有価証券報告書-第157期(2024/04/01-2025/03/31)
(4) 【役員の報酬等】
① 取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針に関する事項
当社は、過半数が社外取締役で構成される指名・報酬諮問委員会(委員長:社外取締役)の審議を
経て、取締役会において、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を決議しました。
その概要は、以下のとおりです。
イ 報酬体系(●は、それぞれの報酬等の支給対象者を示します。)
ロ 各報酬の水準及び割合
外部専門機関による客観的な報酬市場調査データ等を参考に、当社の経営環境や経営戦略・
人材戦略を踏まえ、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に不可欠な
優秀な経営人材を確保・リテインするために適切な報酬水準を設定したうえで、持続的な
成長に向けた健全なインセンティブとして機能させるために、役割に応じて、固定報酬
(例月報酬)と変動報酬(短期的な成果に連動する業績連動賞与と中長期的な成果や
株主価値等に連動する株式報酬)の割合等を適切に設定します。
ハ 各報酬の決定方針及び決定方法
○各報酬の決定方針:以下のとおりです。
○各報酬の決定方法:株主総会にてご承認いただいた限度額の範囲で、取締役会にて決定しま
す。取締役会決議にあたっては、指名・報酬諮問委員会が内容を検討し、その結果を取締役会
に答申します。その他の決定方法については以下のとおりです。
ニ 報酬内容が方針に沿うものであると取締役会が判断した理由
当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容を決定するにあたっては、取締役会で決定
された役員報酬の基本方針及び体系並びにその決定プロセスに基づき、指名・報酬諮問委員会
にてその内容が検討されていることから、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針に沿
うものであると判断しています。
なお、当社は、2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として提案しております
第2号議案「定款の一部変更の件」が承認可決された場合、監査等委員会設置会社に移行いたしま
すが、同第2号議案、第6号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬額の決定の件」及
び第8号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く)に対する譲渡制限付業績連動型株式報酬制
度に係る報酬決定の件」の全てが原案どおり承認可決された場合、当該定時株主総会の直後に開催
が予定されている取締役会において、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の対象者を
「取締役」から「取締役(監査等委員である取締役を除く)」に変更することを付議する予定です。
② 監査役の報酬等の内容に係る決定方針に関する事項
各監査役の報酬等については、株主総会にてご承認いただいた限度額の範囲で、監査役間の協議
にて決定します。監査役には、固定報酬としての例月報酬のみを支給しています。
なお、上記2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として提案しております上記
第2号議案及び第7号議案「監査等委員である取締役の報酬額の決定の件」が承認可決された場合、監査等委員の報酬等については、株主総会にてご承認いただいた限度額の範囲で、監査等委員の
協議にて決定することとする予定です。また、監査等委員には、固定報酬としての例月報酬のみ
を支給する予定です。
③ 2024年度に係る報酬体系及び実績
2024年度に係る報酬の決定プロセス、報酬水準、報酬構成比率、業績連動賞与、株式報酬、報酬等
の総額等は以下のとおりです。
イ 役員報酬等の決定プロセス
各取締役の報酬等については、株主総会にてご承認いただいた限度額の範囲で、取締役会にて
決定しています。取締役会決議にあたっては、指名・報酬諮問委員会が内容を検討し、その結
果を取締役会に答申することにより、透明性及び客観性を一層高めるよう努めています。
なお、2025年3月期に係る指名・報酬諮問委員会の活動概要は以下のとおりです。
ロ 業務執行取締役及び執行役員の報酬水準及び報酬構成比率
・外部専門機関による客観的な報酬市場調査データ等を参考に、当社の経営環境や経営戦略・
人材戦略を踏まえ、適切な報酬水準及び報酬構成比率を設定しています。
・また、代表取締役社長執行役員CEOの報酬イメージは以下のとおりです。
※ 業績達成率、株式成長率及び非財務指標評価がいずれも100%の場合に算出したイメージで
あり、これらの比率の変動に応じて各報酬の構成比率は変動します。
ハ 業績連動賞与
・各年度の通期予想(当期連結純利益)又は ROE12%時の当期連結純利益のいずれか高い金額を
目標業績として単年度ごとに設定し、その達成割合に応じて総支給額を決定します。
・業績レンジは、毎年度定める目標業績から±50%の範囲とし、総支給額の水準を目標業績
達成時に100%、業績レンジに応じて変動幅を25%~175%となるよう設定します。
・業績が当該レンジに収まらなかった場合には、指名・報酬諮問委員会の答申を踏まえ、
別途取締役会にて総支給額を決定します。
・各業務執行取締役への支給額は、役位や個人評価に応じて配分のうえ、事業年度終了後に
支給します。
・各業務執行取締役の個人評価は、経営戦略と成果へのコミットメントをより強く意識すること
ができるよう、財務指標(担当事業領域における事業計画等の達成状況)と非財務指標
(戦略事業単位であるStrategic Business Unit(SBU)毎の目標の達成状況及び全社重要課題へ
の取組状況等)の両側面により実施し、その割合を各50%とします。
・非財務指標のうち、全社重要課題であるDX(デジタルトランスフォーメーション)による
ビジネス変革、サステナビリティ経営の高度化及びDiversity, Equity & Inclusionの推進に
ついては、その割合を全体の20%とします。
[業績連動賞与の総支給額(イメージ)]

[具体的な算定方法]
以下の方法に基づき算定します。
(1)賞与総支給額
次のいずれか少ない額とします。
◆7.5億円
◆下記(2)で定める個人支給額の最大支給額の合計
(2)個人支給額:「役位別標準額 ± 個人評価反映額」
①役位別標準額
対象取締役の執行役員としての役位に応じた役位別標準額は、以下のとおりとなります。
(千円未満切り捨て)。
2024年度連結純利益 × A% + B億円
②個人評価反映額
個人評価の結果に基づき、取締役会にて決議された、対象取締役の執行役員としての
役位に応じた評価反映額の加減算を実施。
[業績指標の実績]
業績連動賞与の算定の基礎として選定した業績指標の実績(2024年度の実績)は下表のとおり
です。当事業年度終了後に代表取締役 社長執行役員 CEO(上野真吾)が各業務執行取締役との
面談を経て決定した個人評価を踏まえ、2024年度(2025年6月支給)の業績連動賞与の支給を
行います。なお、代表取締役 社長執行役員 CEOは、業務執行を統括する立場から俯瞰的に
各業務執行取締役の個人評価を決定できるため、当該決定を代表取締役 社長執行役員 CEOに
委任しています。また、適切な決定を担保するため、代表取締役 社長執行役員 CEOはその
結果を指名・報酬諮問委員会に報告することとしています。
※2024年度の通期予想(当期連結純利益):5,300億円 < ROE12%時の当期純利益:5,397億円
となり、2024年度の業績目標を5,397億円として設定。
ニ 株式報酬
・当社グループの中長期的な企業価値・株主価値の向上を重視した経営を推進するため、2018
年に取締役(社外取締役を除き、以下「対象取締役」という。)に対して役位に応じて決定さ
れた数の当社普通株式を譲渡制限付株式として交付する譲渡制限付株式報酬制度(以下「旧制
度①(譲渡制限付株式報酬)」という。)とともに、業績連動型株式報酬制度(以下「旧制度
②(業績連動型株式報酬)」という。)を導入し、対象取締役に対して、各年の定時株主総会の
終結時から翌年の定時株主総会の終結時までの期間(以下「役務提供期間」という。)におけ
る役務提供の対価として、役務提供期間の開始日の属する年の6月1日からその3年後の6月の
末日までの期間(以下「評価期間」 という。)における当社株式成長率(TOPIX(東証株価指数)
成長率に対する配当を含む当社株価成長率の割合をいう。以下同じ。)に応じて算定された数
の当社普通株式を交付することとしています。(旧制度②(業績連動型株式報酬)においては、企業価値向上による株価上昇に加え、当社株価がTOPIX(市場)に比してより一層成長すること
を目指しています。)
・2021年6月18日開催の第153期定時株主総会において、旧制度①(譲渡制限付株式報酬)及び旧
制度②(業績連動型株式報酬)を一本化した譲渡制限付業績連動型株式報酬制度(以下「新制
度」という。)を導入しています。対象取締役に対して、役務提供期間における役務提供の対
価として、評価期間における当社株式成長率(※1:2023年6月に評価期間が開始する株式報酬
からは配当を含めずに算定。)及び非財務指標の評価(※2:2023年6月に評価期間が開始する
評価期間が開始する株式報酬より追加)(※1及び※2につき2023年6月23日開催の第155期定時
株主総会において承認)に応じて算定された数の当社普通株式を譲渡制限付株式として交付す
ることとしています。株主価値の共有を中長期にわたって実現するため、譲渡制限付株式の
譲渡制限期間は、株式交付日から取締役又は執行役員その他取締役会で定める地位のいずれ
も退任又は退職する日までの期間としています。
・2024年6月末日に新制度の評価期間(2021年6月1日から2024年6月末日まで)が終了したこと
から、当該評価期間における当社株式成長率(200.63%)を踏まえ、対象取締役5名に対し、譲渡制限付株式として当社普通株式119,400株を発行し、割り当てました。
ホ 報酬等の総額が1億円以上である者の報酬等の総額等は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1 対象となる役員の報酬等は全て当社から支給しております。
2 「報酬等の総額」の内訳の各記載金額は百万円未満を四捨五入しているため、それらの合計額と取締役の「報酬等の総額」とは必ずしも一致しておりません。
3 2024年6月21日開催の第156期定時株主総会の終結時をもって任期満了により取締役
を退任しました。
4 2024年度に会計処理(費用計上)した金額を記載しており、実際に当事業年度に交付
した株式による報酬額とは異なります。
ヘ 取締役及び監査役に対する報酬等の総額等は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)
④ 2025年度に係る報酬体系
前述のとおり、2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として提案しております第2号議案が原案どおり承認可決されることを前提として、当社は監査等委員会設置会社へ移行し、同第6号議案、第7号議案及び第8号議案の全てが承認可決されることを前提として、例月報酬の対象者は「取締役及び監査役」から「取締役(監査等委員を含む)」へ、業績連動賞与の対象者は「取締役(取締役会長及び取締役 副会長並びに社外取締役を除く)」から「取締役(取締役会長及び取締役 副会長並びに監査等委員である取締役及び社外取締役を除く)」へ、株式報酬の対象者が「取締役(社外取締役を除く)」から「取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く)」へと変更されますが、この点を除き、2024年度に係る報酬体系と同様です。
① 取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針に関する事項
当社は、過半数が社外取締役で構成される指名・報酬諮問委員会(委員長:社外取締役)の審議を
経て、取締役会において、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を決議しました。
その概要は、以下のとおりです。
イ 報酬体系(●は、それぞれの報酬等の支給対象者を示します。)
報酬等の種類 | 支給対象 | |||
業務執行取締役 | 取締役会長 取締役 副会長 | 社外取締役 | ||
固定 | 例月報酬 | ● | ● | ● |
変動 | 業績連動賞与 | ● | - | - |
株式報酬 | ● | ● | - |
ロ 各報酬の水準及び割合
外部専門機関による客観的な報酬市場調査データ等を参考に、当社の経営環境や経営戦略・
人材戦略を踏まえ、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に不可欠な
優秀な経営人材を確保・リテインするために適切な報酬水準を設定したうえで、持続的な
成長に向けた健全なインセンティブとして機能させるために、役割に応じて、固定報酬
(例月報酬)と変動報酬(短期的な成果に連動する業績連動賞与と中長期的な成果や
株主価値等に連動する株式報酬)の割合等を適切に設定します。
ハ 各報酬の決定方針及び決定方法
○各報酬の決定方針:以下のとおりです。
○各報酬の決定方法:株主総会にてご承認いただいた限度額の範囲で、取締役会にて決定しま
す。取締役会決議にあたっては、指名・報酬諮問委員会が内容を検討し、その結果を取締役会
に答申します。その他の決定方法については以下のとおりです。
各報酬の決定方針 | 各報酬の決定方法 | ||
固 定 | 例 月 報 酬 | ・上記水準により、 毎月定額を支給する。 | ― |
変 動 | 業 績 連 動 賞 与 | ・経営戦略との関連性を強化するとい う観点から、中期経営計画における 業績管理指標等に応じて総支給額を 決定し、各業務執行取締役に対して の支給額は、役位や個人評価に応じ て配分のうえ、事業年度終了後に支 給する。 ・各業務執行取締役の個人評価は、財 務指標と非財務指標の両面により 行う。 | ・指名・報酬諮問委員会の答申を踏まえ、 当該事業年度に係る一定範囲の業績管理 指標等の想定値を設定し、業績管理指標 等の実績に応じて業績連動賞与を算出 する業績連動賞与フォーミュラを 取締役会にて決定する。 ・当該事業年度終了後に、取締役会から 委任を受けた社長執行役員 CEOが各業務 執行取締役との面談を経て当該フォー ミュラの指標のうち個人評価を決定し、株主総会にてご承認いただいた限度額の 範囲内で個人別賞与額を算出する。 ・個人評価の決定が適切に行われるように するため、社長執行役員 CEOはその結果 を指名・報酬諮問委員会に報告する。 |
各報酬の決定方針 | 各報酬の決定方法 | ||
変 動 | 株 式 報 酬 | ・株主価値に加え、環境・社会・企業 統治(ESG)に関する指標との連動性 を重視しつつ、中長期的な事業ポー トフォリオの最適化や企業価値向 上、持続可能な成長に向けた取組み を促進するとともに、株主の皆様と の一層の価値共有を進めるものと し、その具体的な内容及び支給時期 は、指名・報酬諮問委員会の諮問を 経て取締役会で定める。 | ・指名・報酬諮問委員会の答申を踏まえ、複 数の事業年度に係る指標等の実績に応じて 株式報酬を算出する株式報酬フォーミュラ を取締役会にて決定する。 ・各事業年度中に、取締役会から委任を受け た指名・報酬諮問委員会(社外取締役、取締役会長及び代表取締役 社長執行役員 CEOにより構成)が当該フォーミュラの指標 のうち非財務指標の当該事業年度に係る 評価を決定し、その決定内容を取締役会に 報告する。 |
ニ 報酬内容が方針に沿うものであると取締役会が判断した理由
当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等の内容を決定するにあたっては、取締役会で決定
された役員報酬の基本方針及び体系並びにその決定プロセスに基づき、指名・報酬諮問委員会
にてその内容が検討されていることから、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針に沿
うものであると判断しています。
なお、当社は、2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として提案しております
第2号議案「定款の一部変更の件」が承認可決された場合、監査等委員会設置会社に移行いたしま
すが、同第2号議案、第6号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬額の決定の件」及
び第8号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く)に対する譲渡制限付業績連動型株式報酬制
度に係る報酬決定の件」の全てが原案どおり承認可決された場合、当該定時株主総会の直後に開催
が予定されている取締役会において、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の対象者を
「取締役」から「取締役(監査等委員である取締役を除く)」に変更することを付議する予定です。
② 監査役の報酬等の内容に係る決定方針に関する事項
各監査役の報酬等については、株主総会にてご承認いただいた限度額の範囲で、監査役間の協議
にて決定します。監査役には、固定報酬としての例月報酬のみを支給しています。
なお、上記2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として提案しております上記
第2号議案及び第7号議案「監査等委員である取締役の報酬額の決定の件」が承認可決された場合、監査等委員の報酬等については、株主総会にてご承認いただいた限度額の範囲で、監査等委員の
協議にて決定することとする予定です。また、監査等委員には、固定報酬としての例月報酬のみ
を支給する予定です。
③ 2024年度に係る報酬体系及び実績
2024年度に係る報酬の決定プロセス、報酬水準、報酬構成比率、業績連動賞与、株式報酬、報酬等
の総額等は以下のとおりです。
イ 役員報酬等の決定プロセス
各取締役の報酬等については、株主総会にてご承認いただいた限度額の範囲で、取締役会にて
決定しています。取締役会決議にあたっては、指名・報酬諮問委員会が内容を検討し、その結
果を取締役会に答申することにより、透明性及び客観性を一層高めるよう努めています。
なお、2025年3月期に係る指名・報酬諮問委員会の活動概要は以下のとおりです。
指名・報酬諮問委員会の構成員 | 開催回数・ 出席率 | 主な検討事項 | |
社 外 取 締 役 | (委員長) 御立 尚資 | 8回/ 8回(100%) | ・2025年度役員関連人事(経営会議メンバーの 選任と後継者計画を踏まえた人材配置) ・社外取締役候補者 ・各執行役員の2024年3月期個人評価 ・株式報酬非財務指標の評価 ・機関設計変更に伴う報酬設計 |
井手 明子 | 8回/ 8回(100%) | ||
高原 豪久 | 7回/ 7回(100%) | ||
社 内 取 締 役 | 兵頭 誠之 | 8回/ 8回(100%) | |
上野 真吾 | 8回/ 8回(100%) |
ロ 業務執行取締役及び執行役員の報酬水準及び報酬構成比率
・外部専門機関による客観的な報酬市場調査データ等を参考に、当社の経営環境や経営戦略・
人材戦略を踏まえ、適切な報酬水準及び報酬構成比率を設定しています。
・また、代表取締役社長執行役員CEOの報酬イメージは以下のとおりです。
固定報酬 | 変動報酬 | |
例月報酬 | 業績連動賞与 | 譲渡制限付業績連動型株式報酬 |
27% | 33% | 40% |
計27% | 計73% |
※ 業績達成率、株式成長率及び非財務指標評価がいずれも100%の場合に算出したイメージで
あり、これらの比率の変動に応じて各報酬の構成比率は変動します。
ハ 業績連動賞与
・各年度の通期予想(当期連結純利益)又は ROE12%時の当期連結純利益のいずれか高い金額を
目標業績として単年度ごとに設定し、その達成割合に応じて総支給額を決定します。
・業績レンジは、毎年度定める目標業績から±50%の範囲とし、総支給額の水準を目標業績
達成時に100%、業績レンジに応じて変動幅を25%~175%となるよう設定します。
・業績が当該レンジに収まらなかった場合には、指名・報酬諮問委員会の答申を踏まえ、
別途取締役会にて総支給額を決定します。
・各業務執行取締役への支給額は、役位や個人評価に応じて配分のうえ、事業年度終了後に
支給します。
・各業務執行取締役の個人評価は、経営戦略と成果へのコミットメントをより強く意識すること
ができるよう、財務指標(担当事業領域における事業計画等の達成状況)と非財務指標
(戦略事業単位であるStrategic Business Unit(SBU)毎の目標の達成状況及び全社重要課題へ
の取組状況等)の両側面により実施し、その割合を各50%とします。
・非財務指標のうち、全社重要課題であるDX(デジタルトランスフォーメーション)による
ビジネス変革、サステナビリティ経営の高度化及びDiversity, Equity & Inclusionの推進に
ついては、その割合を全体の20%とします。
[業績連動賞与の総支給額(イメージ)]

[具体的な算定方法]
以下の方法に基づき算定します。
(1)賞与総支給額
次のいずれか少ない額とします。
◆7.5億円
◆下記(2)で定める個人支給額の最大支給額の合計
(2)個人支給額:「役位別標準額 ± 個人評価反映額」
①役位別標準額
対象取締役の執行役員としての役位に応じた役位別標準額は、以下のとおりとなります。
(千円未満切り捨て)。
2024年度連結純利益 × A% + B億円
役位 | A | B |
取締役 社長執行役員 | 0.03210 | -0.5775 |
取締役 副社長執行役員 | 0.01618 | -0.2910 |
取締役 専務執行役員 | 0.01392 | -0.2505 |
取締役 常務執行役員 | 0.01167 | -0.2100 |
②個人評価反映額
個人評価の結果に基づき、取締役会にて決議された、対象取締役の執行役員としての
役位に応じた評価反映額の加減算を実施。
[業績指標の実績]
業績連動賞与の算定の基礎として選定した業績指標の実績(2024年度の実績)は下表のとおり
です。当事業年度終了後に代表取締役 社長執行役員 CEO(上野真吾)が各業務執行取締役との
面談を経て決定した個人評価を踏まえ、2024年度(2025年6月支給)の業績連動賞与の支給を
行います。なお、代表取締役 社長執行役員 CEOは、業務執行を統括する立場から俯瞰的に
各業務執行取締役の個人評価を決定できるため、当該決定を代表取締役 社長執行役員 CEOに
委任しています。また、適切な決定を担保するため、代表取締役 社長執行役員 CEOはその
結果を指名・報酬諮問委員会に報告することとしています。
目標 | 実績 | |
連結純利益 | 5,397億円 | 5,619億円 |
※2024年度の通期予想(当期連結純利益):5,300億円 < ROE12%時の当期純利益:5,397億円
となり、2024年度の業績目標を5,397億円として設定。
ニ 株式報酬
・当社グループの中長期的な企業価値・株主価値の向上を重視した経営を推進するため、2018
年に取締役(社外取締役を除き、以下「対象取締役」という。)に対して役位に応じて決定さ
れた数の当社普通株式を譲渡制限付株式として交付する譲渡制限付株式報酬制度(以下「旧制
度①(譲渡制限付株式報酬)」という。)とともに、業績連動型株式報酬制度(以下「旧制度
②(業績連動型株式報酬)」という。)を導入し、対象取締役に対して、各年の定時株主総会の
終結時から翌年の定時株主総会の終結時までの期間(以下「役務提供期間」という。)におけ
る役務提供の対価として、役務提供期間の開始日の属する年の6月1日からその3年後の6月の
末日までの期間(以下「評価期間」 という。)における当社株式成長率(TOPIX(東証株価指数)
成長率に対する配当を含む当社株価成長率の割合をいう。以下同じ。)に応じて算定された数
の当社普通株式を交付することとしています。(旧制度②(業績連動型株式報酬)においては、企業価値向上による株価上昇に加え、当社株価がTOPIX(市場)に比してより一層成長すること
を目指しています。)
・2021年6月18日開催の第153期定時株主総会において、旧制度①(譲渡制限付株式報酬)及び旧
制度②(業績連動型株式報酬)を一本化した譲渡制限付業績連動型株式報酬制度(以下「新制
度」という。)を導入しています。対象取締役に対して、役務提供期間における役務提供の対
価として、評価期間における当社株式成長率(※1:2023年6月に評価期間が開始する株式報酬
からは配当を含めずに算定。)及び非財務指標の評価(※2:2023年6月に評価期間が開始する
評価期間が開始する株式報酬より追加)(※1及び※2につき2023年6月23日開催の第155期定時
株主総会において承認)に応じて算定された数の当社普通株式を譲渡制限付株式として交付す
ることとしています。株主価値の共有を中長期にわたって実現するため、譲渡制限付株式の
譲渡制限期間は、株式交付日から取締役又は執行役員その他取締役会で定める地位のいずれ
も退任又は退職する日までの期間としています。
・2024年6月末日に新制度の評価期間(2021年6月1日から2024年6月末日まで)が終了したこと
から、当該評価期間における当社株式成長率(200.63%)を踏まえ、対象取締役5名に対し、譲渡制限付株式として当社普通株式119,400株を発行し、割り当てました。
ホ 報酬等の総額が1億円以上である者の報酬等の総額等は次のとおりであります。
(単位:百万円)
対象者 | 役員区分 | 例月報酬 | 業績連動 賞与 | 譲渡制限付 業績連動型 株式報酬 (注4) | 報酬等の 総額 |
中村 邦晴 | (注3) | 25 | - | 111 | 136 |
兵頭 誠之 | 取締役 | 95 | - | 194 | 288 |
上野 真吾 | 取締役 | 103 | 123 | 94 | 319 |
清島 隆之 | 取締役 | 66 | 61 | 72 | 199 |
諸岡 礼二 | 取締役 | 58 | 52 | 48 | 159 |
野中 紀彦 | 取締役 | 45 | 51 | 37 | 133 |
(注) 1 対象となる役員の報酬等は全て当社から支給しております。
2 「報酬等の総額」の内訳の各記載金額は百万円未満を四捨五入しているため、それらの合計額と取締役の「報酬等の総額」とは必ずしも一致しておりません。
3 2024年6月21日開催の第156期定時株主総会の終結時をもって任期満了により取締役
を退任しました。
4 2024年度に会計処理(費用計上)した金額を記載しており、実際に当事業年度に交付
した株式による報酬額とは異なります。
ヘ 取締役及び監査役に対する報酬等の総額等は次のとおりであります。
(単位:百万円)
区分 | 対象 人員 | 報酬等 の総額 | 内訳 | |||||
例月報酬 (取締役に つき*1 監査役に つき*6) | 業績 連動賞与*2 | 譲渡制限付業績連動型株式報酬 | ||||||
2021年6月 以降 2022年6月 以前*3 | 2022年6月 以降 2024年6月 以前*4 | 2024年6月 以降*5 | ||||||
取 締 役 | 社内 | 8名 | 1,338 | 435 | 287 | 110 | 204 | 301 |
社外 | 7名 | 114 | 114 | ― | ― | ― | ― | |
合計 | 15名 | 1,452 | 550 | 287 | 110 | 204 | 301 | |
監 査 役 | 社内 | 2名 | 98 | 98 | ― | ― | ― | ― |
社外 | 3名 | 65 | 65 | ― | ― | ― | ― | |
合計 | 5名 | 163 | 163 | ― | ― | ― | ― |
(注)
1. | 取締役及び監査役の報酬等の総額は、以下のとおり過去の株主総会において決議されています。 | |||
株主総会決議がなされた日 (いずれも定時株主総会) | 当該決議に係る その時点の役員の数 | 報酬等の上限額等 (年間/年間総数) | ||
※1 | 2024年6月21日 | 取締役11名 (うち社外取締役5名) | 700百万円以内 (社外取締役につき200百万円 以内) | |
※2 | 2024年6月21日 | 取締役会長及び取締役 副会長 並びに社外取締役を除く4名 | 750百万円以内 | |
※3 | 2021年6月18日 | 社外取締役を除く取締役6名 | 650百万円/30万株以内 | |
※4 | 2022年6月24日 | 社外取締役を除く取締役6名 | 1,100百万円/45万株以内 | |
※5 | 2024年6月21日 | 社外取締役を除く取締役6名 | 2,600百万円/60万株以内 | |
※6 | 2013年6月21日 | 監査役5名(うち社外監査役3名) | 180百万円以内 | |
2. | なお、取締役の報酬等の総額については、2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として以下のとおり提案しております。 第6号議案は、取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬額として、例月報酬の総額を年額700百万円以内(うち社外取締役の報酬については年額200百円以内。また、当該決議に係る役員の数は、10名(うち社外取締役5名)、業績連動賞与の総額を年額750百万円以内(当該決議に係る役員の数は、取締役会長及び取締役 副会長並びに社外取締役を除く3名)とするものです。第7号議案は、監査等委員である取締役の例月報酬の総額について、年額250百万円以内(当該決議に係る役員の数は、監査等委員である取締役5名)とするものです。第8号議案は、取締役(監査等委員である取締役を除く)に対する譲渡制限付業績連動型株式報酬の上限額及び上限の発行総数を、各役務提供期間に対して年額2,600百万円及び年60万株以内とするものです(当該決議に係る役員の数は社外取締役を除く取締役5名)。 | |||
3. | 当期末現在の人員数は、取締役11名(うち社外取締役5名)、監査役5名(うち社外監査役3名)です。 | |||
4. | 当社には、使用人を兼務している取締役はいません。 | |||
5. | 「業績連動賞与」は、2024年6月21日開催の第156期定時株主総会において決議された上限額の範囲内で、取締役会で決定された算出方法に基づき算出した金額を記載しています。 | |||
6. | 「譲渡制限付業績連動型株式報酬」の金額は、2025年、2026年及び2027年に交付する株式の見込数に応じた金銭報酬債権の支給見込額を算定し、当事業年度に費用計上する金額の合計額を記載しています。 | |||
7. | 取締役の業績連動報酬等(業績連動賞与及び譲渡制限付業績連動型株式報酬)の総額は902百万円、非金銭報酬等(譲渡制限付業績連動型株式報酬)の総額は615百万円です。 | |||
8. | 取締役及び監査役の報酬等の各記載金額は百万円未満を四捨五入しているため、各内訳を足し合わせた額と合計値は必ずしも一致していません。 |
④ 2025年度に係る報酬体系
前述のとおり、2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として提案しております第2号議案が原案どおり承認可決されることを前提として、当社は監査等委員会設置会社へ移行し、同第6号議案、第7号議案及び第8号議案の全てが承認可決されることを前提として、例月報酬の対象者は「取締役及び監査役」から「取締役(監査等委員を含む)」へ、業績連動賞与の対象者は「取締役(取締役会長及び取締役 副会長並びに社外取締役を除く)」から「取締役(取締役会長及び取締役 副会長並びに監査等委員である取締役及び社外取締役を除く)」へ、株式報酬の対象者が「取締役(社外取締役を除く)」から「取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く)」へと変更されますが、この点を除き、2024年度に係る報酬体系と同様です。