有価証券報告書-第10期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期の世界経済は、米国の景気が堅調に推移したことなどにより緩やかな回復基調で推移し、また、わが国経済も、雇用・所得環境の改善などにより内需を中心に緩やかに回復しましたが、いずれも年明け以降、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響により急激に減速しました。
このような中、当社は、2018年度から2021年度までを対象とする4か年の中期経営計画「AD Vision 2021」の2年度目を迎えました。中期経営計画の目指す姿として掲げる「特色ある個性豊かな会社」の確立に向けて、先進性・多様性・地域密着を追求するとともに、環境変化に迅速に対応できる態勢の構築を進めてまいりました。
当期の具体的な事業の経過及び成果等は、以下のとおりであります。
2019年度は、営業部門、損害サービス部門、代理店・扱者が一体となった「営損代一体運営」が大きく進展し、営業予算の達成及びマーケットシェアの拡大に繋げることができました。また、2018年度に引き続き、6月の山形県沖地震、9月の台風15号、10月の台風19号と多発した大規模自然災害への対応においても、「営損代」が一体となって保険金支払いに取り組み、お客さまを全力でサポートしてまいりました。
当社では、2018年度より「自然災害対策プロジェクト」を立ち上げ、世界初のリアルタイム被害予測Webサイトcmap.dev(シーマップ)等を活用した能動的な支援体制確立と、従来はお客さまから紙で受領していた書類のデジタル化やペーパレス化、RPA※1による業務自動化実現による先進性あるシステムの構築を進め、2019年度に業務量の40%削減、2020年度には75%削減を目指しております。大規模災害が発生した場合でも、平時と同等の迅速性をもって、お客さまに保険金をお支払いできる態勢を実現することを目指し、取り組んでおります。これらの取組みが奏功し、「産業の発展と地球環境との共生」を基本理念として創設された、企業や自治体、市民グループ、学校を対象とした歴史ある顕彰制度である「第29回地球環境大賞」において、シーマップが、最高位となる大賞を受賞いたしました。
また、当社は、テレマティクス※2機器やコネクティッドカー※3から取得できる走行データを活用して事故時の運転の軌跡や運転挙動といった運転状況を可視化し、ドライブレコーダーの画像解析や高度な事故検知といったAIを活用した先進的なサービスを提供する新しい事故対応サービス「テレマティクス損害サービスシステム」をパートナー会社と共同で開発しました。各社の最新技術とテレマティクス情報を複合して事故対応で活用することにより、事故に遭われたお客さまの保険金請求手続にかかるご負担を大幅に軽減し、新たな付加価値を提供するとともに、24時間365日事故対応サービス「I’m ZIDAN」※4と合わせ、よりよいサービスを実現してまいります。
当社では、社会の変化と将来を見据えた対応として、前述した自然災害対策プロジェクトに加え、「テレマティクス・モビリティサービス」「地方創生」「ICT」「風土革新」「ニューリスク※5」の5つの部門横断プロジェクトを推進してまいりました。
テレマティクス・モビリティサービスプロジェクトにつきましては、後付けの専用ドライブレコーダー型テレマティクス端末で取得した走行データに基づき、安全運転の度合いを保険料に反映する国内初の自動車保険「タフ・見守るクルマの保険プラス」の販売を2020年1月に開始し、2020年3月時点で契約台数は80,000台を突破いたしました。本商品では、お客さまの安全運転を支援するとともに、万が一の事故の際には通信機能付きドライブレコーダーを活用したより高度な事故対応サービスを提供していくことで、誰もが安全・安心に暮らせる地域・社会づくりに貢献していくことを目指してまいります。米国では、トヨタ自動車株式会社、トヨタファイナンシャルサービス株式会社との共同出資会社にて、コネクティッドカーを対象とした運転挙動反映型テレマティクス自動車保険「Bright Drive」を同国大手保険会社と共同で開発し、販売を開始しました。さらに当社は、今後拡大するオンデマンド交通事業※6やマルチモーダルサービス※7に伴うリスクに対応するべくMaaS※8保険の提供も開始しました。数多くの自治体や企業が、より便利で自由な移動体験の提供や地域の交通課題への対応に向けて、新しいモビリティサービスの取組みの検討を開始するなかで、新しいリスクに対応した保険の提供を通じ、安全・安心で快適なモビリティ社会の実現及び地域の持続的な発展に貢献してまいります。
地方創生プロジェクトにつきましては、各地域の地方創生取組みの支援を継続して実施し、2020年3月時点で295の地方公共団体との連携協定を締結しています。2019年度は、地方創生の情報提供並びに地方公共団体間の情報連携等を目的に「全国地方創生交流会」を開催したほか、当社のプロ代理店とディーラー販売店の連携による地域防災力向上を目的とした給電車体験会を開催、MaaSや自動運転の研究をテーマとする産学連携等にも取り組みました。
ICTプロジェクトにつきましては、旧来の業務やフローを最新技術によって効率・最適化し(業務改革)、それにより生み出した経営資源を新たな成長領域に再投資していくこと(事業開発)に取り組みました。業務改革では、既存の業務をプロセス視点で抜本的に見直し再設計したうえで、RPA等の新たなテクノロジーへの置き換えを進め、効率化や品質向上に寄与しました。また、事業開発では、オープンイノベーションにより有望ベンチャー企業との資本・業務提携を着実に進めてまいりました。将来の環境変化に備えた新たなビジネスモデル構築に向け、当社の保険事業のノウハウと有望ベンチャー企業が持つリソースを融合させ、お客さまにとって付加価値の高い新しい保険商品の提供を進めてまいります。
風土革新プロジェクトにつきましては、「働き方改革」「コンプライアンス重視の企業風土への変革」を柱として、自律したワークライフマネジメントの実践や社員不祥事を発生させない職場運営に取り組んでまいりました。具体的には、在宅勤務制度の導入やファシリティの整備等、働き方の多様化に向けた環境整備を実施するとともに、職場コミュニケーションの改善に対する意識醸成に取り組みました。2020年3月には、女性活躍推進に向けて実施したキャリア形成支援や育児・介護と仕事の両立支援等の取組みが評価され、一般財団法人日本次世代企業普及機構が主催する「第5回ホワイト企業アワード」において「ダイバーシティ&インクルージョン部門」を2年連続で受賞しました。
ニューリスクプロジェクトにつきましては、社会環境の変化に伴って発現する新しいリスク(サイバー、IoTの進展、自動運転の普及等)に対応する商品・サービスの開発、研究等を行ってまいりました。サイバーリスクの分野においては、セキュリティベンダー※9の商品に当社のサイバーセキュリティ保険を自動付帯する取組み、都道府県警察との連携によるセミナー開催、セキュリティベンダーとの協業によるセキュリティと保険の総合提案の取組みにより、中小マーケットを中心にサイバー保険の普及・啓発も含めた販売活動を実施しました。また、自動運転の分野においては、産学連携による大学との共同研究や専門的な知識を有する研究機関・事業会社等と実証実験を行い、将来の自動運転社会を見据えた保険の在り方について研究を行いました。
当社は、業界に先駆けてデータを活用した商品・サービスの開発に取り組んでおり、社内にもデータサイエンスに専門的に取り組むデータソリューション室を設置しております。今後も魅力的な商品・サービスの開発や業務の高度化・効率化を全社的に推し進めるためには、社員全員がデータ活用への理解(データリテラシー)を深めること、データ活用を推進するデータサイエンティストの拡充は必須との考えから、全社員向けの教育プログラム及びデータサイエンスに興味のある大学生・大学院生等を対象とするインターンシップを開始しました。これらの取組みを継続することで、育成・採用したデータサイエンティストが、専門部門だけでなく各職場に所属し、データ活用を推進できる体制の構築、キャリアパスの確立を図ってまいります。
社会課題の解決に向けては、国際連合が掲げるSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を道標(みちしるべ)とし、事業活動を通じて、事故の防止、安心・安全な社会の構築に資する商品・サービスの提供や、環境破壊や気候変動抑止に繋がる環境負荷軽減取組みを継続して実施しております。また、MS&ADゆにぞんスマイルクラブの寄付・寄贈等による地域貢献活動や補助犬の育成活動、ベルマーク収集活動をはじめとした東日本大震災・熊本地震等の被災地支援等の社会貢献活動にも積極的に取り組みました。また、スポーツ振興につきましては、所属プロランナーとの協働プロジェクト「マラソンキャラバン」の全国展開をはじめ、東京都教員研修での障がい者スポーツカリキュラムの実施、小中学校でのパラスポーツ体験事業を実施しました。これらの取組みが評価され、「東京都スポーツ推進モデル企業」に5年連続での認定となり、初の殿堂入りの栄誉にあずかりました。また、障がい者雇用「地域密着モデル」として、各地域の特別支援学校から、主に知的障がいのある生徒のインターンシップ受入を経て、部支店の事務補助要員として採用するモデルを全国で展開しており、障がい者雇用率も2019年度で平均2.35%と高い水準を維持しております。
当社は、金融庁が策定した「顧客本位の業務運営に関する原則」を踏まえ、「お客さま第一の業務運営に関する方針」を定めるとともに、当方針に対応した「お客さま第一の業務運営に関する具体的取組み」を公表し、取組結果を開示しております。当社の行動規範である「全力サポート宣言(迅速・頼れる・優しい)」の具現化に向け、独自性ある取組みを進め、お客さま第一の業務運営のさらなる推進に努めてまいります。
※1 Robotic Process Automationの略で、ロボットによる業務の効率化や自動化のこと
※2 「テレコミュニケーション」と「インフォマティクス」を組み合わせた造語。カーナビゲーションやGPS等と移動体通信システムを利用して、さまざまな情報やサービスを提供する仕組み
※3 走行データが取得できる車載通信機(DCM: Data Communication Module)を搭載した車両
※4 夜間休日でも「責任割合交渉」や「示談交渉」などの専門的な事故対応が可能となるサービス
※5 技術革新・マーケットの変化を先取りした新たな商品・サービスの開発とリスクテイク手法・販売手法の構築に取り組むこと
※6 定時・定路線ではなく、利用者の予約時間や場所に合わせて運行する公共交通機関のこと
※7 出発地から目的地までにおいて、複数のモビリティサービスを組み合わせた経路検索・予約・決済などを可能とするサービスのこと
※8 Mobility as a Serviceの略語で交通インフラにおいて「移動」をサービスとして提供すること
※9 ネットワーク等のセキュリティの構築・開発を行う企業のこと
このような中、当連結会計年度の経営成績は次のとおりとなりました。
経常収益は、保険引受収益が1兆3,935億円、資産運用収益が838億円、その他経常収益が105億円となった結果、
1兆4,879億円となりました。一方、経常費用は、保険引受費用が1兆1,868億円、資産運用費用が209億円、営業費及び一般管理費が2,185億円、その他経常費用が39億円となった結果、1兆4,302億円となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ8億円減少し、576億円となりました。経常利益に特別損益、法人税及び住民税等などを加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ111億円増加し、434億円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
イ 国内損害保険事業(あいおいニッセイ同和損害保険株式会社)
経常収益は、保険引受収益が1兆3,241億円、資産運用収益が813億円、その他経常収益が89億円となった結果、1兆4,144億円となりました。一方、経常費用は、保険引受費用が1兆1,337億円、資産運用費用が207億円、営業費及び一般管理費が1,989億円、その他経常費用が23億円となった結果、1兆3,558億円となりました。
以上の結果、経常利益は前事業年度に比べ27億円減少し、586億円となりました。経常利益に特別損益、法人税及び住民税などを加減した当期純利益は、前事業年度に比べ74億円増加し、447億円となりました。
ロ 海外事業(海外保険子会社)
海外保険子会社セグメントについては、正味収入保険料は前連結会計年度に比べ21億円減少し、620億円となりました。
経常損益は、前連結会計年度に比べ18億円改善したものの、12億円の損失となり、出資持分考慮後の当期純損益(セグメント損益)は前連結会計年度に比べ35億円改善したものの、15億円の損失となりました。
当連結会計年度末の財政状態は次のとおりであります。
総資産は、前連結会計年度末に比べ29億円減少し、3兆5,158億円となりました。
当社の連結ソルベンシー・マージン比率は、前連結会計年度末に比べ8.9ポイント上昇し、726.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ868億円増加し、414億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,309億円減少し、△553億円となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,181億円増加し、885億円となりました。これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より174億円増加し、2,076億円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
損害保険業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本項に記載した予想、予測、見込み、見通し、方針、予定等の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には不確実性が内在しており、将来生じる実際の結果とは大きく異なる可能性があります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。
[連結主要指標]
正味収入保険料は、当社において自動車保険や火災保険で増収したことを主因に、前連結会計年度に比べ386億円増加し、1兆3,396億円となりました。
経常利益は、将来の保険金支払に備えて異常危険準備金などの責任準備金の積増を行ったことなどから、前連結会計年度に比べ8億円減少し、576億円となりました。当連結会計年度も台風19号などの自然災害により多額の保険金支払が生じましたが、台風21号をはじめとする大規模な自然災害が相次いだ前連結会計年度と比べると国内自然災害に係る発生保険金(正味支払保険金と支払備金繰入額の合計)は減少しました。
経常利益に特別損益、法人税及び住民税等などを加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、価格変動準備金の繰入による特別損失の増加があったものの、税金費用の減少などにより、前連結会計年度に比べ111億円増加し、434億円となりました。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響として、感染拡大を受けた年度末の株式相場の下落による有価証券評価損の増加などがありました。
保険種目別の状況は次のとおりであります。
a 元受正味保険料(含む収入積立保険料)
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
2.元受正味保険料(含む収入積立保険料)とは、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものであります。(積立型保険の積立保険料を含む。)
b 正味収入保険料
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
c 正味支払保険金
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
運用資産及び有価証券の状況は次のとおりであります。
a 運用資産
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
b 有価証券
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
イ 国内損害保険事業(あいおいニッセイ同和損害保険株式会社)
当社(単体)の経営成績は次のとおりとなりました。
[当社(単体)の主要指標]
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
保険引受の概況は次のとおりであります。
正味収入保険料は、自動車保険や火災保険などで増収したことにより、前事業年度に比べ431億円増加し、1兆2,767億円となりました。
一方、正味支払保険金は、自然災害による支払が火災保険で減少したことなどにより、前事業年度に比べ459億円減少し、7,246億円となりました。以上により、正味損害率は62.0%と、前事業年度に比べ5.8ポイント低下しました。また、諸手数料及び集金費並びに保険引受に係る営業費及び一般管理費が増加したことにより、正味事業費率は34.5%と、前事業年度に比べ0.7ポイント上昇しました。
これらに収入積立保険料、満期返戻金、支払備金戻入額、責任準備金繰入額などを加減した保険引受利益は、異常危険準備金の繰入額が増加したことなどにより、前事業年度に比べ144億円減少し、11億円となりました。
資産運用の概況は次のとおりであります。
利息及び配当金収入が前事業年度に比べ32億円増加し593億円となり、また、有価証券売却益が前事業年度に比べ127億円増加し351億円となったことなどから、積立型保険の満期返戻金などに充当する運用益を控除した残額の資産運用収益は、前事業年度に比べ190億円増加し、813億円となりました。一方、資産運用費用は、有価証券評価損が前事業年度に比べ89億円増加したことなどにより、前事業年度に比べ68億円増加し、207億円となりました。
これらの結果、経常利益は、前事業年度に比べ27億円減少し、586億円となりました。当期純利益は、価格変動準備金の繰入による特別損失の増加があったものの、税金費用の減少により、前事業年度に比べ74億円増加し、447億円となりました。
保険種目別の状況は次のとおりであります。
a 元受正味保険料(含む収入積立保険料)
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.元受正味保険料(含む収入積立保険料)とは、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものであります。(積立型保険の積立保険料を含む。)
b 正味収入保険料
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
c 正味支払保険金
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.正味損害率は正味支払保険金に損害調査費を加えて算出しております。
運用資産、有価証券、利回り及び海外投融資の状況は次のとおりであります。
a 運用資産
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
b 有価証券
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
c 利回り
運用資産利回り(インカム利回り)
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.収入金額は、損益計算書における「利息及び配当金収入」に、「金銭の信託運用益」のうち利息及び配当金収入相当額を含めた金額であります。
3.平均運用額は原則として各月末残高(取得原価又は償却原価)の平均に基づいて算出しております。
資産運用利回り(実現利回り)
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.資産運用損益(実現ベース)は、損益計算書における「資産運用収益」及び「積立保険料等運用益」の合計額から「資産運用費用」を控除した金額であります。
3.平均運用額(取得原価ベース)は原則として各月末残高(取得原価又は償却原価)の平均に基づいて算出しております。
4.資産運用利回り(実現利回り)にその他有価証券の評価差額等を加味した時価ベースの利回り(時価総合利回り)は以下のとおりであります。
なお、資産運用損益等(時価ベース)は、資産運用損益(実現ベース)にその他有価証券及び金銭の信託(その他有価証券に準じて処理をする運用目的・満期保有目的以外のものに限る。)に係る評価差額(税効果控除前の金額による。)の当期増減額を加減算した金額であります。
また、平均運用額(時価ベース)は、平均運用額(取得原価ベース)にその他有価証券及び金銭の信託(その他有価証券に準じて処理をする運用目的・満期保有目的以外のものに限る。)に係る前期末評価差額(税効果控除前の金額による。)を加減算した金額であります。
d 海外投融資
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.金銭の信託として運用しているものを含めて表示しております。
3.「海外投融資利回り」のうち「運用資産利回り(インカム利回り)」は、海外投融資に係る資産について、「c 利回り 運用資産利回り(インカム利回り)」と同様の方法により算出したものであります。
4.「海外投融資利回り」のうち「資産運用利回り(実現利回り)」は、海外投融資に係る資産について、「c 利回り 資産運用利回り(実現利回り)」と同様の方法により算出したものであります。
なお、海外投融資に係る時価総合利回りは前事業年度4.34%、当事業年度1.00%であります。
5.前事業年度の外貨建「その他」の主なものは、外国投資信託66,497百万円であり、円貨建「その他」の主なものは、外国投資信託41,956百万円であります。
当事業年度の外貨建「その他」の主なものは、外国投資信託100,181百万円であり、円貨建「その他」の主なものは、外国投資信託38,742百万円であります。
ロ 海外事業(海外保険子会社)
米国において、運転挙動反映型テレマティクス自動車保険「BrightDrive」をNationwide Mutual Insurance Companyと共同で開発し発売するなど、日本、米国、欧州、中国、東南アジアの5極を中心として、グローバルにテレマティクス・モビリティサービス事業を推進いたしました。
海外保険子会社セグメントの経営成績は次のとおりとなりました。
[海外保険子会社の主要指標]
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.セグメント損失は出資持分考慮後の当期純損失に相当する金額であります。
正味収入保険料は、前連結会計年度に比べ21億円減少し、620億円となりました。
経常損益は、前連結会計年度に比べ18億円改善したものの、12億円の損失となりました。出資持分考慮後の当期純損益(セグメント損益)は、前連結会計年度に比べ35億円改善したものの、15億円の損失となりました。
当社のソルベンシー・マージン比率の状況は、以下のとおりであります。
保険会社は、保険金支払等に備えて準備金を積み立てておりますが、巨大災害の発生や、資産の大幅な価格下落等、通常の予測を超える危険が発生した場合でも、十分な支払能力を保持しておく必要があります。この「通常の予測を超える危険」を示す「リスクの合計額」(以下の各表の(B))に対する「資本金・準備金等の支払余力」(すなわちソルベンシー・マージン総額:以下の各表の(A))の割合を示す指標として、保険業法等に基づき計算されたものが、「ソルベンシー・マージン比率」(以下の各表の(C))であります。
ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつでありますが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされております。
イ 単体ソルベンシー・マージン比率
(注)「単体ソルベンシー・マージン比率」とは、保険業法施行規則第86条及び第87条並びに平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出された比率であります。
ロ 連結ソルベンシー・マージン比率
(注)「連結ソルベンシー・マージン比率」とは、保険業法施行規則第86条の2及び第88条並びに平成23年金融庁告示第23号の規定に基づいて算出された比率であります。
国内劣後特約付無担保社債の発行を主因に、当事業年度末の単体ソルベンシー・マージン比率は前事業年度末に比べて14.1ポイント上昇し、702.3%となり、当連結会計年度末の連結ソルベンシー・マージン比率は前連結会計年度末に比べて8.9ポイント上昇し、726.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、保険金の支払額が減少したことなどにより前連結会計年度に比べ868億円増加し、414億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出が増加したことなどにより前連結会計年度に比べ1,309億円減少し、△553億円となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、債券貸借取引受入担保金による収入が増加したことなどにより前連結会計年度に比べ1,181億円増加し、885億円となりました。これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より174億円増加し、2,076億円となりました。
資金の流動性につきましては、保険金等の支払による資金流出や市場の混乱等により資金繰りが悪化する場合に備え、流動性資産を十分に保有するとともに、資金の流出入の動向を踏まえて資産・負債両面から流動性についての評価を行い、適切な資金繰りを行っております。
また、長期的な投資資金等に対しては、自己資金を活用するほか、社債の発行による外部からの資金調達を行っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準及び諸法令に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積りを必要とする項目があります。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から実際の結果とは異なる場合があります。当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の事項を会計上特に重要な見積りと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況」の「追加情報」に記載のとおり、一定の仮定の下に会計上の見積りを行っておりますが、感染拡大の収束時期や世界経済への影響は不透明であり、翌連結会計年度の当グループの財政状態、経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
イ 時価の算定方法
資産・負債の一部は時価をもって貸借対照表価額としており、時価の算定は市場価格等に基づいております。一部のデリバティブ取引において市場価格がない場合には、将来キャッシュ・フローの現在価値や取引対象の市場価格、契約期間等の構成要素に基づく合理的な見積りによって算出された価格を時価としております。
ロ 有価証券の減損
保有している有価証券については、市場の価格変動等のリスクを負っており、価値の下落が著しくかつ一時的でないと判断した場合に減損処理を行っております。将来において市場価格が下落した場合等には減損処理が必要となる可能性があります。
ハ 固定資産の減損
収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産については、一定の条件の下で回収可能性を反映させるように、減損処理を行っております。資産又は資産グループの回収可能価額は、正味売却価額(資産又は資産グループの時価から処分費用見込額を控除して算定される価額)と使用価値(資産又は資産グループの継続的使用と使用後の処分によって生ずると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値)のいずれか高い金額であることから、固定資産の減損損失の金額は合理的な仮定及び予測に基づく将来キャッシュ・フローの見積りに依存しております。従って、固定資産の使用方法を変更した場合又は不動産取引相場や賃料相場等が変動した場合には、新たに減損損失が発生する可能性があります。
ニ 繰延税金資産
繰延税金資産は将来の課税所得の見積り等を踏まえ、回収可能性に問題がないと判断した金額を計上することとしております。ただし、将来の市場環境や経営成績が著しく変化し、将来の課税所得の見積りに大きな変化が生じた場合や、税制改正により税率の変更が生じた場合等には、繰延税金資産の金額が変動する可能性があります。
ホ 貸倒引当金
貸倒引当金は、債権の貸倒れによる損失に備え、回収不能見込額を計上しております。このため、将来、貸付先等の債務者の財政状態が変化した場合等には、貸倒引当金の必要額も変動する可能性があります。
ヘ 支払備金
支払備金は、保険契約に基づいて支払義務が発生した保険金等のうち、まだ支出として計上していないものについては、個別の損害ごとの見積額を、また、まだ支払事由の発生の報告を受けていないが保険契約に規定する支払事由が既に発生したと認められるものについては、過去のデータに基づき算定した見積額を計上しております。これらの見積りは、当連結会計年度末時点における情報に基づいて行っておりますが、将来においてインフレや為替の影響、さらには裁判の判例などの動向等により支払備金の必要額が変動する可能性があります。
ト 責任準備金等
責任準備金等は、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため積み立てているものであります。当初想定した環境や条件が変化した場合等には、責任準備金等の必要額が変動する可能性があります。
チ 退職給付債務等
退職給付債務及び退職給付費用は、割引率等数理計算上の前提条件や年金資産の期待運用収益率等の見込数値である基礎率に基づいて算出されております。このため、見込数値が実際と異なった場合、あるいは前提条件が変更された場合には、将来の退職給付債務及び退職給付費用が変動する可能性があります。
④ 目標とする経営指標等の分析等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標に関し、正味収入保険料は、自動車保険や火災保険などで増収したことにより、1兆2,767億円と前事業年度に比べ、3.5%の増加となりました。正味損害率は、自然災害による支払が火災保険で減少したことなどにより、62.0%と前事業年度に比べ、5.8ポイントの低下となりました。正味事業費率は、諸手数料及び集金費並びに保険引受に係る営業費及び一般管理費が増加したことにより、34.5%と前事業年度に比べ、0.7ポイントの上昇となりました。
⑤ 中長期的な経営戦略
当社では、MS&ADインシュアランスグループの中期経営計画「Vision 2021」を踏まえ、2018~2021年度の4か年の中期経営計画「AD Vision 2021」を策定しています。
当社のスローガンである「特色ある個性豊かな会社」の確立に向けて、前・中期経営計画「AD Next Challenge」で構築した基盤・取組みを発展させ、先進性・多様性・地域密着を追求し、環境変化に迅速に対応できる態勢を目指す姿とし、下図の取組みを行ってまいります。また、失敗を恐れずチャレンジし続け、持てる力と個性を最大限発揮することで、お客さまを全力でサポートしてまいります。

⑥ 問題認識と今後の方針について
問題認識と今後の方針は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しているとおりであります。
当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期の世界経済は、米国の景気が堅調に推移したことなどにより緩やかな回復基調で推移し、また、わが国経済も、雇用・所得環境の改善などにより内需を中心に緩やかに回復しましたが、いずれも年明け以降、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響により急激に減速しました。
このような中、当社は、2018年度から2021年度までを対象とする4か年の中期経営計画「AD Vision 2021」の2年度目を迎えました。中期経営計画の目指す姿として掲げる「特色ある個性豊かな会社」の確立に向けて、先進性・多様性・地域密着を追求するとともに、環境変化に迅速に対応できる態勢の構築を進めてまいりました。
当期の具体的な事業の経過及び成果等は、以下のとおりであります。
2019年度は、営業部門、損害サービス部門、代理店・扱者が一体となった「営損代一体運営」が大きく進展し、営業予算の達成及びマーケットシェアの拡大に繋げることができました。また、2018年度に引き続き、6月の山形県沖地震、9月の台風15号、10月の台風19号と多発した大規模自然災害への対応においても、「営損代」が一体となって保険金支払いに取り組み、お客さまを全力でサポートしてまいりました。
当社では、2018年度より「自然災害対策プロジェクト」を立ち上げ、世界初のリアルタイム被害予測Webサイトcmap.dev(シーマップ)等を活用した能動的な支援体制確立と、従来はお客さまから紙で受領していた書類のデジタル化やペーパレス化、RPA※1による業務自動化実現による先進性あるシステムの構築を進め、2019年度に業務量の40%削減、2020年度には75%削減を目指しております。大規模災害が発生した場合でも、平時と同等の迅速性をもって、お客さまに保険金をお支払いできる態勢を実現することを目指し、取り組んでおります。これらの取組みが奏功し、「産業の発展と地球環境との共生」を基本理念として創設された、企業や自治体、市民グループ、学校を対象とした歴史ある顕彰制度である「第29回地球環境大賞」において、シーマップが、最高位となる大賞を受賞いたしました。
また、当社は、テレマティクス※2機器やコネクティッドカー※3から取得できる走行データを活用して事故時の運転の軌跡や運転挙動といった運転状況を可視化し、ドライブレコーダーの画像解析や高度な事故検知といったAIを活用した先進的なサービスを提供する新しい事故対応サービス「テレマティクス損害サービスシステム」をパートナー会社と共同で開発しました。各社の最新技術とテレマティクス情報を複合して事故対応で活用することにより、事故に遭われたお客さまの保険金請求手続にかかるご負担を大幅に軽減し、新たな付加価値を提供するとともに、24時間365日事故対応サービス「I’m ZIDAN」※4と合わせ、よりよいサービスを実現してまいります。
当社では、社会の変化と将来を見据えた対応として、前述した自然災害対策プロジェクトに加え、「テレマティクス・モビリティサービス」「地方創生」「ICT」「風土革新」「ニューリスク※5」の5つの部門横断プロジェクトを推進してまいりました。
テレマティクス・モビリティサービスプロジェクトにつきましては、後付けの専用ドライブレコーダー型テレマティクス端末で取得した走行データに基づき、安全運転の度合いを保険料に反映する国内初の自動車保険「タフ・見守るクルマの保険プラス」の販売を2020年1月に開始し、2020年3月時点で契約台数は80,000台を突破いたしました。本商品では、お客さまの安全運転を支援するとともに、万が一の事故の際には通信機能付きドライブレコーダーを活用したより高度な事故対応サービスを提供していくことで、誰もが安全・安心に暮らせる地域・社会づくりに貢献していくことを目指してまいります。米国では、トヨタ自動車株式会社、トヨタファイナンシャルサービス株式会社との共同出資会社にて、コネクティッドカーを対象とした運転挙動反映型テレマティクス自動車保険「Bright Drive」を同国大手保険会社と共同で開発し、販売を開始しました。さらに当社は、今後拡大するオンデマンド交通事業※6やマルチモーダルサービス※7に伴うリスクに対応するべくMaaS※8保険の提供も開始しました。数多くの自治体や企業が、より便利で自由な移動体験の提供や地域の交通課題への対応に向けて、新しいモビリティサービスの取組みの検討を開始するなかで、新しいリスクに対応した保険の提供を通じ、安全・安心で快適なモビリティ社会の実現及び地域の持続的な発展に貢献してまいります。
地方創生プロジェクトにつきましては、各地域の地方創生取組みの支援を継続して実施し、2020年3月時点で295の地方公共団体との連携協定を締結しています。2019年度は、地方創生の情報提供並びに地方公共団体間の情報連携等を目的に「全国地方創生交流会」を開催したほか、当社のプロ代理店とディーラー販売店の連携による地域防災力向上を目的とした給電車体験会を開催、MaaSや自動運転の研究をテーマとする産学連携等にも取り組みました。
ICTプロジェクトにつきましては、旧来の業務やフローを最新技術によって効率・最適化し(業務改革)、それにより生み出した経営資源を新たな成長領域に再投資していくこと(事業開発)に取り組みました。業務改革では、既存の業務をプロセス視点で抜本的に見直し再設計したうえで、RPA等の新たなテクノロジーへの置き換えを進め、効率化や品質向上に寄与しました。また、事業開発では、オープンイノベーションにより有望ベンチャー企業との資本・業務提携を着実に進めてまいりました。将来の環境変化に備えた新たなビジネスモデル構築に向け、当社の保険事業のノウハウと有望ベンチャー企業が持つリソースを融合させ、お客さまにとって付加価値の高い新しい保険商品の提供を進めてまいります。
風土革新プロジェクトにつきましては、「働き方改革」「コンプライアンス重視の企業風土への変革」を柱として、自律したワークライフマネジメントの実践や社員不祥事を発生させない職場運営に取り組んでまいりました。具体的には、在宅勤務制度の導入やファシリティの整備等、働き方の多様化に向けた環境整備を実施するとともに、職場コミュニケーションの改善に対する意識醸成に取り組みました。2020年3月には、女性活躍推進に向けて実施したキャリア形成支援や育児・介護と仕事の両立支援等の取組みが評価され、一般財団法人日本次世代企業普及機構が主催する「第5回ホワイト企業アワード」において「ダイバーシティ&インクルージョン部門」を2年連続で受賞しました。
ニューリスクプロジェクトにつきましては、社会環境の変化に伴って発現する新しいリスク(サイバー、IoTの進展、自動運転の普及等)に対応する商品・サービスの開発、研究等を行ってまいりました。サイバーリスクの分野においては、セキュリティベンダー※9の商品に当社のサイバーセキュリティ保険を自動付帯する取組み、都道府県警察との連携によるセミナー開催、セキュリティベンダーとの協業によるセキュリティと保険の総合提案の取組みにより、中小マーケットを中心にサイバー保険の普及・啓発も含めた販売活動を実施しました。また、自動運転の分野においては、産学連携による大学との共同研究や専門的な知識を有する研究機関・事業会社等と実証実験を行い、将来の自動運転社会を見据えた保険の在り方について研究を行いました。
当社は、業界に先駆けてデータを活用した商品・サービスの開発に取り組んでおり、社内にもデータサイエンスに専門的に取り組むデータソリューション室を設置しております。今後も魅力的な商品・サービスの開発や業務の高度化・効率化を全社的に推し進めるためには、社員全員がデータ活用への理解(データリテラシー)を深めること、データ活用を推進するデータサイエンティストの拡充は必須との考えから、全社員向けの教育プログラム及びデータサイエンスに興味のある大学生・大学院生等を対象とするインターンシップを開始しました。これらの取組みを継続することで、育成・採用したデータサイエンティストが、専門部門だけでなく各職場に所属し、データ活用を推進できる体制の構築、キャリアパスの確立を図ってまいります。
社会課題の解決に向けては、国際連合が掲げるSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を道標(みちしるべ)とし、事業活動を通じて、事故の防止、安心・安全な社会の構築に資する商品・サービスの提供や、環境破壊や気候変動抑止に繋がる環境負荷軽減取組みを継続して実施しております。また、MS&ADゆにぞんスマイルクラブの寄付・寄贈等による地域貢献活動や補助犬の育成活動、ベルマーク収集活動をはじめとした東日本大震災・熊本地震等の被災地支援等の社会貢献活動にも積極的に取り組みました。また、スポーツ振興につきましては、所属プロランナーとの協働プロジェクト「マラソンキャラバン」の全国展開をはじめ、東京都教員研修での障がい者スポーツカリキュラムの実施、小中学校でのパラスポーツ体験事業を実施しました。これらの取組みが評価され、「東京都スポーツ推進モデル企業」に5年連続での認定となり、初の殿堂入りの栄誉にあずかりました。また、障がい者雇用「地域密着モデル」として、各地域の特別支援学校から、主に知的障がいのある生徒のインターンシップ受入を経て、部支店の事務補助要員として採用するモデルを全国で展開しており、障がい者雇用率も2019年度で平均2.35%と高い水準を維持しております。
当社は、金融庁が策定した「顧客本位の業務運営に関する原則」を踏まえ、「お客さま第一の業務運営に関する方針」を定めるとともに、当方針に対応した「お客さま第一の業務運営に関する具体的取組み」を公表し、取組結果を開示しております。当社の行動規範である「全力サポート宣言(迅速・頼れる・優しい)」の具現化に向け、独自性ある取組みを進め、お客さま第一の業務運営のさらなる推進に努めてまいります。
※1 Robotic Process Automationの略で、ロボットによる業務の効率化や自動化のこと
※2 「テレコミュニケーション」と「インフォマティクス」を組み合わせた造語。カーナビゲーションやGPS等と移動体通信システムを利用して、さまざまな情報やサービスを提供する仕組み
※3 走行データが取得できる車載通信機(DCM: Data Communication Module)を搭載した車両
※4 夜間休日でも「責任割合交渉」や「示談交渉」などの専門的な事故対応が可能となるサービス
※5 技術革新・マーケットの変化を先取りした新たな商品・サービスの開発とリスクテイク手法・販売手法の構築に取り組むこと
※6 定時・定路線ではなく、利用者の予約時間や場所に合わせて運行する公共交通機関のこと
※7 出発地から目的地までにおいて、複数のモビリティサービスを組み合わせた経路検索・予約・決済などを可能とするサービスのこと
※8 Mobility as a Serviceの略語で交通インフラにおいて「移動」をサービスとして提供すること
※9 ネットワーク等のセキュリティの構築・開発を行う企業のこと
このような中、当連結会計年度の経営成績は次のとおりとなりました。
経常収益は、保険引受収益が1兆3,935億円、資産運用収益が838億円、その他経常収益が105億円となった結果、
1兆4,879億円となりました。一方、経常費用は、保険引受費用が1兆1,868億円、資産運用費用が209億円、営業費及び一般管理費が2,185億円、その他経常費用が39億円となった結果、1兆4,302億円となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ8億円減少し、576億円となりました。経常利益に特別損益、法人税及び住民税等などを加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ111億円増加し、434億円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
イ 国内損害保険事業(あいおいニッセイ同和損害保険株式会社)
経常収益は、保険引受収益が1兆3,241億円、資産運用収益が813億円、その他経常収益が89億円となった結果、1兆4,144億円となりました。一方、経常費用は、保険引受費用が1兆1,337億円、資産運用費用が207億円、営業費及び一般管理費が1,989億円、その他経常費用が23億円となった結果、1兆3,558億円となりました。
以上の結果、経常利益は前事業年度に比べ27億円減少し、586億円となりました。経常利益に特別損益、法人税及び住民税などを加減した当期純利益は、前事業年度に比べ74億円増加し、447億円となりました。
ロ 海外事業(海外保険子会社)
海外保険子会社セグメントについては、正味収入保険料は前連結会計年度に比べ21億円減少し、620億円となりました。
経常損益は、前連結会計年度に比べ18億円改善したものの、12億円の損失となり、出資持分考慮後の当期純損益(セグメント損益)は前連結会計年度に比べ35億円改善したものの、15億円の損失となりました。
当連結会計年度末の財政状態は次のとおりであります。
総資産は、前連結会計年度末に比べ29億円減少し、3兆5,158億円となりました。
当社の連結ソルベンシー・マージン比率は、前連結会計年度末に比べ8.9ポイント上昇し、726.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ868億円増加し、414億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,309億円減少し、△553億円となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,181億円増加し、885億円となりました。これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より174億円増加し、2,076億円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
損害保険業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本項に記載した予想、予測、見込み、見通し、方針、予定等の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には不確実性が内在しており、将来生じる実際の結果とは大きく異なる可能性があります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。
[連結主要指標]
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 比較増減 | 増減率 | ||
| 正味収入保険料 | (百万円) | 1,301,043 | 1,339,655 | 38,612 | 3.0% |
| 経常利益 | (百万円) | 58,522 | 57,690 | △832 | △1.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | (百万円) | 32,280 | 43,402 | 11,121 | 34.5% |
正味収入保険料は、当社において自動車保険や火災保険で増収したことを主因に、前連結会計年度に比べ386億円増加し、1兆3,396億円となりました。
経常利益は、将来の保険金支払に備えて異常危険準備金などの責任準備金の積増を行ったことなどから、前連結会計年度に比べ8億円減少し、576億円となりました。当連結会計年度も台風19号などの自然災害により多額の保険金支払が生じましたが、台風21号をはじめとする大規模な自然災害が相次いだ前連結会計年度と比べると国内自然災害に係る発生保険金(正味支払保険金と支払備金繰入額の合計)は減少しました。
経常利益に特別損益、法人税及び住民税等などを加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、価格変動準備金の繰入による特別損失の増加があったものの、税金費用の減少などにより、前連結会計年度に比べ111億円増加し、434億円となりました。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響として、感染拡大を受けた年度末の株式相場の下落による有価証券評価損の増加などがありました。
保険種目別の状況は次のとおりであります。
a 元受正味保険料(含む収入積立保険料)
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率(%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率(%) | |
| 火災 | 225,548 | 16.2 | 9.4 | 252,109 | 17.8 | 11.8 |
| 海上 | 257 | 0.0 | △58.4 | 250 | 0.0 | △2.8 |
| 傷害 | 87,005 | 6.3 | 0.6 | 80,113 | 5.7 | △7.9 |
| 自動車 | 718,080 | 51.8 | △0.8 | 731,808 | 51.8 | 1.9 |
| 自動車損害賠償責任 | 176,585 | 12.7 | 0.7 | 178,442 | 12.6 | 1.1 |
| その他 | 179,824 | 13.0 | 2.3 | 170,285 | 12.1 | △5.3 |
| 合計 | 1,387,302 | 100.0 | 1.4 | 1,413,010 | 100.0 | 1.9 |
| (うち収入積立保険料) | (24,377) | (1.8) | (△7.2) | (23,167) | (1.6) | (△5.0) |
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
2.元受正味保険料(含む収入積立保険料)とは、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものであります。(積立型保険の積立保険料を含む。)
b 正味収入保険料
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率(%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率(%) | |
| 火災 | 184,258 | 14.2 | 5.4 | 199,620 | 14.9 | 8.3 |
| 海上 | 8,281 | 0.6 | 8.6 | 7,345 | 0.5 | △11.3 |
| 傷害 | 64,667 | 5.0 | 2.7 | 57,263 | 4.3 | △11.4 |
| 自動車 | 739,683 | 56.9 | △0.2 | 765,963 | 57.2 | 3.6 |
| 自動車損害賠償責任 | 159,289 | 12.2 | △4.7 | 162,881 | 12.2 | 2.3 |
| その他 | 144,862 | 11.1 | 4.1 | 146,580 | 10.9 | 1.2 |
| 合計 | 1,301,043 | 100.0 | 0.6 | 1,339,655 | 100.0 | 3.0 |
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
c 正味支払保険金
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率(%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減(△)率(%) | |
| 火災 | 190,522 | 23.5 | 89.3 | 142,576 | 18.7 | △25.2 |
| 海上 | 4,695 | 0.6 | 22.8 | 5,019 | 0.7 | 6.9 |
| 傷害 | 27,669 | 3.4 | 0.8 | 25,967 | 3.4 | △6.2 |
| 自動車 | 405,249 | 50.0 | 4.2 | 411,663 | 54.1 | 1.6 |
| 自動車損害賠償責任 | 114,337 | 14.1 | △2.6 | 107,074 | 14.1 | △6.4 |
| その他 | 67,656 | 8.4 | 10.3 | 68,667 | 9.0 | 1.5 |
| 合計 | 810,131 | 100.0 | 15.8 | 760,968 | 100.0 | △6.1 |
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
運用資産及び有価証券の状況は次のとおりであります。
a 運用資産
| 区分 | 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 預貯金 | 229,588 | 6.5 | 220,896 | 6.3 |
| 金銭の信託 | 2,483 | 0.1 | 2,441 | 0.1 |
| 有価証券 | 2,413,606 | 68.6 | 2,316,132 | 65.9 |
| 貸付金 | 201,022 | 5.7 | 218,147 | 6.2 |
| 土地・建物 | 159,379 | 4.5 | 159,969 | 4.5 |
| 運用資産計 | 3,006,080 | 85.4 | 2,917,587 | 83.0 |
| 総資産 | 3,518,726 | 100.0 | 3,515,805 | 100.0 |
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
b 有価証券
| 区分 | 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 国債 | 562,094 | 23.3 | 487,098 | 21.0 |
| 地方債 | 20,930 | 0.9 | 36,695 | 1.6 |
| 社債 | 257,869 | 10.7 | 305,287 | 13.2 |
| 株式 | 821,294 | 34.0 | 697,219 | 30.1 |
| 外国証券 | 681,518 | 28.2 | 714,104 | 30.8 |
| その他の証券 | 69,898 | 2.9 | 75,728 | 3.3 |
| 合計 | 2,413,606 | 100.0 | 2,316,132 | 100.0 |
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
イ 国内損害保険事業(あいおいニッセイ同和損害保険株式会社)
当社(単体)の経営成績は次のとおりとなりました。
[当社(単体)の主要指標]
| 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 比較増減 | 増減率 | ||
| 正味収入保険料 | (百万円) | 1,233,581 | 1,276,770 | 43,188 | 3.5% |
| 正味損害率 | (%) | 67.8 | 62.0 | △5.8 | - |
| 正味事業費率 | (%) | 33.8 | 34.5 | 0.7 | - |
| 保険引受利益 | (百万円) | 15,555 | 1,126 | △14,428 | △92.8% |
| 経常利益 | (百万円) | 61,382 | 58,615 | △2,766 | △4.5% |
| 当期純利益 | (百万円) | 37,307 | 44,784 | 7,476 | 20.0% |
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
保険引受の概況は次のとおりであります。
正味収入保険料は、自動車保険や火災保険などで増収したことにより、前事業年度に比べ431億円増加し、1兆2,767億円となりました。
一方、正味支払保険金は、自然災害による支払が火災保険で減少したことなどにより、前事業年度に比べ459億円減少し、7,246億円となりました。以上により、正味損害率は62.0%と、前事業年度に比べ5.8ポイント低下しました。また、諸手数料及び集金費並びに保険引受に係る営業費及び一般管理費が増加したことにより、正味事業費率は34.5%と、前事業年度に比べ0.7ポイント上昇しました。
これらに収入積立保険料、満期返戻金、支払備金戻入額、責任準備金繰入額などを加減した保険引受利益は、異常危険準備金の繰入額が増加したことなどにより、前事業年度に比べ144億円減少し、11億円となりました。
資産運用の概況は次のとおりであります。
利息及び配当金収入が前事業年度に比べ32億円増加し593億円となり、また、有価証券売却益が前事業年度に比べ127億円増加し351億円となったことなどから、積立型保険の満期返戻金などに充当する運用益を控除した残額の資産運用収益は、前事業年度に比べ190億円増加し、813億円となりました。一方、資産運用費用は、有価証券評価損が前事業年度に比べ89億円増加したことなどにより、前事業年度に比べ68億円増加し、207億円となりました。
これらの結果、経常利益は、前事業年度に比べ27億円減少し、586億円となりました。当期純利益は、価格変動準備金の繰入による特別損失の増加があったものの、税金費用の減少により、前事業年度に比べ74億円増加し、447億円となりました。
保険種目別の状況は次のとおりであります。
a 元受正味保険料(含む収入積立保険料)
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減 (△)率(%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減 (△)率(%) | |
| 火災 | 223,306 | 17.3 | 9.6 | 249,778 | 18.7 | 11.9 |
| 海上 | 0 | 0.0 | - | 9 | 0.0 | 1,611.5 |
| 傷害 | 84,639 | 6.5 | 0.4 | 79,396 | 5.9 | △6.2 |
| 自動車 | 660,555 | 51.1 | △0.1 | 675,992 | 50.6 | 2.3 |
| 自動車損害賠償責任 | 176,585 | 13.6 | 0.7 | 178,442 | 13.3 | 1.1 |
| その他 | 148,883 | 11.5 | 3.5 | 153,254 | 11.5 | 2.9 |
| 合計 | 1,293,969 | 100.0 | 2.0 | 1,336,874 | 100.0 | 3.3 |
| (うち収入積立保険料) | (24,377) | (1.9) | (△7.2) | (23,167) | (1.7) | (△5.0) |
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.元受正味保険料(含む収入積立保険料)とは、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものであります。(積立型保険の積立保険料を含む。)
b 正味収入保険料
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減 (△)率(%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 対前年増減 (△)率(%) | |
| 火災 | 183,883 | 14.9 | 5.4 | 199,254 | 15.6 | 8.4 |
| 海上 | 8,150 | 0.7 | 8.8 | 7,267 | 0.6 | △10.8 |
| 傷害 | 63,950 | 5.2 | 4.3 | 56,916 | 4.5 | △11.0 |
| 自動車 | 685,095 | 55.5 | 0.1 | 713,038 | 55.8 | 4.1 |
| 自動車損害賠償責任 | 159,289 | 12.9 | △4.7 | 162,881 | 12.7 | 2.3 |
| その他 | 133,212 | 10.8 | 4.4 | 137,411 | 10.8 | 3.2 |
| 合計 | 1,233,581 | 100.0 | 0.9 | 1,276,770 | 100.0 | 3.5 |
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
c 正味支払保険金
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 金額 (百万円) | 対前年増減 (△)率(%) | 正味損害率 (%) | 金額 (百万円) | 対前年増減 (△)率(%) | 正味損害率 (%) | |
| 火災 | 190,210 | 89.7 | 106.5 | 142,227 | △25.2 | 73.8 |
| 海上 | 4,656 | 29.5 | 57.1 | 4,983 | 7.0 | 68.7 |
| 傷害 | 27,016 | 1.4 | 48.1 | 25,806 | △4.5 | 51.2 |
| 自動車 | 370,431 | 4.2 | 60.3 | 378,564 | 2.2 | 59.4 |
| 自動車損害賠償責任 | 114,337 | △2.6 | 77.7 | 107,074 | △6.4 | 71.4 |
| その他 | 63,929 | 11.9 | 51.5 | 66,006 | 3.2 | 50.9 |
| 合計 | 770,582 | 16.6 | 67.8 | 724,662 | △6.0 | 62.0 |
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.正味損害率は正味支払保険金に損害調査費を加えて算出しております。
運用資産、有価証券、利回り及び海外投融資の状況は次のとおりであります。
a 運用資産
| 区分 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 預貯金 | 181,452 | 5.3 | 174,090 | 5.1 |
| 金銭の信託 | 2,483 | 0.1 | 2,441 | 0.1 |
| 有価証券 | 2,411,362 | 70.7 | 2,317,658 | 67.7 |
| 貸付金 | 201,022 | 5.9 | 218,147 | 6.4 |
| 土地・建物 | 159,240 | 4.6 | 159,844 | 4.7 |
| 運用資産計 | 2,955,560 | 86.6 | 2,872,182 | 84.0 |
| 総資産 | 3,410,989 | 100.0 | 3,420,733 | 100.0 |
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
b 有価証券
| 区分 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 国債 | 562,094 | 23.3 | 487,098 | 21.0 |
| 地方債 | 20,930 | 0.9 | 36,695 | 1.6 |
| 社債 | 257,869 | 10.7 | 305,287 | 13.2 |
| 株式 | 823,412 | 34.1 | 696,983 | 30.1 |
| 外国証券 | 677,156 | 28.1 | 715,866 | 30.9 |
| その他の証券 | 69,898 | 2.9 | 75,728 | 3.2 |
| 合計 | 2,411,362 | 100.0 | 2,317,658 | 100.0 |
(注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
c 利回り
運用資産利回り(インカム利回り)
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 収入金額 (百万円) | 平均運用額 (百万円) | 年利回り (%) | 収入金額 (百万円) | 平均運用額 (百万円) | 年利回り (%) | |
| 預貯金 | 317 | 162,188 | 0.20 | 435 | 191,874 | 0.23 |
| 金銭の信託 | 2 | 2,431 | 0.12 | 2 | 2,433 | 0.11 |
| 有価証券 | 48,373 | 1,978,016 | 2.45 | 50,978 | 1,909,038 | 2.67 |
| 貸付金 | 2,174 | 196,444 | 1.11 | 2,085 | 207,255 | 1.01 |
| 土地・建物 | 4,725 | 160,110 | 2.95 | 4,763 | 160,402 | 2.97 |
| 小計 | 55,593 | 2,499,192 | 2.22 | 58,265 | 2,471,004 | 2.36 |
| その他 | 559 | - | - | 1,133 | - | - |
| 合計 | 56,153 | - | - | 59,398 | - | - |
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.収入金額は、損益計算書における「利息及び配当金収入」に、「金銭の信託運用益」のうち利息及び配当金収入相当額を含めた金額であります。
3.平均運用額は原則として各月末残高(取得原価又は償却原価)の平均に基づいて算出しております。
資産運用利回り(実現利回り)
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 資産運用損益(実現ベース) (百万円) | 平均運用額 (取得原価ベース) (百万円) | 年利回り (%) | 資産運用損益(実現ベース) (百万円) | 平均運用額 (取得原価ベース) (百万円) | 年利回り (%) | |
| 預貯金 | 447 | 162,188 | 0.28 | △114 | 191,874 | △0.06 |
| 金銭の信託 | 2 | 2,431 | 0.12 | 2 | 2,433 | 0.11 |
| 有価証券 | 62,028 | 1,978,016 | 3.14 | 71,780 | 1,909,038 | 3.76 |
| 貸付金 | 2,179 | 196,444 | 1.11 | 2,093 | 207,255 | 1.01 |
| 土地・建物 | 4,725 | 160,110 | 2.95 | 4,763 | 160,402 | 2.97 |
| 金融派生商品 | △4,861 | - | - | △3,953 | - | - |
| その他 | 403 | - | - | 1,092 | - | - |
| 合計 | 64,926 | 2,499,192 | 2.60 | 75,664 | 2,471,004 | 3.06 |
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.資産運用損益(実現ベース)は、損益計算書における「資産運用収益」及び「積立保険料等運用益」の合計額から「資産運用費用」を控除した金額であります。
3.平均運用額(取得原価ベース)は原則として各月末残高(取得原価又は償却原価)の平均に基づいて算出しております。
4.資産運用利回り(実現利回り)にその他有価証券の評価差額等を加味した時価ベースの利回り(時価総合利回り)は以下のとおりであります。
なお、資産運用損益等(時価ベース)は、資産運用損益(実現ベース)にその他有価証券及び金銭の信託(その他有価証券に準じて処理をする運用目的・満期保有目的以外のものに限る。)に係る評価差額(税効果控除前の金額による。)の当期増減額を加減算した金額であります。
また、平均運用額(時価ベース)は、平均運用額(取得原価ベース)にその他有価証券及び金銭の信託(その他有価証券に準じて処理をする運用目的・満期保有目的以外のものに限る。)に係る前期末評価差額(税効果控除前の金額による。)を加減算した金額であります。
| 区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 資産運用損益等 (時価ベース) (百万円) | 平均運用額 (時価ベース) (百万円) | 年利回り (%) | 資産運用損益等 (時価ベース) (百万円) | 平均運用額 (時価ベース) (百万円) | 年利回り (%) | |
| 預貯金 | 447 | 162,188 | 0.28 | △114 | 191,874 | △0.06 |
| 金銭の信託 | 100 | 2,384 | 4.21 | △41 | 2,484 | △1.68 |
| 有価証券 | △9,797 | 2,557,398 | △0.38 | △59,465 | 2,416,594 | △2.46 |
| 貸付金 | 2,179 | 196,444 | 1.11 | 2,093 | 207,255 | 1.01 |
| 土地・建物 | 4,725 | 160,110 | 2.95 | 4,763 | 160,402 | 2.97 |
| 金融派生商品 | △4,861 | - | - | △3,953 | - | - |
| その他 | 403 | - | - | 1,092 | - | - |
| 合計 | △6,802 | 3,078,526 | △0.22 | △55,625 | 2,978,611 | △1.87 |
d 海外投融資
| 区分 | 前事業年度 (2019年3月31日) | 当事業年度 (2020年3月31日) | ||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | |
| 外貨建 | ||||
| 外国公社債 | 458,168 | 64.2 | 474,275 | 65.3 |
| 外国株式 | 87,908 | 12.3 | 83,737 | 11.5 |
| その他 | 110,985 | 15.6 | 117,966 | 16.3 |
| 計 | 657,062 | 92.1 | 675,979 | 93.1 |
| 円貨建 | ||||
| 外国公社債 | 10,976 | 1.6 | 10,305 | 1.4 |
| その他 | 45,027 | 6.3 | 39,446 | 5.5 |
| 計 | 56,003 | 7.9 | 49,751 | 6.9 |
| 合計 | 713,066 | 100.0 | 725,731 | 100.0 |
| 海外投融資利回り 運用資産利回り(インカム利回り)(%) 資産運用利回り(実現利回り) (%) | 2.40 2.40 | 2.34 2.35 | ||
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.金銭の信託として運用しているものを含めて表示しております。
3.「海外投融資利回り」のうち「運用資産利回り(インカム利回り)」は、海外投融資に係る資産について、「c 利回り 運用資産利回り(インカム利回り)」と同様の方法により算出したものであります。
4.「海外投融資利回り」のうち「資産運用利回り(実現利回り)」は、海外投融資に係る資産について、「c 利回り 資産運用利回り(実現利回り)」と同様の方法により算出したものであります。
なお、海外投融資に係る時価総合利回りは前事業年度4.34%、当事業年度1.00%であります。
5.前事業年度の外貨建「その他」の主なものは、外国投資信託66,497百万円であり、円貨建「その他」の主なものは、外国投資信託41,956百万円であります。
当事業年度の外貨建「その他」の主なものは、外国投資信託100,181百万円であり、円貨建「その他」の主なものは、外国投資信託38,742百万円であります。
ロ 海外事業(海外保険子会社)
米国において、運転挙動反映型テレマティクス自動車保険「BrightDrive」をNationwide Mutual Insurance Companyと共同で開発し発売するなど、日本、米国、欧州、中国、東南アジアの5極を中心として、グローバルにテレマティクス・モビリティサービス事業を推進いたしました。
海外保険子会社セグメントの経営成績は次のとおりとなりました。
[海外保険子会社の主要指標]
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 比較増減 | 増減率 | ||
| 正味収入保険料 | (百万円) | 64,213 | 62,041 | △2,171 | △3.4% |
| 経常損失(△) | (百万円) | △3,072 | △1,200 | 1,871 | - |
| セグメント損失(△) | (百万円) | △5,156 | △1,588 | 3,568 | - |
(注)1.諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2.セグメント損失は出資持分考慮後の当期純損失に相当する金額であります。
正味収入保険料は、前連結会計年度に比べ21億円減少し、620億円となりました。
経常損益は、前連結会計年度に比べ18億円改善したものの、12億円の損失となりました。出資持分考慮後の当期純損益(セグメント損益)は、前連結会計年度に比べ35億円改善したものの、15億円の損失となりました。
当社のソルベンシー・マージン比率の状況は、以下のとおりであります。
保険会社は、保険金支払等に備えて準備金を積み立てておりますが、巨大災害の発生や、資産の大幅な価格下落等、通常の予測を超える危険が発生した場合でも、十分な支払能力を保持しておく必要があります。この「通常の予測を超える危険」を示す「リスクの合計額」(以下の各表の(B))に対する「資本金・準備金等の支払余力」(すなわちソルベンシー・マージン総額:以下の各表の(A))の割合を示す指標として、保険業法等に基づき計算されたものが、「ソルベンシー・マージン比率」(以下の各表の(C))であります。
ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつでありますが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされております。
イ 単体ソルベンシー・マージン比率
| 前事業年度 (2019年3月31日) (百万円) | 当事業年度 (2020年3月31日) (百万円) | ||||
| (A) | ソルベンシー・マージン総額 | 1,168,396 | 1,148,081 | ||
| (B) | リスクの合計額 | 339,508 | 326,916 | ||
| (C) | ソルベンシー・マージン比率 [(A)/{(B)×1/2}]×100 | 688.2 | % | 702.3 | % |
(注)「単体ソルベンシー・マージン比率」とは、保険業法施行規則第86条及び第87条並びに平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づいて算出された比率であります。
ロ 連結ソルベンシー・マージン比率
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (2020年3月31日) (百万円) | ||
| (A) | ソルベンシー・マージン総額 | 1,184,723 | 1,154,579 |
| (B) | リスクの合計額 | 330,268 | 317,927 |
| (C) | ソルベンシー・マージン比率 [(A)/{(B)×1/2}]×100 | 717.4% | 726.3% |
(注)「連結ソルベンシー・マージン比率」とは、保険業法施行規則第86条の2及び第88条並びに平成23年金融庁告示第23号の規定に基づいて算出された比率であります。
国内劣後特約付無担保社債の発行を主因に、当事業年度末の単体ソルベンシー・マージン比率は前事業年度末に比べて14.1ポイント上昇し、702.3%となり、当連結会計年度末の連結ソルベンシー・マージン比率は前連結会計年度末に比べて8.9ポイント上昇し、726.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 比較増減 | ||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | △45,395 | 41,489 | 86,884 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | 75,599 | △55,392 | △130,992 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | △29,593 | 88,570 | 118,164 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | (百万円) | 190,202 | 207,649 | 17,447 |
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、保険金の支払額が減少したことなどにより前連結会計年度に比べ868億円増加し、414億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出が増加したことなどにより前連結会計年度に比べ1,309億円減少し、△553億円となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、債券貸借取引受入担保金による収入が増加したことなどにより前連結会計年度に比べ1,181億円増加し、885億円となりました。これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より174億円増加し、2,076億円となりました。
資金の流動性につきましては、保険金等の支払による資金流出や市場の混乱等により資金繰りが悪化する場合に備え、流動性資産を十分に保有するとともに、資金の流出入の動向を踏まえて資産・負債両面から流動性についての評価を行い、適切な資金繰りを行っております。
また、長期的な投資資金等に対しては、自己資金を活用するほか、社債の発行による外部からの資金調達を行っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準及び諸法令に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積りを必要とする項目があります。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から実際の結果とは異なる場合があります。当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の事項を会計上特に重要な見積りと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況」の「追加情報」に記載のとおり、一定の仮定の下に会計上の見積りを行っておりますが、感染拡大の収束時期や世界経済への影響は不透明であり、翌連結会計年度の当グループの財政状態、経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
イ 時価の算定方法
資産・負債の一部は時価をもって貸借対照表価額としており、時価の算定は市場価格等に基づいております。一部のデリバティブ取引において市場価格がない場合には、将来キャッシュ・フローの現在価値や取引対象の市場価格、契約期間等の構成要素に基づく合理的な見積りによって算出された価格を時価としております。
ロ 有価証券の減損
保有している有価証券については、市場の価格変動等のリスクを負っており、価値の下落が著しくかつ一時的でないと判断した場合に減損処理を行っております。将来において市場価格が下落した場合等には減損処理が必要となる可能性があります。
ハ 固定資産の減損
収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった固定資産については、一定の条件の下で回収可能性を反映させるように、減損処理を行っております。資産又は資産グループの回収可能価額は、正味売却価額(資産又は資産グループの時価から処分費用見込額を控除して算定される価額)と使用価値(資産又は資産グループの継続的使用と使用後の処分によって生ずると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値)のいずれか高い金額であることから、固定資産の減損損失の金額は合理的な仮定及び予測に基づく将来キャッシュ・フローの見積りに依存しております。従って、固定資産の使用方法を変更した場合又は不動産取引相場や賃料相場等が変動した場合には、新たに減損損失が発生する可能性があります。
ニ 繰延税金資産
繰延税金資産は将来の課税所得の見積り等を踏まえ、回収可能性に問題がないと判断した金額を計上することとしております。ただし、将来の市場環境や経営成績が著しく変化し、将来の課税所得の見積りに大きな変化が生じた場合や、税制改正により税率の変更が生じた場合等には、繰延税金資産の金額が変動する可能性があります。
ホ 貸倒引当金
貸倒引当金は、債権の貸倒れによる損失に備え、回収不能見込額を計上しております。このため、将来、貸付先等の債務者の財政状態が変化した場合等には、貸倒引当金の必要額も変動する可能性があります。
ヘ 支払備金
支払備金は、保険契約に基づいて支払義務が発生した保険金等のうち、まだ支出として計上していないものについては、個別の損害ごとの見積額を、また、まだ支払事由の発生の報告を受けていないが保険契約に規定する支払事由が既に発生したと認められるものについては、過去のデータに基づき算定した見積額を計上しております。これらの見積りは、当連結会計年度末時点における情報に基づいて行っておりますが、将来においてインフレや為替の影響、さらには裁判の判例などの動向等により支払備金の必要額が変動する可能性があります。
ト 責任準備金等
責任準備金等は、保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため積み立てているものであります。当初想定した環境や条件が変化した場合等には、責任準備金等の必要額が変動する可能性があります。
チ 退職給付債務等
退職給付債務及び退職給付費用は、割引率等数理計算上の前提条件や年金資産の期待運用収益率等の見込数値である基礎率に基づいて算出されております。このため、見込数値が実際と異なった場合、あるいは前提条件が変更された場合には、将来の退職給付債務及び退職給付費用が変動する可能性があります。
④ 目標とする経営指標等の分析等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標に関し、正味収入保険料は、自動車保険や火災保険などで増収したことにより、1兆2,767億円と前事業年度に比べ、3.5%の増加となりました。正味損害率は、自然災害による支払が火災保険で減少したことなどにより、62.0%と前事業年度に比べ、5.8ポイントの低下となりました。正味事業費率は、諸手数料及び集金費並びに保険引受に係る営業費及び一般管理費が増加したことにより、34.5%と前事業年度に比べ、0.7ポイントの上昇となりました。
⑤ 中長期的な経営戦略
当社では、MS&ADインシュアランスグループの中期経営計画「Vision 2021」を踏まえ、2018~2021年度の4か年の中期経営計画「AD Vision 2021」を策定しています。
当社のスローガンである「特色ある個性豊かな会社」の確立に向けて、前・中期経営計画「AD Next Challenge」で構築した基盤・取組みを発展させ、先進性・多様性・地域密着を追求し、環境変化に迅速に対応できる態勢を目指す姿とし、下図の取組みを行ってまいります。また、失敗を恐れずチャレンジし続け、持てる力と個性を最大限発揮することで、お客さまを全力でサポートしてまいります。

⑥ 問題認識と今後の方針について
問題認識と今後の方針は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しているとおりであります。