有価証券報告書-第76期(2024/09/01-2025/08/31)

【提出】
2025/11/19 15:34
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159項目

(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策により、景気は緩やかな持ち直しの動きがみられるものの、インフレや円安の継続による消費者物価上昇の影響は大きく、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクなど、依然として先行きは不透明な状況にあります。
医療・介護を取り巻く環境としましては、前年に医療・介護報酬がプラス改定されたものの、医療機関等の経営環境は依然として厳しい状況が続いております。物価高騰や人件費の上昇に伴う経費の増加に加え、患者数の減少や新型コロナウイルス感染症対策補助金の終了による収入減などが重なり、その結果、赤字経営に陥る医療機関の割合が増加し、医業収支の悪化が顕著となりました。さらに、諸物価の高騰や人件費の上昇は、医療・介護機関のみならず業界のサプライヤーにも大きな影響を及ぼしており、市場全体として厳しい状況が続いています。
このような厳しい市場環境下においても、メディカルウェアは消耗品かつ実用品であることから、当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の売上高は前年同期比3.5%の増収となりました。主力のコア市場では、高機能商品群を中心に第3四半期までは順調に推移しました。しかし、第4四半期に納入を予定していた大型案件が受注については、受注は決定したものの納入が翌期へのずれ込んだため、第4四半期の売上は計画を下回りました。その結果、通期の売上高は3.1%の増収にとどまり、増加率はやや鈍化いたしました。周辺市場においては、患者ウェアが高付加価値商品への移行を順調に進めたほか、手術ウェアも新規案件の獲得が進展したことにより5.7%の増収となりました。海外市場では、売上規模が小さいこともあり、第4四半期に予定していた案件の入札遅延の発生が大きく影響し、15.1%の減収となりました。
生産面におきまして、前年同様、度重なる資材類の価格改定を受けて、原材料価格の高騰の影響を大きく受けました。さらに、国内生産においては、最低賃金の度重なる引き上げに伴い、人件費の上昇の影響を受けました。一方、海外生産においては、委託工場の一部において加工賃の引き上げがあり、また工場移転による操業中断の遅れを補うため航空便を活用した結果、物流費が増加しました。為替に関しましては、前期と比べ原価為替レートにおいて円安が継続したため、原価上昇の影響がありました。その結果、売上総利益率は、海外生産シフトおよび価格改定等の利益率改善施策を進めたものの、原価上昇を抑えることができず、前年同期比3.3ポイントダウンの39.5%となりました。
販売費及び一般管理費におきましては、賃金引き上げや採用活動の強化等による人件費の増加等により、前年同期比3.5%増となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高につきましては16,983百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益は3,583百万円(同10.5%減)、経常利益は3,706百万円(同9.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,573百万円(同8.8%減)を計上いたしました。
なお、当社グループは、メディカルウェア等の製造・販売の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(財政状態)
a. 資産
当連結会計年度末の総資産は44,692百万円となり、前期比2,035百万円の減少となりました。
流動資産は36,200百万円となり、前期比2,085百万円の減少となりました。これは主に、現金及び預金の減少2,103百万円、受取手形及び売掛金の減少426百万円、棚卸資産の増加459百万円、電子記録債権の増加103百万円等によるものであります。
固定資産は8,492百万円となり、前期比50百万円の増加となりました。
有形固定資産は7,255百万円となり、前期比57百万円の減少となりました。
無形固定資産は167百万円となり、前期比94百万円の増加となりました。
投資その他の資産は1,069百万円となり、前期比13百万円の増加となりました。
b. 負債
負債の合計額は3,373百万円となり、前期比656百万円の減少となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の減少531百万円、未払法人税等の減少109百万円、その他流動負債の増加40百万円等によるものであります。
c. 純資産
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を2,573百万円計上した一方、自己株式の取得による2,177百万円の減少、株主還元としての配当金1,889百万円の実施等により41,318百万円となり、前期比1,379百万円の減少となりました。
以上により、自己資本比率は、前連結会計年度末の91.4%から92.5%になりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は4,746百万円となり、前連結会計年度末より603百万円減少(前連結会計年度は2,409百万円の減少)いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は2,180百万円(前連結会計年度は2,286百万円)となりました。
主な増加要因は、税金等調整前当期純利益3,706百万円(同4,074百万円)、減価償却費279百万円(同266百万円)、売上債権の減少389百万円(同36百万円)、減少要因は、仕入債務の減少531百万円(同308百万円)、棚卸資産の増加459百万円(同531百万円)、法人税等の支払1,230百万円(同1,345百万円)等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は1,109百万円(前連結会計年度は1,769百万円の使用)となりました。
主な減少要因は、定期預金の預入に対する払戻の超過収入1,500百万円(前連結会計年度は払戻に対する預入の超過支出1,600百万円)、有形固定資産の取得による支出291百万円(同142百万円)等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3,894百万円(同2,929百万円)となりました。
主な要因は、配当金の支払額1,888百万円(同1,925百万円)、自己株式の取得による支出額2,181百万円(同1,453百万円)であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、メディカルウェア等の製造・販売の単一セグメントであります。
セグメントの名称(千円)当連結会計年度
(自 2024年9月1日
至 2025年8月31日)
前年同期比(%)
メディカルウェア等の製造・販売事業(千円)8,248,653104.5

(注)生産金額は、製品製造原価によっております。
b. 商品仕入実績
当社グループは、メディカルウェア等の製造・販売の単一セグメントであります。
セグメントの名称(千円)当連結会計年度
(自 2024年9月1日
至 2025年8月31日)
前年同期比(%)
メディカルウェア等の製造・販売事業(千円)2,276,216100.8

(注)商品仕入金額は、実際仕入価格によっております。
c. 受注実績
当社グループは、見込み生産を行っておりますので、該当事項はありません。
d. 販売実績
当社グループは、メディカルウェア等の製造・販売の単一セグメントであるため、市場別情報を記載しております。
市場別(千円)当連結会計年度
(自 2024年9月1日
至 2025年8月31日)
前年同期比(%)
コア市場11,996,804103.1
周辺市場4,763,069105.7
海外市場223,96484.9
合計(千円)16,983,838103.5

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2023年9月1日
至 2024年8月31日)
当連結会計年度
(自 2024年9月1日
至 2025年8月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ワタキューセイモア㈱3,410,20820.83,287,59819.4

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
a. 売上高
売上高につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況(経営成績)」に記載のとおりであります。
b. 売上総利益
売上総利益につきましては、6,712百万円(前年同期比4.5%減)となりました。生産面におきまして、前年同様、度重なる資材類の価格改定を受けて、原材料価格の高騰の影響を大きく受けました。さらに、国内生産においては、最低賃金の度重なる引き上げに伴い、人件費の上昇の影響を受けました。一方、海外生産においては、委託工場の一部において加工賃の引き上げがあり、また工場移転による操業中断の遅れを補うため航空便を活用した結果、物流費が増加しました。為替に関しましては、前期と比べ原価為替レートにおいて円安が継続したため、原価上昇の影響がありました。その結果、売上総利益率は、海外生産シフトおよび価格改定等の利益率改善施策を進めたものの、原価上昇を抑えることができず、前年同期比3.3ポイントダウンの39.5%となりました。
c. 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費につきましては、賃金引き上げや採用活動の強化等による人件費の増加等により、3,128百万円(前年同期比3.5%増)となりました。
以上の結果、営業利益につきましては、3,583百万円(前年同期比10.5%減)となりました。
d. 営業外損益
営業外収益は177百万円(前年同期は122百万円)、営業外費用は55百万円(前年同期は52百万円)となりました。
以上の結果、経常利益につきましては、3,706百万円(前年同期比9.0%減)となりました。
e. 特別損益
特別損失は0百万円(前年同期は0百万円)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、2,573百万円(前年同期比8.8%減)となりました。
(財政状態)
財政状態につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況(財政状態)」に記載のとおりであります。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、企業体質の強化を図りながら持続的な企業価値の向上を進めるにあたり、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本方針としております。
当社グループの資本の財源は、主に営業活動によるキャッシュ・フローで生み出した資金を源泉とし、運転資金及び設備資金は自己資金で賄っており、当連結会計年度の設備投資につきましては、主にIT設備や物流設備への投資を行いました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
なお、重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの2026年8月期は売上高180億円、営業利益40億25百万円、中期経営計画として2028年8月期は売上高195億円、営業利益47億円を目標としております。
その達成のため、市場戦略としてコア市場の深耕、周辺市場のシェア拡大、海外市場の開拓、商品戦略としてハイエンド/高付加価値商品の展開、海外素材を活用した低価格戦略商品の開発、生産戦略として生産の海外シフト化による原価低減、また顧客満足度を高めるため国内・海外生産QR/多品種小ロット追求といった取り組みを進めてまいります。

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