訂正四半期報告書-第55期第3四半期(平成28年10月1日-平成28年12月31日)

【提出】
2017/11/14 11:02
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【項目】
12項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当社グループは、当期より国際財務報告基準(IFRS)を適用しております。また、前第3四半期連結累計期間及び前連結会計年度の財務数値につきましても、IFRSに組み替えて比較分析を行っております。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、昨年末にかけて自動車生産や住宅着工が堅調で、内閣府の景気動向指数を見る限り緩やかな景気回復基調が続きました。しかしながら中国経済の減速、イギリスのEU離脱問題、米国の新大統領の政策など世界経済は不確実性が高まっております。個人消費につきましては、社会保険料の負担増や社会保障制度そのものに対する不信感、景気の先行きに対する不安などから依然として足踏み状態が続きました。
外食産業におきましては、原油価格の下落によって電気料金をはじめとする光熱費の低下がみられましたが、厳しさを増した消費者の節約志向・選別志向、人材採用難及び人件費の上昇、集中豪雨や度重なる台風の上陸などの悪天候の影響、更に、コンビニに代表される異業種との競合激化や食の安全・安心に対する一層の要求などもあって、予断を許さない状況が続いております。
このような状況の中、当社グループでは「すべてはお客様のために」をモットーにQSCAを高め、お客様に「楽しかった、美味しかった」と喜んで頂けるよう努めております。そのため業態集約を進め主要業態のブランド力の強化を図るとともに、業態コンセプトのブラッシュアップ、宴会のコースメニューを中心とした「お値打ち感」の訴求、地域の食材を使用した地域限定メニューの提供などに取り組みました。
店舗運営面では、繁忙期・閑散期にきめ細かく対応した人材配置の適正化、コールセンターやインターネットを活用した予約獲得の機会ロスの削減をはじめ、時間的ロス、作業ロス、コミュニケーション・ロスなどの各種ロスの削減、費用対効果を精査しSNSも活用した販促活動などを進めました。
コスト面では、輸入食肉類の調達に関して円高傾向時に機動的に対応し、野菜価格の高騰に対しても仕入先との中期的契約によって影響を極力抑えました。また、グループ各社が使用する各種調味料の規格や仕入先の共通化、メニュー面の見直しに基づく食材の絞り込み、加工製品の内製化、セントラルキッチンにおける生産効率の向上などにも引き続き努めております。
店舗政策につきましては、直営レストラン業態を60店舗、直営居酒屋業態を9店舗、合計69店舗を新規出店致しました。一方、業態集約や不採算などにより直営レストラン業態を11店舗、直営居酒屋業態を23店舗、合計34店舗を閉鎖致しました。また、2016年12月1日付でハンバーガーチェーンを運営する㈱フレッシュネスの全株式を取得し、更に、12月16日付で米国・カナダにおいて「牛角」を運営するReins International(USA)Co.,Ltd.の全株式を取得し、それぞれを連結子会社とした結果、当第3四半期連結会計期間末の直営店舗数は1,517店舗となりました。尚、FC店舗を含めた総店舗数は2,740店舗となっております。
以上のような施策を図ってまいりましたが、新規の出店が計画に対して大幅に未達となったことに加え、カッパ・クリエイト㈱における営業戦略の不徹底並びに作業スキルのブラッシュアップ不足や居酒屋業態におけるフリー客獲得難、社会情勢の変化に対するグループ全体の対応の遅れなどから、当第3四半期連結累計期間の売上収益は1,736億93百万円となりました。営業利益につきましては、カッパ・クリエイト㈱の事業構造改革を早期に進める為の減損損失の計上等もあり32億5百万円、税引前四半期利益は15億81百万円、また、親会社の所有者に帰属する四半期損失につきましては、カッパ・クリエイト㈱において新たに繰延税金資産の全額取崩し37億27百万円等を行った結果19億75百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① ㈱コロワイドMD
㈱コロワイドMDは、主に「手作り居酒屋 甘太郎」・「北の味紀行と地酒 北海道」・「遊食三昧 NIJYU-
MARU」などの直営飲食店の経営及び各種食料品の商品開発・調達・製造・物流・マーチャンダイジングを行っております。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は849億8百万円(前年同四半期857億79百万円)、営業利益は9億74百万円(前年同四半期12億10百万円)となりました。
尚、店舗政策につきましては6店舗の新規出店、17店舗の閉鎖を行い、当第3四半期連結会計期間末の直営店舗数は323店舗となっております。
② ㈱アトム
㈱アトムは、主に「にぎりの徳兵衛」・「ステーキ宮」などのレストラン業態の直営飲食店チェーン及びFC事業の多店舗展開をしております。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は396億80百万円(前年同四半期396億89百万円)、営業利益は14億9百万円(前年同四半期27億79百万円)となりました。
尚、店舗政策につきましては19店舗の新規出店、11店舗の閉鎖を行い、当第3四半期連結会計期間末の直営店舗数は475店舗となっております。
③ ㈱レインズインターナショナル
㈱レインズインターナショナルは、主に「牛角」・「温野菜」・「土間土間」・「かまどか」・「FRESHNESS
BURGER」などのレストラン及び居酒屋業態のフランチャイズ加盟店の募集、加盟店の経営指導、商品の企画販売及び食材等の供給の他、直営店舗の運営を行っております。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は479億59百万円(前年同四半期467億80百万円)、営業利益は29億1百万円(前年同四半期34億62百万円)となりました。
尚、店舗政策につきましては68店舗(FC37店舗・直営31店舗)の新規出店、48店舗(FC44店舗・直営4店舗)の閉鎖を行い、当連結会計年度末の店舗数は1,532店舗(FC1,203店舗・直営329店舗)となっております。
④ カッパ・クリエイト㈱
カッパ・クリエイト㈱は、主に「かっぱ寿司」などの回転寿司の直営店の運営の他、寿司・調理パンなどのデリカ事業を行っております。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は599億20百万円(前年同四半期617億70百万円)、営業損失は11億6百万円(前年同四半期営業利益19億55百万円)となりました。
尚、店舗政策につきましては10店舗の新規出店、1店舗の閉鎖を行い、当第3四半期連結会計期間末の直営店舗数は357店舗となっております。
⑤ その他
その他は、ワールドピーコム㈱における外食事業向けセルフ・オーダー・トータル・システムの開発・販売、無線通信技術の開発・運用、㈱バンノウ水産における鮪類並びに水産物の卸売、加工販売、㈱シルスマリアにおける生菓子、焼き菓子、チョコレート(生チョコ他)の製造・販売、㈱ココットにおける事務処理業務、㈱ダブリューピィージャパン、㈱フードテーブル、㈱コロカフェ、COLOWIDE VIETNAM.,JSC.及びPHAN NHA HANG NHAT VIETにおける飲食店経営となっております。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、売上収益は226億84百万円(前年同四半期224億38百万円)、営業利益は5億81百万円(前年同四半期92百万円)となりました。
(注)セグメントにつきましては、29ページ注記事項(5.セグメント情報)をご参照下さい。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローが1億45百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△117億12百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが52億85百万円となりました結果、前連結会計年度末に比べ63億29百万円減少し、246億64百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に法人所得税の支払額の計上があるものの、税引前四半期利益や減価償却費及び償却費の計上によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入金の返済による支出があるものの、短期借入金の純増減額によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。