四半期報告書-第74期第3四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、2019年10月からの消費税増税による消費の低迷や米国と中国の通商問題の長期化による世界経済の減速が見られる中で、新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大し、先行きが見通せない状況となりました。
食品流通業界におきましては、日常の生活関連消費については消費者の節約志向が根強く、消費税増税により生活防衛意識がさらに高まっております。一方で、消費者の生活スタイルの変化等により、食生活や購買行動の多様化が進み、小売業の業種・業態を超えた競争が激しくなっております。さらに、人手不足や働き方改革等に伴う物流を中心としたコスト負担も大きく、厳しい経営環境で推移いたしました。新型コロナウイルス感染拡大の影響に関しては、家庭内消費に関連する需要が増大する一方、外食関連の需要については一部において持ち直しの動きが見られるものの大幅な減少傾向が続いております。
このような状況に対して当社グループは、グループミッションである『豊かな食生活を提供して人々の幸せを実現すること』を目指して、取引先との取組みを強化し、提案型営業をさらに推進するなど卸売業としての営業機能を強化するとともに、自社ブランド商品の開発・拡売により収益の確保を図りました。加えて、負担が増大する物流費をはじめとした諸経費に関しては物流関連業務の見直しや業務の標準化推進に取り組むことで生産性を向上させ、経営の効率化を進めてまいりました。そして、新型コロナウイルス感染拡大の中でも、食のインフラを担う食品卸売業として仕入先や得意先、物流関連などの取引先と連携し、食品の安定供給という社会的使命を果たしてまいりました。
海外事業におきましては、今後の当社グループの成長戦略の一つとして位置づけ、マレーシア・シンガポール・ベトナム・中国国内での食品卸売事業の展開を図っており、日本を含めたアジア地域における食品流通事業の強化を進めてまいりました。そして、2019年12月にはマレーシア半島部中南部を営業地域とするMerison(M) Sdn.Bhd.の株式を取得することについて株式譲渡契約を締結いたしました。ただし、新型コロナウイルスの感染拡大により、株式取得の時期が当初のスケジュールより遅れる可能性があります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は、前年同四半期に比べて4.5%増加して8,286億43百万円となり、営業利益は88億81百万円(前年同四半期比8.0%増)、経常利益は102億93百万円(前年同四半期比6.5%増)となりました。そして、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期に海外子会社に係るのれんの減損損失等を計上したこともあり前年同四半期に比べて22.5%増加して66億58百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
<常温流通事業>当社グループの主力事業であります常温流通事業につきましては、日常の生活関連消費における節約志向の強さが続いている一方で、食生活や購買行動の多様化が進み、小売業の業種・業態を超えた競争が激しくなっております。さらに、物流を中心としたコスト負担も大きく、厳しい経営環境で推移いたしました。
このような状況に対して、価格だけに頼らない価値の提供に取り組むために提案型営業をさらに推進し、仕入先との取組み強化及び得意先との関係強化を図るとともに、自社ブランド商品の開発・販売においてもブランド価値・商品価値の訴求を進めてまいりました。加えて、物流関連業務の見直しや業務の標準化推進に取り組むことで生産性向上及び諸経費の抑制にも努めました。
以上の結果、売上高は新型コロナウイルスの影響により家庭内消費に関連する需要が増大したこともあり5,738億19百万円(前年同四半期比6.9%増)となり、営業利益は物流コスト等が増加したものの売上伸長によって売上総利益額が増加したこと等により74億66百万円(前年同四半期比16.9%増)となりました。
<低温流通事業>低温流通事業につきましては、消費者の節約志向は依然として根強く、小売業の業種・業態を超えた企業間競争が激しい上に、人手不足等による人件費の増加や物流コストの上昇なども加わり厳しい経営環境で推移いたしました。
このような状況に対して、商品提案や企画提案を積極的に行い、売上拡大及び利益改善に努めるとともに、生産性向上によるコスト抑制に一層注力してまいりました。
以上の結果、売上高は新型コロナウイルスの影響により家庭内消費に関連する需要が増大した一方で、外食関連需要が大きく減少して775億77百万円(前年同四半期比0.8%増)にとどまり、売上総利益の改善が図れたものの物流コスト等の増加により営業損失1億56百万円(前年同四半期は営業利益1億23百万円)となりました。
<酒類流通事業>酒類流通事業につきましては、消費者の低価格志向が続いている一方で、価格と価値が伴った上級品やこだわり商品への需要の拡大が見られ、消費の二極化が一層鮮明になっております。また、飲酒人口の減少や若年層のアルコール離れによって酒類市場の縮小傾向が続いており、さらに消費税増税後の消費者の嗜好の変化や購買意欲の減少等の影響もあり先行きは不透明な状況にあります。加えて、人手不足等による物流費の上昇もあり、厳しい経営環境で推移いたしました。
このような状況に対して、主要取引先との取組み強化及び自販力・提案型営業の強化を進めるとともに、商品毎の利益管理を徹底し、さらに業務の効率化や生産性の向上を図ることでローコストオペレーションに取り組みました。
以上の結果、売上高は既存得意先との取引拡大や新型コロナウイルスによる家庭内消費に関連する需要が増大したものの、消費税増税前の駆け込み需要に対する反動減及び外食関連需要の減少の影響があり1,431億28百万円(前年同四半期比0.1%減)となり、物流コスト等の増加も加わって営業利益は4億21百万円(前年同四半期比47.0%減)となりました。
<海外事業>海外事業につきましては、マレーシア・シンガポール・ベトナム・中国国内での食品卸売事業の展開を図っており、既存の海外卸売業としてのベースに加え、日本国内で培ってきた営業力の浸透及び経営管理の定着を図ってまいりました。
以上の結果、売上高は従前の取扱いブランドのうち不採算取引の見直し及び一部ブランドの取引形態の変更に加えて、新型コロナウイルスの影響による事業活動の制限も一部あり292億13百万円(前年同四半期比6.3%減)となり、営業利益はのれんの償却負担の影響もあり1億45百万円(前年同四半期は営業損失40百万円)となりました。
<その他>その他の事業につきましては、物流関連事業がその主な内容であり、売上高は一部取引の見直し等により102億7百万円(前年同四半期比1.7%減)となりましたが、営業利益は諸経費の抑制等により9億85百万円(前年同四半期比6.8%増)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて75億13百万円増加し3,611億46百万円となりました。
流動資産は、主に現金及び預金、売上債権が増加したことから、96億63百万円増加し2,459億8百万円となりました。また固定資産は、投資有価証券の償還等により減少したことから、21億50百万円減少し1,152億38百万円となりました。
流動負債は、主に仕入債務が増加したことから、23億57百万円増加し2,124億39百万円となり、固定負債は、投資有価証券の時価評価額の上昇等により繰延税金負債が増加したことから、51百万円増加し236億98百万円となりました。
純資産は、51億5百万円増加し1,250億8百万円となり、その結果、自己資本比率は33.3%となりました。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、2019年10月からの消費税増税による消費の低迷や米国と中国の通商問題の長期化による世界経済の減速が見られる中で、新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大し、先行きが見通せない状況となりました。
食品流通業界におきましては、日常の生活関連消費については消費者の節約志向が根強く、消費税増税により生活防衛意識がさらに高まっております。一方で、消費者の生活スタイルの変化等により、食生活や購買行動の多様化が進み、小売業の業種・業態を超えた競争が激しくなっております。さらに、人手不足や働き方改革等に伴う物流を中心としたコスト負担も大きく、厳しい経営環境で推移いたしました。新型コロナウイルス感染拡大の影響に関しては、家庭内消費に関連する需要が増大する一方、外食関連の需要については一部において持ち直しの動きが見られるものの大幅な減少傾向が続いております。
このような状況に対して当社グループは、グループミッションである『豊かな食生活を提供して人々の幸せを実現すること』を目指して、取引先との取組みを強化し、提案型営業をさらに推進するなど卸売業としての営業機能を強化するとともに、自社ブランド商品の開発・拡売により収益の確保を図りました。加えて、負担が増大する物流費をはじめとした諸経費に関しては物流関連業務の見直しや業務の標準化推進に取り組むことで生産性を向上させ、経営の効率化を進めてまいりました。そして、新型コロナウイルス感染拡大の中でも、食のインフラを担う食品卸売業として仕入先や得意先、物流関連などの取引先と連携し、食品の安定供給という社会的使命を果たしてまいりました。
海外事業におきましては、今後の当社グループの成長戦略の一つとして位置づけ、マレーシア・シンガポール・ベトナム・中国国内での食品卸売事業の展開を図っており、日本を含めたアジア地域における食品流通事業の強化を進めてまいりました。そして、2019年12月にはマレーシア半島部中南部を営業地域とするMerison(M) Sdn.Bhd.の株式を取得することについて株式譲渡契約を締結いたしました。ただし、新型コロナウイルスの感染拡大により、株式取得の時期が当初のスケジュールより遅れる可能性があります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は、前年同四半期に比べて4.5%増加して8,286億43百万円となり、営業利益は88億81百万円(前年同四半期比8.0%増)、経常利益は102億93百万円(前年同四半期比6.5%増)となりました。そして、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期に海外子会社に係るのれんの減損損失等を計上したこともあり前年同四半期に比べて22.5%増加して66億58百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
<常温流通事業>当社グループの主力事業であります常温流通事業につきましては、日常の生活関連消費における節約志向の強さが続いている一方で、食生活や購買行動の多様化が進み、小売業の業種・業態を超えた競争が激しくなっております。さらに、物流を中心としたコスト負担も大きく、厳しい経営環境で推移いたしました。
このような状況に対して、価格だけに頼らない価値の提供に取り組むために提案型営業をさらに推進し、仕入先との取組み強化及び得意先との関係強化を図るとともに、自社ブランド商品の開発・販売においてもブランド価値・商品価値の訴求を進めてまいりました。加えて、物流関連業務の見直しや業務の標準化推進に取り組むことで生産性向上及び諸経費の抑制にも努めました。
以上の結果、売上高は新型コロナウイルスの影響により家庭内消費に関連する需要が増大したこともあり5,738億19百万円(前年同四半期比6.9%増)となり、営業利益は物流コスト等が増加したものの売上伸長によって売上総利益額が増加したこと等により74億66百万円(前年同四半期比16.9%増)となりました。
<低温流通事業>低温流通事業につきましては、消費者の節約志向は依然として根強く、小売業の業種・業態を超えた企業間競争が激しい上に、人手不足等による人件費の増加や物流コストの上昇なども加わり厳しい経営環境で推移いたしました。
このような状況に対して、商品提案や企画提案を積極的に行い、売上拡大及び利益改善に努めるとともに、生産性向上によるコスト抑制に一層注力してまいりました。
以上の結果、売上高は新型コロナウイルスの影響により家庭内消費に関連する需要が増大した一方で、外食関連需要が大きく減少して775億77百万円(前年同四半期比0.8%増)にとどまり、売上総利益の改善が図れたものの物流コスト等の増加により営業損失1億56百万円(前年同四半期は営業利益1億23百万円)となりました。
<酒類流通事業>酒類流通事業につきましては、消費者の低価格志向が続いている一方で、価格と価値が伴った上級品やこだわり商品への需要の拡大が見られ、消費の二極化が一層鮮明になっております。また、飲酒人口の減少や若年層のアルコール離れによって酒類市場の縮小傾向が続いており、さらに消費税増税後の消費者の嗜好の変化や購買意欲の減少等の影響もあり先行きは不透明な状況にあります。加えて、人手不足等による物流費の上昇もあり、厳しい経営環境で推移いたしました。
このような状況に対して、主要取引先との取組み強化及び自販力・提案型営業の強化を進めるとともに、商品毎の利益管理を徹底し、さらに業務の効率化や生産性の向上を図ることでローコストオペレーションに取り組みました。
以上の結果、売上高は既存得意先との取引拡大や新型コロナウイルスによる家庭内消費に関連する需要が増大したものの、消費税増税前の駆け込み需要に対する反動減及び外食関連需要の減少の影響があり1,431億28百万円(前年同四半期比0.1%減)となり、物流コスト等の増加も加わって営業利益は4億21百万円(前年同四半期比47.0%減)となりました。
<海外事業>海外事業につきましては、マレーシア・シンガポール・ベトナム・中国国内での食品卸売事業の展開を図っており、既存の海外卸売業としてのベースに加え、日本国内で培ってきた営業力の浸透及び経営管理の定着を図ってまいりました。
以上の結果、売上高は従前の取扱いブランドのうち不採算取引の見直し及び一部ブランドの取引形態の変更に加えて、新型コロナウイルスの影響による事業活動の制限も一部あり292億13百万円(前年同四半期比6.3%減)となり、営業利益はのれんの償却負担の影響もあり1億45百万円(前年同四半期は営業損失40百万円)となりました。
<その他>その他の事業につきましては、物流関連事業がその主な内容であり、売上高は一部取引の見直し等により102億7百万円(前年同四半期比1.7%減)となりましたが、営業利益は諸経費の抑制等により9億85百万円(前年同四半期比6.8%増)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて75億13百万円増加し3,611億46百万円となりました。
流動資産は、主に現金及び預金、売上債権が増加したことから、96億63百万円増加し2,459億8百万円となりました。また固定資産は、投資有価証券の償還等により減少したことから、21億50百万円減少し1,152億38百万円となりました。
流動負債は、主に仕入債務が増加したことから、23億57百万円増加し2,124億39百万円となり、固定負債は、投資有価証券の時価評価額の上昇等により繰延税金負債が増加したことから、51百万円増加し236億98百万円となりました。
純資産は、51億5百万円増加し1,250億8百万円となり、その結果、自己資本比率は33.3%となりました。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。