四半期報告書-第11期第3四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
(a)財政状態
当第3四半期連結会計期間末における資産、負債及び資本の状況は以下のとおりであります。
流動資産は478億50百万円で、主に現金及び現金同等物並びに営業債権及びその他の債権の増加により、前連結会計年度末に比べ115億33百万円増加いたしました。非流動資産は3,978億43百万円で、主に有形固定資産の減少により、前連結会計年度末に比べ75億11百万円減少いたしました。
総資産は4,456億93百万円で前連結会計年度末に比べ40億21百万円増加いたしました。
また、流動負債は755億94百万円で、主に短期借入金の減少により、前連結会計年度末に比べ1,281億32百万円減少いたしました。非流動負債は2,103億58百万円で、主に長期借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ861億73百万円増加いたしました。
負債は合計2,859億52百万円で、前連結会計年度末に比べ419億59百万円減少いたしました。
資本は合計1,597億41百万円で、前連結会計年度末に比べ459億80百万円増加いたしました。これは主に新株式発行による増加、当四半期利益の計上による増加(23億71百万円)によるものであります。
(b)経営成績
当第3四半期連結累計期間における経営環境は、緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置の適用が続いており、引き続き新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けております。また、オリンピック開催期間中の巣ごもり需要の拡大や天候不順により、店内飲食の売上が減少しました。このような厳しい環境下、当社グループにおきましては、損益分岐点の引き下げに継続的に取り組み、より強固な経営基盤構築を進めております。
損益分岐点引き下げのための取り組みとしましては、深夜営業廃止による固定人件費や水道光熱費の低減、プロモーション費用の低減、デジタルメニューブックの導入などによる店舗生産性の向上、オーナー様のご協力による店舗賃料の減額や売上歩率への契約変更、本部経費の削減、その他不要不急のコストの執行停止といった販売費及び一般管理費の低減を実施しています。原価低減の打ち手として、食材や商品のモジュール化で1原料当たりのボリュームを増やすことによる仕入れ単価の引き下げや自社工場の製造ライン生産性の向上、配送ルート及び頻度の変更などを実施し、当第3四半期連結累計期間、2020年対比で約54億円の販売費及び一般管理費の削減及び約25億円の原価低減を実施いたしました。
売上収益の動向につきましては、コロナ禍で外食機会が減少する中、外食に「意味」や「価値」を求め、豊かな食事時間を過ごしたいという消費者動向が継続しており、当社グループブランドの中でも専門性が高いブランドや居心地のよいブランドの業績が相対的に好調です。具体的には、高原リゾートをイメージした「むさしの森珈琲」や、グルメ寿司の「魚屋路」、ハワイアン業態の「La Ohana」、中華の「バーミヤン」が該当します。
デリバリー、テイクアウトにつきましては、店内飲食にはマイナスの影響を与えたコロナ禍でのニーズの高まりとオリンピック期間中の巣ごもり需要拡大により、好調に推移いたしました。デリバリーは当第3四半期連結累計期間で対前年同期比129%(2019年比174%)、テイクアウトは対前年同期比124%(2019年比265%)となっております。
デリバリー、テイクアウトの売上強化には引き続き注力しており、2021年9月末で2,300店でデリバリーサービスを実施、一都三県のエリア世帯カバー率は94%に達しています。
テイクアウトのお客様の利便性向上と顧客基盤統合によるマーケティング強化を目的に、すかいらーくアプリにテイクアウト「モバイルオーダー・決済」機能を拡充いたしました。「ガスト」、「バーミヤン」、「しゃぶ葉」、「ジョナサン」、「夢庵」、「から好し」など主なブランド約2,760店舗で導入し、モバイルオーダーによる会計業務の軽減により生み出された時間は、テーブルサービスレストランならではのおもてなし、スムーズなご案内、熱々な料理のご提供などお客様満足度の向上に取り組んでおります。また、すかいらーくグループでは、すかいらーくアプリの会員約780万人を基軸に、今後はテイクアウトサイト会員約190万人および宅配サイト会員約220万人の自社会員基盤をすかいらーくアプリに統合し、アプリを通じたデジタルマーケティングの強化を目指してまいります。
店舗開発の状況につきましては、2021年7月に約13年ぶりに「バーミヤン」を北海道札幌市に出店いたしました。2008年に北海道から撤退して以来、マーケットニーズに合わせた「バーミヤン」の改革を進め、北海道再上陸2店舗目の出店を果たしました。同時に、「から好し」も北海道に初出店し、から揚げ専門店の品質をお届けしております。
また、9月には米国シカゴで「しゃぶ葉」の一号店をオープンいたしました。厳選した良質なお肉と新鮮な野菜をヘルシーにお好きなだけ食べられる「しゃぶ葉」は、台湾とマレーシアでも既に成功しているブランドです。当社グループの経営資源とノウハウを最大限活かしつつ、米国のお客様の嗜好やニーズを把握し、事業の展開の可能性について模索してまいります。
当社グループを取り巻く事業環境は、原材料価格や人件費などのコスト増、家計の圧迫による消費マインドの悪化、コロナ禍で外食以外のお食事の選択肢が増えたこと、外食の際の消費者のよりシビアな商品選択など厳しいものと認識しています。今後のコストプッシュの時代を乗り越えるべく堅牢な事業基盤を築くため、以下の取り組みを進めてまいります。
1. 既存店の品質向上・ライフスタイル変化への対応による売上増
既存店の品質の向上では、お客様にまた来店したいと思って頂けるよう、気持ちの良いサービスや居心地の良い店舗環境の整備を進めています。店舗オペレーションをよりシンプルなものにした上で、デジタルを活用した教育ツールの活用、研修やトレーニングの積極的な実施などにより、従業員の習熟度を上げ、お客様の満足度向上につなげていきます。また、清潔な店舗環境の維持、リモデル工事による居心地の良い店舗環境の整備を推進し、既存店の品質向上を図り、売上増を実現します。
また、ファミリーレストランとしての強みを活かし、アルコールを召し上がるお客様と共にご家族にも一緒にお食事を楽しんで頂けるよう、アルコールの種類の拡充に加え、おつまみとしてだけではなく、お酒を召し上がらないご家族の方にも楽しんで頂けるようなメニューを充実させてまいります。また、ガストやバーミヤンでは、お客様の来店動機の一つとなるよう、プライスポイントの低いメニューの拡充も進めます。
新たな商品の販売やお得情報などを幅広くお知らせし、お客様の来店を促すため、すかいらーくアプリを中心にデジタルプロモーションを推進してまいります。コロナ禍において減少したヤングファミリー層や女性客に再来店して頂くためのプロモーションや、今までリーチできていない層への来店促進など様々な角度からのアプローチを行い、戦略的なプロモーションを実施いたします。リピートのお客様を増やすため、プラチナパスポートやすかいらーくアプリ会員数増など、顧客のロイヤル化への取り組みも強化します。
2. 全業態でのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進による生産性向上
当社グループはDXの推進を成長戦略の重要な基軸の一つと位置付け、今後予想されるコストプッシュに対応するには、コスト削減に加え、生産性向上が大変重要な課題と認識しております。既に、ガスト、バーミヤン、しゃぶ葉、ジョナサン、じゅうじゅうカルビ、魚屋路、夢庵など2,359店舗で導入済のデジタルメニューブックは、今後更にお客様に便利にお使いいただけるよう、ユーザーインターフェースや機能を充実させるとともに、従業員の作業負荷軽減を目指し進化させていきます。
現在しゃぶ葉とガストで実験的に配膳ロボットを導入しており、従業員一人当たりの接客人数の拡大に成功しております。ロボットがお料理搬送や下げ物の搬送をサポートすることで、お客様をお待たせすることなく、ピーク時の回転率の向上に寄与しております。また、従業員が店舗の清掃や備品の補充などに時間を充てることで、お客様満足度の向上にも繋がっています。2022年末までに約2,200台導入する予定です。
以上のような取り組みに加え、今後もコスト削減は継続して行っていきます。一方で、売上回復の局面での広告宣伝費の増加、DX推進のためのIT投資の前倒しなど、売上成長のために必要なところにはコストをかけ、今後の経営基盤をより強固なものにしてまいります。
・新型コロナウイルス感染症対策について
当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大防止に最大限取り組むことが当社グループの社会的使命であると考えております。前期はお客様と従業員の安全確保のため約4億円のコストをかけて万全の感染症予防対策を実施いたしましたが、当期も同水準のコストをかけて感染症予防対策を推進しております。
また、国や地方自治体からの要請や各種ガイドラインも遵守しており、当第3四半期連結累計期間では「営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金」の2021年9月30日までの申請対象期間のうち申請が完了した233億円をその他の営業収益に計上しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上収益は1,895億66百万円(前年同期比239億97百万円減)、営業利益は74億20百万円(前年同期営業損失211億43百万円)、税引前四半期利益は42億71百万円(前年同期税引前四半期損失237億10百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は23億71百万円(前年同期親会社の所有者に帰属する四半期損失146億24百万円)となりました。
また、EBITDA(注1)は430億67百万円(前年同期比257億94百万円増)、調整後EBITDA(注2)は451億68百万円(前年同期比196億15百万円増)、調整後四半期利益(注3)は24億90百万円(前年同期調整後四半期損失146億24百万円)となりました。当第3四半期連結会計期間末時点での店舗数は3,105店舗(転換準備の為の未開店店舗4店舗。期首時点は3,126店舗)となりました。
(注1)EBITDA=税引前利益(税引前四半期利益)+支払利息+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+その他の金融関連費用(期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益を除く)-受取利息-その他の金融関連収益+減価償却費及び償却費+長期前払費用償却費+長期前払費用(保証金)償却費
・その他の金融関連費用は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の費用として記載しています。
・その他の金融関連収益は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の収益として記載しています。
(注2)調整後EBITDA=EBITDA+固定資産除却損+非金融資産の減損損失-非金融資産の減損損失の戻入れ+株式発行関連費用等
(注3)調整後当期利益(調整後四半期利益)=当期利益(四半期利益)+株式発行関連費用等+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+IFRS第9号「金融商品」(2014)適用に伴う金融負債の条件変更に係る関連損益(会計方針変更による遡及適用に伴う影響額の再調整含む)+調整項目の税効果調整
(注4)株式発行関連費用等とは、当社の株式発行並びに株式の上場及び売出し時に発生したアドバイザリー報酬額等の一時的な費用であります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ86億42百万円増加し、256億71百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、205億20百万円(前年同期比5億54百万円減)となりました。これは主に、税引前四半期利益42億71百万円(前年同期税引前四半期損失237億10百万円)を計上したこと、営業債権及びその他の債権の増減額が51億94百万円減少したこと、その他の金融負債(流動)の増減額が55億95百万円減少したこと、その他の流動負債の増減額が124億77百万円減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、101億43百万円(前年同期比36億88百万円減)となりました。これは主に、新店・転換・改装の店舗投資を含む有形固定資産の取得による支出が29億75百万円減少したこと、敷金及び保証金の回収による収入が8億68百万円増加したことによるものであります。なお、当社グループにおいては、投資活動による資産の増加から、現金及び現金同等物の支払が行われるまでの期間は、通常1~2ヶ月となります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、18億99百万円(前年同期比57億19百万円減)となりました。これは主に、短期借入れによる収入が150億円減少したこと、長期借入れによる収入が250億円減少したこと、株式の発行による収入が428億8百万円増加したことによるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について前連結会計年度より重要な変更を行っており、その内容を「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 4.重要な会計上の判断及び見積り」に記載しております。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、前連結会計年度末において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりましたが、当第3四半期連結累計期間において対応を実施したことから第1四半期連結会計期間末以降は継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象又は状況は存在しておりません。
(参考情報)
当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出されたEBITDA等を重要な経営指標として位置づけており、前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間、前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間のEBITDA、調整後EBITDA及び調整後四半期利益の推移は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(注1)EBITDA=税引前利益(税引前四半期利益)+支払利息+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+その他の金融関連費用(期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益を除く)-受取利息-その他の金融関連収益+減価償却費及び償却費+長期前払費用償却費+長期前払費用(保証金)償却費
・その他の金融関連費用は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の費用として記載しています。
・その他の金融関連収益は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の収益として記載しています。
(注2)調整後EBITDA=EBITDA+固定資産除却損+非金融資産の減損損失-非金融資産の減損損失の戻入れ+株式発行関連費用等
(注3)調整後当期利益(調整後四半期利益)=当期利益(四半期利益)+株式発行関連費用等+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+IFRS第9号「金融商品」(2014)適用に伴う金融負債の条件変更に係る関連損益(会計方針変更による遡及適用に伴う影響額の再調整含む)+調整項目の税効果調整
(注4)EBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期利益(調整後四半期利益)は国際会計基準により規定された指標ではなく、当社グループが、投資家にとって当社グループの業績を評価するために有用であると考える財務指標であります。当該財務指標は、非現金収支項目や株式発行関連費用等、期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益並びにIFRS第9号「金融商品」(2014)適用に伴う金融負債の条件変更に係る関連損益(会計方針変更による遡及適用に伴う影響額の再調整含む)等の非経常的な費用項目(通常の営業活動の結果を示していると考えられない項目、あるいは競合他社に対する当社グループの業績を適切に示さない項目)の影響を除外しております。
(注5)当社グループにおけるEBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期利益(調整後四半期利益)は、競合他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が減少する可能性があります。
(注6)株式発行関連費用等とは、当社の株式発行並びに株式の上場及び売出し時に発生したアドバイザリー報酬額等の一時的な費用であります。
(注7)適用税率は、当第3四半期連結累計期間において44.33%であります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
(a)財政状態
当第3四半期連結会計期間末における資産、負債及び資本の状況は以下のとおりであります。
流動資産は478億50百万円で、主に現金及び現金同等物並びに営業債権及びその他の債権の増加により、前連結会計年度末に比べ115億33百万円増加いたしました。非流動資産は3,978億43百万円で、主に有形固定資産の減少により、前連結会計年度末に比べ75億11百万円減少いたしました。
総資産は4,456億93百万円で前連結会計年度末に比べ40億21百万円増加いたしました。
また、流動負債は755億94百万円で、主に短期借入金の減少により、前連結会計年度末に比べ1,281億32百万円減少いたしました。非流動負債は2,103億58百万円で、主に長期借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ861億73百万円増加いたしました。
負債は合計2,859億52百万円で、前連結会計年度末に比べ419億59百万円減少いたしました。
資本は合計1,597億41百万円で、前連結会計年度末に比べ459億80百万円増加いたしました。これは主に新株式発行による増加、当四半期利益の計上による増加(23億71百万円)によるものであります。
(b)経営成績
当第3四半期連結累計期間における経営環境は、緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置の適用が続いており、引き続き新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けております。また、オリンピック開催期間中の巣ごもり需要の拡大や天候不順により、店内飲食の売上が減少しました。このような厳しい環境下、当社グループにおきましては、損益分岐点の引き下げに継続的に取り組み、より強固な経営基盤構築を進めております。
損益分岐点引き下げのための取り組みとしましては、深夜営業廃止による固定人件費や水道光熱費の低減、プロモーション費用の低減、デジタルメニューブックの導入などによる店舗生産性の向上、オーナー様のご協力による店舗賃料の減額や売上歩率への契約変更、本部経費の削減、その他不要不急のコストの執行停止といった販売費及び一般管理費の低減を実施しています。原価低減の打ち手として、食材や商品のモジュール化で1原料当たりのボリュームを増やすことによる仕入れ単価の引き下げや自社工場の製造ライン生産性の向上、配送ルート及び頻度の変更などを実施し、当第3四半期連結累計期間、2020年対比で約54億円の販売費及び一般管理費の削減及び約25億円の原価低減を実施いたしました。
売上収益の動向につきましては、コロナ禍で外食機会が減少する中、外食に「意味」や「価値」を求め、豊かな食事時間を過ごしたいという消費者動向が継続しており、当社グループブランドの中でも専門性が高いブランドや居心地のよいブランドの業績が相対的に好調です。具体的には、高原リゾートをイメージした「むさしの森珈琲」や、グルメ寿司の「魚屋路」、ハワイアン業態の「La Ohana」、中華の「バーミヤン」が該当します。
デリバリー、テイクアウトにつきましては、店内飲食にはマイナスの影響を与えたコロナ禍でのニーズの高まりとオリンピック期間中の巣ごもり需要拡大により、好調に推移いたしました。デリバリーは当第3四半期連結累計期間で対前年同期比129%(2019年比174%)、テイクアウトは対前年同期比124%(2019年比265%)となっております。
デリバリー、テイクアウトの売上強化には引き続き注力しており、2021年9月末で2,300店でデリバリーサービスを実施、一都三県のエリア世帯カバー率は94%に達しています。
テイクアウトのお客様の利便性向上と顧客基盤統合によるマーケティング強化を目的に、すかいらーくアプリにテイクアウト「モバイルオーダー・決済」機能を拡充いたしました。「ガスト」、「バーミヤン」、「しゃぶ葉」、「ジョナサン」、「夢庵」、「から好し」など主なブランド約2,760店舗で導入し、モバイルオーダーによる会計業務の軽減により生み出された時間は、テーブルサービスレストランならではのおもてなし、スムーズなご案内、熱々な料理のご提供などお客様満足度の向上に取り組んでおります。また、すかいらーくグループでは、すかいらーくアプリの会員約780万人を基軸に、今後はテイクアウトサイト会員約190万人および宅配サイト会員約220万人の自社会員基盤をすかいらーくアプリに統合し、アプリを通じたデジタルマーケティングの強化を目指してまいります。
店舗開発の状況につきましては、2021年7月に約13年ぶりに「バーミヤン」を北海道札幌市に出店いたしました。2008年に北海道から撤退して以来、マーケットニーズに合わせた「バーミヤン」の改革を進め、北海道再上陸2店舗目の出店を果たしました。同時に、「から好し」も北海道に初出店し、から揚げ専門店の品質をお届けしております。
また、9月には米国シカゴで「しゃぶ葉」の一号店をオープンいたしました。厳選した良質なお肉と新鮮な野菜をヘルシーにお好きなだけ食べられる「しゃぶ葉」は、台湾とマレーシアでも既に成功しているブランドです。当社グループの経営資源とノウハウを最大限活かしつつ、米国のお客様の嗜好やニーズを把握し、事業の展開の可能性について模索してまいります。
当社グループを取り巻く事業環境は、原材料価格や人件費などのコスト増、家計の圧迫による消費マインドの悪化、コロナ禍で外食以外のお食事の選択肢が増えたこと、外食の際の消費者のよりシビアな商品選択など厳しいものと認識しています。今後のコストプッシュの時代を乗り越えるべく堅牢な事業基盤を築くため、以下の取り組みを進めてまいります。
1. 既存店の品質向上・ライフスタイル変化への対応による売上増
既存店の品質の向上では、お客様にまた来店したいと思って頂けるよう、気持ちの良いサービスや居心地の良い店舗環境の整備を進めています。店舗オペレーションをよりシンプルなものにした上で、デジタルを活用した教育ツールの活用、研修やトレーニングの積極的な実施などにより、従業員の習熟度を上げ、お客様の満足度向上につなげていきます。また、清潔な店舗環境の維持、リモデル工事による居心地の良い店舗環境の整備を推進し、既存店の品質向上を図り、売上増を実現します。
また、ファミリーレストランとしての強みを活かし、アルコールを召し上がるお客様と共にご家族にも一緒にお食事を楽しんで頂けるよう、アルコールの種類の拡充に加え、おつまみとしてだけではなく、お酒を召し上がらないご家族の方にも楽しんで頂けるようなメニューを充実させてまいります。また、ガストやバーミヤンでは、お客様の来店動機の一つとなるよう、プライスポイントの低いメニューの拡充も進めます。
新たな商品の販売やお得情報などを幅広くお知らせし、お客様の来店を促すため、すかいらーくアプリを中心にデジタルプロモーションを推進してまいります。コロナ禍において減少したヤングファミリー層や女性客に再来店して頂くためのプロモーションや、今までリーチできていない層への来店促進など様々な角度からのアプローチを行い、戦略的なプロモーションを実施いたします。リピートのお客様を増やすため、プラチナパスポートやすかいらーくアプリ会員数増など、顧客のロイヤル化への取り組みも強化します。
2. 全業態でのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進による生産性向上
当社グループはDXの推進を成長戦略の重要な基軸の一つと位置付け、今後予想されるコストプッシュに対応するには、コスト削減に加え、生産性向上が大変重要な課題と認識しております。既に、ガスト、バーミヤン、しゃぶ葉、ジョナサン、じゅうじゅうカルビ、魚屋路、夢庵など2,359店舗で導入済のデジタルメニューブックは、今後更にお客様に便利にお使いいただけるよう、ユーザーインターフェースや機能を充実させるとともに、従業員の作業負荷軽減を目指し進化させていきます。
現在しゃぶ葉とガストで実験的に配膳ロボットを導入しており、従業員一人当たりの接客人数の拡大に成功しております。ロボットがお料理搬送や下げ物の搬送をサポートすることで、お客様をお待たせすることなく、ピーク時の回転率の向上に寄与しております。また、従業員が店舗の清掃や備品の補充などに時間を充てることで、お客様満足度の向上にも繋がっています。2022年末までに約2,200台導入する予定です。
以上のような取り組みに加え、今後もコスト削減は継続して行っていきます。一方で、売上回復の局面での広告宣伝費の増加、DX推進のためのIT投資の前倒しなど、売上成長のために必要なところにはコストをかけ、今後の経営基盤をより強固なものにしてまいります。
・新型コロナウイルス感染症対策について
当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大防止に最大限取り組むことが当社グループの社会的使命であると考えております。前期はお客様と従業員の安全確保のため約4億円のコストをかけて万全の感染症予防対策を実施いたしましたが、当期も同水準のコストをかけて感染症予防対策を推進しております。
また、国や地方自治体からの要請や各種ガイドラインも遵守しており、当第3四半期連結累計期間では「営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金」の2021年9月30日までの申請対象期間のうち申請が完了した233億円をその他の営業収益に計上しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上収益は1,895億66百万円(前年同期比239億97百万円減)、営業利益は74億20百万円(前年同期営業損失211億43百万円)、税引前四半期利益は42億71百万円(前年同期税引前四半期損失237億10百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は23億71百万円(前年同期親会社の所有者に帰属する四半期損失146億24百万円)となりました。
また、EBITDA(注1)は430億67百万円(前年同期比257億94百万円増)、調整後EBITDA(注2)は451億68百万円(前年同期比196億15百万円増)、調整後四半期利益(注3)は24億90百万円(前年同期調整後四半期損失146億24百万円)となりました。当第3四半期連結会計期間末時点での店舗数は3,105店舗(転換準備の為の未開店店舗4店舗。期首時点は3,126店舗)となりました。
(注1)EBITDA=税引前利益(税引前四半期利益)+支払利息+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+その他の金融関連費用(期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益を除く)-受取利息-その他の金融関連収益+減価償却費及び償却費+長期前払費用償却費+長期前払費用(保証金)償却費
・その他の金融関連費用は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の費用として記載しています。
・その他の金融関連収益は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の収益として記載しています。
(注2)調整後EBITDA=EBITDA+固定資産除却損+非金融資産の減損損失-非金融資産の減損損失の戻入れ+株式発行関連費用等
(注3)調整後当期利益(調整後四半期利益)=当期利益(四半期利益)+株式発行関連費用等+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+IFRS第9号「金融商品」(2014)適用に伴う金融負債の条件変更に係る関連損益(会計方針変更による遡及適用に伴う影響額の再調整含む)+調整項目の税効果調整
(注4)株式発行関連費用等とは、当社の株式発行並びに株式の上場及び売出し時に発生したアドバイザリー報酬額等の一時的な費用であります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ86億42百万円増加し、256億71百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、205億20百万円(前年同期比5億54百万円減)となりました。これは主に、税引前四半期利益42億71百万円(前年同期税引前四半期損失237億10百万円)を計上したこと、営業債権及びその他の債権の増減額が51億94百万円減少したこと、その他の金融負債(流動)の増減額が55億95百万円減少したこと、その他の流動負債の増減額が124億77百万円減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、101億43百万円(前年同期比36億88百万円減)となりました。これは主に、新店・転換・改装の店舗投資を含む有形固定資産の取得による支出が29億75百万円減少したこと、敷金及び保証金の回収による収入が8億68百万円増加したことによるものであります。なお、当社グループにおいては、投資活動による資産の増加から、現金及び現金同等物の支払が行われるまでの期間は、通常1~2ヶ月となります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、18億99百万円(前年同期比57億19百万円減)となりました。これは主に、短期借入れによる収入が150億円減少したこと、長期借入れによる収入が250億円減少したこと、株式の発行による収入が428億8百万円増加したことによるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について前連結会計年度より重要な変更を行っており、その内容を「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 4.重要な会計上の判断及び見積り」に記載しております。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおり、前連結会計年度末において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりましたが、当第3四半期連結累計期間において対応を実施したことから第1四半期連結会計期間末以降は継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象又は状況は存在しておりません。
(参考情報)
当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出されたEBITDA等を重要な経営指標として位置づけており、前第3四半期連結累計期間及び当第3四半期連結累計期間、前第3四半期連結会計期間及び当第3四半期連結会計期間のEBITDA、調整後EBITDA及び調整後四半期利益の推移は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
| 回次 | 第10期 第3四半期 連結累計期間 | 第11期 第3四半期 連結累計期間 | 第10期 第3四半期 連結会計期間 | 第11期 第3四半期 連結会計期間 |
| 会計期間 | 自2020年1月1日 至2020年9月30日 | 自2021年1月1日 至2021年9月30日 | 自2020年7月1日 至2020年9月30日 | 自2021年7月1日 至2021年9月30日 |
| 税引前四半期利益(△損失) | △23,710 | 4,271 | △3,852 | 6,214 |
| (調整額) | ||||
| + 支払利息 | 2,068 | 2,249 | 703 | 708 |
| + その他の金融関連費用 | 512 | 910 | 90 | 44 |
| - 受取利息 | △12 | △7 | △3 | △2 |
| - その他の金融関連収益 | △2 | △3 | △2 | △2 |
| + 減価償却費及び償却費 | 38,225 | 35,492 | 12,270 | 11,842 |
| + 長期前払費用償却費 | 191 | 155 | 59 | 49 |
| + 長期前払費用(保証金)償却費 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| EBITDA(注1)(注4) (注5) | 17,273 | 43,067 | 9,266 | 18,852 |
| (調整額) | ||||
| + 固定資産除却損 | 124 | 87 | 19 | 53 |
| + 非金融資産の減損損失 | 8,156 | 1,799 | 4,825 | 262 |
| + 株式発行関連費用等 (注6) | - | 215 | - | 0 |
| 調整後EBITDA(注2)(注4)(注5) | 25,552 | 45,168 | 14,110 | 19,167 |
(単位:百万円)
| 回次 | 第10期 第3四半期 連結累計期間 | 第11期 第3四半期 連結累計期間 | 第10期 第3四半期 連結会計期間 | 第11期 第3四半期 連結会計期間 |
| 会計期間 | 自2020年1月1日 至2020年9月30日 | 自2021年1月1日 至2021年9月30日 | 自2020年7月1日 至2020年9月30日 | 自2021年7月1日 至2021年9月30日 |
| 四半期利益(△損失) | △14,624 | 2,371 | 4,303 | 2,876 |
| (調整額) | ||||
| + 株式発行関連費用等 (注6) | - | 215 | - | 0 |
| 調整額小計(税引前) | - | 215 | - | 0 |
| 調整額に対する税額(注7) | - | △95 | - | △6 |
| 調整額小計(税引後) | - | 120 | - | △6 |
| 調整後四半期利益(△損失) (注3)(注4)(注5) | △14,624 | 2,490 | 4,303 | 2,869 |
(注1)EBITDA=税引前利益(税引前四半期利益)+支払利息+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+その他の金融関連費用(期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益を除く)-受取利息-その他の金融関連収益+減価償却費及び償却費+長期前払費用償却費+長期前払費用(保証金)償却費
・その他の金融関連費用は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の費用として記載しています。
・その他の金融関連収益は、要約四半期連結純損益計算書上はその他の収益として記載しています。
(注2)調整後EBITDA=EBITDA+固定資産除却損+非金融資産の減損損失-非金融資産の減損損失の戻入れ+株式発行関連費用等
(注3)調整後当期利益(調整後四半期利益)=当期利益(四半期利益)+株式発行関連費用等+期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益+IFRS第9号「金融商品」(2014)適用に伴う金融負債の条件変更に係る関連損益(会計方針変更による遡及適用に伴う影響額の再調整含む)+調整項目の税効果調整
(注4)EBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期利益(調整後四半期利益)は国際会計基準により規定された指標ではなく、当社グループが、投資家にとって当社グループの業績を評価するために有用であると考える財務指標であります。当該財務指標は、非現金収支項目や株式発行関連費用等、期限前弁済に伴う借入金償還損及び付随するヘッジ関連損益並びにIFRS第9号「金融商品」(2014)適用に伴う金融負債の条件変更に係る関連損益(会計方針変更による遡及適用に伴う影響額の再調整含む)等の非経常的な費用項目(通常の営業活動の結果を示していると考えられない項目、あるいは競合他社に対する当社グループの業績を適切に示さない項目)の影響を除外しております。
(注5)当社グループにおけるEBITDA、調整後EBITDA及び調整後当期利益(調整後四半期利益)は、競合他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が減少する可能性があります。
(注6)株式発行関連費用等とは、当社の株式発行並びに株式の上場及び売出し時に発生したアドバイザリー報酬額等の一時的な費用であります。
(注7)適用税率は、当第3四半期連結累計期間において44.33%であります。