有価証券報告書-第73期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 10:01
【資料】
PDFをみる
【項目】
179項目
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国では良好な雇用・所得環境を背景に個人消費などが堅調に推移しましたが、通商政策や外交面での不透明感に加え、新型コロナウイルス感染症の流行により年度末にかけて景気の停滞感が強まりました。欧州では、英国のEU離脱問題などを背景に景況感の悪化が続いたほか、足もとにおいては感染症拡大の影響によりインバウンドを含む個人消費や製造業分野における輸出の減少などが目立ちました。中国では、米国との貿易摩擦の長期化を背景に緩やかな減速傾向が続いていましたが、湖北省から発生が確認された感染症の拡がりを機に、中国全土において経済活動が大幅に縮小しました。その他の新興諸国では、米中貿易摩擦の影響などにより輸出を中心に弱い動きが続いていましたが、感染症の拡大による中国の需要減や供給網の混乱などを受け、東南アジアなどを中心に景気は総じて下振れしました。
また、国内経済は、雇用・所得環境の改善により個人消費などの家計部門が総じて堅調に推移しましたが、企業部門においては輸出環境の低迷に加え、国際商品市況の下落や感染症の流行などにより景況感のさらなる悪化が見られました。
このような環境において、当連結会計年度の売上高は、国内外の鋼材需要が総じて減少傾向にあるなかで当社も取扱数量を減らしたほか、非鉄金属、合金鉄及び石油製品などの商品市況が前連結会計年度に比べて低い水準にあったことなどから前連結会計年度比8.1%減の1,907,493百万円となりました。また利益面では、営業利益はプライマリー原料事業や鉄鋼事業、食品事業の減益などにより、前連結会計年度比5.4%減の27,330百万円に、また経常損益は持分法適用関連会社であるSAMANCORに関する減損処理による損失27,346百万円を持分法による投資損失として営業外費用に計上したことなどから、12,598百万円の損失となりました(前連結会計年度は、23,395百万円の利益)。親会社株主に帰属する当期純損益は、特別損失として投資有価証券評価損などを計上したことなども加わり、13,674百万円の損失となりました(前連結会計年度は、13,914百万円の利益)。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
鉄鋼事業
米中貿易摩擦や消費税率引上げによる影響のほか、オリンピック関連工事の一巡などにより鋼材需要が減退傾向にあったなかで、当社の取扱数量も製造業向け・建設土木向けともに減少しました。また、鋼材価格は前連結会計年度に比べると高い水準にはあったものの、需要の減退によりじり安傾向が続いたため、子会社を中心に利幅を確保しづらい状況が続きました。これらの結果、当事業の売上高は前連結会計年度比4.1%減の1,005,403百万円、セグメント利益は前連結会計年度比15.9%減の14,628百万円となりました。
プライマリー原料事業
クロム系・マンガン系の合金鉄やステンレス鋼の価格が総じて弱含みで推移したことや、シリコン系合金鉄などの取扱数量が減少したことが収益を下押ししました。また、営業外損益においては、フェロクロム市況の低迷などSAMANCORを取り巻く事業環境の悪化が長引くなかで、同社に対する投資の全額を回収することは困難であると判断し、同社株式に含まれる鉱業権等の期末簿価27,346百万円を全額減損処理した結果、SAMANCORに関する持分法による投資損失が34,914百万円となりました。これらの結果、当事業の売上高は前連結会計年度比14.5%減の259,855百万円、セグメント損益は30,506百万円の損失(前連結会計年度は、5,817百万円の利益)となりました。
リサイクル原料事業
米中貿易摩擦や各国の景気後退懸念などからベースメタルの国際価格が前連結会計年度に比べて弱含みで推移したほか、ステンレスやアルミニウムスクラップなどの取扱数量が減少したことにより減収となりました。一方、銅スクラップ価格の下降局面で安値調達したことによる採算の改善や新規連結したPT. HANWA ROYAL METALSからの利益の上乗せなどから増益となりました。これらの結果、当事業の売上高は前連結会計年度比1.4%減の78,818百万円、セグメント利益は前連結会計年度比51.4%増の2,302百万円となりました。
食品事業
主力品目であるサケ類などで供給過多の状況が続いていたところ、新型感染症の拡大により主要消費国での需要が減退したほか、国内の外食産業における営業自粛なども重なり、商品市況は年度末にかけて下落しました。一方、米国の子会社が取扱品目を拡大したほか、国内において連結子会社の数が増加した影響もあり、売上高は微増となりました。また、利益面ではサケ価格の急落によりたな卸資産評価損が増加したことや為替差益が減少したことなどが下押ししました。これらの結果、当事業の売上高は前連結会計年度比0.4%増の101,754百万円、セグメント損益は144百万円の損失(前連結会計年度は、1,543百万円の利益)となりました。
石油・化成品事業
原油・石油製品の価格は前連結会計年度に比べ低い水準で推移しておりましたが、産油国による協調減産の合意決裂や感染症による需要減衰観測の高まりなどから、年度末にかけて急落しました。また、元売り業界の再編によるスポット取引市場の縮小を受けて、当社における石油製品の取扱数量も減少しました。一方、PKS(パーム椰子殻)をはじめとするバイオマス燃料の販売が着実に収益を伸ばしたほか、船舶燃料におけるSOx(硫黄酸化物)規制を見越した需給変動を捉えて利幅を拡大したことなどが利益に貢献しました。これらの結果、当事業の売上高は前連結会計年度比13.8%減の210,457百万円、セグメント利益は前連結会計年度比92.9%増の4,177百万円となりました。
海外販売子会社
各国経済が縮小傾向にあるなかで、シンガポールでの石油製品の取扱い減少やタイ・台湾などでの非鉄金属の需要の減少、米国での金属原料類の取扱い減少のほか、インドネシアでは鋼材販売が停滞する一方で地場取引比率の増加を背景に現地通貨建資金の調達コストが負担となったことも利益を押し下げました。これらの結果、売上高は前連結会計年度比23.4%減の241,011百万円、セグメント利益は前連結会計年度比54.5%減の466百万円となりました。
その他の事業
木材事業では住宅メーカー向けなどで天井用鋼製下地材をはじめ木材製品以外でも取扱品目を拡大したほか、EUとの経済連携協定(EPA)の発効により欧州製材の関税率が引き下げられたことなどが寄与し、収益を押し上げました。また、機械事業では産業機械分野及びレジャー施設分野の完工収入が収益に貢献しました。これらの結果、売上高は前連結会計年度比3.0%増の85,004百万円、セグメント利益は前連結会計年度比44.9%増の1,400百万円となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、売上債権や投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度末比14.5%減の798,442百万円となりました。
負債は、主に仕入債務や短期借入金の減少などにより、前連結会計年度末比13.5%減の632,344百万円となりました。そのうち、有利子負債は、前連結会計年度末比8.9%減の331,107百万円となり、当連結会計年度末のネット負債倍率は、1.6倍(1.3倍※)となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少やその他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末比18.0%減の166,097百万円となりました。これらの結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の20.2%(22.8%※)に対し20.5%(23.6%※)となりました。※ネット負債倍率及び自己資本比率の( )内の値は、2019年3月に実施した劣後特約付ローン(ハイブリッドロー
ン)50,000百万円について、格付上の資本性(50%)を考慮して算出しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ8,859百万円(15.2%)増加し、67,243百万円となりました。
これは主に各事業分野における需要が縮小傾向にあるなかで、当社グループにおける取扱高も前連結会計年度に比べて減少し、追加の運転資金需要が減少したことによるものです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による収入は74,261百万円となり、前連結会計年度に比べ58,844百万円(381.7%)増加しました。これは主に、国内外の鋼材需要などが減少傾向にあるなかで取扱数量が減少したほか、非鉄金属や石油製品などの商品市況が前連結会計年度に比べて低い水準で推移したため、売上債権などが減少し新たな運転資金需要が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による支出は24,159百万円となり、前連結会計年度に比べ3,536百万円(17.1%)増加しました。これは主に投資有価証券の取得や長期貸付の実行による支出が増加したことによるものです。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、50,102百万円の収入となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による支出は42,314百万円となりました(前連結会計年度は28,132百万円の収入)。これは主に営業活動によるキャッシュ・フローが増加したことなどから、長期借入や社債発行による資金調達を縮小したことによるものです。
④ 受注及び販売の実績
a. 受注実績
受注実績と販売実績との差異は僅少なため、受注実績の記載は省略しております。
b. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称外部顧客への売上高(百万円)前連結会計年度比増減率(%)
鉄 鋼 事 業994,269△4.1
プ ラ イ マ リ ー 原 料 事 業255,660△13.8
リ サ イ ク ル 原 料 事 業77,6095.1
食 品 事 業100,6150.5
石 油 ・ 化 成 品 事 業201,763△13.7
海 外 販 売 子 会 社195,325△22.9
そ の 他82,2483.1
1,907,493△8.1

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、前連結会計年度及び当連結会計年度における当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項4 会計方針に関する事項」をご参照ください。なお、有価証券や固定資産の評価、貸倒引当金や賞与引当金等における見積り及び判断・評価については、過去の実績や足元の状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況
売上高は、鉄鋼事業をはじめ各事業分野における需要が総じて縮小傾向にあるなかで取扱数量が減少したほか、非鉄金属、合金鉄及び石油製品などの商品市況が低い水準にあったことから、食品事業を除き各事業セグメントで減収となり、前連結会計年度に比べ8.1%減の1,907,493百万円となりました。このうち、国内売上高は前連結会計年度比0.3%減の1,342,564百万円、海外売上高は前連結会計年度比22.4%減の564,928百万円となりました。
売上原価は、商品価格の下落によりたな卸資産の評価減などが発生した一方、販売数量の減少に伴い仕入数量も減少したことなどから、前連結会計年度に比べ8.4%減の1,827,666百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、給料・福利厚生費などの人件費の増加に加え、新規連結した子会社分の経費の増加などにより、前連結会計年度に比べ4.3%増の52,496百万円となりました。
営業外収益は、貸付金や商品仕入れに先立つ前渡金などに対する受取金利が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ23.5%減の5,327百万円となりました。一方、営業外費用は、持分法適用関連会社であるSAMANCORに関する減損処理を実施したことなどから、持分法による投資損失35,439百万円を計上し、前連結会計年度比262.8%増の45,255百万円となりました。これらの結果、経常損益は当社グループとしては初めての損失となりました。
特別利益は、上場株式の売却に伴う投資有価証券売却益の計上のほか、連結子会社における有休不動産の売却による固定資産売却益の計上などにより、前連結会計年度に比べ189.3%増の1,206百万円となりました。また、特別損失は、期末における株式市場の低迷に伴い主として上場株式に対する投資有価証券評価損を計上したほか、社宅の売却に伴う減損損失を計上したことなどから、前連結会計年度に比べ201.2%増の8,603百万円となりました。
法人税等は、会計上は税金等調整前当期純損失を計上したものの、法人税法上は損金に算入されない費用を加算処理した結果課税所得が生じたため、5,555百万円の計上となりました。
これらの結果、当期純損失は25,550百万円(前連結会計年度は13,825百万円の利益)となり、その内、親会社株主に帰属する当期純損失は13,674百万円(前連結会計年度は13,914百万円の利益)となりました。また、1株当たり当期純損失の金額は336.51円(前連結会計年度は342.41円の利益)となりました。
③ 当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績等に影響を与える要因は、「2 事業等のリスク」に記載の通りです。
当社の主たる事業である商社事業において、影響が大きいものは、商品価格の動向であります。価格のトレンドや国内外の需給動向を確認しながら、売りと仕入のタイミングを図っていきます。特に在庫取引を行う商品については、買う時期と数量を慎重に判断して行います。鉄鋼事業では流通業向け店売り市場が縮小しており、以前ほど大量の在庫を保有することはなくなったため、市況下落による評価損も昨今は限定的ではあるものの、商品価格の変動幅が過去に比べて大きく変動速度も速くなっており、実需以外の要因も影響を及ぼすため、市況動向の見極めが一層重要になっております。
次に、当社グループの取引は掛け売りやユーザンスを与えるものも多く、それらは各取引先に対する厳格な審査・与信管理の下に信用枠を設定しています。取引先の信用状態については、常に各営業担当が確認をしており、会社としても社員の与信管理能力の強化や信用保険・ファクタリング等による債権保全に努めておりますが、不測の倒産等が発生した場合には、売上債権の全額を回収できずに貸倒れとなることもあり、全体の損益が影響を受けることがあります。
海外との取引においては、決済通貨と表示通貨が異なる場合に、表示通貨への換算の際に為替変動の影響を受けます。個別の取引においては、原則として為替予約などにより為替変動による影響を最小限にするように対処しておりますが、決算期末での債権債務の期末レートへの換算替えにおいては、評価損益が発生することがあり、変動幅や速度によっては、全体の損益が影響を受けることがあります。
資本政策に関しては、当社グループは運転資金や投融資資金を金融機関からの借入や社債発行などにより調達しており、金利変動や金融市場の動向、格付などにより、事業の採算や借入コストが影響を受けます。取引仲介における口銭や手数料収入の利率を金利変動に応じて変動させたり、金利スワップ等でコストの増加を抑制するなどの対応をしてはおりますが、金融市場の大きな変動の中では全体の損益が影響を受けることがあります。
また、当社グループは、事業領域の拡大や将来収益の源泉を確保するために、既存の商社事業を土台としながら、バリューチェーンのより広い範囲に積極的な事業投資を展開しております。投資に際しては、専門家によるデューディリジェンスの実施や、投資等審査委員会などによる収益性の検証及びリスクの洗い出し等を行っておりますが、当初予定していた事業計画が大きく下振れした場合や予測が困難であった重要な偶発的事象が発生した場合などには、全体の損益が影響を受けることがあります。特に金属資源分野については、収益性のボラティリティが高い傾向にあるため、経営会議や取締役会などにおいて定期的なモニタリングを実施しております。
さらに、当社グループは様々な商品やサービスを取り扱っており、その品質については、仕入先や委託加工先と提携して万全を期していますが、時に品質基準を満たさないもの、不良なものが発生することがありえます。従来、品質に問題があった場合には仕入先や加工先に一義的な保証責任がありましたが、品質欠陥に対する社会的な影響が大きくなっている昨今、商社も品質管理に一層の注意を払うことが必要になっており、その対応によっては保証費用や信用低下などにより全体の損益が影響を受けることがあります。なお、当社では2018年4月より、品質安全環境管理部を新設し、協力業者も含めた品質管理体制の強化を進めています。
当社グループとしては、上記以外の業績に影響を与えるリスク要因に対しても、あらかじめ可能な限り対処策を講じることで、影響の軽減に努めてまいります。
④ 当社グループの資本の財源及び資金の流動性
(キャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、74,261百万円の収入となり、前連結会計年度に比べて381.7%の増加となりました。これは、当連結会計年度においては各国経済が緩やかな減速傾向にあったなかで、各事業分野における需要が縮小し、当社グループの取扱数量も総じて減少傾向にあったほか、非鉄金属や石油製品などの価格が下落したことから、前連結会計年度に比べて売上債権が減少したことなどにより、運転資金需要が縮小したことによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて3,536百万円多い24,159百万円の支出となりました。これは、当連結会計年度ではインドネシアにおける高炉一貫普通鋼メーカーである徳信鋼鉄有限公司への出資参画などにより投資有価証券の取得による支出が大きかったことなどによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が28,132百万円の収入であったことに対し、当連結会計年度においては42,314百万円の支出となりました。これは、前連結会計年度においては50,000百万円の劣後特約付ローン(ハイブリッドローン)の借入を実行したほか、当連結会計年度においては運転資金需要の減少に対応して、社債の発行などによる資金調達を減らしたことによります。
(財務政策)
当社グループは持続可能な企業成長のために必要なレベルの流動性の確保と財務的な健全性・安定性維持を方針としており、資金調達にあたっては、主に長期借入金を利用すると共に、資金調達の多様化を図り、資本市場における社債並びにコマーシャル・ペーパー発行による調達も随時行っております。また、流動性維持のために、金融機関との間で総額120,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
社債につきましては、市場環境や財政状態の変化に対応した機動的な社債発行を可能にするため、発行登録制度を利用しており、当連結会計年度末現在の国内公募普通社債発行登録枠の未使用枠は、50,000百万円であります。
長期借入金のうち、50,000百万円は劣後特約付きタームローン(ハイブリッドローン)であり、持続可能な企業成長のための資金確保と財務的な健全性の両立を目的として2019年3月に調達を行っております。本ハイブリッドローンは、資本と負債の中間的な性質を持ち、格付機関は残高の50%である25,000百万円を資本と同等に扱っております。
有利子負債の大半は円建てでの調達によるものですが、資産側の通貨属性を考慮した上で負債の通貨を変換するために、適宜通貨金利スワップ、為替予約を締結することで、通貨属性を考慮した資産の内容に見合った調達を図っております。
また、国内子会社については、原則キャッシュ・マネジメント・サービスを導入しており、資金効率化と流動性確保を図っております。
⑤ セグメントごとの状況に関する認識及び分析・検討内容
鉄鋼事業の売上高は前連結会計年度に比べ4.1%減の1,005,403百万円、セグメント利益は15.9%減の14,628百万円となりました。鋼材需要は、米中貿易摩擦による輸出環境の低迷や消費税率引き上げによる国内での景況感の悪化のほか、オリンピック関連工事の一巡などもあり弱い動きとなりました。一方、供給面においては、高炉メーカー各社が相次ぎ製鉄所の統合や休止を発表し、減産方針に舵を切るなど、長期的な国内需要の縮小を見据えて生産体制を見直す動きとなりました。このようななか、当社の取扱数量は、店売り・ひも付きともに前連結会計年度に比べて総じて減少し、減収となりました。また利益面については、需要の減退により鋼材価格がじり安傾向となったため、子会社を中心に利幅が縮小したほか、マレーシアにおける持分法適用関連会社NIPPON EGALV STEEL SDN. BHD.の撤退に係る損失を計上したことなどから、減益となりました。
プライマリー原料事業の売上高は前連結会計年度に比べ14.5%減の259,855百万円、セグメント損益は30,506百万円の損失となりました(前連結会計年度は5,817百万円の利益)。中国や欧州経済の減速懸念への高まりなどから、クロム系・マンガン系を中心とした合金鉄価格が弱含みで推移したことや、シリコン系合金鉄の取扱数量が減少したことなどにより減収となりました。また、当社の戦略的資源投資先であるSAMANCORについては、フェロクロム市況の低迷や南アフリカにおける電力コストの上昇などを受けて厳しい経営状況が続いていましたが、同社に対する投資の回収可能性について第三者機関も交えて検証し直したところ、その全額を回収することは困難であると判断し、同社株式に含まれる鉱業権等の期末簿価27,346百万円を全額減損処理することとしました。SAMANCORに関する持分法による投資損失は34,914百万円となり、当社連結決算においても経常損失となりました。
リサイクル原料事業の売上高は前連結会計年度に比べ1.4%減の78,818百万円、セグメント利益は51.4%増の2,302百万円となりました。米中貿易摩擦や各国の景気後退懸念などから、銅やアルミなどのベースメタルの国際商品価格が前連結会計年度に比べて弱含みで推移したほか、ステンレスやアルミニウムスクラップなどの取扱数量が減少したこともあり、減収となりました。一方、利益面については、銅スクラップの価格下落局面で安値調達したことにより利幅を確保したことや、インドネシアにおける銅スクラップリサイクル会社であるPT. HANWA ROYAL METALSを新規連結したことによる利益の上乗せなどもあり、増益となりました。
食品事業の売上高は前連結会計年度に比べ0.4%増の101,754百万円、セグメント損益は144百万円の損失となりました(前連結会計年度は1,543百万円の利益)。売上高については米国における販売子会社であるSEATTLE SHRIMP & SEAFOOD COMPANY, INC.がエビ類を中心に販売を伸ばしたほか、数の子の製造・卸売りを手掛ける丸本本間水産㈱の新規連結化などに伴い若干の増収となりました。一方、当社の主力品目であるサケ類において供給過多に伴う価格下落が続いたほか、新型感染症の影響により国内外で需要が減退したことなどから、水産物の商品市況は年度末にかけて大きく下落しました。これらの結果、たな卸資産評価損の計上額が増加したことや、為替差益が減少したことなどから、減益となりました。
石油・化成品事業の売上高は前連結会計年度に比べ13.8%減の210,457百万円、セグメント利益は92.9%増の4,177百万円となりました。原油や石油製品の価格は前連結会計年度に比べると低い水準で推移していましたが、産油国による協調減産の合意決裂や感染症の影響による需要減衰観測の高まりなどから、年度末にかけて急落しました。また、国内の元売り業界の再編に伴うスポット取引市場の縮小などもあり、当社の石油製品の取扱数量も総じて減少しました。これらの結果、売上高は前連結会計年度に比べて減少しました。一方、PKSや木質チップ・ペレットなどのバイオマス燃料の販売が着実に収益を伸ばしたほか、舶用燃料におけるSox(硫黄酸化物)規制を前に高サルファー重油・低サルファー重油ともに価格の上昇局面で利幅を確保したことにより、大きく増益となりました。
海外販売子会社の売上高は前連結会計年度に比べ23.4%減の241,011百万円、セグメント利益は54.5%減の466百万円となりました。インドネシアにおいては、国内で培った地域戦略の機能を移植し、きめ細かなサービスと顧客ニーズに即応した販売戦略を築くことで鉄鋼などの取扱数量が堅調に推移しましたが、地場取引比率の増加に伴い現地通貨建資金の調達コストが負担となり利益を押し下げました。シンガポールやタイ・台湾においては、各国の経済が縮小傾向にあるなかで、石油製品や非鉄金属の需要の減少を受け、取扱数量を減らしました。これらの結果、当事業セグメントは減収・減益となりました。
その他の事業の売上高は前連結会計年度に比べ3.0%増の85,004百万円、セグメント利益は44.9%増の1,400百万円となりました。木材事業では、住宅メーカー向けの直需取引において、天井用鋼製下地材をはじめ木材製品以外でも取扱品目を拡大し収益を伸ばしたほか、機械事業では、産業機械分野・レジャー施設分野ともに完工収入が収益に貢献しました。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。