有価証券報告書-第79期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 14:13
【資料】
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【項目】
139項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
2025年の出版市場の売上は、紙・電子合わせて前年比98.4%と微減となりました。紙媒体においては、輸送業量縮小と配送コストの増加への対応が急務となっており、出版流通は持続可能な構造への改革が求められております。
また、全国の市区町村の約3割は、書店が一店舗もない無書店自治体となっております。人と本とのタッチポイントが地域から失われつつある中、書店の廃業傾向に歯止めをかけることに加え、新規出店を通じてその接点を再構築していくことの重要性について改めて認識が広がっており、官民による書店の開業支援の取り組みも進んだことで、個人が開業する事例も増えつつあります。
このような状況を背景として、当社グループは2024年度から開始した中期経営計画「BEYOND」に基づき、「本業改革」と「事業領域の拡大」に向けた取り組みを進めております。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,142百万円減少し、348,839百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ4,960百万円減少し、244,990百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ181百万円減少し、103,848百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は410,076百万円(前年同期比3.9%増)となりました。営業利益は107百万円(前年同期比88.9%減)、経常利益は484百万円(前年同期比68.4%減)となりました。
特別損益を加味した税金等調整前当期純損失は209百万円(前年同期は税金等調整前当期純利益2,286百万円)となり、最終的に法人税等を控除いたしました親会社株主に帰属する当期純損失は1,191百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1,871百万円)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
出版流通事業の売上高は、404,548百万円(前年同期比3.6%増)となりました。
不動産事業の売上高は、4,717百万円(前年同期比27.7%増)となりました。
その他事業の売上高は、810百万円(前年同期比51.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純損失209百万円に、売上債権及び仕入債務の増減、有価証券の取得及び売却、借入金による収支等を加減した結果、当連結会計年度末には25,376百万円となり、前年同期と比べ10,425百万円減少しております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失に仕入債務の減少による資金の減少分や、売上債権の減少による資金の増加分等を加減した結果、7,305百万円の増加となり、前年同期と比べ15,634百万円増加しております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券等の取得及び売却による収支に、貸付金の回収と支出を加減した結果、16,274百万円の減少となり、前年同期と比べ7,026百万円減少しております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の借入れ及び返済による収支に、自己株式の取得による支出等により、1,455百万円の減少となり、前年同期と比べ2,012百万円増加しております。
③販売及び仕入実績
a.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
出版流通事業(百万円)404,548103.6
不動産事業(百万円)4,717127.7
報告セグメント計(百万円)409,266103.8
その他事業(百万円)810151.6
合計(百万円)410,076103.9

(注)主な相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略し
ております。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
出版流通事業(百万円)341,850102.3
合計(百万円)341,850102.3

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループは連結財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末日における資産・負債の数値及び連結会計期間における損益の数値に影響を与える見積り及び仮定設定を必要とします。当社グループ経営陣は売掛債権、固定資産及び偶発債務等に関し、過去の実績や現在の状況をふまえ引当金の計上等の見積りに対して合理的かつ継続的判断を行っておりますが、実際の結果は当初の見積りと異なる場合があります。
当社グループは、以下の重要な会計方針が当社グループの連結財務諸表作成において特に重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.棚卸資産
「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、 4.会計方針に関する事項 (1)重要な資産の評価基準及び評価方法」に記載しております。
b.固定資産の減損
当社グループは、収益性の低下や時価の下落といった兆候の見られる固定資産につきましては、減損損失の認識の判定を行い、必要に応じて減損処理を実施しております。
c.株式の評価損
市場価格があるものは取得価額を時価が著しく下回った場合に、市場価格のないものについては、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合に、評価損を計上しております。
d.引当金等
貸倒引当金等の引当金については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)経営成績
売上高は410,076百万円(前年同期比3.9%増)となり、前連結会計年度より15,354百万円増加しました。
売上総利益は、69,334百万円(前年同期比13.0%増)となり、前連結会計年度より7,999百万円増加しました。
販売費及び一般管理費は、69,226百万円(前年同期比14.7%増)となり、営業利益は107百万円(前年同期比88.9%減)、経常利益は484百万円(前年同期比68.4%減)となりました。
特別損益は、特別利益に固定資産売却益などを計上し、また特別損失は固定資産除却損などを計上した結果、税金等調整前当期純損失は209百万円(前年同期は税金等調整前当期純利益2,286百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は1,191百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1,871百万円)となりました。
2)財政状態
ア.キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
イ.資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金において出版物等の仕入にかかるもののほか、運賃、荷造費及び人件費等の営業費用であります。
設備投資資金においては、有形固定資産の取得等にかかるもののほかソフトウエアの取得等であります。
ウ.財務政策
当社グループの運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金または借入等により資金調達をすることとしております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、出版流通ネットワークの安定維持、多様性に富んだ日本の豊かな読書環境の保全及び発展に邁進すると共に、グループとしての企業成長のみならず業界全体の発展に貢献するべく、リーダーシップを持って出版業界改革に取り組んでおります。
1.「本業改革」のために
本業である出版流通事業において、持続可能な出版流通の構築を推進しております。
当期は、コンビニエンスストア約2万店への配送が本稼働いたしました。出版輸配送の基盤となるコンビニエンスストア店舗向け流通を維持するため、雑誌売場の再構築に加え、新商材の開発・仕入を拡大し、店頭活性化を図っております。
物流効率化においては、雑誌に続いて書籍においても日本出版販売株式会社との返品協業を開始し、2025年12月から当社桶川センターにて全量稼働となりました。また、「サステナブル・ロジスティクス開発室」を新設し、輸配送ルートの集約、雑誌返品の現地古紙化などの取り組みを拡大いたしました。
無書店エリアの解消に向けた取り組みとして、新規取引のハードルを引き下げた小規模書店開業パッケージ「HONYAL」の展開を拡大しております。当期においては、成約数が80店舗を超えるまで拡大し、当社の取引書店数としては、新規出店数が廃業店数を上回りました。今後は、自治体と連携した出店促進を強化して参ります。
2.「事業領域の拡大」のために
本業を支える収益事業として、不動産事業は堅調に推移しております。最大資産である旧本社跡地の開発が完了し、順調な稼働状況となっております。
また、グループ企業では、株式会社マリモクラフトを中心としたキャラクターグッズ事業が順調に業績を拡大しております。
海外販路の拡大にも注力しており、当期は2025年12月にサウジアラビアにおいて、現地代理店との連携のもとでセレクトショップを出店いたしました。連結子会社化した日本出版貿易株式会社との連携を活かし、海外市場への進出を加速して参ります。
引き続き、本業とのシナジーを活かしながら、新規販路の開拓に挑戦して参ります。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループの出版流通事業に係る商品仕入代金や配送運賃等の支払、貸金業を営む上での転貸資金の確保、各事業における一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、物流拠点及び店舗開発のための有形固定資産投資や、情報処理のための無形固定資産等があります。
財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、基本的に当社において子会社各社の経営状況とともに把握しております。
当社グループの主要業務である出版流通事業に係る商品仕入代金や配送運賃等の支払資金に関しては、企業間信用に基づく掛仕入とこれまでに蓄積してきた内部留保や、金融機関からの借入を資金の源泉としており、安定した支払いを実現しております。
また、貸金業を営む上での転貸資金は主に金融機関からの借入で賄っておりますが、金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの維持拡大、運営に必要な運転、設備資金の調達は今後も十分可能であると考えております。

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