有価証券報告書-第126期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題、中東情勢の混迷などにより減速傾向が顕著になる中、第4四半期において新型コロナウイルス感染症が世界規模で拡大し、全世界的に急速に悪化しつつあります。
米国においては、良好な雇用環境や金融政策の転換により堅調な個人消費が維持されていたものの、新型コロナウイルス感染症が拡大した第4四半期には金融市場や雇用環境も大きく動揺し、経済は悪化局面に入りました。欧州においては、英国のEU離脱問題や中国経済減速による輸出低迷に加えて、新型コロナウイルス感染症拡大も加わり、経済は急速に悪化しつつあります。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が最も早く表れた中国においては、生産停止など供給面が大きく落ち込んだ上に、人の移動制限など需要面の落ち込みも加わり、第4四半期において初のマイナス成長となりました。
わが国経済は、国内災害や消費増税の影響に加え、後半の全世界的な経済悪化の影響も受け、景気後退の兆しが顕著となりました。
このような環境のもと、当連結会計年度の当社グループの業績は、次のとおりとなりました。
TPPやEPAの発効に伴い国内販売が伸長した畜産事業や航空機本体および部品販売の伸長等により好調であった航空宇宙事業で増収となった一方、料金分離プラン導入による販売台数の減少に加えて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で来店者数がスローダウンしたモバイル事業や、原油価格下落により販売単価が下落したエネルギー事業などで減収となりました。仮想化やセキュリティ分野などのIT投資需要が堅調なICTソリューション事業などで増益となった一方、ペット関連取引や水産飼料取引等が苦戦した食糧事業や、製造業の投資抑制の影響を受けた工作機械・産業機械事業などで減益となりました。
収益は、前連結会計年度比20億47百万円(0.3%)減少の7,218億2百万円となり、売上総利益は、前連結会計年度比8億90百万円(0.8%)増加の1,109億4百万円となりました。営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費の増加などにより、前連結会計年度比19億97百万円(6.6%)減少の283億52百万円となりました。また、金融収支が若干悪化したこともあり、税引前利益は、前連結会計年度比22億33百万円(7.7%)減少の269億44百万円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比22億6百万円(13.3%)減少の143億99百万円となりました。その結果、親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)に対する親会社の所有者に帰属する当期利益率(ROE)は、11.2%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、営業活動によるキャッシュ・フローが242億59百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが102億15百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが115億90百万円の支出となりました。これらに、現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は911億5百万円となり、前連結会計年度末比21億64百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、営業収入の積上げ等により、242億59百万円の収入(前連結会計年度は246億98百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得や敷金の差入れ等により、102億15百万円の支出(前連結会計年度は65億75百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、リース負債の返済や配当金の支払い等により、115億90百万円の支出(前連結会計年度は71億58百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
(ⅰ) 生産実績
生産は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(ⅱ) 受注実績
受注は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(ⅲ) 販売実績
「(1) 経営成績等の状況の概要」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記7 セグメント情報」に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債、偶発資産・偶発負債の開示および報告期間における収益・費用の金額を認識する際に、必要に応じて会計上の見積りおよび仮定を用いることが必要となります。この会計上の見積りや仮定は、決算日時点で入手可能な合理的な情報等に基づき設定しておりますが、不確実性を伴うため、その変動により将来の実績との間で差異が生じる可能性があります。
当社グループにおける重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記2 作成の基礎」および「同 注記3 重要な会計方針」に記載しております。
なお、当連結会計年度末においては、金融商品の公正価値測定に際して参照する市場価格や測定に用いた観察不能インプットに新型コロナウイルス感染症拡大の影響が内包されているほか、非金融資産の減損判定においては、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、一定のストレスをかけたうえで回収可能価額の見積りを行っております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
収益
収益は、食料セグメント、車両・航空セグメントで増収となったものの、電子・デバイスセグメント、鉄鋼・素材・プラントセグメントで減収となり、前連結会計年度比20億47百万円減少の7,218億2百万円となりました。
売上総利益
売上総利益は、電子・デバイスセグメントを中心に前連結会計年度比8億90百万円増加の1,109億4百万円となりました。
営業活動に係る利益
営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費の増加などにより、前連結会計年度比19億97百万円減少の283億52百万円となりました。
税引前利益
税引前利益は、営業活動に係る利益の減少に加え、金融収支が若干悪化したこともあり、前連結会計年度比22億33百万円減少の269億44百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益
税引前利益から法人所得税費用87億10百万円を控除した結果、当期利益は182億33百万円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比22億6百万円減少の143億99百万円となりました。
財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比22億12百万円増加の5,516億71百万円となりました。
流動資産は、主に営業債権及びその他の債権の減少により、前連結会計年度比176億87百万円減少の4,267億56百万円となりました。非流動資産は、IFRS第16号「リース」(以下「IFRS第16号」という。)適用に伴う有形固定資産の増加や新規投資に伴うのれん、無形資産および持分法投資残高の増加があった一方、株式相場の下落に伴うその他の投資の減少もあり、前連結会計年度末比198億99百万円増加の1,249億15百万円となりました。
負債については、IFRS第16号の適用によりリース負債が増加した一方、主に営業債務及びその他の債務の減少により、前連結会計年度末比52億63百万円減少の3,854億97百万円となりました。
資本のうち、親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)については、円高・株安の影響によりその他の資本の構成要素が減少した一方、利益剰余金の積上げがあったことなどにより、前連結会計年度末比55億83百万円増加の1,308億29百万円となりました。
その結果、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)は23.7%、ネット有利子負債資本倍率(ネットDER)は0.4倍となりました。
親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)に対する親会社の所有者に帰属する当期利益率(ROE)
当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)1,308億29百万円に対して、親会社の所有者に帰属する当期利益143億99百万円となったためROEは前連結会計年度末比2.6ポイント低下の11.2%となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
電子・デバイス
ICTソリューション事業は、製造業、流通業向けを中心としたサーバー、ストレージに加え、仮想化とセキュリティ分野におけるIT投資需要もあり、好調に推移しました。モバイル事業は、店舗運営の効率化や法人向けビジネスの増加等により、順調に推移しました。半導体・液晶製造装置事業は、中国での新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受けました。
その結果、電子・デバイスセグメントの収益は前連結会計年度比110億14百万円減少の2,545億16百万円、営業活動に係る利益は4億30百万円増加の189億63百万円となりました。
食料
食糧事業は、食品大豆・米取引は引き続き好調であったものの、ペット関連取引や水産飼料取引等の不調により苦戦しました。食品事業は、消費者ニーズにマッチした原料調達および商品開発により農産加工品取引が堅調に推移しました。畜産事業は、世界的に需給バランスが不安定となり相場変動があったものの堅調に推移しました。
その結果、食料セグメントの収益は前連結会計年度比65億44百万円増加の2,514億3百万円、営業活動に係る利益は15億70百万円減少の23億81百万円となりました。
鉄鋼・素材・プラント
エネルギー事業は、前期は原油価格急落により苦戦を強いられましたが今期は回復し、国内取引を中心に順調に推移し、化学品事業も医薬品取引を中心に堅調に推移しました。一方、油井管事業は、原油価格低迷の影響を受けスローダウンの状況が続いています。また、工作機械・産業機械事業についても、主に中国、米国を中心とした海外取引が低迷し、プラントインフラ事業も中東向け取引の停止により減益となりました。
その結果、鉄鋼・素材・プラントセグメントの収益は前連結会計年度比95億78百万円減少の1,298億58百万円、営業活動に係る利益は6億18百万円減少の38億19百万円となりました。
車両・航空
航空宇宙事業は、主力である航空機部品取引が堅調に推移しました。車両・車載部品事業は、全般には堅調ながらも中東向け取引の停止により減益となりました。
その結果、車両・航空セグメントの収益は前連結会計年度比125億42百万円増加の746億5百万円、営業活動に係る利益は1億66百万円減少の23億83百万円となりました。
その他
収益は前連結会計年度比5億42百万円減少の114億18百万円、営業活動に係る利益は31百万円減少の8億19百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容および資本の財源および資金の流動性についての分析
キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
資金調達
当社グループは、6ヵ年の中期ビジョン「future 135」の中で掲げている「持続的な成長」を実現するために必要な、低コストで安定的な資金調達を基本方針として資金調達活動に取り組んでおります。
当社グループの資金調達については、メインバンク、地銀、生損保等の金融機関との良好な関係を背景とした間接金融をベースに、長期資金の調達手段の一つとして普通社債を発行し、資本市場からの調達も実施しております。当連結会計年度では、連結有利子負債に占める直接金融からの負債調達割合は10%となりました。
これらの円滑な資金調達を行うため、㈱日本格付研究所(JCR)、ならびに㈱格付投資情報センター(R&I)の2社から格付けを取得しており、当連結会計年度末の当社グループに対する格付け(長期)は、JCRがBBB+(見通しポジティブ)、R&IがBBB(見通しポジティブ)となっております。
加えて、手元流動性の確保を図るため、十分な規模の現金及び現金同等物を保有するほか、主要金融機関においてコミットメントラインを設定しております。
また、連結ベースでの効率的な資金調達を実施するために、国内主要関係会社の資金調達を親会社に集中したうえで、資金需要に応じて配分を行うキャッシュマネジメントシステムを導入しております。当連結会計年度末では、連結有利子負債に占める当社の有利子負債の割合は66%と、約7割の資金調達を親会社に集中しております。
このような資金調達活動の結果、当連結会計年度末におけるグロス有利子負債残高は1,433億94百万円で、前連結会計年度末と比べ38億90百万円増加いたしました。また、当連結会計年度末におけるネット有利子負債残高は518億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億38百万円増加いたしました。その結果、ネット有利子負債資本倍率(ネットDER)は0.4倍と、健全な財務体質を維持しております。
また、当連結会計年度末の有利子負債残高に占める社債および長期借入金(1年以内に返済予定の社債および長期借入金を含む。)の比率は63%(当社では89%)であり、資金調達の状況は安定しております。
配当性向(総還元性向)
当社グループは、6ヵ年の中期ビジョン「future 135」の中で、安定した収益基盤の事業分野において持続的成長を実現するとともに、規模の拡大や付加価値の獲得のための事業投資により、連結当期利益の一段の伸長を目指しております。
このために、毎年持続的に創出される営業キャッシュ・フローおよび金融機関や資本市場から調達する財務キャッシュ・フローを重点分野への成長投資に充てるとともに、安定的かつ継続的に株主還元を実施し、資本の効率性にも目を配って参ります。
具体的には、過去平均して100~200億円程度の実績がある営業キャッシュ・フローを原資に成長投資を実行するとともに、株主還元については25~30%の配当性向(総還元性向)を実現することを目標にいたします。単年の営業キャッシュ・フローを超えるような多額の事業投資については、健全な財務体質による追加調達余力を活かして機動的に資金調達を実施し、連結当期利益250億円を目指して参ります。
なお、当連結会計年度における配当性向(総還元性向)は34.8%となりました。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題、中東情勢の混迷などにより減速傾向が顕著になる中、第4四半期において新型コロナウイルス感染症が世界規模で拡大し、全世界的に急速に悪化しつつあります。
米国においては、良好な雇用環境や金融政策の転換により堅調な個人消費が維持されていたものの、新型コロナウイルス感染症が拡大した第4四半期には金融市場や雇用環境も大きく動揺し、経済は悪化局面に入りました。欧州においては、英国のEU離脱問題や中国経済減速による輸出低迷に加えて、新型コロナウイルス感染症拡大も加わり、経済は急速に悪化しつつあります。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が最も早く表れた中国においては、生産停止など供給面が大きく落ち込んだ上に、人の移動制限など需要面の落ち込みも加わり、第4四半期において初のマイナス成長となりました。
わが国経済は、国内災害や消費増税の影響に加え、後半の全世界的な経済悪化の影響も受け、景気後退の兆しが顕著となりました。
このような環境のもと、当連結会計年度の当社グループの業績は、次のとおりとなりました。
TPPやEPAの発効に伴い国内販売が伸長した畜産事業や航空機本体および部品販売の伸長等により好調であった航空宇宙事業で増収となった一方、料金分離プラン導入による販売台数の減少に加えて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で来店者数がスローダウンしたモバイル事業や、原油価格下落により販売単価が下落したエネルギー事業などで減収となりました。仮想化やセキュリティ分野などのIT投資需要が堅調なICTソリューション事業などで増益となった一方、ペット関連取引や水産飼料取引等が苦戦した食糧事業や、製造業の投資抑制の影響を受けた工作機械・産業機械事業などで減益となりました。
収益は、前連結会計年度比20億47百万円(0.3%)減少の7,218億2百万円となり、売上総利益は、前連結会計年度比8億90百万円(0.8%)増加の1,109億4百万円となりました。営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費の増加などにより、前連結会計年度比19億97百万円(6.6%)減少の283億52百万円となりました。また、金融収支が若干悪化したこともあり、税引前利益は、前連結会計年度比22億33百万円(7.7%)減少の269億44百万円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比22億6百万円(13.3%)減少の143億99百万円となりました。その結果、親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)に対する親会社の所有者に帰属する当期利益率(ROE)は、11.2%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、営業活動によるキャッシュ・フローが242億59百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが102億15百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが115億90百万円の支出となりました。これらに、現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は911億5百万円となり、前連結会計年度末比21億64百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、営業収入の積上げ等により、242億59百万円の収入(前連結会計年度は246億98百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得や敷金の差入れ等により、102億15百万円の支出(前連結会計年度は65億75百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、リース負債の返済や配当金の支払い等により、115億90百万円の支出(前連結会計年度は71億58百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
(ⅰ) 生産実績
生産は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(ⅱ) 受注実績
受注は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(ⅲ) 販売実績
「(1) 経営成績等の状況の概要」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記7 セグメント情報」に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債、偶発資産・偶発負債の開示および報告期間における収益・費用の金額を認識する際に、必要に応じて会計上の見積りおよび仮定を用いることが必要となります。この会計上の見積りや仮定は、決算日時点で入手可能な合理的な情報等に基づき設定しておりますが、不確実性を伴うため、その変動により将来の実績との間で差異が生じる可能性があります。
当社グループにおける重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記2 作成の基礎」および「同 注記3 重要な会計方針」に記載しております。
なお、当連結会計年度末においては、金融商品の公正価値測定に際して参照する市場価格や測定に用いた観察不能インプットに新型コロナウイルス感染症拡大の影響が内包されているほか、非金融資産の減損判定においては、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、一定のストレスをかけたうえで回収可能価額の見積りを行っております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
収益
収益は、食料セグメント、車両・航空セグメントで増収となったものの、電子・デバイスセグメント、鉄鋼・素材・プラントセグメントで減収となり、前連結会計年度比20億47百万円減少の7,218億2百万円となりました。
売上総利益
売上総利益は、電子・デバイスセグメントを中心に前連結会計年度比8億90百万円増加の1,109億4百万円となりました。
営業活動に係る利益
営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費の増加などにより、前連結会計年度比19億97百万円減少の283億52百万円となりました。
税引前利益
税引前利益は、営業活動に係る利益の減少に加え、金融収支が若干悪化したこともあり、前連結会計年度比22億33百万円減少の269億44百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益
税引前利益から法人所得税費用87億10百万円を控除した結果、当期利益は182億33百万円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比22億6百万円減少の143億99百万円となりました。
財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比22億12百万円増加の5,516億71百万円となりました。
流動資産は、主に営業債権及びその他の債権の減少により、前連結会計年度比176億87百万円減少の4,267億56百万円となりました。非流動資産は、IFRS第16号「リース」(以下「IFRS第16号」という。)適用に伴う有形固定資産の増加や新規投資に伴うのれん、無形資産および持分法投資残高の増加があった一方、株式相場の下落に伴うその他の投資の減少もあり、前連結会計年度末比198億99百万円増加の1,249億15百万円となりました。
負債については、IFRS第16号の適用によりリース負債が増加した一方、主に営業債務及びその他の債務の減少により、前連結会計年度末比52億63百万円減少の3,854億97百万円となりました。
資本のうち、親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)については、円高・株安の影響によりその他の資本の構成要素が減少した一方、利益剰余金の積上げがあったことなどにより、前連結会計年度末比55億83百万円増加の1,308億29百万円となりました。
その結果、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)は23.7%、ネット有利子負債資本倍率(ネットDER)は0.4倍となりました。
親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)に対する親会社の所有者に帰属する当期利益率(ROE)
当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)1,308億29百万円に対して、親会社の所有者に帰属する当期利益143億99百万円となったためROEは前連結会計年度末比2.6ポイント低下の11.2%となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
電子・デバイス
ICTソリューション事業は、製造業、流通業向けを中心としたサーバー、ストレージに加え、仮想化とセキュリティ分野におけるIT投資需要もあり、好調に推移しました。モバイル事業は、店舗運営の効率化や法人向けビジネスの増加等により、順調に推移しました。半導体・液晶製造装置事業は、中国での新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受けました。
その結果、電子・デバイスセグメントの収益は前連結会計年度比110億14百万円減少の2,545億16百万円、営業活動に係る利益は4億30百万円増加の189億63百万円となりました。
食料
食糧事業は、食品大豆・米取引は引き続き好調であったものの、ペット関連取引や水産飼料取引等の不調により苦戦しました。食品事業は、消費者ニーズにマッチした原料調達および商品開発により農産加工品取引が堅調に推移しました。畜産事業は、世界的に需給バランスが不安定となり相場変動があったものの堅調に推移しました。
その結果、食料セグメントの収益は前連結会計年度比65億44百万円増加の2,514億3百万円、営業活動に係る利益は15億70百万円減少の23億81百万円となりました。
鉄鋼・素材・プラント
エネルギー事業は、前期は原油価格急落により苦戦を強いられましたが今期は回復し、国内取引を中心に順調に推移し、化学品事業も医薬品取引を中心に堅調に推移しました。一方、油井管事業は、原油価格低迷の影響を受けスローダウンの状況が続いています。また、工作機械・産業機械事業についても、主に中国、米国を中心とした海外取引が低迷し、プラントインフラ事業も中東向け取引の停止により減益となりました。
その結果、鉄鋼・素材・プラントセグメントの収益は前連結会計年度比95億78百万円減少の1,298億58百万円、営業活動に係る利益は6億18百万円減少の38億19百万円となりました。
車両・航空
航空宇宙事業は、主力である航空機部品取引が堅調に推移しました。車両・車載部品事業は、全般には堅調ながらも中東向け取引の停止により減益となりました。
その結果、車両・航空セグメントの収益は前連結会計年度比125億42百万円増加の746億5百万円、営業活動に係る利益は1億66百万円減少の23億83百万円となりました。
その他
収益は前連結会計年度比5億42百万円減少の114億18百万円、営業活動に係る利益は31百万円減少の8億19百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容および資本の財源および資金の流動性についての分析
キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
資金調達
当社グループは、6ヵ年の中期ビジョン「future 135」の中で掲げている「持続的な成長」を実現するために必要な、低コストで安定的な資金調達を基本方針として資金調達活動に取り組んでおります。
当社グループの資金調達については、メインバンク、地銀、生損保等の金融機関との良好な関係を背景とした間接金融をベースに、長期資金の調達手段の一つとして普通社債を発行し、資本市場からの調達も実施しております。当連結会計年度では、連結有利子負債に占める直接金融からの負債調達割合は10%となりました。
これらの円滑な資金調達を行うため、㈱日本格付研究所(JCR)、ならびに㈱格付投資情報センター(R&I)の2社から格付けを取得しており、当連結会計年度末の当社グループに対する格付け(長期)は、JCRがBBB+(見通しポジティブ)、R&IがBBB(見通しポジティブ)となっております。
加えて、手元流動性の確保を図るため、十分な規模の現金及び現金同等物を保有するほか、主要金融機関においてコミットメントラインを設定しております。
また、連結ベースでの効率的な資金調達を実施するために、国内主要関係会社の資金調達を親会社に集中したうえで、資金需要に応じて配分を行うキャッシュマネジメントシステムを導入しております。当連結会計年度末では、連結有利子負債に占める当社の有利子負債の割合は66%と、約7割の資金調達を親会社に集中しております。
このような資金調達活動の結果、当連結会計年度末におけるグロス有利子負債残高は1,433億94百万円で、前連結会計年度末と比べ38億90百万円増加いたしました。また、当連結会計年度末におけるネット有利子負債残高は518億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億38百万円増加いたしました。その結果、ネット有利子負債資本倍率(ネットDER)は0.4倍と、健全な財務体質を維持しております。
また、当連結会計年度末の有利子負債残高に占める社債および長期借入金(1年以内に返済予定の社債および長期借入金を含む。)の比率は63%(当社では89%)であり、資金調達の状況は安定しております。
配当性向(総還元性向)
当社グループは、6ヵ年の中期ビジョン「future 135」の中で、安定した収益基盤の事業分野において持続的成長を実現するとともに、規模の拡大や付加価値の獲得のための事業投資により、連結当期利益の一段の伸長を目指しております。
このために、毎年持続的に創出される営業キャッシュ・フローおよび金融機関や資本市場から調達する財務キャッシュ・フローを重点分野への成長投資に充てるとともに、安定的かつ継続的に株主還元を実施し、資本の効率性にも目を配って参ります。
具体的には、過去平均して100~200億円程度の実績がある営業キャッシュ・フローを原資に成長投資を実行するとともに、株主還元については25~30%の配当性向(総還元性向)を実現することを目標にいたします。単年の営業キャッシュ・フローを超えるような多額の事業投資については、健全な財務体質による追加調達余力を活かして機動的に資金調達を実施し、連結当期利益250億円を目指して参ります。
なお、当連結会計年度における配当性向(総還元性向)は34.8%となりました。