有価証券報告書-第101期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/25 13:33
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりである。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益は米国の通商政策による景気下押しの影響が輸出産業を中心としてみられたものの、日本全体で見れば、非製造業を中心に持ち直している。個人消費についても、物価の上昇が続いている状況ではあるものの、近年の企業の賃上げの効果や、政府の経済政策により、底堅い動きをしている。
しかしながら、中東情勢の緊迫化により、原油の輸入が制限されるなどのリスクが顕在化しており、長期化する場合には、より一段と石油製品及び関連する製品の値上げが想定され、大きな下振れリスクとなりうる。
また、世界経済についても、米国の通商政策をはじめとする政策の動向、中東情勢、ウクライナ情勢の動向を注視する必要があり、先行きは不透明な状況が続いている。
このような状況のもと、当連結会計年度の経営成績については、売上高470億16百万円(前年度比5.3%増)、営業利益30億75百万円(前年度比117.3%増)、経常利益30億2百万円(前年度比155.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益22億99百万円(前年度比125.9%増)となった。
当連結会計年度の財政状態については、資産は前連結会計年度末に比べ46億50百万円増加し、471億36百万円、負債は、前連結会計年度末に比べ20億円増加し、336億29百万円、純資産は、前連結会計年度末に比べ26億49百万円増加し、135億6百万円となった。
セグメントごとの経営成績は次のとおりである。
(a) 船舶事業
新造船市場においては、これまでの重油に代わる新燃料を造船所、船主ともに検討を進めているところである
が、その調達方法など具体的な方針が定まっていないことから、特に中小の船主においては、様子見の状況が続
いている。また、資機材価格及び人件費の値上がりに伴い製造コストは上昇し高船価化している一方で、運賃、用船料の水準が折り合わないことや、造船各社の期近な船台が埋まっていることから対象納期が3年以上先とな
るような先物が多く、受発注には慎重にならざるを得ない状況が続いている。
収益面については、新造船においては売上対象隻数が4隻増加(13隻→17隻)したこと、船種の違い、各船
の決算日における工事進捗度が異なることにより前連結会計年度に比べ増収となった。また、改修船については
当連結会計年度に改造船工事の完工があったことから増収となった。
このような状況のもと、同型船の連続建造において、2工場(瀬戸田工場、因島工場)体制の強みを活かしたより効率的な生産性向上の取組みに加え、資機材費等の削減については、全社を挙げてコストダウンを徹底して行ない、昨年に引き続いて取り組んでいた新分野のLNG燃料フェリー、輸送艦などを含む9隻を引き渡した。
なお、当社グループは、地球環境問題が企業の社会的責任として重要であることを十分に認識し、環境性能を踏まえた船舶の技術開発・設計を進めるとともに、事業活動を通して環境保全、省エネルギー、リサイクル等の環境負荷低減に取り組んでいる。
この結果、当連結会計年度の船舶事業全体の経営成績については、売上高464億97百万円(前年度比5.4%増)、セグメント利益42億62百万円(前年度比71.9%増)となった。
受注については、豊富な建造実績のあるロールオン/ロールオフ型貨物船(RORO船)及び輸送艦の受注に
努めた結果、新造船9隻(RORO船、輸送艦)、修繕船他で803億45百万円(前年度比67.4%増)を受注し、受注残高は、新造船25隻他で1,343億45百万円(前年度比33.7%増)となった。
(b)その他
陸上・サービス事業の当連結会計年度の経営成績については、売上高11億58百万円(前年度比6.0%増)、セグメント利益23百万円(前年度比46.2%増)となった。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より60億80百万円増加し、105億90百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は124億55百万円(前年度は53億75百万円の使用)となった。
これは主に、税金等調整前当期純利益の計上29億84百万円、売上債権及び契約資産の減少15億90百万円、契約負債の増加51億16百万円、消費税等の支払額又は還付額の増加14億75百万円によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は32億50百万円(前年度は12億1百万円の使用)となった。
これは主に、有価証券の取得による支出20億円、固定資産の取得による支出12億35百万円によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は31億23百万円(前年度は34億44百万円の使用)となった。
これは主に、短期借入金の純減額8億円、長期借入金の返済による支出22億55百万円によるものである。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりである。
2024年3月期2025年3月期2026年3月期
自己資本比率22.2%25.6%28.7%
時価ベースの自己資本比率19.3%22.3%48.1%
キャッシュ・フロー対有利子負債比率1.33年-0.21年
インタレスト・カバレッジ・レシオ67.22倍-208.51倍

1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー
4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動キャッシュ・フロー/利払い
(注1)各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算している。
(注2)株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算定している。
(注3)営業活動キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用し、有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としている。
また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用している。
(注4)2025年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率、インタレスト・カバレッジ・レシオの指標については、営業活動キャッシュ・フローがマイナスのため記載を省略している。
③生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
前年増減比(%)
船舶事業(百万円)41,2740.6
報告セグメント計(百万円)41,2740.6
その他(百万円)7349.6
合計(百万円)42,0090.7

(注)1.金額は当連結会計年度の製造費用によっている。
2.セグメント間の取引については相殺消去している。
(b) 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称受注高受注残高
金額(百万円)前年増減比(%)金額(百万円)前年増減比(%)
船舶事業80,34567.4134,34533.7
報告セグメント計80,34567.4134,34533.7
その他5440.847119.7
合計80,89066.7134,39233.7

(注)1.前連結会計年度に受注したもので、当連結会計年度に値引、値増のあったものは受注高で修正している。
2.セグメント間の取引については相殺消去している。
(c) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月 1日
至 2026年3月31日)
前年増減比(%)
船舶事業(百万円)46,4975.4
報告セグメント計(百万円)46,4975.4
その他(百万円)518△3.8
合計(百万円)47,0165.3

(注)1.総販売高に対する割合が10%以上の販売先に対する販売実績は次のとおりである。
販売先セグメントの名称総販売高に対する割合・金額
前連結会計年度㈱商船三井船舶事業10%~30%
防衛装備庁(4,464~13,394百万円)
合計40%~50%
(17,859~22,324百万円)
当連結会計年度防衛装備庁船舶事業10%~20%
CENTENNIAL SHIPPING S.A.
SPRUCE NAVIGATION S.A.( 4,701~ 9,403百万円)
㈱フジトランスコーポレーション
合計60%~70%
( 28,209~ 32,911百万円)

2.セグメント間の取引については相殺消去している。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績の分析
当社グループは、売上高及び営業利益を重要な指標として位置付けており、2025年10月10日に開示している当連結会計年度の計画と達成状況については、以下のとおりである。
i)2026年3月期計画との比較
2026年3月期
(計画)
2026年3月期
(実績)
2026年3月期
(計画比)
売上高46,500百万円47,016百万円516百万円増
(1.1%増)
営業利益2,600百万円3,075百万円475百万円増
(18.3%増)

ii)前連結会計年度との比較
2025年3月期
(実績)
2026年3月期
(実績)
2026年3月期
(実績比)
売上高44,648百万円47,016百万円2,367百万円増
(5.3%増)
営業利益1,415百万円3,075百万円1,660百万円増
(117.3%増)

(売上高)
当連結会計年度における売上高は、概ね計画どおりとなり、前連結会計年度に比べ23億67百万円増加し、470億16百万円(前年度比5.3%増)となった。これは主に、新造船においては売上対象隻数が4隻増加(13隻→17隻)したこと、船種の違い、各船の決算日における工事進捗度が異なることにより前連結会計年度に比べ増収となった。また、改修船については当連結会計年度に改造船工事の完工があったことから増収となった。
(営業利益)
当連結会計年度においては、前連結会計年度に比べ16億60百万円増加し、営業利益30億75百万円(前年度比117.3%増)となった。これは主に、新造船については、前連結会計年度において鋼材をはじめとする資機材価格の値上がりなどの影響により、低採算となった船の売上高が占める割合が多かったことから、利益が低調となっていた。一方で、当期については、為替相場が円安傾向で推移していること、改造船の完工があったこと、生産性向上及び諸経費の削減に取り組んだことから増益となった。
(経常利益)
当連結会計年度においては、前連結会計年度に比べ18億25百万円増加し、経常利益30億2百万円(前年度比155.0%増)となった。これは主に、営業利益が前連結会計年度に比べ増加したことによるものである。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度においては、前連結会計年度に比べ12億81百万円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益22億99百万円(前年度比125.9%増)となった。これは主に、経常利益が前連結会計年度に比べ増加したことによるものである。
なお、詳細については、「第2 事業の状況 4(1)経営成績等の状況の概要」に記載している。
(b)財政状態の分析
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減
資産42,48647,1364,650
負債31,62933,6292,000
純資産10,85713,5062,649

(資産)
前連結会計年度末の424億86百万円から46億50百万円増加し、471億36百万円となった。
これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が減少したものの、現金及び預金が増加したためである。
(負債)
前連結会計年度末の316億29百万円から20億円増加し、336億29百万円となった。
これは主に、電子記録債務、短期借入金、長期借入金が減少したものの、契約負債が増加したためである。
(純資産)
前連結会計年度末の108億57百万円から26億49百万円増加し、135億6百万円となった。
これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上によるものである。
(c)経営成績に重要な影響を与える要因について
詳細については、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載している。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4(1)②キャッシュ・フローの状況」に記載している。
キャッシュ・フロー及び資本の財源及び資金の流動性については、当社グループは事業活動のための適切な資金を確保し、資金の流動性を維持するとともに、健全な財政状態を目指すための安定的な営業キャッシュ・フローの創出が資本財源の最優先事項と考えている。
また、当社グループが船舶を建造する上で、建造工程の進捗に応じて分割払いが行われる造船業界の商慣習によって、工事代金の後払いが発生し、建造コストの支払いから売上債権の回収までの期間において手元流動性の低下が見込まれるため、常に一定程度の余剰資金を確保しておく必要があると考えている。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は105億90百万円、有利子負債残高は26億25百万円であり、手元流動性は十分に確保している状況で、財務状況は健全であると認識している。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、資機材の仕入れなど、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものである。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入金を基本としている。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。

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