有価証券報告書-第48期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/25 9:25
【資料】
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【項目】
121項目

対処すべき課題

当社グループは経営に対する姿勢(理念)を具体化した「創立の根本精神及経営理念」(以下、「経営理念」)に沿った理想体(理想企業体)を造り上げることを目指し、毎期付加価値経営計画を策定し、その実現に向けて事業ごとに戦略を展開しております。
また、当社は平成24年4月から新人事制度を導入し、加えて研修の強化等により社員のモチベーションをより高め、「経営理念」に基づいた人材の育成に努めております。更に平成28年3月期から平成30年3月期までの中期計画をスタートさせました。生産力向上のための設備増設等を行い、より一層の生産効率の改善と生産力の増強を進めてまいります。
分析機器事業、半導体事業、自動認識事業はいずれも最先端の技術を必要とするため、研究開発に経営資源の重点的投入を行うとともに、収益力の増強を図ってまいります。
(分析機器事業)
メーカーとして継続的に発展するためには、市場のニーズを的確に把握し、迅速に製品開発すること、そして当社工場で生産した高品質の製品を提供することが必要であり、当社はそのための努力を通じて、お客様から信頼される会社を目指します。
中期経営計画の基本方針は、企業の維持、発展をならしめ、社員個々の幸福を勝ち取り、社会に対し社会性を充分発揮してその価値を高めることであり、その具体的施策は、以下のとおりであります。
① 新製品開発力の強化
海外に販売できる製品を生み出すことを念頭にマーケティングセクションと連動し、市場要求に合った製品開発を行います。
② 全社業務改革
業務効率の見える化と業務のスリム化を実施いたします。
③ 新規事業の柱の創出
モノリス技術を中心にしたライフサイエンス市場での地位確立及び新規市場、製品調査への注力を行います。
(半導体事業)
半導体関連業界は、世界的規模ではこれまで成長を牽引してきたパソコン、携帯電話やTVなど民生機器が減速を示し、一方でスマートフォン、タブレット端末など高機能アプリケーションの展開により市場全体が牽引され、医療機器・自動車産業・ロボティクスなど将来性の豊かな市場への拡大等、今後も堅実な成長を維持すると期待されます。
また、国内半導体メーカーの国内市場が縮小したことによる混乱も一段落し、回復の兆しが見えてきました。海外大手半導体メーカーは引き続き微細化を含めた設備投資計画を発表しています。このような半導体市場の急激かつ構造的な変化の中、当事業の成長戦略は以下のとおりであります。
① 国際化促進と市場ボーダーレス化への対応の為、中国・韓国・台湾を中心にアジアへの展開を強化し、更なる事業拡大を図ります。
② 急速に進んでいる半導体の微細化に対応する為、早急に加工技術の開発促進及び設備の充実を図ります。
③ 新設した製品開発部を中心として既存分野のシェアアップにとどまらず、技術革新により新規分野(低反射ステージ露光装置部品、パワー半導体等)への参入を図り、安定的経営を目指します。
④ 超精密加工技術(メディカル等)、拡散接合技術等の技術を高度化し、当事業独自のコア・コンピタンスを創出することで技術革新を図り、他社との差別化を図ります。
(自動認識事業)
RFIDのパイオニアとして信頼に値する製品を提供していくとともに、自動認識技術を利用した魅力ある応用製品・システムを生み出していく企業たるべく活動いたします。ビジネス規模が拡大しており、これに応えられる組織作りが大きな課題となります。
主な具体的施策は以下のとおりであります。
① 製品開発
・新RFIDチップCLRC663、Bluetooth Low Energy関連の技術の評価及び製品への組込を行っていきます。
・最新技術動向の収集と製品への導入を推進します。
・ドキュメント整備から製造工場の管理まで、各種製品全般の信頼性の向上を図ります。
・協業企業との連携によるアプリケーション開発とシステム構築を実施します。
② 企業認知及びブランド認知
・企業ブランドの認知度向上やWebデザインの刷新を図り、雑誌やWebによる広告展開、製品説明会を活用します。
・協業組織であるCLUB CENTiO(クラブセンティオ)の充実と取引先企業との関係強化や知名度向上を実現します。
・新製品「入退室コントローラXRC200シリーズ」の発展を図り、CLUB CENTiOとは異なる協業組織を検討します。
③ 組織作り
・組織拡大に対応できる管理部門 (総務、製造管理、品質管理、営業管理等) の強化を図ります。
・各部署の人員増と教育の充実を図ることで、組織の若返りと技術の継承を行います。