有価証券報告書-第50期(2025/04/01-2026/03/31)
当期における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する記述は、当期末現在において判断したものです。
(1) 財政状態の状況
① 概要
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ75億20百万円減少し、2,254億55百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金が78億71百万円及び信託受益権等のその他が13億41百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ89億54百万円減少いたしました。固定資産は、繰延税金資産が13億13百万円減少した一方、有形固定資産が新規出店等により11億54百万円、無形固定資産が7億18百万円及び退職給付に係る資産が8億74百万円増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ14億34百万円増加いたしました。
流動負債は、短期借入金が10億円増加した一方、買掛金が支払条件の変更等により31億6百万円、賞与引当金が14億1百万円及び未払金が5億98百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ46億18百万円減少いたしました。固定負債は、長期借入金が67億24百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ59億69百万円減少いたしました。
純資産の部は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益及び配当金の支払いの結果27億32百万円増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ30億67百万円増加しております。
② 経営者の視点による分析・検討内容
当期の財政状態につきましては、売上高の増加等に伴う営業活動によるキャッシュ・フローの創出を背景に、有利子負債の削減を進めた結果、自己資本比率は改善し財務健全性が高まっております。今後は経済環境の緩やかな改善とともに売上高の安定化が期待されるほか、翌連結会計年度(以下、「翌期」といいます。)の各事業の効率化等により、財政状態は安定的に推移するものと認識しております。引き続き売上高の確保とコストの徹底した効率化を行い営業キャッシュ・フローを確保するとともに、投資の見直しも行い中期的な資産効率向上に努めてまいります。
(ファッション事業)
ファッション事業のセグメント資産は、前期末に比べ59億30百万円減少し965億93百万円となりました。この減少の主な要因は、買掛金の支払額の増加等に伴う現金及び預金の減少によるものです。既存店売上高は前期をやや下回りましたが、収益力の改善に伴い資産効率も改善傾向にあると認識しております。今後は確実な出店、不採算店舗の閉鎖及び店舗オペレーションの改善を行い、更なる収益力の強化を行い資産効率の向上に努めてまいります。
(エンターテイメント事業)
エンターテイメント事業のセグメント資産は、前期末に比べ10億78百万円増加し678億96百万円となりました。この増加の主な要因は、売上高の増加等による売掛金の増加及び新規出店や改装等による有形固定資産の増加によるものです。既存店売上高が堅調に推移したことにより売上高の増加及び売上総利益率の改善等により資産効率は改善しております。また、新規出店は中長期的な成長のための投資と考えており、利益水準及び資産効率は改善しておりますが、先行き不透明な状況などから新規出店を継続しながら業態の進化に注力し収益力の強化を行ってまいります。
(アニヴェルセル・ブライダル事業)
アニヴェルセル・ブライダル事業のセグメント資産は、前期末に比べ5億83百万円減少し150億62百万円となりました。この減少の主な要因は、減価償却等による有形固定資産の減少によるものです。当該事業は設備産業であり資産効率は他事業に比べ低い状況ですが、当期は施行組数の増加や新たな需要の取り込み等により収益力が改善傾向にあります。今後も収益力が課題であり、時代の変化に対応した新しいウェディングスタイルの提案や周辺事業の強化により売上高を確保し、資産効率の改善に努めてまいります。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業のセグメント資産は、前期末に比べ9億45百万円増加し266億38百万円となりました。この増加の主な要因は、敷金の増加によるものです。規模が小さいため引き続き収益力の強化と事業規模の拡大に向けて対応してまいります。
(2) 経営成績の状況
① 概要
当社グループは各事業において市場環境やライフスタイルの変化に対応し下記のような諸施策を実施した結果、当連結会計年度の業績は、売上高は1,945億32百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は169億47百万円(前年同期比8.3%増)、経常利益は163億70百万円(前年同期比10.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は94億61百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
(ファッション事業)
ファッション事業では、新生活を迎えるフレッシャーズの皆様に向けて、キャンペーンキャラクターとしてメンズ・レディース双方から高い支持を得ているなにわ男子を起用するとともに、新たに女優の畑芽育さんを迎え「フレッシャーズ応援フェア」を開催いたしました。また、AOKIの高機能レディースウェア・ブランド「MeWORK(ミワク)」では、働く女性に向けた人気雑誌のOggiとコラボレーションすることで、トレンドと機能性を両立させた「神ラクセットアップ」をはじめとする多数のアイテムの開発と提案を強化いたしました。ORIHICAでは、計画的な新規出店及び主要店舗の改装によるマーケットシェア拡大と認知度向上を進めるとともに、メンズで好評のビジカジ商品をレディース向けに展開するなど、商品の拡充を図りました。店舗面では、AOKIで2店舗及びORIHICAで20店舗を新規出店した一方、営業効率改善のためAOKIで6店舗及びORIHICAで8店舗を閉鎖した結果、期末店舗数は611店舗(前期末603店舗)となりました。
これらの諸施策の実施及び新規出店が寄与した一方、仕入原価の上昇や出店費用等コストが増加した結果、売上高は1,028億94百万円(前年同期比0.3%増)、営業利益は85億8百万円(前年同期比2.1%減)となりました。
(エンターテイメント事業)
複合カフェの快活CLUBでは、引き続き鍵付完全個室店舗の拡大を推し進めるとともに、快活オリジナルメニューの開発等の飲食強化及びダーツやカラオケなどのコンテンツの充実により、客単価の向上と集客の強化を図りました。カラオケのコート・ダジュールでは、高級アイスブランドとタイアップした「ICHIGO FAIR(苺フェア)」を開催するなど飲食メニューを強化するとともに、歓送迎会シーズンに合わせたパーティーコースの販売等により幅広い客層の集客に注力いたしました。24時間営業のフィットネスジムのFiT24では、月会費がお得な春の入会キャンペーンの開催等により新規会員の獲得に注力するとともに、トレーニングサポート「スタサポ」の強化や新規マシンの導入等により、初心者から上級者までご満足いただける快適なトレーニング環境の構築に努めました。店舗面では、快活CLUBで26店舗、コート・ダジュールで2店舗及びFiT24で5店舗を新規出店した一方、営業効率改善のため快活CLUBで14店舗、コート・ダジュールで4店舗及びFiT24で9店舗を閉鎖した結果、ランシステムの複合カフェ自遊空間他81店舗(内フランチャイズ46店舗)を含め、期末店舗数は773店舗(前期末768店舗)となりました。
これらの諸施策の実施等により既存店が堅調に推移した結果、売上高は767億83百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は72億67百万円(前年同期比21.3%増)と増収増益になりました。
(アニヴェルセル・ブライダル事業)
アニヴェルセル・ブライダル事業では、受注活動の強化を継続するとともに、市場環境の変化に応じた価格の適正化及び接客スキルの向上による組単価アップに注力いたしました。また、新たに発表したウェディングコンセプトのもと、時代の変化や多様化する価値観など現代のニーズにお応えした結婚式をご提案することで、アニヴェルセルブランドの差別化を図りました。あわせて、アニヴェルセルカフェみなとみらい横浜店において、有名ジュエリーブランドとのコラボレーションフェア「SAKURA Sweets Collection」を開催し、期間限定のデザートやドリンクメニューを提供いたしました。
これらの諸施策の実施等により基幹店である表参道店及びみなとみらい横浜店を中心に施行組数の増加と組単価が上昇した結果、売上高は124億48百万円(前年同期比6.3%増)、営業利益は8億74百万円(前年同期比61.3%増)と増収増益になりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業では、グループ内店舗の遊休スペースの賃貸を進めた一方、一部の店舗で原価が増加したこと等により、売上高は71億95百万円(前年同期比4.6%増)、営業利益は15億44百万円(前年同期比2.7%減)となりました。
② 経営者の視点による分析・検討内容
当社グループの当期の経営成績について、売上高は、経済活動が緩やかに回復基調で推移するなかで各事業が増収となりました。ファッション事業では、2月から3月のフレッシャーズがやや苦戦した一方、エンターテイメント事業及びアニヴェルセル・ブライダル事業が好調に推移したこと等によりグループ全体では1.0%の増加となりました。営業利益は、売上高の増加に伴い売上総利益率が0.7%改善し、販売費及び一般管理費は各事業で削減に努めた結果、1.4%の増加に留まったことで8.3%増加し169億47百万円となりました。また、経常利益は、営業外費用の減少に伴い10.7%増加し163億70百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益の減少及び法人税等が増加した結果、1.2%減少し94億61百万円となりました。市場環境が変化しており、各事業において当面の課題に対応するとともに、中長期的にはビジネスモデルの進化が必要であると認識しております。翌期におきましては、引き続き事業環境に対応した商品やサービスを開発・提案し、成長が期待できる事業や部門に資源を集中することで、中長期的な収益力の強化を図ってまいります。
(ファッション事業)
既存店売上高は市場環境や消費需要の変化等により0.8%の減収となり、中期的にも環境の変化は更に進むと見込まれ、スーツ等の重衣料中心のビジネスモデルからの変化が必要であると認識しております。今後は環境の変化に対応しつつLIFE & WORK STYLE(ライフ&ワークスタイル)のAOKI・ORIHICAとして機能性を追求したビジネス商品及びパジャマスーツシリーズを中心としたカジュアル商品や、働く女性に向けた商品群の企画・開発・拡充に注力してまいります。また、引き続き店舗スペースの有効活用を推し進めることで営業効率の改善を図るとともに、店舗の修繕や営繕を計画的に実施することで、お客様が安心してご来店いただける店舗環境の整備に努めてまいります。新規出店は、AOKIとORIHICAあわせて14店舗を予定しております。
(エンターテイメント事業)
ランシステムを除く既存店売上高は1.6%の増収と引き続き着実な増加傾向で推移いたしました。翌期においては、引き続き快活CLUBの鍵付完全個室店舗の出店を進めるほか、既存店においてはコンテンツの拡充や新サービスの導入により多様化するお客様ニーズに対応するとともに、省人化の推進など店舗オペレーションの効率化による営業効率の改善を図ってまいります。新規出店は、快活CLUB及びFiT24あわせて30店舗を予定しております。
(アニヴェルセル・ブライダル事業)
挙式・披露宴を中心とした事業の売上高は、開店後2年から3年をピークに徐々に減少する傾向にあります。さらに、婚姻組数の減少や少子化の進行等の市場環境の変化に加え、新規出店を伴わない状況にあることから、厳しい経営環境にあると認識しております。基幹店である表参道店とみなとみらい横浜店を中心に婚礼受注活動の更なる強化を行うとともに、店舗オペレーションの標準化と効率化を推進し営業効率の向上を図ってまいります。また、企業イベントやパーティー利用など新たな需要の取り込みを強化してまいります。
(不動産賃貸事業)
引き続き収益力の強化が必要であると認識しております。グループ他事業の効率化に貢献するとともに、グループ外への賃貸を進め安定的な成長に努めてまいります。
目標とする経営指標の達成状況等につきまして、当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 目標とする経営指標」に記載したとおり、中期的な目標を設定しております。各事業において、当面の課題に積極的に取り組むとともに、成長が期待できる事業に投資を集中し、この目標に向けて各指標の向上に努めてまいります。
(3) キャッシュ・フローの状況
① 概要
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益が増加した一方、有形固定資産の取得、仕入債務の減少額及び配当金の支払いが増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ78億71百万円減少し、270億8百万円となりました。
営業活動により得られた資金は、176億35百万円(前年同期と比べ41億円減少)となりました。これは主に、法人税等の支払額が40億23百万円及び仕入債務の支払額が31億6百万円となった一方、税金等調整前当期純利益が149億75百万円、減価償却費が101億98百万円となったことによるものです。
投資活動により使用した資金は、105億62百万円(前年同期と比べ20億42百万円増加)となりました。これは主に、設備投資のための有形固定資産を109億80百万円取得したことによるものです。
財務活動により使用した資金は、149億45百万円(前年同期と比べ9億52百万円増加)となりました。これは主に、短期借入れを10億円及び長期借入れを50億円実施した一方、長期借入金の返済120億24百万円、リース債務の返済21億99百万円及び配当金の支払い67億20百万円実施したことによるものです。
② 経営者の視点による分析・検討内容
当期末の資金残高は、新規出店等の成長投資や株主還元の強化等により減少傾向にありますが、月商の概ね1.7か月となり概ね予定どおりであると認識しており、経済環境等の不透明感もあるため、やや保守性を持って考えております。営業活動によるキャッシュ・フローは、利益が改善した一方で仕入債務の支払額の増加等により減少し、投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得が増加しました。財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の返済及び株主還元の強化等により、財務の健全性を維持しつつ資本効率の最適化を図りました。
翌期については、効率性と安定的な資金の手当てのバランスを考慮し対応してまいります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な資金需要は、主に商品の販売及びサービスの提供等の営業費用並びに新規出店及び改装等に係る設備投資です。これらの資金需要は、自己資金及び営業キャッシュ・フローで、大型投資については、自己資金の他金融機関からの借入れで対応していくこととしております。翌期の投資は、事業環境の変化を考慮しつつ、引き続き中長期的な成長のための投資として効率的な出店と改装投資を継続してまいります。また、営業キャッシュ・フローは安定的に推移すると思われ、安定的かつ効率的な資金を維持していく方針です。また、手許の運転資金は、連結子会社における余剰資金を当社へ集中し、グループ管理を行うことで資金効率の向上を図っており、突発的な資金需要は金融機関との当座貸越契約で対応することとしております。
また、株主還元の基本的方針に変更はないものの、中期経営計画での方針により翌期の水準は高い見込みです。詳細については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに算出しております。
※キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産、受注実績
当社グループは、主に小売事業を展開しておりますので、生産、受注実績については記載しておりません。
② 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、文中の将来に関する記述は、当期末現在において判断したものです。
(1) 財政状態の状況
① 概要
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ75億20百万円減少し、2,254億55百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金が78億71百万円及び信託受益権等のその他が13億41百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ89億54百万円減少いたしました。固定資産は、繰延税金資産が13億13百万円減少した一方、有形固定資産が新規出店等により11億54百万円、無形固定資産が7億18百万円及び退職給付に係る資産が8億74百万円増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ14億34百万円増加いたしました。
流動負債は、短期借入金が10億円増加した一方、買掛金が支払条件の変更等により31億6百万円、賞与引当金が14億1百万円及び未払金が5億98百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ46億18百万円減少いたしました。固定負債は、長期借入金が67億24百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ59億69百万円減少いたしました。
純資産の部は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益及び配当金の支払いの結果27億32百万円増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ30億67百万円増加しております。
② 経営者の視点による分析・検討内容
当期の財政状態につきましては、売上高の増加等に伴う営業活動によるキャッシュ・フローの創出を背景に、有利子負債の削減を進めた結果、自己資本比率は改善し財務健全性が高まっております。今後は経済環境の緩やかな改善とともに売上高の安定化が期待されるほか、翌連結会計年度(以下、「翌期」といいます。)の各事業の効率化等により、財政状態は安定的に推移するものと認識しております。引き続き売上高の確保とコストの徹底した効率化を行い営業キャッシュ・フローを確保するとともに、投資の見直しも行い中期的な資産効率向上に努めてまいります。
(ファッション事業)
ファッション事業のセグメント資産は、前期末に比べ59億30百万円減少し965億93百万円となりました。この減少の主な要因は、買掛金の支払額の増加等に伴う現金及び預金の減少によるものです。既存店売上高は前期をやや下回りましたが、収益力の改善に伴い資産効率も改善傾向にあると認識しております。今後は確実な出店、不採算店舗の閉鎖及び店舗オペレーションの改善を行い、更なる収益力の強化を行い資産効率の向上に努めてまいります。
(エンターテイメント事業)
エンターテイメント事業のセグメント資産は、前期末に比べ10億78百万円増加し678億96百万円となりました。この増加の主な要因は、売上高の増加等による売掛金の増加及び新規出店や改装等による有形固定資産の増加によるものです。既存店売上高が堅調に推移したことにより売上高の増加及び売上総利益率の改善等により資産効率は改善しております。また、新規出店は中長期的な成長のための投資と考えており、利益水準及び資産効率は改善しておりますが、先行き不透明な状況などから新規出店を継続しながら業態の進化に注力し収益力の強化を行ってまいります。
(アニヴェルセル・ブライダル事業)
アニヴェルセル・ブライダル事業のセグメント資産は、前期末に比べ5億83百万円減少し150億62百万円となりました。この減少の主な要因は、減価償却等による有形固定資産の減少によるものです。当該事業は設備産業であり資産効率は他事業に比べ低い状況ですが、当期は施行組数の増加や新たな需要の取り込み等により収益力が改善傾向にあります。今後も収益力が課題であり、時代の変化に対応した新しいウェディングスタイルの提案や周辺事業の強化により売上高を確保し、資産効率の改善に努めてまいります。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業のセグメント資産は、前期末に比べ9億45百万円増加し266億38百万円となりました。この増加の主な要因は、敷金の増加によるものです。規模が小さいため引き続き収益力の強化と事業規模の拡大に向けて対応してまいります。
(2) 経営成績の状況
① 概要
当社グループは各事業において市場環境やライフスタイルの変化に対応し下記のような諸施策を実施した結果、当連結会計年度の業績は、売上高は1,945億32百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は169億47百万円(前年同期比8.3%増)、経常利益は163億70百万円(前年同期比10.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は94億61百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
(ファッション事業)
ファッション事業では、新生活を迎えるフレッシャーズの皆様に向けて、キャンペーンキャラクターとしてメンズ・レディース双方から高い支持を得ているなにわ男子を起用するとともに、新たに女優の畑芽育さんを迎え「フレッシャーズ応援フェア」を開催いたしました。また、AOKIの高機能レディースウェア・ブランド「MeWORK(ミワク)」では、働く女性に向けた人気雑誌のOggiとコラボレーションすることで、トレンドと機能性を両立させた「神ラクセットアップ」をはじめとする多数のアイテムの開発と提案を強化いたしました。ORIHICAでは、計画的な新規出店及び主要店舗の改装によるマーケットシェア拡大と認知度向上を進めるとともに、メンズで好評のビジカジ商品をレディース向けに展開するなど、商品の拡充を図りました。店舗面では、AOKIで2店舗及びORIHICAで20店舗を新規出店した一方、営業効率改善のためAOKIで6店舗及びORIHICAで8店舗を閉鎖した結果、期末店舗数は611店舗(前期末603店舗)となりました。
これらの諸施策の実施及び新規出店が寄与した一方、仕入原価の上昇や出店費用等コストが増加した結果、売上高は1,028億94百万円(前年同期比0.3%増)、営業利益は85億8百万円(前年同期比2.1%減)となりました。
(エンターテイメント事業)
複合カフェの快活CLUBでは、引き続き鍵付完全個室店舗の拡大を推し進めるとともに、快活オリジナルメニューの開発等の飲食強化及びダーツやカラオケなどのコンテンツの充実により、客単価の向上と集客の強化を図りました。カラオケのコート・ダジュールでは、高級アイスブランドとタイアップした「ICHIGO FAIR(苺フェア)」を開催するなど飲食メニューを強化するとともに、歓送迎会シーズンに合わせたパーティーコースの販売等により幅広い客層の集客に注力いたしました。24時間営業のフィットネスジムのFiT24では、月会費がお得な春の入会キャンペーンの開催等により新規会員の獲得に注力するとともに、トレーニングサポート「スタサポ」の強化や新規マシンの導入等により、初心者から上級者までご満足いただける快適なトレーニング環境の構築に努めました。店舗面では、快活CLUBで26店舗、コート・ダジュールで2店舗及びFiT24で5店舗を新規出店した一方、営業効率改善のため快活CLUBで14店舗、コート・ダジュールで4店舗及びFiT24で9店舗を閉鎖した結果、ランシステムの複合カフェ自遊空間他81店舗(内フランチャイズ46店舗)を含め、期末店舗数は773店舗(前期末768店舗)となりました。
これらの諸施策の実施等により既存店が堅調に推移した結果、売上高は767億83百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は72億67百万円(前年同期比21.3%増)と増収増益になりました。
(アニヴェルセル・ブライダル事業)
アニヴェルセル・ブライダル事業では、受注活動の強化を継続するとともに、市場環境の変化に応じた価格の適正化及び接客スキルの向上による組単価アップに注力いたしました。また、新たに発表したウェディングコンセプトのもと、時代の変化や多様化する価値観など現代のニーズにお応えした結婚式をご提案することで、アニヴェルセルブランドの差別化を図りました。あわせて、アニヴェルセルカフェみなとみらい横浜店において、有名ジュエリーブランドとのコラボレーションフェア「SAKURA Sweets Collection」を開催し、期間限定のデザートやドリンクメニューを提供いたしました。
これらの諸施策の実施等により基幹店である表参道店及びみなとみらい横浜店を中心に施行組数の増加と組単価が上昇した結果、売上高は124億48百万円(前年同期比6.3%増)、営業利益は8億74百万円(前年同期比61.3%増)と増収増益になりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業では、グループ内店舗の遊休スペースの賃貸を進めた一方、一部の店舗で原価が増加したこと等により、売上高は71億95百万円(前年同期比4.6%増)、営業利益は15億44百万円(前年同期比2.7%減)となりました。
② 経営者の視点による分析・検討内容
当社グループの当期の経営成績について、売上高は、経済活動が緩やかに回復基調で推移するなかで各事業が増収となりました。ファッション事業では、2月から3月のフレッシャーズがやや苦戦した一方、エンターテイメント事業及びアニヴェルセル・ブライダル事業が好調に推移したこと等によりグループ全体では1.0%の増加となりました。営業利益は、売上高の増加に伴い売上総利益率が0.7%改善し、販売費及び一般管理費は各事業で削減に努めた結果、1.4%の増加に留まったことで8.3%増加し169億47百万円となりました。また、経常利益は、営業外費用の減少に伴い10.7%増加し163億70百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益の減少及び法人税等が増加した結果、1.2%減少し94億61百万円となりました。市場環境が変化しており、各事業において当面の課題に対応するとともに、中長期的にはビジネスモデルの進化が必要であると認識しております。翌期におきましては、引き続き事業環境に対応した商品やサービスを開発・提案し、成長が期待できる事業や部門に資源を集中することで、中長期的な収益力の強化を図ってまいります。
(ファッション事業)
既存店売上高は市場環境や消費需要の変化等により0.8%の減収となり、中期的にも環境の変化は更に進むと見込まれ、スーツ等の重衣料中心のビジネスモデルからの変化が必要であると認識しております。今後は環境の変化に対応しつつLIFE & WORK STYLE(ライフ&ワークスタイル)のAOKI・ORIHICAとして機能性を追求したビジネス商品及びパジャマスーツシリーズを中心としたカジュアル商品や、働く女性に向けた商品群の企画・開発・拡充に注力してまいります。また、引き続き店舗スペースの有効活用を推し進めることで営業効率の改善を図るとともに、店舗の修繕や営繕を計画的に実施することで、お客様が安心してご来店いただける店舗環境の整備に努めてまいります。新規出店は、AOKIとORIHICAあわせて14店舗を予定しております。
(エンターテイメント事業)
ランシステムを除く既存店売上高は1.6%の増収と引き続き着実な増加傾向で推移いたしました。翌期においては、引き続き快活CLUBの鍵付完全個室店舗の出店を進めるほか、既存店においてはコンテンツの拡充や新サービスの導入により多様化するお客様ニーズに対応するとともに、省人化の推進など店舗オペレーションの効率化による営業効率の改善を図ってまいります。新規出店は、快活CLUB及びFiT24あわせて30店舗を予定しております。
(アニヴェルセル・ブライダル事業)
挙式・披露宴を中心とした事業の売上高は、開店後2年から3年をピークに徐々に減少する傾向にあります。さらに、婚姻組数の減少や少子化の進行等の市場環境の変化に加え、新規出店を伴わない状況にあることから、厳しい経営環境にあると認識しております。基幹店である表参道店とみなとみらい横浜店を中心に婚礼受注活動の更なる強化を行うとともに、店舗オペレーションの標準化と効率化を推進し営業効率の向上を図ってまいります。また、企業イベントやパーティー利用など新たな需要の取り込みを強化してまいります。
(不動産賃貸事業)
引き続き収益力の強化が必要であると認識しております。グループ他事業の効率化に貢献するとともに、グループ外への賃貸を進め安定的な成長に努めてまいります。
目標とする経営指標の達成状況等につきまして、当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 目標とする経営指標」に記載したとおり、中期的な目標を設定しております。各事業において、当面の課題に積極的に取り組むとともに、成長が期待できる事業に投資を集中し、この目標に向けて各指標の向上に努めてまいります。
(3) キャッシュ・フローの状況
① 概要
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 21,736 | 17,635 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △8,519 | △10,562 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △13,992 | △14,945 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | △776 | △7,871 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 35,657 | 34,880 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 34,880 | 27,008 |
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益が増加した一方、有形固定資産の取得、仕入債務の減少額及び配当金の支払いが増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ78億71百万円減少し、270億8百万円となりました。
営業活動により得られた資金は、176億35百万円(前年同期と比べ41億円減少)となりました。これは主に、法人税等の支払額が40億23百万円及び仕入債務の支払額が31億6百万円となった一方、税金等調整前当期純利益が149億75百万円、減価償却費が101億98百万円となったことによるものです。
投資活動により使用した資金は、105億62百万円(前年同期と比べ20億42百万円増加)となりました。これは主に、設備投資のための有形固定資産を109億80百万円取得したことによるものです。
財務活動により使用した資金は、149億45百万円(前年同期と比べ9億52百万円増加)となりました。これは主に、短期借入れを10億円及び長期借入れを50億円実施した一方、長期借入金の返済120億24百万円、リース債務の返済21億99百万円及び配当金の支払い67億20百万円実施したことによるものです。
② 経営者の視点による分析・検討内容
当期末の資金残高は、新規出店等の成長投資や株主還元の強化等により減少傾向にありますが、月商の概ね1.7か月となり概ね予定どおりであると認識しており、経済環境等の不透明感もあるため、やや保守性を持って考えております。営業活動によるキャッシュ・フローは、利益が改善した一方で仕入債務の支払額の増加等により減少し、投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得が増加しました。財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の返済及び株主還元の強化等により、財務の健全性を維持しつつ資本効率の最適化を図りました。
翌期については、効率性と安定的な資金の手当てのバランスを考慮し対応してまいります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な資金需要は、主に商品の販売及びサービスの提供等の営業費用並びに新規出店及び改装等に係る設備投資です。これらの資金需要は、自己資金及び営業キャッシュ・フローで、大型投資については、自己資金の他金融機関からの借入れで対応していくこととしております。翌期の投資は、事業環境の変化を考慮しつつ、引き続き中長期的な成長のための投資として効率的な出店と改装投資を継続してまいります。また、営業キャッシュ・フローは安定的に推移すると思われ、安定的かつ効率的な資金を維持していく方針です。また、手許の運転資金は、連結子会社における余剰資金を当社へ集中し、グループ管理を行うことで資金効率の向上を図っており、突発的な資金需要は金融機関との当座貸越契約で対応することとしております。
また、株主還元の基本的方針に変更はないものの、中期経営計画での方針により翌期の水準は高い見込みです。詳細については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 54.5 | 56.5 | 57.9 | 60.9 | 64.3 |
| 時価ベースの自己資本比率 (%) | 21.2 | 31.0 | 40.8 | 47.0 | 60.2 |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率(年) | 3.7 | 3.1 | 2.8 | 1.9 | 2.0 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) | 45.3 | 47.8 | 58.4 | 85.1 | 67.9 |
(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに算出しております。
※キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産、受注実績
当社グループは、主に小売事業を展開しておりますので、生産、受注実績については記載しておりません。
② 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 仕入高 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
| ファッション事業 | |||
| 重衣料 | (スーツ、フォーマル他) | 14,137 | 90.0 |
| 中衣料 | (ジャケット、スラックス) | 3,099 | 110.0 |
| 軽衣料 | (シャツ、ネクタイ、カジュアルウェア他) | 13,355 | 108.7 |
| レディース | (ジャケット、スカート他) | 9,777 | 106.6 |
| その他 | (補正代等) | 2,448 | 99.0 |
| ファッション事業計 | 42,818 | 100.9 | |
| エンターテイメント 事業 | (複合カフェ及びカラオケルーム等 の運営) | 59,324 | 98.6 |
| アニヴェルセル・ ブライダル事業 | (ブライダル関連のサービス等の提供) | 6,493 | 101.7 |
| 不動産賃貸事業 | (店舗等の賃貸) | 3,451 | 101.2 |
| その他 | (広告関連他) | 183 | 136.3 |
| 合計 | 112,271 | 99.8 | |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 売上高 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
| ファッション事業 | |||
| 重衣料 | (スーツ、フォーマル他) | 38,018 | 97.2 |
| 中衣料 | (ジャケット、スラックス) | 6,579 | 97.0 |
| 軽衣料 | (シャツ、ネクタイ、カジュアルウェア他) | 33,692 | 105.1 |
| レディース | (ジャケット、スカート他) | 21,251 | 99.6 |
| その他 | (補正代等) | 3,350 | 101.3 |
| ファッション事業計 | 102,892 | 100.3 | |
| エンターテイメント 事業 | (複合カフェ及びカラオケルーム等 の運営) | 76,762 | 101.0 |
| アニヴェルセル・ ブライダル事業 | (ブライダル関連のサービス等の提供) | 12,436 | 106.2 |
| 不動産賃貸事業 | (店舗等の賃貸) | 2,202 | 103.1 |
| その他 | (広告関連他) | 239 | 118.6 |
| 合計 | 194,532 | 101.0 | |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。