四半期報告書-第7期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)

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2018/02/09 12:19
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32項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における国内経済は、堅調な雇用・所得情勢を背景に、緩やかに景気が回復しました。
海外においては、米国では、雇用・所得の改善が見られ、景気が底堅さを維持し、欧州でも、緩やかに景気が拡大しました。中国では、高い経済成長率が維持され、新興国でも、インドで高成長軌道への回帰が見込まれるなど、総じて堅調となりました。
自動車業界においては、日本では、登録車・軽自動車ともに自動車販売が前年比で増加しました。海外では、北米は乗用車販売の減少傾向が続くものの、ライトトラックの販売が好調となり、堅調に推移しています。中国及びアジアの新興国でも、比較的堅調な状況が続いており、欧州では、SUVに対する需要が好調で、10年ぶりの高水準となりました。
このような経営環境の中、当社グループでは、欧州、中国で加速する電動車(EV)への対応も視野に入れて、軽量・高剛性ボディ加工技術の進化を進めてまいりました。
この取り組みの中心的な役割を担う技術開発拠点として、「ジーテクト東京ラボ(GTL)」の建設を国内で進めています(2018年4月1日稼働予定)。
自動車の先進地域である欧州では、次世代アルミボディ部品の受注拡大に向けた施策を推進しています。英国拠点では、新設する第4工場にアルミ部品の量産加工に対応可能な設備を導入し、将来的にアルミ生産のマザー拠点としての役割を担うべく、加工実績やノウハウを蓄積してまいります(2019年1月稼働予定)。さらに、スロバキアでは、英国で取引がある欧州高級車メーカーからアルミ部品を受注したことに伴い、同国内に日系自動車部品メーカーとしては初の本格的なアルミボディ量産拠点である「G-TEKT Slovakia, s.r.o.(G-TES)」を設立し、稼働に向けた準備を進めています(2019年6月稼働予定)。
世界最大の自動車市場となった中国では、現地ニーズ及び市場の調査を主な任務とするリサーチオフィスである「G-TEKT Shanghai Representative Office(GSR)」を上海市に開設しました。あわせて、得意先からの受注拡大に対応するため、同国で5つ目となる工場を建設しています(2018年4月稼働予定)。欧州で先行するアルミボディ量産技術、そして、上海リサーチオフィスが収集する情報を活用して、中国市場での取引拡大に努めてまいります。
当第3四半期連結累計期間の業績については、型設備売上等の非量産売上が減少しましたが、中国・アジアの増産等による量産売上の増加に加え、為替換算の影響等により、売上高は160,939百万円(前年同期比5.6%増)となりました。利益につきましては、北米における製造費用の一時的な増加等により、営業利益は10,205百万円(前年同期比5.3%減)となりました。経常利益は、持分利益の改善及び為替差損の縮小等により、11,036百万円(前年同期比0.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、米国税制改革の影響などにより、7,058百万円(前年同期比3.2%減)となりました。
報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。
①日本
(単位:百万円)
前第3四半期
累計期間
当第3四半期
累計期間
前期比増減額前期比増減率
売上高40,27636,837△3,438△8.5%
営業利益1,3571,36030.2%

売上高は、新型N-BOXの生産が好調となったものの、型設備・試作売上の減少等により、36,837百万円(前年同期比8.5%減)となりました。営業利益は、機種構成の変化等があったものの、原価低減の取り組みにより、前年並みの1,360百万円(前年同期比0.2%増)となりました。
②北米
(単位:百万円)
前第3四半期
累計期間
当第3四半期
累計期間
前期比増減額前期比増減率
売上高57,58159,6672,0853.6%
営業利益2,720881△1,838△67.6%

売上高は、型設備売上が減少した一方、為替換算の影響等により増収となり、59,667百万円(前年同期比3.6%増)となりました。営業利益は、新機種立ち上りに伴い、一時的に労務費等の製造費用が増加したことにより、881百万円(前年同期比67.6%減)となりました。
③欧州
(単位:百万円)
前第3四半期
累計期間
当第3四半期
累計期間
前期比増減額前期比増減率
売上高12,66311,548△1,114△8.8%
営業利益1,6641,725613.7%

売上高は、シビック及びジャガー向けの車種の増産により量産売上が増加した一方で、型設備売上が減少し、11,548百万円(前年同期比8.8%減)となりました。営業利益は、原価低減の取り組みにより、1,725百万円(前年同期比3.7%増)となりました。
④アジア
(単位:百万円)
前第3四半期
累計期間
当第3四半期
累計期間
前期比増減額前期比増減率
売上高26,30628,9932,68610.2%
営業利益3,1423,074△67△2.2%

売上高は、型設備売上が減少した一方、アジア市場全体の生産が回復基調となり、量産売上が増加し、28,993百万円(前年同期比10.2%増)となりました。営業利益は、型設備売上の利益の減少等により、3,074百万円(前年同期比2.2%減)となりました。
⑤中国
(単位:百万円)
前第3四半期
累計期間
当第3四半期
累計期間
前期比増減額前期比増減率
売上高22,95627,9394,98321.7%
営業利益1,5582,5991,04166.8%

売上高は、好調な生産により量産売上が増加し、27,939百万円(前年同期比21.7%増)となりました。営業利益は、増収効果及び原価低減の取り組みにより、2,599百万円(前年同期比66.8%増)となりました。
⑥南米
(単位:百万円)
前第3四半期
累計期間
当第3四半期
累計期間
前期比増減額前期比増減率
売上高4,1875,2461,05925.3%
営業利益22835412655.5%

売上高は、量産売上の増加及び為替換算の影響等により、5,246百万円(前年同期比25.3%増)となりました。営業利益は、増収効果及び為替換算の影響等により、354百万円(前年同期比55.5%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末より9,995百万円増加し、218,579百万円となりました。これは主に、建設仮勘定の増加によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末より1,916百万円増加し、91,159百万円となりました。これは主に、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金の増加によるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末より8,079百万円増加し、127,420百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、525百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。