有価証券報告書-第125期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、金融市場の変調や貿易摩擦の深刻化などが懸念されながらも、引き続き緩やかな成長が続きました。
米国においては、FRBの金融政策に端を発する金融市場の変調に見舞われつつも、堅調な個人消費や雇用・所得環境の改善、税制改革による減税効果などから戦後最長をうかがう持続的な景気拡大局面にあります。一方、欧州においては、英国のEU離脱問題やドイツ経済の失速、イタリアにおける財政不安の影響が懸念され、アジア新興国についても利上げなどの影響により緩やかな減速に転じ、中国においては貿易摩擦の激化により、経済成長は鈍化しました。
わが国経済は、世界経済の影響を受けつつも、設備投資や雇用の拡大、堅調な企業収益などにより、緩やかな成長を続けております。
このような環境のもと、当連結会計年度の当社グループの業績は、次のとおりとなりました。
原油価格下落の影響を受けたエネルギー事業や、米国による経済制裁の影響により中東向け取引の減退を受けた車両・車載部品事業、また、米中貿易摩擦の影響を受けた半導体部品・製造装置事業で減収減益となった一方、旺盛なIT投資需要を受けたICTソリューション事業や、携帯電話販売代理店子会社の統合効果が継続したモバイル事業、配合飼料価格が安定推移した食糧事業、官公庁向けや海外での航空機部品取引が好調だった航空・宇宙事業などが増収増益となり、全体を牽引しました。
収益は、前連結会計年度比90億59百万円(1.3%)増加の7,238億49百万円となり、売上総利益も、前連結会計年度比36億43百万円(3.4%)増加の1,100億14百万円となりました。営業活動に係る利益は、売上総利益の増加などにより、前連結会計年度比41億89百万円(16.0%)増加の303億49百万円となりました。また、金融収支は良化した一方、持分法による投資損益が前期より悪化した結果、税引前利益は、前連結会計年度比31億34百万円(12.0%)増加の291億77百万円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比2億88百万円(1.8%)増加の166億5百万円となりました。その結果、親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)に対する親会社の所有者に帰属する当期利益率(ROE)は、13.8%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、営業活動によるキャッシュ・フローが246億98百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが65億75百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが71億58百万円の支出となりました。これらに、現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は889億41百万円となり、前連結会計年度末比112億10百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、営業収入の積上げ等により、246億98百万円の収入(前連結会計年度は4億34百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得や㈱ジー・プリンテックの連結子会社化、持分法適用会社への出資等により、65億75百万円の支出(前連結会計年度は11億3百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による支出や配当金の支払い、業績連動型株式報酬制度による株式交付信託の自己株式の取得等により、71億58百万円の支出(前連結会計年度は8億42百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
(ⅰ) 生産実績
生産は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(ⅱ) 受注実績
受注は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(ⅲ) 販売実績
「(1) 経営成績等の状況の概要」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 7 セグメント情報」を参照願います。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループにおける重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3 重要な会計方針」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2 作成の基礎」を参照願います。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
収益
収益は、食料セグメント、車両・航空セグメントを中心に好調に推移し、前連結会計年度比90億59百万円増加の7,238億49百万円となりました。
売上総利益
収益の増加に伴い、食料セグメント、電子・デバイスセグメントを中心に前連結会計年度比36億43百万円増加の1,100億14百万円となりました。
営業活動に係る利益
販売費及び一般管理費の増加がありましたが、売上総利益の増加に伴い、前連結会計年度比41億89百万円増加の303億49百万円となりました。
税引前利益
持分法による投資損益が前期より悪化したものの、営業活動に係る利益の増加により、前連結会計年度比31億34百万円増加の291億77百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益
税引前利益から法人所得税費用87億28百万円を控除した結果、当期利益は204億49百万円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比2億88百万円増加の166億5百万円となりました。
財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比295億70百万円増加の5,494億59百万円となりました。
流動資産は、手持ち現預金の増加や前渡金を中心としたその他の流動資産の増加に伴い、前連結会計年度比297億81百万円増加の4,444億43百万円となりました。非流動資産は、新規投資に伴いのれん、無形資産および持分法投資残高が増加した一方で、株式相場の下落に伴いその他の投資が減少したため、前連結会計年度末比2億10百万円減少の1,050億16百万円となりました。
負債につきましては、社債の償還があった一方で、契約負債や前受金を中心としたその他の流動負債が増加したことに伴い、合計で前連結会計年度末比179億22百万円増加の3,907億60百万円となりました。
資本のうち、親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)については、親会社の所有者に帰属する当期利益による利益剰余金の積上げにより、前連結会計年度末比92億34百万円増加の1,252億46百万円となりました。
その結果、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)は22.8%、ネット有利子負債資本倍率(ネットDER)は0.4倍となりました。
親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)に対する親会社の所有者に帰属する当期利益率(ROE)
当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)1,252億46百万円に対して、親会社の所有者に帰属する当期利益166億5百万円となったためROEは前連結会計年度末比1.3ポイント低下の13.8%となり、「future 135」の目標である13~15%を維持しております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
電子・デバイス
ICTソリューション事業は、製造業、サービス業、官公庁向けを中心としたサーバー、ストレージ分野でのIT投資需要を受け、引き続き堅調に推移しました。モバイル事業は、携帯電話販売代理店子会社の統合効果継続により順調に推移しました。電子機器事業は、昨年12月に当社が100%子会社化したカードプリンター事業会社にて、第4四半期に顕現した大口案件などにより、業績の底上げを図ることができました。一方で、半導体部品・製造装置事業は、需要の低下に伴い苦戦を強いられました。
その結果、電子・デバイスセグメントの収益は前連結会計年度比22億20百万円増加の2,655億30百万円、営業活動に係る利益は9億77百万円増加の185億33百万円となりました。
食料
食糧事業は、国内飼料価格が安定的に推移し、特に畜産飼料および水産飼料が好調に推移しました。食品事業は、農産加工品取引が安定した原料相場と健康志向の高まりによる旺盛な需要に支えられ順調に推移しました。畜産事業は、相場の変動がありましたが堅調に推移しました。
その結果、食料セグメントの収益は前連結会計年度比135億99百万円増加の2,448億59百万円、営業活動に係る利益は18億2百万円増加の39億51百万円となりました。
鉄鋼・素材・プラント
エネルギー事業は、原油価格の一時的な下落を背景に苦戦を強いられました。鉄鋼事業は、通商問題等を背景に一部輸出取引が影響を受けた一方で、堅調な内需を背景に国内取引は順調に推移しました。北米における油井管事業につきましても活発な掘削需要を背景に好調に推移しました。工作機械・産業機械事業は、国内を中心とした底堅い需要に支えられ、好調に推移しました。化学品事業は、特に医薬品関連取引が好調に推移しました。
その結果、鉄鋼・素材・プラントセグメントの収益は前連結会計年度比136億39百万円減少の1,394億36百万円、営業活動に係る利益は5億7百万円増加の44億37百万円となりました。
車両・航空
航空・宇宙事業は、主力取引である航空機部品ビジネスが順調に推移しました。また、ロケット打上げビジネスにも参画し、事業領域を拡大しました。車両・車載部品事業は、中東向け取引の減退はあったものの、アジア市場の拡大に伴い主力取引である部品ビジネスが堅調に推移しました。また、CASE(Connected, Autonomous, Shared, Electric)、MaaS(Mobility as a Service)時代に備え、先進技術に対応するため、北米のシリコンバレーに投資拠点を設立しました。
その結果、車両・航空セグメントの収益は前連結会計年度比76億10百万円増加の620億63百万円、営業活動に係る利益は8百万円増加の25億49百万円となりました。
その他
収益は前連結会計年度比7億31百万円減少の119億60百万円、営業活動に係る利益は前期においてゴルフ場売却による固定資産の減損損失を計上した反動により、8億70百万円増加の8億50百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容および資本の財源および資金の流動性についての分析
キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「第3 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」を参照願います。
資金調達
当社グループは、6ヵ年の中期ビジョン「future 135」の中で掲げている「持続的な成長」を実現するために必要な、低コストで安定的な資金調達を基本方針として資金調達活動に取り組んでおります。
当社グループの資金調達については、メインバンク、地銀、生損保等の金融機関との良好な関係を背景とした間接金融をベースに、長期資金の調達手段の一つとして普通社債を発行し、資本市場からの調達も実施しております。当連結会計年度では、50億円の普通社債償還を行い、連結有利子負債に占める直接金融からの負債調達割合は11%となりました。
これらの円滑な資金調達を行うため、㈱日本格付研究所(JCR)、ならびに㈱格付投資情報センター(R&I)の2社から格付けを取得しており、当連結会計年度末の当社グループに対する格付け(長期)は、JCRがBBB+(見通し安定的)、R&IがBBB(見通し安定的)となっております。
加えて、手元流動性の確保を図るため、十分な規模の現預金及び現金同等物を保有するほか、主要金融機関においてコミットメントラインを設定しております。
また、連結ベースでの効率的な資金調達を実施するために、国内主要関係会社の資金調達を親会社に集中したうえで、資金需要に応じて配分を行うキャッシュマネジメントシステムを導入しております。当連結会計年度末では、連結有利子負債に占める当社の有利子負債の割合は67%と、約7割の資金調達を親会社に集中しております。
このような資金調達活動の結果、当連結会計年度末におけるグロス有利子負債残高は1,395億4百万円で、前連結会計年度末と比べ21億78百万円増加いたしました。現金及び現金同等物の残高が前連結会計年度末に比べ増加したため、当連結会計年度末におけるネット有利子負債残高は499億69百万円となり、前連結会計年度末に比べ90億76百万円減少いたしました。その結果、ネット有利子負債資本倍率(ネットDER)は0.4倍と、健全な財務体質を維持しております。
また、当連結会計年度末の有利子負債残高に占める社債および長期借入金(1年以内に返済予定の長期借入金を含む。)の比率は65%(当社では89%)であり、資金調達の状況は安定しております。
配当性向(総還元性向)
当社グループは、6ヵ年の中期ビジョン「future 135」の中で、安定した収益基盤の事業分野において持続的成長を実現するとともに、規模の拡大や付加価値の獲得のための事業投資により、連結当期利益の一段の伸長をめざしております。
このために、毎年持続的に創出される営業キャッシュ・フローおよび金融機関や資本市場から調達する財務キャッシュ・フローを重点分野への成長投資に充てるとともに、安定的かつ継続的に株主還元を実施し、資本の効率性にも目を配って参ります。
具体的には、過去平均して100~200億円程度の実績がある営業キャッシュ・フローを原資に成長投資を実行するとともに、株主還元については25~30%の配当性向(総還元性向)を実現することを目標にいたします。単年の営業キャッシュ・フローを超えるような多額の事業投資については、健全な財務体質による追加調達余力を活かして機動的に資金調達を実施し、連結当期利益250億円を目指して参ります。
なお、当連結会計年度における配当性向(総還元性向)は30.3%となりました。
④ 来期の見通し
中期ビジョン「future 135」の2年目にあたる2020年3月期の業績見通しに関しましては、収益7,400億円、営業活動に係る利益310億円、税引前利益300億円、親会社の所有者に帰属する当期利益170億円を見込んでおります。
(※)親会社の所有者に帰属する当期利益
セグメントの業績見通しは、次のとおりであります。
電子・デバイス
ICTソリューション事業は、引き続き堅調な推移を見込んでおります。モバイル事業は堅調な推移を見込むも通信料引き下げの影響を考慮しております。これらの見通しを踏まえ、収益は当連結会計年度比45億円増加の2,700億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度横這いの185億円を見込んでおります。
食料
食糧事業は、米中貿易摩擦の影響を受ける可能性もありますが、他産地への切替えにより堅調な収益確保を見込んでおります。畜産事業は、2019年2月に輸入を開始したウルグアイ産ビーフを含め堅調に推移する見込みであります。これらの見通しを踏まえ、収益は当連結会計年度比51億円増加の2,500億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度横這いの40億円を見込んでおります。
鉄鋼・素材・プラント
当連結会計年度に油価下落の影響を受けたエネルギー事業は、回復を見込んでおります。北米における油井管事業は、好調を維持できる見通しであります。これらの見通しを踏まえ、収益は当連結会計年度比106億円増加の1,500億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度比11億円増加の55億円を見込んでおります。
車両・航空
航空・宇宙事業は、引き続き航空機部品ビジネスの拡大による伸びを見込んでおります。車両・車載部品事業は、中東向け取引減退の影響を見込んでおります。これらの見通しを踏まえ、収益は当連結会計年度比21億円減少の600億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度横這いの25億円を見込んでおります。
(業績見通し算定にあたっての前提条件)
・為替レート : 1米ドル=110円
・金利水準 : 横這い
なお、ここに記載している業績見通し等の将来に関する記述は、当社が当連結会計年度末現在において入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があることにご留意ください。
(3) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
(収益の表示方法)
日本基準では、当社グループが当事者として行った取引額および当社グループが代理人として関与した取引額を総額で売上高として表示いたしますが、IFRSでは、代理人として関与したと判断される取引については純額で収益を表示いたします。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、収益および原価が前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ4,913億44百万円および5,142億16百万円減少しております。
(のれんの償却)
日本基準では、のれんの償却については、一定の期間で償却いたしますが、IFRSでは償却を行いません。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、のれん償却額(販売費及び一般管理費)が前連結会計年度および当連結会計年度において、10億95百万円および6億56百万円減少しております。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、金融市場の変調や貿易摩擦の深刻化などが懸念されながらも、引き続き緩やかな成長が続きました。
米国においては、FRBの金融政策に端を発する金融市場の変調に見舞われつつも、堅調な個人消費や雇用・所得環境の改善、税制改革による減税効果などから戦後最長をうかがう持続的な景気拡大局面にあります。一方、欧州においては、英国のEU離脱問題やドイツ経済の失速、イタリアにおける財政不安の影響が懸念され、アジア新興国についても利上げなどの影響により緩やかな減速に転じ、中国においては貿易摩擦の激化により、経済成長は鈍化しました。
わが国経済は、世界経済の影響を受けつつも、設備投資や雇用の拡大、堅調な企業収益などにより、緩やかな成長を続けております。
このような環境のもと、当連結会計年度の当社グループの業績は、次のとおりとなりました。
原油価格下落の影響を受けたエネルギー事業や、米国による経済制裁の影響により中東向け取引の減退を受けた車両・車載部品事業、また、米中貿易摩擦の影響を受けた半導体部品・製造装置事業で減収減益となった一方、旺盛なIT投資需要を受けたICTソリューション事業や、携帯電話販売代理店子会社の統合効果が継続したモバイル事業、配合飼料価格が安定推移した食糧事業、官公庁向けや海外での航空機部品取引が好調だった航空・宇宙事業などが増収増益となり、全体を牽引しました。
収益は、前連結会計年度比90億59百万円(1.3%)増加の7,238億49百万円となり、売上総利益も、前連結会計年度比36億43百万円(3.4%)増加の1,100億14百万円となりました。営業活動に係る利益は、売上総利益の増加などにより、前連結会計年度比41億89百万円(16.0%)増加の303億49百万円となりました。また、金融収支は良化した一方、持分法による投資損益が前期より悪化した結果、税引前利益は、前連結会計年度比31億34百万円(12.0%)増加の291億77百万円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比2億88百万円(1.8%)増加の166億5百万円となりました。その結果、親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)に対する親会社の所有者に帰属する当期利益率(ROE)は、13.8%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、営業活動によるキャッシュ・フローが246億98百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが65億75百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが71億58百万円の支出となりました。これらに、現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は889億41百万円となり、前連結会計年度末比112億10百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、営業収入の積上げ等により、246億98百万円の収入(前連結会計年度は4億34百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得や㈱ジー・プリンテックの連結子会社化、持分法適用会社への出資等により、65億75百万円の支出(前連結会計年度は11億3百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による支出や配当金の支払い、業績連動型株式報酬制度による株式交付信託の自己株式の取得等により、71億58百万円の支出(前連結会計年度は8億42百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
(ⅰ) 生産実績
生産は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(ⅱ) 受注実績
受注は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(ⅲ) 販売実績
「(1) 経営成績等の状況の概要」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 7 セグメント情報」を参照願います。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループにおける重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3 重要な会計方針」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2 作成の基礎」を参照願います。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
収益
収益は、食料セグメント、車両・航空セグメントを中心に好調に推移し、前連結会計年度比90億59百万円増加の7,238億49百万円となりました。
売上総利益
収益の増加に伴い、食料セグメント、電子・デバイスセグメントを中心に前連結会計年度比36億43百万円増加の1,100億14百万円となりました。
営業活動に係る利益
販売費及び一般管理費の増加がありましたが、売上総利益の増加に伴い、前連結会計年度比41億89百万円増加の303億49百万円となりました。
税引前利益
持分法による投資損益が前期より悪化したものの、営業活動に係る利益の増加により、前連結会計年度比31億34百万円増加の291億77百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益
税引前利益から法人所得税費用87億28百万円を控除した結果、当期利益は204億49百万円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比2億88百万円増加の166億5百万円となりました。
財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比295億70百万円増加の5,494億59百万円となりました。
流動資産は、手持ち現預金の増加や前渡金を中心としたその他の流動資産の増加に伴い、前連結会計年度比297億81百万円増加の4,444億43百万円となりました。非流動資産は、新規投資に伴いのれん、無形資産および持分法投資残高が増加した一方で、株式相場の下落に伴いその他の投資が減少したため、前連結会計年度末比2億10百万円減少の1,050億16百万円となりました。
負債につきましては、社債の償還があった一方で、契約負債や前受金を中心としたその他の流動負債が増加したことに伴い、合計で前連結会計年度末比179億22百万円増加の3,907億60百万円となりました。
資本のうち、親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)については、親会社の所有者に帰属する当期利益による利益剰余金の積上げにより、前連結会計年度末比92億34百万円増加の1,252億46百万円となりました。
その結果、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)は22.8%、ネット有利子負債資本倍率(ネットDER)は0.4倍となりました。
親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)に対する親会社の所有者に帰属する当期利益率(ROE)
当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)1,252億46百万円に対して、親会社の所有者に帰属する当期利益166億5百万円となったためROEは前連結会計年度末比1.3ポイント低下の13.8%となり、「future 135」の目標である13~15%を維持しております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
電子・デバイス
ICTソリューション事業は、製造業、サービス業、官公庁向けを中心としたサーバー、ストレージ分野でのIT投資需要を受け、引き続き堅調に推移しました。モバイル事業は、携帯電話販売代理店子会社の統合効果継続により順調に推移しました。電子機器事業は、昨年12月に当社が100%子会社化したカードプリンター事業会社にて、第4四半期に顕現した大口案件などにより、業績の底上げを図ることができました。一方で、半導体部品・製造装置事業は、需要の低下に伴い苦戦を強いられました。
その結果、電子・デバイスセグメントの収益は前連結会計年度比22億20百万円増加の2,655億30百万円、営業活動に係る利益は9億77百万円増加の185億33百万円となりました。
食料
食糧事業は、国内飼料価格が安定的に推移し、特に畜産飼料および水産飼料が好調に推移しました。食品事業は、農産加工品取引が安定した原料相場と健康志向の高まりによる旺盛な需要に支えられ順調に推移しました。畜産事業は、相場の変動がありましたが堅調に推移しました。
その結果、食料セグメントの収益は前連結会計年度比135億99百万円増加の2,448億59百万円、営業活動に係る利益は18億2百万円増加の39億51百万円となりました。
鉄鋼・素材・プラント
エネルギー事業は、原油価格の一時的な下落を背景に苦戦を強いられました。鉄鋼事業は、通商問題等を背景に一部輸出取引が影響を受けた一方で、堅調な内需を背景に国内取引は順調に推移しました。北米における油井管事業につきましても活発な掘削需要を背景に好調に推移しました。工作機械・産業機械事業は、国内を中心とした底堅い需要に支えられ、好調に推移しました。化学品事業は、特に医薬品関連取引が好調に推移しました。
その結果、鉄鋼・素材・プラントセグメントの収益は前連結会計年度比136億39百万円減少の1,394億36百万円、営業活動に係る利益は5億7百万円増加の44億37百万円となりました。
車両・航空
航空・宇宙事業は、主力取引である航空機部品ビジネスが順調に推移しました。また、ロケット打上げビジネスにも参画し、事業領域を拡大しました。車両・車載部品事業は、中東向け取引の減退はあったものの、アジア市場の拡大に伴い主力取引である部品ビジネスが堅調に推移しました。また、CASE(Connected, Autonomous, Shared, Electric)、MaaS(Mobility as a Service)時代に備え、先進技術に対応するため、北米のシリコンバレーに投資拠点を設立しました。
その結果、車両・航空セグメントの収益は前連結会計年度比76億10百万円増加の620億63百万円、営業活動に係る利益は8百万円増加の25億49百万円となりました。
その他
収益は前連結会計年度比7億31百万円減少の119億60百万円、営業活動に係る利益は前期においてゴルフ場売却による固定資産の減損損失を計上した反動により、8億70百万円増加の8億50百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容および資本の財源および資金の流動性についての分析
キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「第3 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」を参照願います。
資金調達
当社グループは、6ヵ年の中期ビジョン「future 135」の中で掲げている「持続的な成長」を実現するために必要な、低コストで安定的な資金調達を基本方針として資金調達活動に取り組んでおります。
当社グループの資金調達については、メインバンク、地銀、生損保等の金融機関との良好な関係を背景とした間接金融をベースに、長期資金の調達手段の一つとして普通社債を発行し、資本市場からの調達も実施しております。当連結会計年度では、50億円の普通社債償還を行い、連結有利子負債に占める直接金融からの負債調達割合は11%となりました。
これらの円滑な資金調達を行うため、㈱日本格付研究所(JCR)、ならびに㈱格付投資情報センター(R&I)の2社から格付けを取得しており、当連結会計年度末の当社グループに対する格付け(長期)は、JCRがBBB+(見通し安定的)、R&IがBBB(見通し安定的)となっております。
加えて、手元流動性の確保を図るため、十分な規模の現預金及び現金同等物を保有するほか、主要金融機関においてコミットメントラインを設定しております。
また、連結ベースでの効率的な資金調達を実施するために、国内主要関係会社の資金調達を親会社に集中したうえで、資金需要に応じて配分を行うキャッシュマネジメントシステムを導入しております。当連結会計年度末では、連結有利子負債に占める当社の有利子負債の割合は67%と、約7割の資金調達を親会社に集中しております。
このような資金調達活動の結果、当連結会計年度末におけるグロス有利子負債残高は1,395億4百万円で、前連結会計年度末と比べ21億78百万円増加いたしました。現金及び現金同等物の残高が前連結会計年度末に比べ増加したため、当連結会計年度末におけるネット有利子負債残高は499億69百万円となり、前連結会計年度末に比べ90億76百万円減少いたしました。その結果、ネット有利子負債資本倍率(ネットDER)は0.4倍と、健全な財務体質を維持しております。
また、当連結会計年度末の有利子負債残高に占める社債および長期借入金(1年以内に返済予定の長期借入金を含む。)の比率は65%(当社では89%)であり、資金調達の状況は安定しております。
配当性向(総還元性向)
当社グループは、6ヵ年の中期ビジョン「future 135」の中で、安定した収益基盤の事業分野において持続的成長を実現するとともに、規模の拡大や付加価値の獲得のための事業投資により、連結当期利益の一段の伸長をめざしております。
このために、毎年持続的に創出される営業キャッシュ・フローおよび金融機関や資本市場から調達する財務キャッシュ・フローを重点分野への成長投資に充てるとともに、安定的かつ継続的に株主還元を実施し、資本の効率性にも目を配って参ります。
具体的には、過去平均して100~200億円程度の実績がある営業キャッシュ・フローを原資に成長投資を実行するとともに、株主還元については25~30%の配当性向(総還元性向)を実現することを目標にいたします。単年の営業キャッシュ・フローを超えるような多額の事業投資については、健全な財務体質による追加調達余力を活かして機動的に資金調達を実施し、連結当期利益250億円を目指して参ります。
なお、当連結会計年度における配当性向(総還元性向)は30.3%となりました。
④ 来期の見通し
中期ビジョン「future 135」の2年目にあたる2020年3月期の業績見通しに関しましては、収益7,400億円、営業活動に係る利益310億円、税引前利益300億円、親会社の所有者に帰属する当期利益170億円を見込んでおります。
| (最終年度)2024年3月期 | 2019年3月期実績 | 2020年3月期見通し | |
| 連結当期利益※ | 250億円 | 166億円 | 170億円 |
| ROE | 13%~15% | 13.8% | 13%~15% |
| 配当性向(総還元性向) | 25%~30% | 30.3% | 29.6% |
(※)親会社の所有者に帰属する当期利益
セグメントの業績見通しは、次のとおりであります。
電子・デバイス
ICTソリューション事業は、引き続き堅調な推移を見込んでおります。モバイル事業は堅調な推移を見込むも通信料引き下げの影響を考慮しております。これらの見通しを踏まえ、収益は当連結会計年度比45億円増加の2,700億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度横這いの185億円を見込んでおります。
食料
食糧事業は、米中貿易摩擦の影響を受ける可能性もありますが、他産地への切替えにより堅調な収益確保を見込んでおります。畜産事業は、2019年2月に輸入を開始したウルグアイ産ビーフを含め堅調に推移する見込みであります。これらの見通しを踏まえ、収益は当連結会計年度比51億円増加の2,500億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度横這いの40億円を見込んでおります。
鉄鋼・素材・プラント
当連結会計年度に油価下落の影響を受けたエネルギー事業は、回復を見込んでおります。北米における油井管事業は、好調を維持できる見通しであります。これらの見通しを踏まえ、収益は当連結会計年度比106億円増加の1,500億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度比11億円増加の55億円を見込んでおります。
車両・航空
航空・宇宙事業は、引き続き航空機部品ビジネスの拡大による伸びを見込んでおります。車両・車載部品事業は、中東向け取引減退の影響を見込んでおります。これらの見通しを踏まえ、収益は当連結会計年度比21億円減少の600億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度横這いの25億円を見込んでおります。
(業績見通し算定にあたっての前提条件)
・為替レート : 1米ドル=110円
・金利水準 : 横這い
なお、ここに記載している業績見通し等の将来に関する記述は、当社が当連結会計年度末現在において入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があることにご留意ください。
(3) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
(収益の表示方法)
日本基準では、当社グループが当事者として行った取引額および当社グループが代理人として関与した取引額を総額で売上高として表示いたしますが、IFRSでは、代理人として関与したと判断される取引については純額で収益を表示いたします。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、収益および原価が前連結会計年度および当連結会計年度において、それぞれ4,913億44百万円および5,142億16百万円減少しております。
(のれんの償却)
日本基準では、のれんの償却については、一定の期間で償却いたしますが、IFRSでは償却を行いません。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、のれん償却額(販売費及び一般管理費)が前連結会計年度および当連結会計年度において、10億95百万円および6億56百万円減少しております。