四半期報告書-第96期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)
有報資料
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における国内経済は、生産・設備投資の増加や企業収益・雇用情勢の改善など景気は緩やかな回復基調が続きました。先行きについても引き続き回復していくことが期待されますが、海外経済の不確実性や為替・株価の変動影響に留意する必要があります。一方、世界経済は、中国やその他新興国の経済の先行き、政策に関する不確実性による影響などに留意する必要はあるものの、全体としては緩やかに回復しています。
また、当社グループが関連する自動車業界は、国内市場は景気回復に伴う販売好調を背景に底堅く推移しました。海外市場は中国・欧州の販売好調などを背景に概ね堅調な推移となりました。
このような状況のもと、当社グループは、「基盤強化」、「永続的発展」、「企業風土改革」を柱とする経営方針を掲げ、国内外で競争力を高める施策を積極的に展開してまいりました。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、国内事業は、中空エンジンバルブの量産拡大、自動車用精密鍛造歯車・バルブリフターの販売好調、PBWの量産開始等により前年同期に比べ大幅な増収となりました。海外事業は、北米・台湾では受注が減少したものの、中国・タイ・ベトナムにおける生産拡大や為替換算の円安効果等により海外事業全体としては前年同期に比べ増収となりました。
この結果、売上高は、338億51百万円(前年同期比13.7%増)となりました。
損益面につきましては、タイ・ベトナムにおけるコスト削減や為替換算の円安効果等の増益要因はあったものの、国内事業および中国におけるコスト増加、北米・台湾における受注減少、PBW事業立ち上げコスト発生等の影響により、営業利益は、21億92百万円(前年同期比3.6%減)となりました。経常利益は、支払利息・為替差損の計上額の減少等により、23億71百万円(前年同期比0.7%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、特別利益の計上額の減少や法人税等の計上額の増加等により、5億29百万円(前年同期比39.3%減)となりました。
報告セグメントの種類別の業績は次のとおりであります。
(小型エンジンバルブ)
国内事業は、中空エンジンバルブの量産拡大や北米・中国向け製品の販売好調等により四輪車用エンジンバルブが前年同期に比べ大幅な増収となりました。二輪車用エンジンバルブについても新規量産の立ち上がり等により増収となりました。海外事業は、アジア地域では、台湾における受注減少等の減収要因はあったものの、中国・タイ・ベトナムにおける生産拡大や為替換算の円安効果等によりアジア地域全体としては前年同期に比べ増収となりました。北米地域では、為替換算の円安効果はあったものの一部製品の生産拠点移管等の影響により減収となりました。欧州地域では、既存製品の受注増加や為替換算の円安効果等により増収となりました。
汎用エンジンバルブは、海外向け製品の増加により増収となりました。
当セグメントの損益面につきましては、国内当該事業および中国におけるコスト増加、台湾における受注減少等の減益要因はあったものの、タイ・ベトナムにおける生産性改善に伴うコスト削減等の効果や為替換算の円安効果等により前年同期に比べ増益となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、267億25百万円(前年同期比12.6%増)、セグメント利益(営業利益)は、22億53百万円(前年同期比4.6%増)となりました。
(舶用部品)
舶用関連製品につきましては、国内向け組付部品・補給部品の販売は低調であったものの、海外向け製品の受注が拡販により増加し、前年同期に比べ増収となりました。
当セグメントの損益面につきましては、新商品開発に伴うコスト増加により減益となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、25億10百万円(前年同期比1.8%増)、セグメント利益(営業利益)は、80百万円(前年同期比13.8%減)となりました。
(可変動弁・歯車・PBW)
可変動弁につきましては、量産終了に伴い、前年同期に比べ減収となりました。
精密鍛造歯車につきましては、産業機械用製品は横ばいとなりましたが、北米・中国向け自動車用製品の販売好調により、前年同期に比べ大幅な増収となりました。
PBWにつきましては、当該製品の本格的な量産を開始したことにより増収となりました。
当セグメントの損益面につきましては、精密鍛造歯車事業におけるコスト増加、PBW事業立ち上げコスト発生等の影響により減益となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、29億62百万円(前年同期比33.8%増)、セグメント損失(営業損失)は、2億36百万円(前年同期はセグメント利益(営業利益)0百万円)となりました。
(その他)
バルブリフターにつきましては、新機種の立ち上がりや中国向け製品の販売好調により、前年同期に比べ大幅な増収となりました。
工作機械につきましては、グループ内部での取引が減少し減収となりました。
ロイヤルティーにつきましては、グループ内部での取引が増加し増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は、26億82百万円(前年同期比2.8%増)、セグメント損失(営業損失)は、5百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)14百万円)となりました。
なお、当セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、603億87百万円となり、前連結会計年度末と比較して45億52百万円の増加となりました。
資産の部の流動資産は、235億33百万円となり、前連結会計年度末と比較して22億38百万円の増加となりました。この主な要因は現金及び預金が10億10百万円、受取手形及び売掛金が8億94百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産は、368億53百万円となり、前連結会計年度末と比較して23億14百万円の増加となりました。この主な要因は機械装置及び運搬具(純額)が14億58百万円、投資有価証券が12億51百万円増加したことなどによるものであります。
負債の部の流動負債は、131億42百万円となり、前連結会計年度末と比較して11億65百万円の増加となりました。この主な要因は支払手形及び買掛金が4億96百万円増加したことなどによるものであります。
固定負債は、145億5百万円となり、前連結会計年度末と比較して22億87百万円の増加となりました。この主な要因は長期借入金が19億11百万円増加したことなどによるものであります。
純資産の部では、327億39百万円となり、前連結会計年度末と比較して10億99百万円の増加となりました。この主な要因は、利益剰余金が1億77百万円、その他有価証券評価差額金が7億42百万円増加したことなどによるものであります。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は295,345千円であります。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループがもっとも影響を受ける自動車業界、二輪車業界は、人口減少と若年層の保有率低下により国内生産は減少傾向を見込んでおりますが、当社においては一部製品の受注増など増収を見込む中で生産体制拡大のための設備投資による償却費や人件費増により減益となる見通しです。海外においては、米国、中国、欧州等の経済や政策に不確実性があるものの、自動車、二輪車生産は拡大傾向にあり、当社グループにおいては、中国、アセアン地域で受注増を見込み、北米では一部製品の生産拠点移管等に伴う受注減を見込んでおります。また外国為替市場の変動の影響も見込まれます。
小型エンジンバルブ事業では燃費改善効果が大きい商品として評価が高まり、それに伴って急激に需要の高まりを見せている傘中空エンジンバルブを国内で集中生産することで、製造技術及び品質の熟成、そして原価改善の集中特化を目指して参りましたが、更にグローバル需要に対する安定供給力を強化するために中華人民共和国山東省日照市において平成30年9月を目標に新たな生産拠点を設立することを決定致しました。既存の標準エンジンバルブは国内外ともに需要拡大と変動に備えるための設備整備又は増強により競争力強化を図っております。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針について
国内事業は収益性の改善と向上を目指し、具体的な施策を講じて参ります。まず主力の小型エンジンバルブ事業は傘中空エンジンバルブを軸とした高付加価値製品の生産性改善を推進します。舶用部品事業は次期新製品の量産化対応への工法開発とライン整備を徹底して参ります。PBW事業は可変動弁事業の経営資源を振り当て、今後の増産計画に適合した合理化ライン構築と生産性改善を進めて参ります。歯車事業は大幅な需要増に対して社内外製区分の再構築も手段に加え対応計画の策定を迅速且つ慎重に進め、事業の再構築に傾注して参ります。当期は急激な受注増加に対応することを最優先し、その為に大きなコスト増加を招いておりますが、設備と勤務体制の増強により生産の安定化を図り、人件費・輸送費等の抑制を目指して参ります。
海外事業は需要が拡大する中国等のアジア地域において設備増強と生産性の向上を進め、事業展開をしている各国において競争力強化のための組織改革、生産体制、人員体制の見直し等を実施して参ります。
平成29年6月23日付の内部統制報告書に記載のとおり、当社では過年度より行われていた不適切な会計処理に関して前事業年度において以下の再発防止策を公表し、内部統制の整備・運用状況の改善を図りました。その結果、当該再発防止策は計画どおり実行し、前事業年度末日までに概ね整備は完了しました。しかしながら、全社的な内部統制については十分な運用期間を確保することができなかったことから、全社的な内部統制(運用)が、是正できたとの状況に至っていないものと判断しました。
1.コンプライアンス最優先の意識改革
2.規程類の明確化・棚卸プロセスの見直し
3.業績評価・人事制度の見直し
4.予算制度の見直し
5.内部監査体制の強化
6.法令遵守体制の強化
当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、内部統制の開示すべき重要な不備を是正するために、調査委員会による提言及び同提言を踏まえた上記の再発防止策を持続的且つ強力に推進しております。