四半期報告書-第72期第3四半期(平成27年10月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/02/12 10:03
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31項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業の業況判断に全体として慎重さがみられるものの、企業収益に改善の動きが見られ、緩やかな景気回復基調が続くことが期待されております。国内の情報サービス市場については、ソフトウェア分野で投資の増加が見込まれており、緩やかな回復の軌道に戻ることが期待されます。一方で世界情勢の不透明さなどにより日本経済が下押しされることが懸念されていることや、競合他社との一層の競争激化など、当社を取り巻く環境は依然として厳しい状況であると認識しております。
このような環境の中、日本ユニシスグループは中期経営計画「Innovative Challenge Plan」を本年度よりスタートしており、成長戦略「デジタル/ライフイノベーション領域の拡大」「ビジネスICTプラットフォーム領域の変革」の更なる深耕や、「企業風土・人財改革」などの重点戦略への取り組みを推進しております。
まず、中期経営計画におけるチャレンジ領域の「デジタルイノベーション」「ライフイノベーション」分野については、従来強みとしていた業務分野に加え、小売店舗における顧客サービス支援を行う自律移動型サービスロボットの取り扱いの開始や、地域金融機関向けフロントチャネル系分野の販売強化など、顧客接点領域へのサービスを強化しております。また、前中期経営計画より取り組んできた人工知能を用いた新たなオフィス空間の創出の実証実験や、地域医療・介護連携ICTシステムの展開などビジネス領域拡大に向けた新たな取り組みも着実に推進しております。
「ビジネスICTプラットフォーム」分野については、センサーなどのデバイスやカメラの画像解析も対象とした「IoTビジネスプラットフォームサービス」の構築に取り組んでおります。よりスピードが重視されるIoTの活用において、当社グループのノウハウをサービス基盤に集約することにより、ワンストップでのサービス提供を実施してまいります。
最後に、重点戦略の一つである、「企業風土・人財改革」に関しては、マネジメント人財・変革リーダー育成プロジェクトの実施、働き方改革による新しい働き方を支える環境整備など、社員自らが中期経営計画達成に向けたイノベーションを起こす風土の醸成を推進しております。
以上のように、日本ユニシスグループ一体となって中期経営計画を推進しております。
当第3四半期連結累計期間の連結業績につきましては、ハードウェアおよびシステムサービス売上が堅調に推移した結果、売上高合計で1,888億89百万円(前年同期比5.0%増加)となりました。
利益面につきましては、増収効果に加え、販売費及び一般管理費の抑制などコスト削減に努めた結果、営業利益は76億15百万円(前年同期比65.5%増加)、経常利益は71億56百万円(前年同期比19.6%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は44億87百万円(前年同期比13.6%増加)となりました。なお、第1四半期連結会計期間より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としております。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
①システムサービス
当セグメントは、ソフトウェアの請負開発業務、SEサービス、コンサルティングを含み、売上高は593億円(前年同期比6.6%増加)、セグメント利益は161億66百万円(前年同期比10.3%増加)となりました。
②サポートサービス
当セグメントは、ソフトウェア・ハードウェアの保守サービス、導入支援等を含み、売上高は404億58百万円(前年同期比0.0%増加)、セグメント利益は112億円(前年同期比8.9%減少)となりました。
③アウトソーシング
当セグメントは、情報システムの運用受託等からなり、売上高は294億07百万円(前年同期比3.1%増加)、セグメント利益は63億14百万円(前年同期比5.5%増加)となりました。
④ソフトウェア
当セグメントは、ソフトウェアの使用許諾契約によるソフトウェアの提供からなり、売上高は193億24百万円(前年同期比4.0%増加)、セグメント利益は43億32百万円(前年同期比2.0%増加)となりました。
⑤ハードウェア
当セグメントは、機器の売買契約、賃貸借契約によるハードウェアの提供を含み、売上高は342億19百万円(前年同期比15.1%増加)、セグメント利益は50億28百万円(前年同期比15.6%増加)となりました。
⑥その他
当区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、設備工事および回線サービス等を含み、売上高は61億77百万円(前年同期比12.2%減少)、セグメント利益は17億25百万円(前年同期比7.8%減少)となりました。
(注) セグメント利益は四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っており、上記の全てのセグメント利益合計447億68百万円から開発費、のれんの償却額、各報告セグメントに配賦していない販売費及び一般管理費を含
む調整額△371億52百万円を差し引いた76億15百万円が四半期連結損益計算書の営業利益となります。また、上記金額には消費税等を含んでおりません。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産につきましては、売掛金の減少等により、前連結会計年度末比114億96百万円減少の1,882億76百万円となりました。
負債につきましては、買掛金の減少等により、前連結会計年度末比118億42百万円減少の1,059億53百万円となりました。
純資産につきましては、823億22百万円となり、自己資本比率は43.3%と、前連結会計年度末比2.8ポイント増加いたしました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は、31億24百万円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。