有価証券報告書-第130期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/20 14:10
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国では良好な雇用環境の改善による旺盛な個人消費に支えられ堅調に推移しましたが、欧州ではインフレ抑制のための金融引き締めなどにより回復が遅れ、中国では不動産市況の低迷などが個人消費に影を落とすなど景気低迷が続いています。一方、我が国におきましては、所得環境の改善やインバウンドによる需要が期待されましたが、円安などによる食料品や日用品の物価高騰を受け個人消費に伸びを欠くなど景気回復は極めて緩やかなものとなりました。
このような情勢の下、当社グループの事業環境につきましては、価格改定や円安効果に加え、第3四半期以降、半導体・電子部品関連製品やシール・ラベル用粘着製品を中心に受注は回復傾向にあったものの、上期の不振をカバーするまでには至らず、極めて厳しい結果となりました。
以上の結果、売上高は276,321百万円(前期比2.9%減)、営業利益は10,628百万円(同23.0%減)、経常利益は11,537百万円(同26.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,243百万円(同54.5%減)となりました。
なお、韓国連結子会社 LINTEC SPECIALITY FILMS (KOREA), INC. と台湾連結子会社 LINTEC SPECIALITY FILMS (TAIWAN), INC. の解散決議に伴い、今後発生することが見込まれる損失金額として、減損損失921百万円、関係会社整理損失引当金繰入額1,086百万円、合計2,008百万円を当連結会計年度において特別損失に計上いたしました。
セグメント別の概況は以下のとおりです。
[印刷材・産業工材関連]
前連結
会計年度
当連結
会計年度
前期比
増減額増減率
百万円百万円百万円%
売上高173,324168,970△4,354△2.5
印刷・情報材事業部門140,010133,175△6,834△4.9
産業工材事業部門33,31435,7952,4807.4
営業利益又は営業損失(△)2,958△1,115△4,074-

当セグメントの売上高は価格改定や円安効果に加え、米国でのウインドーフィルムおよびインドでの自動車用粘着製品が好調に推移しましたが、米国でのシール・ラベル用粘着製品が大幅に減少したことなどにより168,970百万円(前期比2.5%減)となりました。利益面については国内において主原材料価格の高止まりや物流コストの上昇に加え、米国での販売数量減少の影響などもあり1,115百万円(同-%)の営業損失となりました。
当セグメントの事業部門別の売り上げの概況は次のとおりです。
(印刷・情報材事業部門)
シール・ラベル用粘着製品は、国内では物流や通販向けが堅調であったものの、食品関連を中心とした物価上昇影響により需要が減少しました。加えて、アイキャッチラベルや飲料キャンペーン用なども低調に推移しました。また、海外では米国、中国において販売数量が大幅に減少しました。この結果、当事業部門の売上高は133,175百万円(前期比4.9%減)となりました。
(産業工材事業部門)
国内では自動車用粘着製品や通販向け装置が堅調に推移しました。海外では米国やインドで建物・自動車用ウインドーフィルムや自動車用粘着製品が堅調に推移しました。この結果、当事業部門の売上高は35,795百万円(前期比7.4%増)となりました。
[電子・光学関連]
前連結
会計年度
当連結
会計年度
前期比
増減額増減率
百万円百万円百万円%
売上高78,05373,892△4,160△5.3
アドバンストマテリアルズ事業部門61,45559,978△1,477△2.4
オプティカル材事業部門16,59713,914△2,683△16.2
営業利益12,46311,661△802△6.4

当セグメントの売上高は大型テレビやスマートフォン、パソコン用などの需要減少により73,892百万円(前期比5.3%減)となりました。利益面については受注減少による生産設備の稼働率低下に伴う操業損失もあり営業利益は11,661百万円(同6.4%減)となりました。
当セグメントの事業部門別の売り上げの概況は次のとおりです。
(アドバンストマテリアルズ事業部門)
半導体関連粘着テープおよび関連装置、積層セラミックコンデンサ関連テープは、第3四半期以降、受注が回復したものの、上期の不振をカバーするまでには至りませんでした。この結果、当事業部門の売上高は59,978百万円(前期比2.4%減)となりました。
(オプティカル材事業部門)
光学ディスプレイ関連粘着製品は、大型テレビ用やスマートフォン用などの需要減少に加え、競争が激化したこともあり低調に推移しました。この結果、当事業部門の売上高は13,914百万円(前期比16.2%減)となりました。
[洋紙・加工材関連]
前連結
会計年度
当連結
会計年度
前期比
増減額増減率
百万円百万円百万円%
売上高33,22533,4582330.7
洋紙事業部門16,13415,329△805△5.0
加工材事業部門17,09018,1291,0386.1
営業利益又は営業損失(△)△1,688211,709-

当セグメントの売上高は販売数量は低調であったものの価格改定効果もあり前期並みの33,458百万円(前期比0.7%増)となりました。利益面についてはパルプを中心とした原燃料価格の高止まりや物流コスト上昇の影響を受けたものの価格改定効果もあり営業利益は21百万円(同-%)となりました。
当セグメントの事業部門別の売り上げの概況は次のとおりです。
(洋紙事業部門)
耐油耐水紙は堅調であったものの、主力のカラー封筒用紙や工業用特殊紙が低調に推移しました。この結果、当事業部門の売上高は15,329百万円(前期比5.0%減)となりました。
(加工材事業部門)
粘着製品用剥離紙は低調であったものの、電子材料用剥離紙は需要が大きく回復したことに加え、合成皮革用工程紙、炭素繊維複合材料用工程紙が堅調に推移しました。この結果、当事業部門の売上高は18,129百万円(前期比6.1%増)となりました。
2025年3月期の世界経済は、所得環境の改善を背景に個人消費の拡大が期待されるものの、欧米を中心とした金融引き締めやウクライナ・中東情勢の長期化、さらに米中対立など予断を許さない状況が続くと予想されます。
そのような経営環境の下、当社グループでは2024年4月から3か年にわたる中期経営計画「LSV 2030-Stage 2」をスタートしました。2030年を見据えた長期ビジョンの重点テーマを念頭に、成長事業に対する積極的な投資や資本効率の向上、事業ポートフォリオの最適化などに取り組んでまいります。
2025年3月期の連結業績予想は、売上高は2,900億円(当期比5.0%増)、営業利益は180億円(同69.4%増)、経常利益は180億円(同56.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は130億円(同147.9%増)を予想しております。
(2)財政状態の状況
[資産]
当連結会計年度末の総資産は、棚卸資産が減少しましたが、有形固定資産が積極的な設備投資などにより増加したことなどから、前連結会計年度末に比べて28,760百万円増加の333,642百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
・「現金及び預金」の増加17,457百万円
・「受取手形」の増加1,806百万円
・「売掛金」の増加4,154百万円
・「棚卸資産」の減少△7,702百万円
・「有形固定資産」の増加12,532百万円

[負債]
当連結会計年度末の負債は、支払手形及び買掛金や未払金の増加などにより、前連結会計年度末に比べて22,927百万円増加の100,657百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
・「支払手形及び買掛金」の増加8,725百万円
・「関係会社整理損失引当金」の増加1,147百万円
・「流動負債その他」の増加4,599百万円
・「長期借入金」の増加5,888百万円

[純資産]
当連結会計年度末の純資産は、為替換算調整勘定の増加などにより、前連結会計年度末に比べて5,833百万円増加の232,984百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
・「為替換算調整勘定」の増加6,313百万円

(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は52,396百万円となり、前連結会計年度末に比べて18,539百万円の増加となりました。当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比較して33,269百万円増加の39,205百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
・「税金等調整前当期純利益」の減少△6,409百万円
・「関係会社整理損失引当金の増減額」の増加1,086百万円
・「売上債権の増減額」の減少△8,737百万円
・「棚卸資産の増減額」の増加22,666百万円
・「仕入債務の増減額」の増加16,218百万円
・「法人税等の支払額又は還付額」の増加4,079百万円

[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比較して9,374百万円減少の△21,512百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
・「定期預金の預入による支出」の増加1,992百万円
・「定期預金の払戻による収入」の減少△1,725百万円
・「有形固定資産の取得による支出」の減少△1,882百万円
・「連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得
による支出」の減少
△1,090百万円
・「事業譲受による支出」の減少△6,737百万円

[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比較して11,487百万円増加の△1,288百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
・「長期借入れによる収入」の増加6,795百万円
・「自己株式の取得による支出」の増加3,554百万円

また、資本の財源及び資金の流動性につきましては、営業キャッシュ・フロー内において、主な設備投資や借入金の返済などを実施しており、自己キャッシュ・フローにより流動性は確保できております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
[のれんの減損及び子会社株式の評価]
当連結会計年度末ののれん残高は15,064百万円であります。主なものは印刷・情報材事業の製品を製造・販売するMACTAC AMERICAS, LLCにおいて14,736百万円の残高を計上しており、同社は、米国におけるTopic350「無形資産-のれん及びその他」を適用し、のれんを10年間の定額法で償却しています。また、年4回(四半期決算期末)減損の兆候の判定をおこなっております。
減損の兆候の判定には、主にマクロ経済の動向、業界及び市場の動向、原材料費や輸送コスト等の調達コストの動向、業績の動向などを判断材料としており、これらの判断材料が大きく変化した場合、のれんの減損損失を認識する可能性があります。
当連結会計年度における減損の兆候を判定した結果、減損の兆候はなく、のれんの減損損失を認識することはありませんでした。
また、当事業年度末の子会社株式残高は63,047百万円であり、主なものは当社の米国子会社であるLINTEC USA HOLDING, INC.の48,731百万円であります。LINTEC USA HOLDING, INC.は、上記のMACTAC AMERICAS, LLCの持分を100%所有しており、MACTAC AMERICAS, LLCがのれんの減損損失を認識した場合、子会社株式の評価損を認識する可能性があります。
[固定資産の減損]
当連結会計年度において、洋紙・加工材関連セグメントのうち、洋紙事業で主要な原材料であるパルプ価格の高止まりの影響を大きく受けたことにより収益性が低下したため減損の兆候があると判断し、洋紙事業の固定資産に係る資産グループ10,897百万円について、減損損失の認識の要否判定を行いました。
判定の結果、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がその帳簿価額を上回ったことから、減損損失を認識しておりません。
なお、当該見積りに用いた仮定などは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(5)生産、受注及び販売の実績
[生産実績]
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
印刷材・産業工材関連132,442△1.6
電子・光学関連48,548△8.7
洋紙・加工材関連41,823△4.0
合計222,814△3.7

(注) 1 セグメント間およびセグメント内の取引が多様で、各セグメントの生産高を正確に算出することが困難であるため、概算金額を表示しております。また、セグメント間の内部振替高に伴う生産高を含めております。
2 金額は、製造原価によっております。
[受注実績]
製品及び商品の大部分が受注即出荷となりますので、受注状況は販売実績とほぼ同じであります。
[販売実績]
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
印刷材・産業工材関連168,970△2.5
電子・光学関連73,892△5.3
洋紙・加工材関連33,4580.7
合計276,321△2.9

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。

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