの経営指標の改善の結果として自己資本利益率(ROE = 親会社株主に帰属する当期純利益 ÷ 自己資本)の向上も図っていきます。
[中長期的な会社の経営戦略・対処すべき課題]
1.ROIC経営(企業価値向上)の徹底
中期経営計画「中計2016」では、ROIC経営の深化を基本方針としています。成長分野(航空輸送、ロボット、エネルギー等)への投資を積極的に行うとともに、技術の結集によりシナジー効果を高めるのに加え、将来を見据えて技術・製品の差別化などにも取り組み、収益力の源泉や競争優位性を強化していきます。また、事業分野ごとにその特性を踏まえ、従業員の日々の業務との関連性を重視した指標を定め、企業価値向上に向けて全員参加型のROIC経営を進めていきます。
2.キャッシュ・フロー重視の経営
収益力の強化に加え、将来の成長に向けた開発や設備投資を着実に実行しつつ、フリー・キャッシュ・フローの創出を目指しています。特に、営業キャッシュ・フローの獲得を課題として掲げており、入金条件の改善や製品を納入するまでの期間・工程の短縮による資産圧縮など、運転資本の効率化に向けた具体的な施策を継続していきます。
3.プロジェクトにおけるリスク管理の強化
平成27・28年度(2015・2016年度)での多額の損失計上の反省を踏まえ、大型プロジェクトにおけるリスク管理を強化します。受注前のリスクチェック機能を強化し最大限にリスクを排除するだけでなく、プロジェクトリスク管理委員会を設置し、遂行中のプロジェクトの進捗状況把握を行い、損失発生の未然防止や状況変化の早期把握、迅速な対応に努めます。このようにリスク管理を強化しつつ、持続的成長のための挑戦を続けていきます。
4.情報通信技術の活用によるものづくり力強化・サービス事業の強化
情報通信技術を活用して生産状況の見える化を進め、将来的には工場間の連携を高度化してものづくり力を強化していきます。また、人工知能を活用したモーターサイクル、発電プラントなどにおける遠隔監視・故障診断技術等を開発し、拡大・多様化する顧客ニーズに応える製品・サービスを提供することにより、高収益体質を確立していきます。
5.コーポレートガバナンス体制の強化とエンゲージメントの重視
コーポレートガバナンス・コード及びスチュワードシップ・コードの趣旨を踏まえ、当社にふさわしいコーポレートガバナンス体制を継続的に検討していくとともに、資本市場との質の高い対話を継続していきます。
(注) 1「コーポレートガバナンス・コード」:企業が、株主・顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえ、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行う仕組みを整備するための原則
2「スチュワードシップ・コード」:機関投資家が、対話を通じて企業の中長期的な成長を促すなど受託者責任を果たすための原則
6.働き方改革とダイバーシティの尊重
事務系・技術系社員を中心とした働き方改革「Kawasaki Workstyle Innovation活動(K-Win活動)」を開始し、従業員が豊かな感性を持ち、その能力を最大限に発揮することで、生産性を高めていきます。また、設立済みの特例子会社において障がい者が働きやすい職場と仕事を創出するとともに、女性の活躍推進をはじめとしたダイバーシティ(多様性)を尊重した職場環境の整備にも努めていきます。
なお、個別事業における課題については以下のとおりです。
① 船舶海洋事業
国内商船建造の坂出工場への集約及びガス関連船を主体とした選別受注、徹底した生産性向上活動によるコスト競争力の強化、南通中遠川崎船舶工程有限公司・大連中遠川崎船舶工程有限公司との共同購買・分担建造など一体運営の更なる深化、オフショア作業船の建造コストの改善
② 車両事業
最先端の技術開発・新型車両など、顧客ニーズに適合した技術・製品による競争力強化、人財育成によるシステムインテグレーション能力の更なる向上、メンテナンス・改造等のストック型ビジネスの拡大、海外生産・海外調達及びパートナーシップの活用などグローバルな最適事業遂行体制の構築
③ 航空宇宙事業
P-1固定翼哨戒機・C-2輸送機の修理・部品供給を含めた量産体制の確立及び派生型機への展開、ボーイング787分担製造品の増産への対応及び777Xの開発、量産立ち上げ
④ ガスタービン・機械事業
高効率の産業用ガスタービン・ガスエンジンをベースとしたエネルギーソリューション事業の展開、海外展開の推進、民間航空機用ジェットエンジンの新機種開発の推進及び増産対応
⑤ プラント・環境事業
既存製品の高度化による競争力強化と新製品・新技術の早期事業化、海外パートナーシップ強化による新興国・資源国を中心とした海外事業の拡大、人財育成強化によるエンジニアリング力の更なる向上及び大型プロジェクトの着実な完遂
⑥ モーターサイクル&エンジン事業
“Kawasaki”らしい魅力ある強いモデルの継続投入、顧客価値に根ざした高いブランドの実現、回復基調にある先進国市場での更なるプレゼンスの向上、新興国市場におけるブランド力の一層の強化及び新規市場開拓、連結ベースのマネジメントの徹底効率化
⑦ 精密機械事業
油圧機器のショベル分野における高シェアの維持・拡大とショベル以外の建設機械/農業機械分野向けの拡販、ロボット分野におけるシステム提案力強化と海外生産体制整備・拡大、医療ロボットなど将来へ向けた新規分野への継続的な取り組み
(注) 上記の将来に関する記述は、現時点で入手可能な情報に基づき判断したものであり、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。