有価証券報告書-第67期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、鉱工業生産が回復したものの、弱含み状態にあり、好調な企業業績と人手不足の深刻化を背景に、合理化・省力化のための設備投資の増加や、実質所得の回復による消費拡大が寄与し、全体的には成長軌道にありましたが、このところ足踏み状態にあります。海外に目を転じますと、中国経済は、可処分所得拡大を受けて全体的に消費は堅調に推移したものの、年度後半から自動車を始めとする耐久消費財の伸びが鈍化、貿易摩擦懸念と併せて製造業での生産・投資抑制の動きや、住宅販売の減少傾向など、景気の減速傾向が明確になってきています。欧州経済については、消費は引き続き堅調なものの、自動車を始めとする製造業生産の減速や、合意なきBrexitへの懸念等により成長の伸び悩みが見られました。他方、米国においては、労働需給の逼迫による賃金上昇、個人所得拡大に支えられて個人消費が拡大、企業の設備投資の増加と相まって、景気は堅調に推移しています。このように世界経済全体としては、より緩やかに回復しているものの、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題等、主要国の経済政策の不確実性が世界経済に大きな影響を与えている状況となっております。
このような状況のなか、当期の連結業績は、売上高は、前期比6.5%増の2,889億2百万円となりました。営業利益は前期比6.7%減の288億3千4百万円となりました。経常利益も前期比5.3%減の287億7千8百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益においても前期比2.1%減の207億5千3百万円となりました。
資産合計は前期比62億9千4百万円増加し、2,848億4千2百万円となりました。負債合計は、前期比29億6千5百万円増加し、1,241億5千1百万円となりました。純資産合計については、前期比33億2千9百万円増加し、1,606億9千万円となりました。以上の結果、自己資本比率は前期比0.2ポイント増加し、55.7%、1株当たり純資産は1,538円96銭となりました。
セグメントの経営成績を示すと次のとおりです。
各セグメントの売上高は、外部顧客に対するものであります。
合成樹脂成形品事業
合成樹脂成形品事業は、売上高は前期比6.8%増の2,628億2千9百万円となりました。セグメント利益は、前期比6.2%減の304億3千1百万円となりました。
ベッド及び家具事業
本事業は子会社のシモンズ株式会社及びそのアジアの子会社が行っている日本とアジアでの高級ベッドの製造・販売です。ベッド及び家具事業は、売上高は前期比3.3%増の259億4千万円となりました。セグメント利益につきましては、前期比4.3%増の40億2千万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、373億7千1百万円の資金の増加となり、前期が280億4千2百万円の資金の増加であったことと比べて、93億2千8百万円の増加となりました。これは、その他の負債の増加や法人税等の支払額の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、148億8千4百万円の資金の減少となり、前期が174億2千5百万円の資金の減少であったことと比べて、25億4千万円の増加となりました。これは、新工場の建屋など有形固定資産の取得額は前年同期間と比較して大きかったものの、ニフコ東京支社ビル等有形固定資産売却による資金の増加があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、70億7千6百万円の資金の減少となり、前期が311億1千2百万円の資金の減少であったことと比べて、240億3千5百万円の増加となりました。これは、社債の発行や長期借入金の借入による収入の増加が、長期借入金返済による支出等による資金の減少を上回ったこと等によるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末と比較して135億3千6百万円増加し、742億円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には消費税等は含まれておりません。
b 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には消費税等は含まれておりません。
c 受注実績
当社及び連結子会社は受注より出荷までの期間が極めて短いため、原則として一部の確定受注や過去の生産実績等を参考とした見込生産によっております。
d 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産、負債、偶発資産及び偶発債務並びに会計期間における収益及び費用に影響を与えるような見積りや仮定を必要とします。結果として、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと実績が異なる場合があります。当社は、重要な会計方針の適用における見積りや仮定は連結財務諸表に重要な影響を与えると考えております。
a たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の推定される将来需要及び市場状況等に基づく収益性の悪化について、評価減を計上しております。実際の将来需要又は市場状況等が見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。
b 投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係の開拓・維持等のため特定の顧客の株式及び余資の運用としての株式等を所有しております。これら株式等には価格変動性が高い市場価格のあるものと株価等の算定が困難である非公開会社が含まれております。当社グループは、原則として時価のあるものについては投資原価の下落率が50%以上のもの、また時価のないものについてはそれら会社の財政状態が悪化し純資産の下落率が50%以上のものについて、それぞれ減損処理を行っております。また30%~50%程度下落したものについては、金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額については減損処理を行っております。将来の市場悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
c 退職給付費用
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の給与水準、退職率、死亡率及び年金資産の収益率などが含まれます。親会社及び一部の国内子会社の年金制度において、割引率は日本の国債の市場利回りをもとに退職給付の支払見込期間及び支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用して算出しております。期待運用収益率は、年金資産が投資されている資産の種類ごとの長期期待運用収益率の加重平均に基づいて計算されます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は変更された場合、その影響額は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び債務に影響を及ぼします。近年の割引率の低下及び年金資産の運用率の低下は、当社グループの年金費用に対して悪影響を及ぼします。未認識の数理計算上の差異及び制度変更等による過去勤務費用にかかる償却は、年金費用の一部を構成しておりますが、前提条件の変化による影響や実際との結果との違いの影響を規則的に費用認識したものであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(1)当連結会計年度の経営成績等
当社グループの主要顧客であります自動車メーカーにつきましては、日本市場では、好調な経済に支えられていたものの、販売、輸出、生産台数ともに前年並みに推移しました。一方、海外におきましては、中国市場では、年度後半に掛けて生産台数、販売台数ともに急減速、年間では前年割れとなりました。米国市場では、個人所得増加等、好調な経済状況を反映して、生産販売台数ともに前年超となり好調を持続しています。欧州市場は、英国の不振に加え、大陸側でも新燃費規制による自動車生産の減少の影響で、生産販売台数は前年割れの状況となっています。韓国系OEMはSUVへの出遅れの影響がありましたが、前年を上回る生産販売台数に持ち直しました。
このような状況のなか、当期の連結業績は、売上高は、国内で1台当たり搭載金額の増加の寄与、海外では北米地域での伸びもあり、前期比6.5%増の2,889億2百万円となりました。一方、利益面では、北米での工場や製品の立上費用の増加に加えて、材料価格の高騰等の影響で売上原価の増加が売上の増加を上回りました。販売費及び一般管理費の増加率は1.2%と、売上の伸長率以下に抑えたものの、売上総利益率の減少幅が大きく、営業利益は前期比6.7%減の288億3千4百万円となりました。経常利益においてもデリバティブ評価損の減少等、営業外損益の改善が見られたものの、営業利益の減少の影響により前期比5.3%減の287億7千8百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましても前期比2.1%減の207億5千3百万円となりました。
資産合計は、前期比62億9千4百万円増加し、2,848億4千2百万円となりました。増加要因としては、社債や借入金による調達や土地の売却等により現金及び預金が141億2千9百万円増加、土地の売却等により固定資産合計が55億2千4百万円減少したこと等によるものです。
負債合計は、前期比29億6千5百万円増加し、1,241億5千1百万円となりました。増加要因としては、1年内償還予定を含む社債が182億3千万円、長期借入金が111億8千3百万円増加しましたが、一方で1年内返済予定の長期借入金が返済等により270億9千5百万円減少したこと等によるものであります。
純資産合計については、前期比33億2千9百万円増加し、1,606億9千万円となりました。この主な増加要因は、利益剰余金が146億6千5百万円増加したものの、円高により為替換算調整勘定が62億8千万円減少、取得により自己株式が28億3千1百万円増加、その他有価証券評価差額金が10億1百万円減少したこと等によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は前期比0.2ポイント増加し、55.7%、1株当たり純資産は1,538円96銭となりました。
(2)経営成績に重要な影響を与える要因
a 経済状況
当社グループでは、自動車メーカー、特に主要日系自動車メーカーに対する売上比率が高い水準にありますが、これら日系自動車メーカー向けの製品の需要は、世界経済の動向、特に主要市場である日本をはじめ米国、中国などの経済状況に影響を受け、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす場合があります。
b 原油及びナフサ価格の高騰
当社グループは、原油価格及びナフサ等の石油製品の価格が高騰した場合、更にその期間が長期に及ぶ場合に原材料価格の上昇につながり、経営成績に影響が生じる可能性があります。
c 取引先からの値引き要請
当社グループは、取引先からの価格値引き要請に対して生産コストの削減等の努力をしておりますが、予想以上に値引き要請が強い場合、経営成績に重要な影響を受ける場合があります。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金は、主に製品製造過程に供される原材料や部材の購入のほか、製造費用や販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、人件費、物流費、研究開発費であります。これらの必要資金は、利益の計上から生み出した内部資金により賄っております。
設備投資資金については、その投資に際し、投資採算及びキャッシュ・フローを重視し実施しております。これら設備投資の資金は、原則として減価償却費及び利益の計上から生み出された内部資金の一部を充当することとしておりますが、国内、海外での積極的な設備投資については、状況に応じて社債発行及び外部借入で調達することとしております。
当社グループは、健全な財政状態、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力等により、運転資金及び通常の設備投資資金を調達し、将来の成長のための投資及びM&A資金などについては、長期で低利な条件での調達を実施しております。
これにより当社グループの調達手段の多様化及び低コストでの長期安定資金の調達が実現し、更に資本コストの引き下げ効果及び、設備投資効果と相俟って、今後も財務体質は引き続き安定して推移するものと考えております。
(4)セグメントごとの経営成績等
a 合成樹脂成形品事業
[国内自動車業界向け]
国内の自動車生産につきましては、OEMや車種によって多少の増減はあったものの、ほぼ計画通り、前年並みの台数となりました。加えて衝突安全関連商品の搭載等、一台当たりの搭載金額が伸びたことにより前年実績、当年計画共に大きく上回ることができました。
[海外自動車業界向け]
海外においては、全体的に底堅い需要に支えられて、一部の地域を除いて、引き続き売上高は堅調に推移しましたが、利益は伸び悩む結果となりました。東南アジアと中国の日系OEM向け事業は、引き続き好調な自動車販売により好業績を維持し、増収増益を果たしました。一方で、欧州においては、Brexitの影響等により英国子会社が低迷し、また買収したドイツ子会社2社も2017年度の最高業績の反動で前年比減収減益となるなど、全般的に低調に推移しました。さらには、米国やメキシコで新プロジェクトの立上げに伴う一時的なコスト増で利益が低迷するなど、欧米市場においては全般的に苦戦を強いられる結果となりました。一方で、ドイツ子会社の欧州系自動車会社向け北米新工場の立上げ費用が前年比大幅に縮小するなど、改善傾向もみられました。韓国子会社においては、2017年度にTHAAD問題等の影響で売上が極端に低迷した中国拠点は回復の傾向をみせており、また欧州やインドにおいては堅調な需要に支えられて増収増益を確保しましたが、韓国の需要低迷や海外現地生産の進展により、韓国子会社の売上は低調に推移し、全体としては若干の増収増益に留まりました。
今後は地政学的リスクが高まり世界的な景気の動向に不透明感、不確定要素が強まる傾向にありながらも、グローバルな供給体制を更に促進し、リスク管理を強化してまいります。また、欧米拠点を中心に、新プロジェクト立上げに伴うコスト増を原価低減活動により着実に減少させ、本来の収益力を確保することに注力してまいります。更には、Brexitや米中貿易摩擦等の不確実性の高いリスクに起因する予期せぬ売上減に対しても、固定費の削減に努め、本来の利益を出せる体質の構築に努めます。一方で、成長分野や成長市場に対しては、引き続き積極的に投資を行い、将来の成長のポテンシャルを着実に獲得できるよう成長戦略を推し進めてまいります。
[その他業界向け]
今後本格化する高齢社会において発生するさまざまな課題に対するソリューションを強化し、快適で健康的な住生活に貢献できる製品の開発とグローバルでの拡販に努めております。
以上の結果、合成樹脂成形品事業は、売上高は前期比6.8%増の2,628億2千9百万円となりました。セグメント利益は、新工場立上げや新規プロジェクト立上げに係る人件費等のコスト増、並びに材料価格の高騰等により、前期比6.2%減の304億3千1百万円となりました。
b ベッド及び家具事業
本事業は子会社のシモンズ株式会社及びそのアジアの子会社が行っている日本とアジアでの高級ベッドの製造・販売です。ベッド及び家具事業は、国内においてはホテル向けや百貨店での高級品の売上が牽引し、アジアにおいては、日本製マットレスに加え中国蘇州製マットレスが中国・アジアでのホテル及び小売市場で好評により、増収増益となりました。この結果、ベッド及び家具事業売上高は前期比3.3%増の259億4千万円となりました。セグメント利益につきましては、前期比4.3%増の40億2千万円となりました。今後に関しては、国内では卸・ホテル等、既往取引先様との協力関係の強化を行うとともに、「シモンズギャラリー東京」を活用し、より良い睡眠を提供する企業として発信してまいります。また、アジアでは中国小売り網の拡充と蘇州工場での増産に注力し、アジア全域でのブランドの高揚を図り、更なる増収増益を目指します。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、鉱工業生産が回復したものの、弱含み状態にあり、好調な企業業績と人手不足の深刻化を背景に、合理化・省力化のための設備投資の増加や、実質所得の回復による消費拡大が寄与し、全体的には成長軌道にありましたが、このところ足踏み状態にあります。海外に目を転じますと、中国経済は、可処分所得拡大を受けて全体的に消費は堅調に推移したものの、年度後半から自動車を始めとする耐久消費財の伸びが鈍化、貿易摩擦懸念と併せて製造業での生産・投資抑制の動きや、住宅販売の減少傾向など、景気の減速傾向が明確になってきています。欧州経済については、消費は引き続き堅調なものの、自動車を始めとする製造業生産の減速や、合意なきBrexitへの懸念等により成長の伸び悩みが見られました。他方、米国においては、労働需給の逼迫による賃金上昇、個人所得拡大に支えられて個人消費が拡大、企業の設備投資の増加と相まって、景気は堅調に推移しています。このように世界経済全体としては、より緩やかに回復しているものの、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題等、主要国の経済政策の不確実性が世界経済に大きな影響を与えている状況となっております。
このような状況のなか、当期の連結業績は、売上高は、前期比6.5%増の2,889億2百万円となりました。営業利益は前期比6.7%減の288億3千4百万円となりました。経常利益も前期比5.3%減の287億7千8百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益においても前期比2.1%減の207億5千3百万円となりました。
資産合計は前期比62億9千4百万円増加し、2,848億4千2百万円となりました。負債合計は、前期比29億6千5百万円増加し、1,241億5千1百万円となりました。純資産合計については、前期比33億2千9百万円増加し、1,606億9千万円となりました。以上の結果、自己資本比率は前期比0.2ポイント増加し、55.7%、1株当たり純資産は1,538円96銭となりました。
セグメントの経営成績を示すと次のとおりです。
各セグメントの売上高は、外部顧客に対するものであります。
合成樹脂成形品事業
合成樹脂成形品事業は、売上高は前期比6.8%増の2,628億2千9百万円となりました。セグメント利益は、前期比6.2%減の304億3千1百万円となりました。
ベッド及び家具事業
本事業は子会社のシモンズ株式会社及びそのアジアの子会社が行っている日本とアジアでの高級ベッドの製造・販売です。ベッド及び家具事業は、売上高は前期比3.3%増の259億4千万円となりました。セグメント利益につきましては、前期比4.3%増の40億2千万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、373億7千1百万円の資金の増加となり、前期が280億4千2百万円の資金の増加であったことと比べて、93億2千8百万円の増加となりました。これは、その他の負債の増加や法人税等の支払額の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、148億8千4百万円の資金の減少となり、前期が174億2千5百万円の資金の減少であったことと比べて、25億4千万円の増加となりました。これは、新工場の建屋など有形固定資産の取得額は前年同期間と比較して大きかったものの、ニフコ東京支社ビル等有形固定資産売却による資金の増加があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、70億7千6百万円の資金の減少となり、前期が311億1千2百万円の資金の減少であったことと比べて、240億3千5百万円の増加となりました。これは、社債の発行や長期借入金の借入による収入の増加が、長期借入金返済による支出等による資金の減少を上回ったこと等によるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末と比較して135億3千6百万円増加し、742億円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 合成樹脂成形品事業(百万円) | 182,093 | 111.7 | |
| ベッド及び家具事業(百万円) | 9,436 | 101.2 | |
| その他の事業(百万円) | - | - | |
| 合計(百万円) | 191,530 | 111.1 | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には消費税等は含まれておりません。
b 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 合成樹脂成形品事業(百万円) | 19,585 | 106.0 | |
| ベッド及び家具事業(百万円) | 2,400 | 105.8 | |
| その他の事業(百万円) | - | - | |
| 合計(百万円) | 21,985 | 106.0 | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には消費税等は含まれておりません。
c 受注実績
当社及び連結子会社は受注より出荷までの期間が極めて短いため、原則として一部の確定受注や過去の生産実績等を参考とした見込生産によっております。
d 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 合成樹脂成形品事業(百万円) | 262,829 | 106.8 | |
| ベッド及び家具事業(百万円) | 25,940 | 103.3 | |
| その他の事業(百万円) | 131 | 98.7 | |
| 合計(百万円) | 288,902 | 106.5 | |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産、負債、偶発資産及び偶発債務並びに会計期間における収益及び費用に影響を与えるような見積りや仮定を必要とします。結果として、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと実績が異なる場合があります。当社は、重要な会計方針の適用における見積りや仮定は連結財務諸表に重要な影響を与えると考えております。
a たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の推定される将来需要及び市場状況等に基づく収益性の悪化について、評価減を計上しております。実際の将来需要又は市場状況等が見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。
b 投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係の開拓・維持等のため特定の顧客の株式及び余資の運用としての株式等を所有しております。これら株式等には価格変動性が高い市場価格のあるものと株価等の算定が困難である非公開会社が含まれております。当社グループは、原則として時価のあるものについては投資原価の下落率が50%以上のもの、また時価のないものについてはそれら会社の財政状態が悪化し純資産の下落率が50%以上のものについて、それぞれ減損処理を行っております。また30%~50%程度下落したものについては、金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額については減損処理を行っております。将来の市場悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
c 退職給付費用
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の給与水準、退職率、死亡率及び年金資産の収益率などが含まれます。親会社及び一部の国内子会社の年金制度において、割引率は日本の国債の市場利回りをもとに退職給付の支払見込期間及び支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用して算出しております。期待運用収益率は、年金資産が投資されている資産の種類ごとの長期期待運用収益率の加重平均に基づいて計算されます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は変更された場合、その影響額は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び債務に影響を及ぼします。近年の割引率の低下及び年金資産の運用率の低下は、当社グループの年金費用に対して悪影響を及ぼします。未認識の数理計算上の差異及び制度変更等による過去勤務費用にかかる償却は、年金費用の一部を構成しておりますが、前提条件の変化による影響や実際との結果との違いの影響を規則的に費用認識したものであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(1)当連結会計年度の経営成績等
当社グループの主要顧客であります自動車メーカーにつきましては、日本市場では、好調な経済に支えられていたものの、販売、輸出、生産台数ともに前年並みに推移しました。一方、海外におきましては、中国市場では、年度後半に掛けて生産台数、販売台数ともに急減速、年間では前年割れとなりました。米国市場では、個人所得増加等、好調な経済状況を反映して、生産販売台数ともに前年超となり好調を持続しています。欧州市場は、英国の不振に加え、大陸側でも新燃費規制による自動車生産の減少の影響で、生産販売台数は前年割れの状況となっています。韓国系OEMはSUVへの出遅れの影響がありましたが、前年を上回る生産販売台数に持ち直しました。
このような状況のなか、当期の連結業績は、売上高は、国内で1台当たり搭載金額の増加の寄与、海外では北米地域での伸びもあり、前期比6.5%増の2,889億2百万円となりました。一方、利益面では、北米での工場や製品の立上費用の増加に加えて、材料価格の高騰等の影響で売上原価の増加が売上の増加を上回りました。販売費及び一般管理費の増加率は1.2%と、売上の伸長率以下に抑えたものの、売上総利益率の減少幅が大きく、営業利益は前期比6.7%減の288億3千4百万円となりました。経常利益においてもデリバティブ評価損の減少等、営業外損益の改善が見られたものの、営業利益の減少の影響により前期比5.3%減の287億7千8百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましても前期比2.1%減の207億5千3百万円となりました。
資産合計は、前期比62億9千4百万円増加し、2,848億4千2百万円となりました。増加要因としては、社債や借入金による調達や土地の売却等により現金及び預金が141億2千9百万円増加、土地の売却等により固定資産合計が55億2千4百万円減少したこと等によるものです。
負債合計は、前期比29億6千5百万円増加し、1,241億5千1百万円となりました。増加要因としては、1年内償還予定を含む社債が182億3千万円、長期借入金が111億8千3百万円増加しましたが、一方で1年内返済予定の長期借入金が返済等により270億9千5百万円減少したこと等によるものであります。
純資産合計については、前期比33億2千9百万円増加し、1,606億9千万円となりました。この主な増加要因は、利益剰余金が146億6千5百万円増加したものの、円高により為替換算調整勘定が62億8千万円減少、取得により自己株式が28億3千1百万円増加、その他有価証券評価差額金が10億1百万円減少したこと等によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は前期比0.2ポイント増加し、55.7%、1株当たり純資産は1,538円96銭となりました。
(2)経営成績に重要な影響を与える要因
a 経済状況
当社グループでは、自動車メーカー、特に主要日系自動車メーカーに対する売上比率が高い水準にありますが、これら日系自動車メーカー向けの製品の需要は、世界経済の動向、特に主要市場である日本をはじめ米国、中国などの経済状況に影響を受け、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす場合があります。
b 原油及びナフサ価格の高騰
当社グループは、原油価格及びナフサ等の石油製品の価格が高騰した場合、更にその期間が長期に及ぶ場合に原材料価格の上昇につながり、経営成績に影響が生じる可能性があります。
c 取引先からの値引き要請
当社グループは、取引先からの価格値引き要請に対して生産コストの削減等の努力をしておりますが、予想以上に値引き要請が強い場合、経営成績に重要な影響を受ける場合があります。
(3)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金は、主に製品製造過程に供される原材料や部材の購入のほか、製造費用や販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、人件費、物流費、研究開発費であります。これらの必要資金は、利益の計上から生み出した内部資金により賄っております。
設備投資資金については、その投資に際し、投資採算及びキャッシュ・フローを重視し実施しております。これら設備投資の資金は、原則として減価償却費及び利益の計上から生み出された内部資金の一部を充当することとしておりますが、国内、海外での積極的な設備投資については、状況に応じて社債発行及び外部借入で調達することとしております。
当社グループは、健全な財政状態、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力等により、運転資金及び通常の設備投資資金を調達し、将来の成長のための投資及びM&A資金などについては、長期で低利な条件での調達を実施しております。
これにより当社グループの調達手段の多様化及び低コストでの長期安定資金の調達が実現し、更に資本コストの引き下げ効果及び、設備投資効果と相俟って、今後も財務体質は引き続き安定して推移するものと考えております。
(4)セグメントごとの経営成績等
a 合成樹脂成形品事業
[国内自動車業界向け]
国内の自動車生産につきましては、OEMや車種によって多少の増減はあったものの、ほぼ計画通り、前年並みの台数となりました。加えて衝突安全関連商品の搭載等、一台当たりの搭載金額が伸びたことにより前年実績、当年計画共に大きく上回ることができました。
[海外自動車業界向け]
海外においては、全体的に底堅い需要に支えられて、一部の地域を除いて、引き続き売上高は堅調に推移しましたが、利益は伸び悩む結果となりました。東南アジアと中国の日系OEM向け事業は、引き続き好調な自動車販売により好業績を維持し、増収増益を果たしました。一方で、欧州においては、Brexitの影響等により英国子会社が低迷し、また買収したドイツ子会社2社も2017年度の最高業績の反動で前年比減収減益となるなど、全般的に低調に推移しました。さらには、米国やメキシコで新プロジェクトの立上げに伴う一時的なコスト増で利益が低迷するなど、欧米市場においては全般的に苦戦を強いられる結果となりました。一方で、ドイツ子会社の欧州系自動車会社向け北米新工場の立上げ費用が前年比大幅に縮小するなど、改善傾向もみられました。韓国子会社においては、2017年度にTHAAD問題等の影響で売上が極端に低迷した中国拠点は回復の傾向をみせており、また欧州やインドにおいては堅調な需要に支えられて増収増益を確保しましたが、韓国の需要低迷や海外現地生産の進展により、韓国子会社の売上は低調に推移し、全体としては若干の増収増益に留まりました。
今後は地政学的リスクが高まり世界的な景気の動向に不透明感、不確定要素が強まる傾向にありながらも、グローバルな供給体制を更に促進し、リスク管理を強化してまいります。また、欧米拠点を中心に、新プロジェクト立上げに伴うコスト増を原価低減活動により着実に減少させ、本来の収益力を確保することに注力してまいります。更には、Brexitや米中貿易摩擦等の不確実性の高いリスクに起因する予期せぬ売上減に対しても、固定費の削減に努め、本来の利益を出せる体質の構築に努めます。一方で、成長分野や成長市場に対しては、引き続き積極的に投資を行い、将来の成長のポテンシャルを着実に獲得できるよう成長戦略を推し進めてまいります。
[その他業界向け]
今後本格化する高齢社会において発生するさまざまな課題に対するソリューションを強化し、快適で健康的な住生活に貢献できる製品の開発とグローバルでの拡販に努めております。
以上の結果、合成樹脂成形品事業は、売上高は前期比6.8%増の2,628億2千9百万円となりました。セグメント利益は、新工場立上げや新規プロジェクト立上げに係る人件費等のコスト増、並びに材料価格の高騰等により、前期比6.2%減の304億3千1百万円となりました。
b ベッド及び家具事業
本事業は子会社のシモンズ株式会社及びそのアジアの子会社が行っている日本とアジアでの高級ベッドの製造・販売です。ベッド及び家具事業は、国内においてはホテル向けや百貨店での高級品の売上が牽引し、アジアにおいては、日本製マットレスに加え中国蘇州製マットレスが中国・アジアでのホテル及び小売市場で好評により、増収増益となりました。この結果、ベッド及び家具事業売上高は前期比3.3%増の259億4千万円となりました。セグメント利益につきましては、前期比4.3%増の40億2千万円となりました。今後に関しては、国内では卸・ホテル等、既往取引先様との協力関係の強化を行うとともに、「シモンズギャラリー東京」を活用し、より良い睡眠を提供する企業として発信してまいります。また、アジアでは中国小売り網の拡充と蘇州工場での増産に注力し、アジア全域でのブランドの高揚を図り、更なる増収増益を目指します。