有価証券報告書-第209期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
以下の記載における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当行グループ(当行及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当行は上記経営理念のもと、「地域の皆さま」、「お客さま」、「株主の皆さま」、「従業員」などのステークホルダーを重視した経営を行うとともに、「安全・安心」の銀行として、より一層の信頼を確保することを基本方針としております。
(2) 中長期的な経営戦略
人口減少や低金利環境の長期化に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大など、これまで以上に厳しい環境が予想されるなか、持続可能なビジネスモデルを確立するためには、長期的な取り組みとして、「地方創生等による持続可能な地域社会の構築」及び「お客さま本位のビジネスと付加価値創造」の実現が必要不可欠です。
当行は2021年4月に、10年後に目指す姿として、「お客さまの価値を共に創造し、地域ポテンシャルを最大化する金融・産業参画型ハイブリッドカンパニー」を長期ビジョンに掲げ、それに向けた第20次長期経営計画「Transform」(2021年4月〜2024年3月)を策定しております。地域の課題解決のため、金融領域にとどまらず、企業との連携・事業への出資等を通じ、産業領域への参画を深めることで、総合的なソリューションを提供できるビジネスモデルの構築を目指します。
また、第20次長期経営計画「Transform」は、長期ビジョンに向けた10年間の第1フェーズと位置づけ、コロナ禍への対応と同時に、ハイブリッドカンパニーへの挑戦として、ビジョンにつながる施策を展開してまいります。本計画では、「Transform」をテーマとし、以下の重点戦略の遂行により、これまで以上に地域価値の創造に努めてまいります。
《重点戦略》
1.コロナ禍・ポストコロナでのお客さまに寄り添った支援
2.コンサルティングビジネス強化と事業領域拡大に向けた取り組み
3.質の高いサービスを提供するための構造改革とコストマネジメント
(店舗ネットワーク改革・デジタル戦略・事務改革)
4.有価証券運用、リスク管理の高度化とリスクアペタイト・フレームワークの活用

コロナ禍・ポストコロナでのお客さまに寄り添った支援
■ 足許のコロナ禍において、引き続き、お客さまの資金繰り支援に注力するとともに、山形の発展に責任を持つ企業として、経営改善や事業継続支援等、課題解決に向けたソリューションを提供してまいります。
コンサルティングビジネス強化と事業領域拡大に向けた取り組み
■ 現状の「総合金融ビジネス」は引き続きコアビジネスとして追求していくとともに、コンサルティング能力を強化していくことで、産業創造・参画型のビジネスモデルを目指します。
■ 当行がこれまで実践してきた「山形成長戦略」「ものづくり支援」「事業承継・M&A」「プライベートバンキング」「企業再生支援」などの取り組みを、全行を挙げた戦略として統合し、地域産業規模にまで強化してまいります。(2021年4月にハイブリッド戦略室を新設)
質の高いサービスを提供するための構造改革とコストマネジメント(店舗ネットワーク改革・デジタル戦略・事務改革)
■ 店舗ネットワークの最適化を図るとともに、広域型営業体制として、ブロック統括店に営業人員を集約することで、お客さまに提供するコンサルティング機能の高度化に取り組んでまいります。
■ デジタル投資をしていくことで、非対面チャネル等によるお客さまの利便性を向上するとともに、事務の効率化及びワークスタイルの変化を実現してまいります。
■ 事務改革では、よりシンプルで高品質な事務の提供を目指し、事務品質を維持したうえで、お客さまの手続きの簡素化や営業店の受付事務の軽量化、不採算事務の削減、本部集中業務の拡大に取り組んでまいります。
■ 経費削減策として、削減ポテンシャルの高い重要テーマを中心に、トップダウンアプローチによりコストマネジメントに取り組んでまいります。
有価証券運用、リスク管理の高度化とリスクアペタイト・フレームワークの活用
■ 有価証券の運用とリスク管理の高度化によって、収益力を強化してまいります。多様なリスクテイクによるベースライン収益の底上げなど、金融市場の見通しを踏まえたポートフォリオ運用の構築により、中期的な評価益の増加を目指します。
■ リスク管理では、多様なリスクテイクによる市場部門の収益増強に向けて、リスクマネジメントに充分な組織体制を構築するために、運用規模拡大に相応しい体制を整備してまいります。また、リスクアペタイト・フレームワークを通じた経営陣ならびに所管部とのリスクコミュニケーションを拡充し、フォワードルッキングな視点で「とるリスク・とらないリスク」を明確化したマネジメントにより、長期的収益の安定確保と財務の健全性を目指します。
また、重点戦略を支える取り組みとして、主要施策を大きく以下の3つに分け、11個の各テーマについて施策を展開してまいります。
《主要施策》
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第20次長期経営計画「Transform」のもと、以下の指標を目標とし、各種施策に取り組んでおります。
設定した目標値等
(4) 経営環境および対処すべき課題
経営環境をみますと、人口減少、少子高齢化に伴う地域経済の縮小や中小企業における後継者難など多くの課題を抱えております。また、長引く新型コロナウイルス感染症の影響により、県内経済は依然として厳しい状況にあります。こうした状況を踏まえれば、地方創生や地域経済の活性化に果たすべき当行の役割は一層重要性が高まっているものと認識しております。
当行は、新型コロナウイルス感染症への対応として、職員のマスク着用や、支店・オフィス内のパーテーション、窓口へのアクリル板設置により感染予防対策を講じているほか、スプリット・オペレーション(交代勤務)やテレワーク(在宅勤務)を導入しつつ、全支店の営業を継続することで安定的な金融機能維持を図っております。また、お客さまの資金繰り支援などに全力で対応するため、法人や個人事業主のお客さま向けに新型コロナウイルス感染症対策資金の取り扱いの開始、条件変更等の柔軟な対応、必要書類の簡素化、経営相談窓口設置等を行っております。このほか、個人のお客さま向けにWEB専用フリーローンの金利引き下げを実施する等、金融面のサポートを実施しております。
他方、ESG(環境・社会・ガバナンス)、SDGs(持続可能な開発目標)および気候関連リスクへの取り組みが一層強く求められているほか、マネー・ローンダリングやテロ資金供与の防止、サイバー攻撃に対するセキュリティ強化への対応など、経営管理態勢強化に引き続き取り組んでいく必要があります。
当行は、本年4月より第20次長期経営計画「Transform」(2021年度~2023年度)をスタートさせました。当行の存在意義(パーパス)は地域の発展に貢献していくことであり、山形の成長に責任を持つ企業として、持続可能な地域社会の実現やコロナ禍からの地域経済回復を目指し、これまで以上に地域価値の創造に注力してまいります。また、今長計は、10年後の目指す姿である長期ビジョンの実現に向けたフェーズ1として、地域やお客さまの課題解決の強化や事業領域の拡大を通し、金融・産業参画型ハイブリッドカンパニーを目指すための期間として位置付けております。その実現のため、お客さまの課題解決につながるコンサルティングビジネスを強化することによりお客さま満足度の向上を図るとともに、収益構造改革を実行し、地方銀行としての新たなビジネスモデル構築に向けた取り組みを進めてまいります。
(1) 会社の経営の基本方針
| 経営理念 | 地域とともに成長発展し すべてのお客さまにご満足をいただき 行員に安定と機会を与える |
当行は上記経営理念のもと、「地域の皆さま」、「お客さま」、「株主の皆さま」、「従業員」などのステークホルダーを重視した経営を行うとともに、「安全・安心」の銀行として、より一層の信頼を確保することを基本方針としております。
(2) 中長期的な経営戦略
人口減少や低金利環境の長期化に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大など、これまで以上に厳しい環境が予想されるなか、持続可能なビジネスモデルを確立するためには、長期的な取り組みとして、「地方創生等による持続可能な地域社会の構築」及び「お客さま本位のビジネスと付加価値創造」の実現が必要不可欠です。
当行は2021年4月に、10年後に目指す姿として、「お客さまの価値を共に創造し、地域ポテンシャルを最大化する金融・産業参画型ハイブリッドカンパニー」を長期ビジョンに掲げ、それに向けた第20次長期経営計画「Transform」(2021年4月〜2024年3月)を策定しております。地域の課題解決のため、金融領域にとどまらず、企業との連携・事業への出資等を通じ、産業領域への参画を深めることで、総合的なソリューションを提供できるビジネスモデルの構築を目指します。
また、第20次長期経営計画「Transform」は、長期ビジョンに向けた10年間の第1フェーズと位置づけ、コロナ禍への対応と同時に、ハイブリッドカンパニーへの挑戦として、ビジョンにつながる施策を展開してまいります。本計画では、「Transform」をテーマとし、以下の重点戦略の遂行により、これまで以上に地域価値の創造に努めてまいります。
《重点戦略》
1.コロナ禍・ポストコロナでのお客さまに寄り添った支援
2.コンサルティングビジネス強化と事業領域拡大に向けた取り組み
3.質の高いサービスを提供するための構造改革とコストマネジメント
(店舗ネットワーク改革・デジタル戦略・事務改革)
4.有価証券運用、リスク管理の高度化とリスクアペタイト・フレームワークの活用

| 重点戦略1 |
コロナ禍・ポストコロナでのお客さまに寄り添った支援
■ 足許のコロナ禍において、引き続き、お客さまの資金繰り支援に注力するとともに、山形の発展に責任を持つ企業として、経営改善や事業継続支援等、課題解決に向けたソリューションを提供してまいります。
| 重点戦略2 |
コンサルティングビジネス強化と事業領域拡大に向けた取り組み
■ 現状の「総合金融ビジネス」は引き続きコアビジネスとして追求していくとともに、コンサルティング能力を強化していくことで、産業創造・参画型のビジネスモデルを目指します。
■ 当行がこれまで実践してきた「山形成長戦略」「ものづくり支援」「事業承継・M&A」「プライベートバンキング」「企業再生支援」などの取り組みを、全行を挙げた戦略として統合し、地域産業規模にまで強化してまいります。(2021年4月にハイブリッド戦略室を新設)
| 重点戦略3 |
質の高いサービスを提供するための構造改革とコストマネジメント(店舗ネットワーク改革・デジタル戦略・事務改革)
■ 店舗ネットワークの最適化を図るとともに、広域型営業体制として、ブロック統括店に営業人員を集約することで、お客さまに提供するコンサルティング機能の高度化に取り組んでまいります。
■ デジタル投資をしていくことで、非対面チャネル等によるお客さまの利便性を向上するとともに、事務の効率化及びワークスタイルの変化を実現してまいります。
■ 事務改革では、よりシンプルで高品質な事務の提供を目指し、事務品質を維持したうえで、お客さまの手続きの簡素化や営業店の受付事務の軽量化、不採算事務の削減、本部集中業務の拡大に取り組んでまいります。
■ 経費削減策として、削減ポテンシャルの高い重要テーマを中心に、トップダウンアプローチによりコストマネジメントに取り組んでまいります。
| 重点戦略4 |
有価証券運用、リスク管理の高度化とリスクアペタイト・フレームワークの活用
■ 有価証券の運用とリスク管理の高度化によって、収益力を強化してまいります。多様なリスクテイクによるベースライン収益の底上げなど、金融市場の見通しを踏まえたポートフォリオ運用の構築により、中期的な評価益の増加を目指します。
■ リスク管理では、多様なリスクテイクによる市場部門の収益増強に向けて、リスクマネジメントに充分な組織体制を構築するために、運用規模拡大に相応しい体制を整備してまいります。また、リスクアペタイト・フレームワークを通じた経営陣ならびに所管部とのリスクコミュニケーションを拡充し、フォワードルッキングな視点で「とるリスク・とらないリスク」を明確化したマネジメントにより、長期的収益の安定確保と財務の健全性を目指します。
また、重点戦略を支える取り組みとして、主要施策を大きく以下の3つに分け、11個の各テーマについて施策を展開してまいります。
《主要施策》
| Ⅰ.提供価値:高品質・高付加価値サービス | ① 付加価値の高い融資の推進 ② コンサルティングビジネスの強化 ③ 地域産業発展のための事業領域拡大 |
| Ⅱ.仕組み:事業構造と体質の強化 | ④ 戦略的店舗ネットワーク改革と収益基盤強化 ⑤ コストマネジメント・経営リソースの捻出 ⑥ デジタル化の推進 ⑦ 有価証券運用・リスクマネジメントの強化 |
| Ⅲ.根幹:成長と変革の土台構築 | ⑧ プロフェッショナル人財の育成と活用 ⑨ 経営管理態勢の強化 ⑩ SDGs/ESGへの取り組み ⑪ 組織・企業風土・ガバナンス体制の向上 |
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第20次長期経営計画「Transform」のもと、以下の指標を目標とし、各種施策に取り組んでおります。
| 目標とする指標 | 算出方法 | 当該指標を利用する理由 |
| コア業務純益 | 実質業務純益-債券関係損益-金融派生商品損益(債券関係) | 事業の収益性を追求するため |
| 当期純利益(当行単体) | 財務諸表上の数値 | |
| コアOHR(当行単体) | 経費÷コア業務粗利益 | |
| 総貸出金残高 | 財務諸表上の数値 | 業容の質的向上を追求するため |
| 総資金利鞘 | 資金運用利回-資金調達利回 | 事業の収益性を追求するため |
| 自己資本比率(国内基準、当行単体) | 自己資本の額÷リスク・アセット等の額 | 経営の安全性を追求するため |
設定した目標値等
| 目標とする指標 | 目標数値(2023年度) | 実績(2020年度) |
| コア業務純益 | 60億円 | 59億円 |
| 当期純利益(当行単体) | 25億円 | 27億円 |
| コアOHR(当行単体) | 80%未満 | 77.32% |
| 総貸出金残高 | 1兆7,000億円 | 1兆7,481億円 |
| 総資金利鞘 | プラスを維持 | 0.15% |
| 自己資本比率(国内基準、当行単体) | 9%以上維持 | 10.38% |
(4) 経営環境および対処すべき課題
経営環境をみますと、人口減少、少子高齢化に伴う地域経済の縮小や中小企業における後継者難など多くの課題を抱えております。また、長引く新型コロナウイルス感染症の影響により、県内経済は依然として厳しい状況にあります。こうした状況を踏まえれば、地方創生や地域経済の活性化に果たすべき当行の役割は一層重要性が高まっているものと認識しております。
当行は、新型コロナウイルス感染症への対応として、職員のマスク着用や、支店・オフィス内のパーテーション、窓口へのアクリル板設置により感染予防対策を講じているほか、スプリット・オペレーション(交代勤務)やテレワーク(在宅勤務)を導入しつつ、全支店の営業を継続することで安定的な金融機能維持を図っております。また、お客さまの資金繰り支援などに全力で対応するため、法人や個人事業主のお客さま向けに新型コロナウイルス感染症対策資金の取り扱いの開始、条件変更等の柔軟な対応、必要書類の簡素化、経営相談窓口設置等を行っております。このほか、個人のお客さま向けにWEB専用フリーローンの金利引き下げを実施する等、金融面のサポートを実施しております。
他方、ESG(環境・社会・ガバナンス)、SDGs(持続可能な開発目標)および気候関連リスクへの取り組みが一層強く求められているほか、マネー・ローンダリングやテロ資金供与の防止、サイバー攻撃に対するセキュリティ強化への対応など、経営管理態勢強化に引き続き取り組んでいく必要があります。
当行は、本年4月より第20次長期経営計画「Transform」(2021年度~2023年度)をスタートさせました。当行の存在意義(パーパス)は地域の発展に貢献していくことであり、山形の成長に責任を持つ企業として、持続可能な地域社会の実現やコロナ禍からの地域経済回復を目指し、これまで以上に地域価値の創造に注力してまいります。また、今長計は、10年後の目指す姿である長期ビジョンの実現に向けたフェーズ1として、地域やお客さまの課題解決の強化や事業領域の拡大を通し、金融・産業参画型ハイブリッドカンパニーを目指すための期間として位置付けております。その実現のため、お客さまの課題解決につながるコンサルティングビジネスを強化することによりお客さま満足度の向上を図るとともに、収益構造改革を実行し、地方銀行としての新たなビジネスモデル構築に向けた取り組みを進めてまいります。