四半期報告書-第42期第3四半期(平成27年10月1日-平成27年12月31日)

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2016/02/12 12:26
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30項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、海外経済の減速を受けた輸出の伸び悩みや在庫調整の長期化などから、外需関連に弱さが見られましたが、内需関連においては底堅い動きが見られました。
当社グループを取巻く環境は、高齢者人口の増加を背景にヘルスケアのニーズへの多様化に対する各種サービスの質と効率化が大きく求められており、依然として厳しい環境が続いております。
一方、我が国の医療行政におきましては、社会保障と税の一体化改革で描かれた、医療・介護の将来像に向けた機能分化の医療制度改革が推し進められており、医療・介護分野における変化を確実に捉える重要性が増しております。
このような環境のもと当社グループは、いち早く在宅医療・介護・福祉等に関わる顧客ニーズの多様化を視野に、状況に即した対応に努め、各種ノウハウの蓄積と営業力の強化を継続してまいりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、連結売上高は7,081百万円(前年同四半期比3.0%増)と増収を確保し、利益面でも、連結営業利益は842百万円(前年同四半期比5.0%増)、連結経常利益は857百万円(前年同四半期比3.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は529百万円(前年同四半期比5.0%増)の増益となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。
第1四半期連結会計期間よりセグメントの業績をより適切に評価するために費用の配賦基準を変更しております。このため、前第3四半期連結累計期間の各セグメント利益については変更後の算定方法により組替えて比較をおこなっております。
①医療用ガス関連事業
当部門は、薬剤や医療機器の進歩、並びに患者様の身体的負担を軽減する医療技術の浸透などにより、術後のケアが短期間となり、従来に比べて入院日数が減少していることから、医療用ガスの消費量は鈍化の傾向にあります。
このような環境の中、迅速な対応と安定供給はもちろん、医療用ガスの生産性と収益性のバランスを考慮し、新規取引先の開拓と既存取引先への高付加価値サービスの提供に注力してまいりましたが、売上高は2,501百万円(前年同四半期比0.9%減)、セグメント利益は176百万円(前年同四半期比38.4%減)となりました。
②在宅医療関連事業
当部門は、以前より重要な収益源の一つとして当社グループ全社をあげて、在宅療養の患者様への機器とサービスを提供し、拡大をおこなってまいりました。HOT(在宅酸素療法)等の診療報酬改定は、次回平成28年度におこなわれますが、報酬ダウンが予想されております。
このような環境の中、患者様の日常生活のトータルサポートを目的に自社開発した「パレッツ」や「人工呼吸器」、「CPAP」(持続陽圧呼吸療法―閉塞型睡眠時無呼吸症に対応する機器)を主に、きめの細かい営業活動をおこないました。
これらの結果、売上高は2,826百万円(前年同四半期比8.0%増)、セグメント利益は471百万円(前年同四半期比8.4%増)となりました。
③医療用ガス設備工事関連事業
当部門は、メンテナンス・工事の両部門において、医療機関の耐震補強工事や老朽化による増改築工事、メンテナンス工事の需要が継続しております。丁寧な施工と迅速な対応を計画的におこなっておりますが、工事物件の竣工時期が第4四半期以降になるものもあるため、売上高は632百万円(前年同四半期比15.9%減)と減収でしたが粗利率の改善などから、セグメント利益は124百万円(前年同四半期比115.2%増)となりました。
④介護福祉関連事業
当部門は、在宅並びに医療機関や医療施設等へ取扱商品の販売とレンタルの他、訪問看護・居宅支援事業所の運営管理をおこなっております。販売とレンタル部門につきましては、幅広く取扱商品を増やして効率的な営業活動をおこないました。また、今後の需要が大きく期待される訪問看護・居宅支援事業所におきましては、平成26年8月に開設いたしました、「星医療酸器訪問看護・リハビリステーション巣鴨」(東京都文京区)の充実と、新たな顧客ニーズの把握と対応をおこないました。
これらの結果、売上高は380百万円(前年同四半期比14.3%増)、セグメント利益は20百万円(前年同四半期比73.5%増)となりました。
⑤施設介護関連事業
有料老人ホーム「ライフステージ阿佐ヶ谷」(東京都杉並区)はご入居者様、ご家族様に「安心」「安全」「思いやり」を提供し、他施設との差別化を図るため、24時間看護師常駐、地元医療機関との連携強化による付加価値サービスの提供を強化いたしました。
また、高齢化社会への対応として、通所介護施設「あしつよ・文京」(東京都文京区)、「あしつよ 巣鴨」(東京都豊島区)、「あしつよ 王子」(東京都北区)を運営管理し、地元に密着したサービスの提供と新たな顧客ニーズの発掘に努めました。
これらの結果、売上高は246百万円(前年同四半期比16.8%増)と増収でしたが、利益面ではセグメント損失27百万円(前年同四半期セグメント損失51百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は14,005百万円(前連結会計年度末比230百万円増)となりました。これは、現金及び預金が57百万円、たな卸資産が121百万円、有形固定資産が199百万円増加、受取手形及び売掛金が240百万円減少したこと等によるものであります。
負債合計は3,796百万円(前連結会計年度末比74百万円減)となりました。これは、リース債務が138百万円増加、支払手形及び買掛金が158百万円、未払法人税等が108百万円減少したこと等によるものであります。
純資産は10,208百万円(前連結会計年度末比305百万円増)となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上や配当金の支払い等により利益剰余金が397百万円増加、その他有価証券評価差額金が93百万円減少したこと等によるものであります。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の支出は4百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。