有価証券報告書-第71期(令和1年9月1日-令和2年8月31日)

【提出】
2020/11/19 11:39
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【項目】
141項目

(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当連結会計年度における国内経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、一部企業の業績への影響が顕在化するなど、景気の先行きへの不透明感が増している状況にあります。
医療・介護業界におきましては、新型コロナウイルスに立ち向かう最前線としてこの未曾有の事態に昼夜を厭わず全力で対応して来られました。しかしながら、新型コロナウイルス患者の受け入れの有無に関わらず、ほとんどの医療施設は患者数の激減によりその経営環境は大きく悪化し、政府の診療報酬の特例や医療物資の無料配布などの医療支援もまだ十分な成果を発揮できておらず、早急な追加対応が求められるところであります。
このような状況のもと、当社グループ(当社及び連結子会社)は、主力のヘルスケアウェア及びドクターウェアが新型コロナウイルス禍において更新物件の商談に支障をきたし、納入遅れが顕著となり多くの更新物件に期ズレが発生いたしました。第3四半期はその影響が大きく大幅な減収となりましたものの、遅れた物件のキャッチアップにより第4四半期の減収幅は減少し回復基調にあります。一方、手術ウェアは医療資材不足の背景の中、コンペルパックを中心にリユーザブルの利点が評価され順調な増収となりました。また期中に開発、上市しました感染対策商品群が厚生労働省からの大口受注も含め第4四半期の売上に大きく貢献いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高につきましては17,066百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益は4,937百万円(同0.4%増)、経常利益は5,031百万円(同0.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,474百万円(同0.8%増)を計上いたしました。
なお、当社グループは、メディカルウェア等の製造・販売の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(財政状態)
a. 資産
当連結会計年度末の総資産は44,931百万円となり、前期比650百万円の増加となりました。
流動資産は35,936百万円となり、前期比882百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加489百万円、受取手形及び売掛金の増加186百万円、たな卸資産の増加151百万円、電子記録債権の増加46百万円等によるものであります。
固定資産は8,995百万円となり、前期比231百万円の減少となりました。
有形固定資産は7,571百万円となり、前期比195百万円の減少となりました。これは主に、建物及び構築物の減価償却等による減少123百万円等によるものであります。
無形固定資産は49百万円となり、前期比17百万円の増加となりました。
投資その他の資産は1,373百万円となり、前期比53百万円の減少となりました。これは主に、投資有価証券の減少92百万円等であります。
b. 負債
負債の合計額は4,810百万円となり、前期比251百万円の増加となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加140百万円、未払法人税等の増加42百万円等によるものであります。
c. 純資産
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を3,474百万円計上した一方、株主還元としての配当金1,995百万円の実施等により40,121百万円となり、前期比399百万円の増加となりました。
以上により、自己資本比率は、前連結会計年度末の89.7%から89.3%になりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は6,446百万円となり、前連結会計年度末より1,189百万円増加(前連結会計年度は172百万円の減少)いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は3,634百万円(前連結会計年度は3,433百万円)となりました。
主な増加要因は、税金等調整前当期純利益5,030百万円(同4,988百万円)、減価償却費334百万円(同337百万円)、仕入債務の増加140百万円(同27百万円)、減少要因は、売上債権の増加218百万円(同519百万円)、たな卸資産の増加151百万円(同93百万円)、法人税等の支払1,520百万円(同1,615百万円)等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は575百万円(前連結会計年度は1,605百万円の使用)となりました。
主な増加要因は、定期預金の預入に対する払戻の超過収入700百万円(前連結会計年度は払戻に対する預入の超過支出1,400百万円)、投資有価証券の売却による収入35百万円(同42百万円)、減少要因は、有形固定資産の取得による支出145百万円(同231百万円)等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3,026百万円(同1,994百万円)となりました。
主な要因は、配当金の支払額1,994百万円(同1,994百万円)、自己株式の取得による支出額1,031百万円(同0百万円)であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、メディカルウェア等の製造・販売の単一セグメントであります。
セグメントの名称(千円)当連結会計年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
前年同期比(%)
メディカルウェア等の製造・販売事業(千円)7,190,859102.9

(注)1.生産金額は、製品製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
当社グループは、メディカルウェア等の製造・販売の単一セグメントであります。
セグメントの名称(千円)当連結会計年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
前年同期比(%)
メディカルウェア等の製造・販売事業(千円)2,250,212104.5

(注)1.商品仕入金額は、実際仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
当社グループは、見込み生産を行っておりますので、該当事項はありません。
d. 販売実績
当社グループは、メディカルウェア等の製造・販売の単一セグメントであるため、品目別情報を記載しております。
品目別(千円)当連結会計年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
前年同期比(%)
ヘルスケアウェア8,944,13092.4
ドクターウェア2,475,99992.6
ユーティリティウェア394,42489.4
患者ウェア2,067,761101.7
手術ウェア1,719,831107.7
シューズ・その他347,89296.8
感染対策商品1,116,436-
合計(千円)17,066,476101.7

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年9月1日
至 2019年8月31日)
当連結会計年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ワタキューセイモア㈱3,294,79119.63,108,06318.2

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
a. 売上高
売上高につきましては、17,066百万円(前年同期比1.7%増)となりました。主力のヘルスケアウェア及びドクターウェアが新型コロナウイルス禍において更新物件の商談に支障をきたし、納入遅れが顕著となり多くの更新物件に期ズレが発生したものの、手術ウェアは医療資材不足の背景の中、コンペルパックを中心にリユーザブルの利点が評価され順調な増収となりました。また期中に開発、上市しました感染対策商品群が厚生労働省からの大口受注も含め売上に大きく貢献しました結果、増収となりました。
当連結会計年度におきまして、新型コロナウイルス感染症の拡大により、感染対策の医療資材不足という医療現場での緊急課題が浮上し、当社グループは急遽、感染対策商品を新規に開発し、提供いたしました。感染対策商品として2020年6月以降本格的に市場投入したアイソレーションガウンも含め当社グループ商品は、いずれの商品も繰り返し洗濯し再利用の可能なリユーザブル商品群であり、このような環境下において今後さらにその有益性が評価されるものと考えております。
b. 売上総利益
売上総利益につきましては、7,810百万円(前年同期比0.4%減)となりました。生産面におきましては、国内外の生産工場は新型コロナウイルス感染症による影響は軽微でした。急増した感染対策商品の需要に対し、国内での生産能力を、アイソレーションガウンやマスク、手術ウェア等の感染対策商品の生産に全面的に切り替えたことで、医療現場に対し迅速な供給を行うことが出来ました。その結果、売上総利益率は、国内での緊急生産による利益額の減少が起こり、生地をはじめとする全般的な原材料の上昇や、国内での人件費上昇による原価上昇が響き、前年同期比0.9ポイントダウンのは45.8%となりました。
c. 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費につきましては、2,872百万円(前年同期比1.7%減)となりました。新型コロナウイルス感染症に関連し、感染対策商品の医療機関及び医療関連サービス業、地方自治体等への寄付、また、医療従事者等に向けた応援広告の実施といった当初予定していなかった費用が発生したものの、活動自粛による国内外の人的移動自粛、展示会の延期及び中止等があり、さらに前年同期に発生した役員退職慰労金制度の廃止に伴う功労金などの一過性費用が減少しました。
以上の結果、営業利益につきましては、4,937百万円(前年同期比0.4%増)となりました。
d. 営業外損益
営業外収益は127百万円(前年同期は111百万円)、営業外費用は32百万円(前年同期は38百万円)となりました。営業外損益(純額)の前年同期比較による主な要因は為替差額であり、当連結会計年度は為替差益6百万円、前年同期は為替差損5百万円でありました。
以上の結果、経常利益につきましては、5,031百万円(前年同期比0.8%増)となりました。
e. 特別損益
特別利益は11百万円(前年同期は11百万円)となりました。主な要因は、投資有価証券売却益11百万円であります。
特別損失は13百万円(前年同期は13百万円)となりました。要因は、新工場(ソーイングセンター)への移転に伴う旧工場(中仙工場)の売却等による固定資産除売却損であります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、3,474百万円(前年同期比0.8%増)となりました。
(財政状態)
財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況(財政状態)」に記載のとおりであります。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、企業体質の強化を図りながら持続的な企業価値の向上を進めるにあたり、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本方針としております。
当社グループの資本の財源は、主に営業活動によるキャッシュ・フローで生み出した資金を源泉とし、運転資金及び設備資金は自己資金で賄っており、当連結会計年度の設備投資につきましては、主に建物関連やIT設備への設備投資を行いました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
なお、重要な会計方針及び見積りにつきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に記載のとおりであります。また、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (追加情報)」に記載のとおりであります。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
新型コロナウイルスによる外部環境への中長期的な影響が見込まれ、現時点では中長期の数値計画の算定が困難でありますが、売上高につきましては①患者・手術等周辺市場の拡大、②西日本エリアのシェアアップ、③ハイエンド・高付加価値商品の開発・販売、④感染対策商品の開発、⑤海外市場の開拓を、売上総利益率につきましては①高付加価値戦略の推進、②生産の海外シフト化、③為替リスクのミニマム化、④海外への素材移管を事業展開の柱に取り組んでまいります。

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