有価証券報告書-第91期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/18 16:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が各国に広がり、社会経済活動に大きな影響を与えました。一部ではワクチン接種が進むなどの動きがあるものの、変異株による感染が再拡大していることなどから、社会経済活動は今後しばらくは抑制される展開が続くと見込まれます。
このような環境の下、ライフサイエンス事業、建築資材事業の売上は前年をやや下回ったものの、情報電子事業ではプロテクトフィルム、情報記録用材が共に堅調に推移したことで増収となり、当社グループの売上は前年同期比で増収を確保いたしました。
損益面では、当社昭和事業所での新設機械稼働による減価償却費の増加、戦略費や研究開発費の投入、生産量増加に伴う人件費を中心とした固定費の増加等があったものの、増収効果の寄与、ITツールを効果的に活用したことなどによる経費削減、加えて海外子会社の収支改善に努めたことなどにより、前年同期比で増益となりました。
この結果、当連結会計年度における業績は、売上高1,172億50百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益102億86百万円(前年同期比16.1%増)、経常利益107億8百万円(前年同期比18.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益72億78百万円(前年同期比36.6%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(ライフサイエンス事業)
日用品向包装材では、大容量の複数回詰替袋の売上を着実に伸ばし増収となりました。食品用包装材では、外食産業向けの包装材を中心に受注が減少となりましたが、充填搬送システムの販売等があったことで売上は前年を上回りました。その一方、医薬・医療用包装材では、バイオ医薬品製造用シングルユースバッグ及び関連製品で売上が増大したものの、COVID-19による通院控えの影響を受けて医薬用剥離フィルムを中心に受注が減り減収となりました。また液体容器では前年第2四半期にスポット的な機械商品販売があったことに加え、米国子会社でCOVID-19の影響を受け業務用食品用途等の需要が冷え込んだことにより売上は前年を大きく下回り、事業全体として前期比微減の展開となりました。
この結果、売上高は563億76百万円(前年同期比0.3%減)となりました。
(情報電子事業)
プロテクトフィルムでは、巣ごもり需要の増加に伴い、日本、欧米各国においてテレビ販売が堅調に推移したことなどから受注が増加し、秋口より本格稼働した当社昭和事業所の新設機械による生産増も大きく寄与したことから、売上は前年を上回りました。情報記録用材では、タブレット・スマートフォン向けは下半期で売上が伸び悩んだものの、テレワークの拡大、そのインフラ整備の進捗を背景にパソコン・サーバー向けの販売が伸長し、増収となりました。
この結果、売上高は416億円(前年同期比8.4%増)となりました。
(建築資材事業)
建材関連においては、集合住宅向けボイドスラブ(床構造部材)の売上は堅調に推移しましたが、煙突工事並びに空調用配管の売上は減少しました。土木関連については、トンネル用資材の売上が増加いたしました。
この結果、売上高は192億73百万円(前年同期比0.7%減)となりました。
前連結会計年度当連結会計年度前年同期比
金額
(百万円)
売上高比率
(%)
金額
(百万円)
売上高比率
(%)
増減額
(百万円)
増減率
(%)
売上高114,304100.0117,250100.02,9452.6
ライフサイエンス56,53449.556,37648.1△ 158△ 0.3
情報電子38,36233.641,60035.53,2388.4
建築資材19,40717.019,27316.4△ 134△ 0.7
営業利益8,8567.710,2868.81,42916.1
ライフサイエンス2,9935.33,7806.778726.3
情報電子4,18110.94,53410.93528.4
建築資材1,6818.71,97110.228917.2

世界的に広がる新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大は社会経済に大きな影響を与え、我々の生活様式は一変しました。
このような環境の下、当社グループでは、引き続き感染の予防および拡散防止、お客様と社員の健康・安全確
を最優先とし、事業への影響を最小限に抑えるため、必要な対応を迅速にとるべく努めていきます。
事業活動においては、ITツールも活用した効率的かつ効果的な営業・マーケティング活動を進め、生産事業所においても社員の接触機会を可能な限り低減するなど感染防止を徹底しながら、更なる生産効率の向上に取り組みます。
各セグメントへのCOVID-19の影響は次のとおりです。
事業区分需要増需要減
ライフ
サイエンス
・消毒液、ハンドソープ等包装・容器
・インスタント、保存食等包装
・米国向け薬液バッグ
・業務用食品包装/清酒容器
・化粧品包装
・東南アジア医薬品包装
・貼付薬用剥離フィルム
・検査用液体容器
情報電子・PC、モニター用偏光板保護フィルム・オフィス向けプリンタ関連
建築資材-・店舗改修工事用建築資材

世界各国でワクチン接種などの対策がとられていますが、変異株の流行による感染再拡大の懸念もあり、いまだ収束は見通せず、内外の経済環境は今後とも先行き不透明な状況が続くと見込まれます。
当連結会計年度の業績へのCOVID-19の影響は限定的なものに留まっておりますが、COVID-19感染影響が我々の想定以上の場合は、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
財政状態については、次のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産は、短期の有価証券が減少しましたが、現金及び預金や売上債権、有形固定資産が増加したことにより、前年度末に対して90億45百万円増加の1,173億93百万円となりました。
負債は、未払金が減少しましたが、仕入債務や借入金が増加したことなどにより、前年度末に対して26億37百万円増加の394億51百万円となりました。
純資産は、利益剰余金が増加したことなどにより、前年度末に対して64億7百万円増加の779億41百万円となり、自己資本比率は61.8%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、前連結会計年度末より9億82百万円増加して242億78百万円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローへのCOVID-19の影響は軽微であります。
各キャッシュ・フローの状況とその主な増減理由は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、118億95百万円(前年同期は78億98百万円の収入)となりました。
これは、売上債権の増加、法人税等の支払などの資金減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益106億7百万円や減価償却費49億28百万円などの資金増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は、98億94百万円(前年同期は67億75百万円の支出)となりました。
これは、有形固定資産の取得96億6百万円などの資金減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は、8億6百万円(前年同期は21億34百万円の支出)となりました。
これは、配当金の支払などの資金減少要因があったことによるものであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移は以下のとおりであります。
2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期
自己資本比率(%)55.756.557.761.461.8
時価ベースの自己資本比率(%)61.168.853.551.473.0
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.70.40.40.40.3
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)162.2280.6228.8149.8512.0

(注)1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値を用いて、以下の計算式により算出しております。
自己資本比率 自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率 株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ 営業キャッシュ・フロー÷利払い
2. 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
3. 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4. 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
ライフサイエンス(百万円)45,1760.1
情報電子(百万円)42,16012.5
建築資材(百万円)7,637△5.3
合計(百万円)94,9734.7

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
ライフサイエンス(百万円)11,3353.5
情報電子(百万円)95△83.5
建築資材(百万円)11,5561.3
合計(百万円)22,9880.2

(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
ライフサイエンス55,870△4.211,684△4.2
情報電子40,6835.02,871△24.2
建築資材22,54420.610,02748.4
合計119,0972.924,5838.1

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
ライフサイエンス(百万円)56,376△0.3
情報電子(百万円)41,6008.4
建築資材(百万円)19,273△0.7
合計(百万円)117,2502.6

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
財政状態及び経営成績の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況、②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、当社グループでは、以下を重要な経営指標と位置づけ、これらの向上を目指しております。
・営業利益
・営業利益率
・ROA(総資産営業利益率)
・ROE(自己資本当期純利益率)
企業としての本来の事業活動の成果を示す営業利益及び営業利益率、投下資本の運用効率・収益性を測る指標としてROA(総資産営業利益率)、株主重視の観点からROEを選定しております。
2021年3月期を含む、過去5ヶ年の上記指標の推移は以下のとおりであります。
2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期
営業利益(百万円)6,8708,5778,1268,85610,286
営業利益率(%)7.07.97.27.78.8
ROA(総資産営業利益率)(%)7.48.67.78.29.1
ROE(自己資本当期純利益率)(%)5.19.59.18.310.5

各事業とも増益となったことから営業利益は102億86百万円となり、前連結会計年度比で14億29百万円増加し、営業利益率は前年より1.0ポイント増の8.8%となりました。
グローバル展開や設備投資を推進してきたことなどにより、債権・債務や固定資産の増加などから総資産は増加傾向にありますが、営業利益はその増加率を上回りROA(総資産営業利益率)は前年より0.9ポイント増加し9.1%となりました。
また、営業外収支の改善に加え、前年に計上した米国子会社での減損損失が剥落したことなどにより親会社株主に帰属する当期純利益が増加し、ROE(自己資本当期利益率)については前年より2.2ポイント増の10.5%となりました。
当社グループの持続的な発展に向けて、環境ニーズへの対応、変化の著しい情報通信産業への対応を推進すると同時に、医療・エネルギーなど新たな領域の事業化推進、新ビジネスの種の探索・創出に取り組み、将来の成長・発展に向け一層の戦略的投資・研究開発力の拡充を継続していきます。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検証内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
主な資金需要は、原材料の購入費用、製造・販売費・一般管理費等の運転資金、設備投資や研究開発費・戦略費・M&A等も見据えた広義での成長投資、ならびに株主還元となります。
設備投資については、前年同期の79億58百万円から6億97百万円増加し、86億56百万円となりました。その主な内容は当社における建物及び機械装置を中心とした投資です。
研究開発費は30億38百万円(前年同期比2.0%増)となり、売上高研究開発費比率は2.6%となりました。
運転資金及び成長投資資金については、内部留保資金又は借入により資金調達しております。
株主還元については、安定的かつ継続的な配当を行うことを基本とし、業績の伸展状況に応じて、配当性向・株主資本配当率等を勘案して実行してまいります。
現時点においては、COVID-19が当社グループの資金繰りに与える影響は軽微ですが、更なる感染拡大の影響から市況に大きな変動が生じた場合など、資金調達について柔軟に対応を進めてまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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