有価証券報告書-第118期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
21.公正価値測定
(1)公正価値ヒエラルキーの定義
トヨタはIFRSに基づき、公正価値の測定を、それに用いたインプットの観察可能性および重要性によって以下の3つのレベルに分類しています。
レベル1:活発な市場における同一資産および負債の市場価格
レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接または間接的に使用して測定した公正価値
レベル3:観察不能なインプットを用いて測定した公正価値
(2)公正価値の測定方法
資産および負債の公正価値は、関連市場情報および適切な評価方法を使用して決定しています。
資産および負債の公正価値の測定方法および前提条件は、次のとおりです。
①現金及び現金同等物
現金同等物は、契約上の満期が3ヶ月以内のマネー・マーケット・ファンド等から構成されています。通常の事業において、ほとんどすべての現金及び現金同等物は極めて流動性が高く、購入時点から満期日までの期間が短期であり、その公正価値は帳簿価額と近似しています。
②営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務
これらの公正価値は、短期間で決済されるため、帳簿価額と近似しています。
③金融事業に係る債権
金融事業に係る債権の公正価値は、期限前返済率、予想信用損失および担保価値など、社内の仮定を用いて、将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより見積もっています。
金融事業に係る債権の公正価値は、これらの観察不能なインプットを利用しているため、レベル3に分類しています。
④その他の金融資産
(公社債)
公社債には国債等が含まれ、2021年3月31日および2022年3月31日現在、その構成割合は、それぞれ国内債券28%、米国・欧州などの海外債券72%、および国内債券26%、米国・欧州などの海外債券74%となっています。これらは主に、それぞれ同一資産の市場価格により測定しています。
(株式)
株式は2021年3月31日および2022年3月31日現在、それぞれ89%および85%が日本市場の上場株式です。これらは主に、それぞれ同一資産の市場価格により測定しています。したがって、活発な市場のある株式はレベル1に分類しています。
活発な市場のない株式の公正価値は、マーケットアプローチ等に基づく評価等を用いて測定しています。したがって、活発な市場のない株式はレベル3に分類しています。
レベル3に区分された株式の公正価値の測定に関する重要な観察不能なインプットは、類似企業の株価純資産倍率および割引キャッシュ・フロー法に用いられる割引率等です。公正価値は類似企業の株価純資産倍率の上昇(低下)、割引率の低下(上昇)により増加(減少)します。なお、観察不能なインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合に見込まれる公正価値の増減は重要ではありません。
これらの見積りに当たっては、それぞれの場合に照らして妥当と思われる評価方法に基づいていますが、発行企業の財務状況および将来の展望、取引の成否等の重要な仮定に対する不確実性や、異なる仮定および見積方法を用いることにより、公正価値が大きく変化することがあります。
レベル3に区分された株式は、トヨタの連結決算会計方針に従い、トヨタの担当部門が四半期ごとに入手可能な情報を用いて測定し、公正価値の変動の根拠と併せて上位者に報告がなされています。
⑤デリバティブ金融商品
トヨタは、金利および為替の変動によるリスクを管理するために、先物為替予約取引、通貨オプション取引、金利スワップ取引、金利通貨スワップ取引および金利オプション取引等のデリバティブ金融商品を利用しています。デリバティブ金融商品は主に、金利、為替レートなどの観察可能な市場情報および契約条項を利用した標準的な評価手法を用いて測定しており、測定に重要な判断を必要としません。これらのデリバティブ金融商品はレベル2に分類しています。観察可能な市場情報を入手できない場合には、取引相手から入手した価格やその他の市場情報により測定し、観察可能な市場情報を用いて当該価格の変動の妥当性を検証しています。これらのデリバティブ金融商品はレベル3に分類しています。また、倒産確率などを用い、取引相手およびトヨタの信用リスクを考慮して測定しています。
⑥有利子負債(短期借入債務および長期借入債務)
特別目的事業体を通じて行った証券化取引に基づく担保付きの借入金(以下、証券化に基づく借入金という。) を除く、短期借入債務および長期借入債務(1年以内に返済予定の長期借入債務を含む)の公正価値は、類似した負債をトヨタが新たに借入れる場合に適用される利率を用いて、将来キャッシュ・フローを現在価値に割引くことにより見積もっています。当該観察可能なインプットの利用により、公正価値はレベル2に分類しています。
証券化に基づく借入金の公正価値は、主として直近の市場レートおよび支払期日が類似する債務の信用スプレッドに基づいて見積もられます。また、トヨタは証券化された原債権に対して支払われるキャッシュ・フローのタイミングを見積もるために、期限前返済率や予想信用損失など、社内の仮定も用います。証券化に基づく借入金の公正価値については、これらの観察不能なインプットを利用している場合、レベル3に分類しています。
(3)継続的に公正価値で測定する金融商品
トヨタが継続的に公正価値で測定している金融商品は次のとおりです。なお、公正価値のレベル間振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化の日に認識されています。
(4)レベル3に分類された継続的に公正価値で測定する金融商品の変動
レベル3に分類された継続的に公正価値で測定している金融資産および負債の変動の内訳は次のとおりです。
なお、公社債、株式およびデリバティブ金融商品の純損益計上額は金融事業にかかる取引を除き、連結損益計算書上、それぞれ「その他の金融収益」および「その他の金融費用」に含めて計上しています。金融事業にかかる取引については、それぞれ「金融事業に係る金融収益」および「金融事業に係る金融費用」に含めて計上しています。
上記のデリバティブ金融商品は、資産と負債(△)を合計して純額で表示しています。2021年3月31日および2022年3月31日に終了した各1年間における「その他」には、外貨換算調整額が含まれています。
2022年3月31日に終了した1年間に認識された株式のレベル3からの振替は、投資先が取引所に上場したことによるものです。
(5)償却原価で測定する金融資産および金融負債
償却原価で測定する金融資産および金融負債の帳簿価額と公正価値は次のとおりです。
上記の表には、償却原価で測定する金融資産および金融負債のうち、帳簿価額が公正価値と近似するものを含めていません。
(1)公正価値ヒエラルキーの定義
トヨタはIFRSに基づき、公正価値の測定を、それに用いたインプットの観察可能性および重要性によって以下の3つのレベルに分類しています。
レベル1:活発な市場における同一資産および負債の市場価格
レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接または間接的に使用して測定した公正価値
レベル3:観察不能なインプットを用いて測定した公正価値
(2)公正価値の測定方法
資産および負債の公正価値は、関連市場情報および適切な評価方法を使用して決定しています。
資産および負債の公正価値の測定方法および前提条件は、次のとおりです。
①現金及び現金同等物
現金同等物は、契約上の満期が3ヶ月以内のマネー・マーケット・ファンド等から構成されています。通常の事業において、ほとんどすべての現金及び現金同等物は極めて流動性が高く、購入時点から満期日までの期間が短期であり、その公正価値は帳簿価額と近似しています。
②営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務
これらの公正価値は、短期間で決済されるため、帳簿価額と近似しています。
③金融事業に係る債権
金融事業に係る債権の公正価値は、期限前返済率、予想信用損失および担保価値など、社内の仮定を用いて、将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより見積もっています。
金融事業に係る債権の公正価値は、これらの観察不能なインプットを利用しているため、レベル3に分類しています。
④その他の金融資産
(公社債)
公社債には国債等が含まれ、2021年3月31日および2022年3月31日現在、その構成割合は、それぞれ国内債券28%、米国・欧州などの海外債券72%、および国内債券26%、米国・欧州などの海外債券74%となっています。これらは主に、それぞれ同一資産の市場価格により測定しています。
(株式)
株式は2021年3月31日および2022年3月31日現在、それぞれ89%および85%が日本市場の上場株式です。これらは主に、それぞれ同一資産の市場価格により測定しています。したがって、活発な市場のある株式はレベル1に分類しています。
活発な市場のない株式の公正価値は、マーケットアプローチ等に基づく評価等を用いて測定しています。したがって、活発な市場のない株式はレベル3に分類しています。
レベル3に区分された株式の公正価値の測定に関する重要な観察不能なインプットは、類似企業の株価純資産倍率および割引キャッシュ・フロー法に用いられる割引率等です。公正価値は類似企業の株価純資産倍率の上昇(低下)、割引率の低下(上昇)により増加(減少)します。なお、観察不能なインプットを合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合に見込まれる公正価値の増減は重要ではありません。
これらの見積りに当たっては、それぞれの場合に照らして妥当と思われる評価方法に基づいていますが、発行企業の財務状況および将来の展望、取引の成否等の重要な仮定に対する不確実性や、異なる仮定および見積方法を用いることにより、公正価値が大きく変化することがあります。
レベル3に区分された株式は、トヨタの連結決算会計方針に従い、トヨタの担当部門が四半期ごとに入手可能な情報を用いて測定し、公正価値の変動の根拠と併せて上位者に報告がなされています。
⑤デリバティブ金融商品
トヨタは、金利および為替の変動によるリスクを管理するために、先物為替予約取引、通貨オプション取引、金利スワップ取引、金利通貨スワップ取引および金利オプション取引等のデリバティブ金融商品を利用しています。デリバティブ金融商品は主に、金利、為替レートなどの観察可能な市場情報および契約条項を利用した標準的な評価手法を用いて測定しており、測定に重要な判断を必要としません。これらのデリバティブ金融商品はレベル2に分類しています。観察可能な市場情報を入手できない場合には、取引相手から入手した価格やその他の市場情報により測定し、観察可能な市場情報を用いて当該価格の変動の妥当性を検証しています。これらのデリバティブ金融商品はレベル3に分類しています。また、倒産確率などを用い、取引相手およびトヨタの信用リスクを考慮して測定しています。
⑥有利子負債(短期借入債務および長期借入債務)
特別目的事業体を通じて行った証券化取引に基づく担保付きの借入金(以下、証券化に基づく借入金という。) を除く、短期借入債務および長期借入債務(1年以内に返済予定の長期借入債務を含む)の公正価値は、類似した負債をトヨタが新たに借入れる場合に適用される利率を用いて、将来キャッシュ・フローを現在価値に割引くことにより見積もっています。当該観察可能なインプットの利用により、公正価値はレベル2に分類しています。
証券化に基づく借入金の公正価値は、主として直近の市場レートおよび支払期日が類似する債務の信用スプレッドに基づいて見積もられます。また、トヨタは証券化された原債権に対して支払われるキャッシュ・フローのタイミングを見積もるために、期限前返済率や予想信用損失など、社内の仮定も用います。証券化に基づく借入金の公正価値については、これらの観察不能なインプットを利用している場合、レベル3に分類しています。
(3)継続的に公正価値で測定する金融商品
トヨタが継続的に公正価値で測定している金融商品は次のとおりです。なお、公正価値のレベル間振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化の日に認識されています。
| 金額:百万円 | ||||||||
| 2021年3月31日 | ||||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |||||
| その他の金融資産: | ||||||||
| 純損益を通じて公正価値で測定する 金融資産 | ||||||||
| 公社債 | 22,926 | 28,269 | 8,406 | 59,600 | ||||
| 株式 | - | - | 317,101 | 317,101 | ||||
| デリバティブ金融商品 | - | 282,364 | - | 282,364 | ||||
| その他 | 366,570 | 123,255 | - | 489,824 | ||||
| 合計 | 389,495 | 433,887 | 325,506 | 1,148,889 | ||||
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 | ||||||||
| 公社債 | 3,075,042 | 2,981,239 | 19,218 | 6,075,498 | ||||
| 株式 | 2,623,964 | - | 321,816 | 2,945,780 | ||||
| その他 | 7,986 | - | - | 7,986 | ||||
| 合計 | 5,706,991 | 2,981,239 | 341,034 | 9,029,264 | ||||
| その他の金融負債: | ||||||||
| 純損益を通じて公正価値で測定する 金融負債 | ||||||||
| デリバティブ金融商品 | - | △425,980 | - | △425,980 | ||||
| 合計 | - | △425,980 | - | △425,980 | ||||
| 金額:百万円 | ||||||||
| 2022年3月31日 | ||||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |||||
| その他の金融資産: | ||||||||
| 純損益を通じて公正価値で測定する 金融資産 | ||||||||
| 公社債 | 61,376 | 96,136 | 1,674 | 159,186 | ||||
| 株式 | - | - | 149,890 | 149,890 | ||||
| デリバティブ金融商品 | - | 419,173 | - | 419,173 | ||||
| その他 | 307,446 | 158,355 | - | 465,801 | ||||
| 合計 | 368,822 | 673,665 | 151,563 | 1,194,051 | ||||
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 | ||||||||
| 公社債 | 3,542,949 | 2,739,591 | 20,178 | 6,302,719 | ||||
| 株式 | 3,162,805 | - | 169,404 | 3,332,209 | ||||
| その他 | 9,505 | 139 | - | 9,644 | ||||
| 合計 | 6,715,259 | 2,739,730 | 189,583 | 9,644,571 | ||||
| その他の金融負債: | ||||||||
| 純損益を通じて公正価値で測定する 金融負債 | ||||||||
| デリバティブ金融商品 | - | △497,198 | - | △497,198 | ||||
| 合計 | - | △497,198 | - | △497,198 | ||||
(4)レベル3に分類された継続的に公正価値で測定する金融商品の変動
レベル3に分類された継続的に公正価値で測定している金融資産および負債の変動の内訳は次のとおりです。
| 金額:百万円 | ||||||||
| 2021年3月31日に終了した1年間 | ||||||||
| 公社債 | 株式 | デリバティブ 金融商品 | 合計 | |||||
| 期首残高 | 32,931 | 370,452 | - | 403,383 | ||||
| 利得または損失 (△) | ||||||||
| 純損益 | 980 | 162,055 | - | 163,035 | ||||
| その他の包括利益 | - | 72,014 | - | 72,014 | ||||
| 購入および発行 | 316 | 58,578 | - | 58,894 | ||||
| 売却および決済 | △5,223 | △497 | - | △5,720 | ||||
| レベル3からの振替 | △2,760 | - | - | △2,760 | ||||
| その他 | 1,380 | △23,686 | - | △22,306 | ||||
| 期末残高 | 27,623 | 638,917 | - | 666,540 | ||||
| 純損益に含まれる連結会計年度の 末日に保有する資産に係る未実現損益 | 983 | 162,055 | - | 163,038 | ||||
| 合計 | 983 | 162,055 | - | 163,038 | ||||
| 金額:百万円 | ||||||||
| 2022年3月31日に終了した1年間 | ||||||||
| 公社債 | 株式 | デリバティブ 金融商品 | 合計 | |||||
| 期首残高 | 27,623 | 638,917 | - | 666,540 | ||||
| 利得または損失 (△) | ||||||||
| 純損益 | △44 | 113,053 | - | 113,009 | ||||
| その他の包括利益 | - | 9,219 | - | 9,219 | ||||
| 購入および発行 | 968 | 2,362 | - | 3,330 | ||||
| 売却および決済 | △4,020 | △18,208 | - | △22,228 | ||||
| レベル3からの振替 | △7,067 | △512,465 | - | △519,532 | ||||
| その他 | 4,392 | 86,415 | - | 90,807 | ||||
| 期末残高 | 21,852 | 319,294 | - | 341,146 | ||||
| 純損益に含まれる連結会計年度の 末日に保有する資産に係る未実現損益 | △250 | 113,053 | - | 112,803 | ||||
| 合計 | △250 | 113,053 | - | 112,803 | ||||
なお、公社債、株式およびデリバティブ金融商品の純損益計上額は金融事業にかかる取引を除き、連結損益計算書上、それぞれ「その他の金融収益」および「その他の金融費用」に含めて計上しています。金融事業にかかる取引については、それぞれ「金融事業に係る金融収益」および「金融事業に係る金融費用」に含めて計上しています。
上記のデリバティブ金融商品は、資産と負債(△)を合計して純額で表示しています。2021年3月31日および2022年3月31日に終了した各1年間における「その他」には、外貨換算調整額が含まれています。
2022年3月31日に終了した1年間に認識された株式のレベル3からの振替は、投資先が取引所に上場したことによるものです。
(5)償却原価で測定する金融資産および金融負債
償却原価で測定する金融資産および金融負債の帳簿価額と公正価値は次のとおりです。
| 金額:百万円 | ||||||||||
| 2021年3月31日 | ||||||||||
| 帳簿価額 | 公正価値 | |||||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |||||||
| 金融事業に係る債権 | 19,205,715 | - | - | 19,939,810 | 19,939,810 | |||||
| 有利子負債 | ||||||||||
| 長期借入債務 (1年以内返済予定 含む) | 20,718,142 | - | 17,749,022 | 3,244,912 | 20,993,934 | |||||
| 金額:百万円 | ||||||||||
| 2022年3月31日 | ||||||||||
| 帳簿価額 | 公正価値 | |||||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | |||||||
| 金融事業に係る債権 | 21,764,457 | - | - | 22,074,593 | 22,074,593 | |||||
| 有利子負債 | ||||||||||
| 長期借入債務 (1年以内返済予定 含む) | 21,970,573 | - | 17,899,087 | 3,824,531 | 21,723,618 | |||||
上記の表には、償却原価で測定する金融資産および金融負債のうち、帳簿価額が公正価値と近似するものを含めていません。