四半期報告書-第71期第1四半期(平成26年4月1日-平成26年6月30日)

【提出】
2014/08/11 10:59
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【項目】
28項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかな景気回復基調が続く中で、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動により、一部に弱い動きも見られます。企業の業況も慎重な姿勢が見られますが、先行きは改善が期待されており、設備投資は増加傾向にあります。国内の情報サービス市場においても、全体的にはソフトウェア投資の増加が見込まれており、緩やかな回復の軌道に戻ることが期待されます。一方で、世界情勢の不透明さが続いており、日本経済が下押しされることが懸念されていることや競合他社との一層の競争激化など、当社を取り巻く環境は依然として厳しい状況であると認識しております。
このような環境の中、日本ユニシスグループはさらなる企業価値向上を目指し、3カ年の中期経営計画(2012→
2014)の最終年度として、「コアビジネスの拡大」により収益基盤を確固たるものにし、「新ビジネスへの挑戦」により共創/BPO(Business Process Outsourcing)ビジネスおよび社会基盤ビジネスを成長軌道に乗せることで新たな収益源を創出することに取り組んでまいりました。また、これらの取り組みを加速させるべく、2012年に業務提携した大日本印刷株式会社との協業ビジネスを積極的に展開しております。さらに、人事制度改革やコスト構造改革などの「経営基盤の強化」にも取り組んでまいりました。
まず、「コアビジネスの拡大」については、大手損害保険会社の保険金支払ワークフローシステムや、地方銀行における最新のシンクライアントシステムを採用した情報系アプリケーション基盤、大手通販会社の基幹系システムに大手企業が展開するポイントサービス接続機能を追加するプロジェクトなどが相次いで本番稼働しております。また、小売業向け流通次世代ソリューション「CoreCenter® for Retail」において、タブレットPC活用検証プロジェクトが始動しております。さらに、インフラサービス強化の施策として、本年3月にユニアデックス株式会社と株式会社ネットマークスを統合し、営業体制・サービス体制の統合効果を生かして、提案領域の拡大を進めております。
「新ビジネスへの挑戦」については、社会基盤関連の取り組みとして、災害情報通信ネットワークシステムや不動産関連の情報ストックシステムを受託しております。また、今後の日本社会の課題である子育てやワークスタイルに関連する取り組みとして、保育マネジメントサービスに関する協業や、人工知能(AI)などを活用した未来の知的創造ワークスタイルを提案するための共同研究が始動いたしました。さらに、昨年発表いたしました図書館向けクラウド型電子図書館サービスは協業による全国展開を進め、順次稼働を開始しております。
最後に、「経営基盤の強化」に関しては、人材最適化およびコスト構造改革として、間接要員から運用業務要員へのシフトや事務所更改による固定費削減を引き続き実施しております。
以上のように、中期経営計画の達成に向けて日本ユニシスグループ一体となって取り組んでおります。
当第1四半期連結累計期間の連結業績につきましては、アウトソーシング売上が堅調に推移したもののソフトウェア、ハードウェアおよびシステムサービス売上等が減少した結果、売上高合計で508億23百万円(前年同期比7.1%減少)となりました。
利益面につきましては、売上高の減少に伴い売上総利益が減少した結果、営業利益は4億47百万円(前年同期比68.3%減少)、経常利益は7億21百万円(前年同期比55.5%減少)、四半期純利益は4億18百万円(前年同期比1.4%減少)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
①システムサービス
当セグメントは、ソフトウェアの請負開発業務、SEサービス、コンサルティングを含み、売上高は151億81百万円(前年同期比5.8%減少)、セグメント利益は46億38百万円(前年同期比16.9%増加)となりました。
②サポートサービス
当セグメントは、ソフトウェア・ハードウェアの保守サービス、導入支援等を含み、売上高は130億36百万円(前年同期比4.3%減少)、セグメント利益は41億9百万円(前年同期比6.9%減少)となりました。
③アウトソーシング
当セグメントは、情報システムの運用受託等からなり、売上高は91億85百万円(前年同期比13.6%増加)、セグメント利益は16億47百万円(前年同期比3.8%増加)となりました。
④ソフトウェア
当セグメントは、ソフトウェアの使用許諾契約によるソフトウェアの提供からなり、売上高は41億4百万円(前年同期比29.0%減少)、セグメント利益は9億72百万円(前年同期比50.3%減少)となりました。
⑤ハードウェア
当セグメントは、機器の売買契約、賃貸借契約によるハードウェアの提供を含み、売上高は74億98百万円(前年同期比15.9%減少)、セグメント利益は12億74百万円(前年同期比12.7%減少)となりました。
⑥その他
当区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、回線サービス等を含み、売上高は18億17百万円(前年同期比16.3%減少)、セグメント利益は4億95百万円(前年同期比30.5%減少)となりました。
(注) セグメント利益は四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っており、上記の全てのセグメント利益合計131億38百万円から開発費、のれんの償却費、販売費及び一般管理費を含む調整額△126億91百万円を差し引いた4億47百万円が四半期連結損益計算書の営業利益となります。また、上記金額には消費税等を含んでおりません。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産につきましては、売掛金の減少等により前連結会計年度末比148億8百万円減少の1,876億59百万円となりました。
負債につきましては、買掛金の減少等により、前連結会計年度末比91億16百万円減少の1,173億35百万円となりました。
純資産につきましては、703億24百万円となり、自己資本比率は36.8%と前連結会計年度末比0.1ポイント減少いたしました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、9億92百万円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。