有価証券報告書-第89期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/20 16:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国では雇用、個人消費の改善を背景に景気が好調に推移し、欧州、アジア諸国において足許弱さがみられるものの、全体として緩やかに回復いたしました。国内経済においては、堅調な企業業績の推移、雇用の改善を受け底堅く推移したものの、足許やや減速感が強まる展開となりました。
このような環境の下、情報電子事業においては商流変更に伴う連結消去の影響もあり売上は微増に留まりましたが、ライフサイエンス事業、建築資材事業では販売が堅調に推移し、当社グループの売上は各事業とも前年同期比で増加いたしました。
損益面では、海外子会社の収支改善、国内の増収効果に加え、グループ全体にわたり生産効率の向上に努めたものの、材料単価の上昇、固定費の増加などにより、前年同期比で営業利益は減益となりました。一方、前年度に比べ特別損失が減少したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は増益となりました。
この結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高1,122億16百万円(前年同期比3.7%増)、営業利益81億26百万円(前年同期比5.3%減)、経常利益85億19百万円(前年同期比2.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益55億32百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(ライフサイエンス事業)
食品用包装材では売上微減の展開となりました。その一方、日用品向包装材では大容量の複数回詰替袋の拡販が寄与し、医薬・医療用包装材や液体容器、その他商品販売も積極的に増やしたことなどから、事業全体として増収となりました。
この結果、売上高は547億54百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
(情報電子事業)
情報記録用材については、パソコン・サーバー向けは堅調に推移しましたが、スマートフォン向けが減収となったことなどから、前年比微減の展開となりました。剥離フィルムでは前年を下回る売上となりました。プロテクトフィルムでは、商流変更に伴うグループ内取引の増加により連結消去が発生するなどの減収要因がありましたが、台湾子会社の生産高が増加したことに加え、積極的に受注活動を行い、販売数量を伸ばしたことで増収を確保しました。
この結果、売上高は395億14百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
(建築資材事業)
建材関連においては、空調用配管並びに集合住宅向けボイドスラブ(床構造部材)の売上が堅調に推移しましたが、煙突工事の売上は減少しました。土木関連については、トンネル用資材の売上が増加いたしました。
この結果、売上高は179億47百万円(前年同期比10.0%増)となりました。
財政状態については、次のとおりであります。
当連結会計年度における総資産は、売上債権、棚卸資産などが増加したことにより、前年度末に対して38億95百万円増加の1,080億46百万円となりました。
負債は、仕入債務が増加しましたが、借入金が減少したことなどにより、前年度末に対して4億56百万円減少の413億7百万円となりました。
純資産は、利益剰余金が増加したことなどにより、前年度末に対して43億51百万円増加の667億39百万円となり、自己資本比率は57.7%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末より2億31百万円減少して242億15百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその主な増減理由は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は74億58百万円(前年同期は124億63百万円の収入)となりました。
これは、法人税等の支払、たな卸資産の増加、売上債権の増加などの資金減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益85億28百万円や減価償却費45億56百万円などの資金増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は、55億73百万円(前年同期は29億29百万円の支出)となりました。
これは、有形固定資産の取得52億28百万円などの資金減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は、19億46百万円(前年同期は27億13百万円の支出)となりました。
これは、配当金の支払、借入金の返済などの資金減少要因があったことによるものであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移は以下のとおりであります。
2015年3月期2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期
自己資本比率(%)57.159.855.756.557.7
時価ベースの自己資本比率(%)78.156.961.168.853.5
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.20.20.70.40.4
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)568.3637.9162.2280.6228.8

(注)1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値を用いて、以下の計算式により算出しております。
自己資本比率 自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率 株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ 営業キャッシュ・フロー÷利払い
2. 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
3. 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4. 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
ライフサイエンス(百万円)44,6205.2
情報電子(百万円)39,7253.0
建築資材(百万円)7,43717.2
合計(百万円)91,7835.1

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
ライフサイエンス(百万円)10,539△5.1
情報電子(百万円)455△1.0
建築資材(百万円)10,6106.0
合計(百万円)21,6050.1

(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
ライフサイエンス55,0783.010,4263.2
情報電子39,6860.63,4225.3
建築資材21,14823.97,46475.1
合計115,9125.421,31321.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
ライフサイエンス(百万円)54,7543.4
情報電子(百万円)39,5141.5
建築資材(百万円)17,94710.0
合計(百万円)112,2163.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積もりを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
当連結会計年度における売上高は、1,122億16百万円(前連結会計年度1,082億5百万円)となり、前連結会計年度比で40億11百万円増加いたしました。
売上総利益は、238億77百万円(前連結会計年度237億22百万円)となり、前連結会計年度比で1億54百万円増加いたしました。売上総利益率は、前連結会計年度から0.6ポイント減少し、21.3%となりました。海外子会社の収支改善や国内の増収効果、グループ全部門にわたる生産効率の向上などによる増益要因があったものの、材料単価の上昇、売上構成比影響などよる減益要因が大きく影響したことにより、増益は確保したものの売上総利益率は低下する形となりました。
営業利益は、81億26百万円(前連結会計年度85億77百万円)となり、前連結会計年度比で4億50百万円減少いたしました。その結果、営業利益率は7.2%となりました。これは主に、売上総利益までの影響に加え、研究開発費・戦略的固定費の更なる投入を推進したことにより販売費及び一般管理費が増加したことなどによるものです。
経常利益は、85億19百万円(前連結会計年度87億64百万円)となり、前連結会計年度比で2億44百万円減少いたしました。その結果、経常利益率は7.6%となりました。これは主に、営業利益までの影響に加え、為替差損益が前期比で改善したことなどによるものです。
税金等調整前当期純利益は、85億28百万円(前連結会計年度84億79百万円)となり、前連結会計年度比で48百万円増加いたしました。その結果、税金等調整前当期純利益率は7.6%となりました。経常利益までの影響に加え、前期に計上した特別損失が剥落したことなどにより、増益を確保いたしました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、55億32百万円(前連結会計年度53億52百万円)となり、前連結会計年度比で1億79百万円増加いたしました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益率は4.9%となりました。税金等調整前当期純利益までの影響に加え、海外子会社の収支改善を主要因として税負担率が低下したことなどにより、増益を確保いたしました。
なお、セグメント別の経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況、②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
主な資金需要は、原材料の購入費用、製造・販売費・一般管理費等の運転資金、設備投資や研究開発費・戦略費・M&A等も見据えた広義での成長投資、ならびに株主還元となります。
設備投資については、前年同期の35億17百万円から15億16百万円増加し、50億33百万円となりました。その主な内容は当社における機械装置を中心とした投資です。また重要な設備の新設計画として、情報電子事業の精密塗加工設備62億44百万円を予定しております。
研究開発費は27億22百万円(前年同期比1.9%減)となり、売上高研究開発費比率は2.4%となりました。
運転資金及び成長投資資金については、内部留保資金又は借入により資金調達しております。
株主還元については、安定的かつ継続的な配当を行うことを基本とし、業績の伸展状況に応じて、配当性向・株主資本配当率等を勘案して実行してまいります。
③経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、以下を重要な経営指標と位置づけ、これらの向上を目指しております。
・営業利益
・営業利益率
・ROA(総資産営業利益率)
・ROE(自己資本当期純利益率)
企業としての本来の事業活動の成果を示す営業利益及び営業利益率、投下資本の運用効率・収益性を測る指標としてROA(総資産営業利益率)、株主重視の観点からROEを選定しております。
2019年3月期を含む、過去5ヶ年の上記指標の推移は以下のとおりであります。
2015年3月期2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期
営業利益(百万円)8,3318,1606,8708,5778,126
営業利益率(%)8.88.57.07.97.2
ROA(総資産営業利益率)(%)10.19.37.48.67.7
ROE(自己資本当期純利益率)(%)11.69.65.19.59.1

当社グループの持続的な発展のため、既存の強固な基盤事業を軸に更なる業績向上を目指してまいります。
2020年3月期においても、更なる事業拡大に向けて、販売力の一層の強化、将来の成長・発展に向けた戦略的投資・研究開発力の拡充を継続して推進していきます。一部原材料需給のタイト化、人材不足が継続することが予想されますが、資材調達の合理化、全部門にわたる組織生産力の向上、人財開発の強化等に取り組んでまいります。

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