有価証券報告書-第119期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/15 15:50
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度の日本および世界経済は、中国など一部の地域を除いて、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大や長期化の影響により、様々な社会活動の制限や経済活動の減速に対する懸念、先行きの不透明感が顕在化しました。
自動車業界におきましては、「100年に一度の大変革期」のなか、2020年度の上半期は、新型コロナウイルス感染 拡大の影響を受け、世界の自動車生産台数は昨年度と比較して大幅に減少しました。下半期は一部の地域を除いて、持ち直しの動きも見られましたが、部品供給問題など、サプライチェーン全体では不安定な状況もあり、当社グループの業績・パフォーマンスへも影響を及ぼしました。
このような情勢のなかで、当社グループは中期経営計画の足元固めの最終年度として、安定的な収益基盤を確立す るため、基幹製品の収益基盤強化、次期型ダントツ基幹製品開発、新規事業の推進、愛三グループ企業価値の向上、新型コロナウイルス感染症に伴う事業への影響の最小化について一体感・スピード感を持って取り組んでまいりました。
「基幹製品の収益基盤強化」としましては、クルマの電動化が進むなか、燃料ポンプモジュール、スロットルボ デー、EGRバルブおよびキャニスタといった基幹製品は、コモディティ化しており、低コスト、適正品質および商品力のバランスが求められています。本年度は、主要顧客であるトヨタ自動車株式会社との協働によるMMK活動(もっとものづくり強化)を展開し、本業である生産活動で利益を生み出せる体力を強化してまいりました。
「次期型ダントツ基幹製品開発」としましては、クルマの電動化において、ハイブリッド車など内燃エンジン搭載車におけるエンジンのさらなる効率化やコストダウンが求められています。顧客ニーズや環境対応を的確に捉えて技術を磨き、企画、設計、試作、原価検討を経て、市場投入の段階に移行しました。
「新規事業の推進」としましては、進化するエンジンや次世代動力源など、あらゆる動力源の制御で世界に貢献するため、パワートレインシステム開発を強化してまいりました。具体的には、内燃機関車からハイブリッド車への適合拡大を通じて得た、ハイブリッドシステム制御技術と知見、未来づくり推進部で研究開発を進めてきた、小型モビリティ用電動化システム製品(電池、モーター、発電エンジン、PCU(パワー コントロール ユニット))の先行技術開発を統合し、従来の単品製品開発から電動化パワートレインシステムとしての開発提案にシフトする体制を整えてまいりました。
また、従来より研究開発、量産開発を進めておりました、水素燃料噴射システム(インジェクタ、リリーフバル ブ、デリバリパイプ)に加えて、エア系バイパスバルブおよび入口封止弁/出口調圧弁が、燃料電池自動車 (FCV) の新型「MIRAI」に採用されました。今回採用された水素燃料噴射システムは、新工法による世界初の量産化により、一般アルミ材で高耐圧高気密性を実現し、低コスト・軽量化に貢献しています。
「愛三グループ企業価値の向上」としましては、強固な収益基盤の確立に向けた中期経営計画の足元固めの最終年度として、固定費の変動費化、高水準で推移してきた設備投資の収束、働き方改革を踏まえた労務費・経費の抜本的な見直しと低減などにより、コスト体質の構造改革を強化してまいりました。
「新型コロナウイルス感染症に伴う事業への影響の最小化」としましては、職場における三密対策の徹底、新たな働き方を踏まえたテレワークの拡大など関係者の皆様、従業員の安全・健康を最優先に考えた対策を実施したことにより、操業停止など大きな影響なく事業運営をしてまいりました。不可抗力に関する影響は防止または軽減できるものではありませんが、対処可能な事項については、最小化できるよう引き続き取り組んでまいります。
このようななか、当連結会計年度の業績としましては、売上高は181,427百万円と前期に比べて11.7%の減収となりました。利益につきましては、営業利益は4,956百万円と前期に比べて31.4%の減益、経常利益は4,986百万円と27.4%の減益、親会社株主に帰属する当期純利益3,525百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失5,073百万円)となりました。
地域別の業績は次のとおりであります。なお、売上高には、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
[日本]
売上高は、販売量の減少により90,040百万円(前年同期比11.1%減)となり、営業利益は622百万円(前年同期比35.0%減)となりました。
[アジア]
売上高は、販売量の減少により75,549百万円(前年同期比8.3%減)となり、営業利益は2,771百万円(前年同期比39.3%減)となりました。
[米州]
売上高は、販売量の減少により22,779百万円(前年同期比19.5%減)となり、営業利益は1,165百万円(前年同期比20.0%減)となりました。
[欧州]
売上高は、販売量の減少により10,115百万円(前年同期比23.3%減)となり、営業損失は22百万円(前年同期は営業損失88百万円)となりました。
生産、受注および販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
日本64,00388.9
アジア64,29491.2
米州20,37383.8
欧州8,46874.0
合計157,14088.1

(注) 1 金額は製造原価によっており、セグメント間内部振替後の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当社グループは、トヨタ自動車株式会社はじめ各納入先よりおおむね四半期ごとの生産計画の提示をうけ、当社グループの生産能力を勘案して、これにより生産計画をたてております。なお、主たる受注先は、トヨタ自動車株式会社で約50%を占めております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
日本74,09989.3
アジア74,50491.9
米州22,72880.5
欧州10,09476.7
合計181,42788.3

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
トヨタ自動車㈱98,55448.093,15251.3
現代自動車㈱28,68114.025,68414.2

(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金の増加などにより前連結会計年度末に比べ3,555百万円増加し、189,918百万円となりました。
負債は、買掛債務の減少などにより前連結会計年度末に比べ1,448百万円減少し、102,144百万円となりました。
また、純資産は、利益剰余金の増加などにより前連結会計年度末に比べ5,004百万円増加し、87,773百万円となりました。
地域別の資産は、次のとおりであります。
[日本]
利益剰余金の計上に伴う資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ、1,255百万円増加し、75,973百万円となりました。
[アジア]
設備投資の増加などにより、前連結会計年度末に比べ、813百万円増加し、66,324百万円となりました。
[米州]
減価償却費の計上などにより、前連結会計年度末に比べ、1,190百万円減少し、19,828百万円となりました。
[欧州]
減価償却費の計上などにより、前連結会計年度末に比べ、952百万円減少し、9,774百万円となりました。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、44,369百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,694百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、17,761百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益および減価償却費によるもので、前年同期に比べ3,083百万円の収入増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、6,785百万円の支出となりました。これは主に固定資産取得によるもので、前年同期に比べ9,806百万円の支出減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,176百万円の支出となりました。これは主に配当金の支払いなどによるもので、前年同期に比べ2,880百万円の収入減少となりました。
資本の財源および資金の流動性については、下記のとおりとしております。
① 資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、当社グループ製品の製造のための材料や部品の購入および新製品生産や増産対応等にかかる設備投資によるものであります。
② 財務政策
当社グループは現在、運転資金については、当社および一部の国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、設備投資資金については、原則内部資金または借入および社債の発行により資金調達することとしております。借入による資金調達に関しては、運転資金としての短期借入金を各連結子会社が、設備等の長期借入金を当社および各連結子会社が調達しております。また、その一部はグループ内資金の効率化を目的としグループ会社間で融資を行っております。
当社グループは財務の健全性を保ち、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことによって、当社グループの将来必要な運転資金および設備投資資金を調達することが可能と考えております。

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