有価証券報告書-第85期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/29 9:14
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(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
5期連続過去最高業績の達成
当連結会計年度の業績は下表の通りで、6期連続の増収と、8期連続の営業、経常増益を達成するとともに、営業収益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて5期連続で過去最高を更新しました。
ビル賃貸が牽引、営業利益は初めて2,000億円を突破
部門別では、東京のオフィスビル中心の不動産賃貸事業が、営業収益、営業利益ともに3期連続で過去最高を更新し業績を牽引したのをはじめ、大規模物件を中心に分譲マンションの引渡し戸数が増加した不動産販売事業や完成工事事業、不動産流通事業が好調に推移、主要4事業すべてで営業増益を達成しました。その結果、営業収益は9,484億円(前期比+2.5%)、営業利益は初めて2,000億円の大台を突破し、2,056億円(同+9.3%)となりました。
営業外損益改善継続、経常増益に寄与
支払利息の減少や受取配当金の増加などにより、営業外損益は前期比17億円の改善となり、経常増益に寄与しました。その結果、経常利益は1,868億円(前期比+11.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,197億円(同+15.7%)となりました。
(百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増 減
(28.4.1~29.3.31)(29.4.1~30.3.31)
営業収益925,151948,402+23,250
営業利益188,171205,637+17,466
経常利益167,697186,870+19,173
親会社株主に帰属する
当期純利益
103,488119,731+16,242


部門別の営業成績は下表の通りです。
(百万円)
営業収益前連結会計年度当連結会計年度増 減
(28.4.1~29.3.31)(29.4.1~30.3.31)
不動産賃貸337,465353,880+16,415
不動産販売314,299311,192△3,106
完成工事203,623209,355+5,732
不動産流通66,71469,168+2,454
連結計925,151948,402+23,250
(百万円)
営業利益前連結会計年度当連結会計年度増 減
(28.4.1~29.3.31)(29.4.1~30.3.31)
不動産賃貸126,213139,368+13,154
不動産販売46,18946,838+649
完成工事13,93316,108+2,175
不動産流通19,14721,457+2,309
連結計188,171205,637+17,466

<不動産賃貸事業部門>新規ビル通期稼働の寄与が本格化、3期連続過去最高業績更新
当社の賃貸資産の9割以上が集中する東京のオフィスビル市場では、拡張移転や既存テナントの増床など新規需要が旺盛で、空室率の低位安定と継続賃料の上昇傾向が継続しております。
このような環境下、当連結会計年度は、既存ビルの賃料上昇効果に加え、前期に竣工した「住友不動産六本木グランドタワー」、「住友不動産麻布十番ビル」などの通期稼働による業績寄与が本格化した結果、増収増益となりました。当事業部門の営業収益、営業利益はともに3期連続で過去最高を更新しました。
既存ビル空室率4.9%と低位安定、新規ビルのテナント募集順調
既存ビルの空室率は4.9%(前期末4.5%)と引続き低水準を維持、当期竣工の「住友不動産大崎ガーデンタワー」をはじめ、新規ビルのテナント募集も順調に進捗しております。
前連結会計年度末第3四半期末当連結会計年度末
(29.3月末)(29.12月末)(30.3月末)
既存ビル空室率4.5%4.4%4.9%

<不動産販売事業部門>都心大規模マンションが寄与、4期連続過去最高益更新
当事業部門の9割以上を占める分譲マンション市場では、都心部を中心に上昇した販売価格が安定的に推移する中、消費者の購入意欲は低金利下で底堅さが続いております。
このような環境下、当連結会計年度は、「シティタワー目黒」、「ガーデンヒルズ四ツ谷 迎賓の森」、「シティテラス小金井公園」などが引渡しを開始、マンション、戸建、宅地の合計で5,881戸(前期比+165戸)を販売計上しました。その結果、当事業部門の業績は、「宅地・その他」が減収となりましたが、計上戸数の増加により「マンション・戸建」は6期連続の増収を達成、営業利益は4期連続で過去最高を更新しました。
マンション契約7,355戸、初の7千戸超で過去最高更新
マンションの契約戸数は7,355戸(前期比+888戸)と初めて7千戸を超え、2期連続で過去最高を更新しました。その結果、次期計上予定戸数5,800戸に対する期首時点の契約率は約65%(当期首時点約50%)となりました。
前連結会計年度当連結会計年度増 減
(28.4.1~29.3.31)(29.4.1~30.3.31)
マンション契約戸数6,4677,355+888
計上戸数5,7165,881+165
マンション・戸建5,6325,865+233
宅地8416△68
売上高(百万円)314,299311,192△3,106
マンション・戸建300,655301,504+848
宅地・その他13,6439,688△3,955


<完成工事事業部門>受注棟数過去最高更新、増収増益
当連結会計年度は、「新築そっくりさん」事業、注文住宅事業ともに、受注棟数、計上棟数、売上高のすべてにおいて過去最高を更新、好調に推移しました。その結果、当事業部門の業績は、計上棟数の増加と利益率の改善により、増収増益を達成しました。
「新築そっくりさん」事業では、戸建に加え、マンションリフォームの受注拡大が継続、業績に寄与しました。注文住宅事業では、スタイリッシュな外観や高級マンション仕様の住設機器などが引き続き好評を博しております。今後も、商品力の向上と営業体制の強化により一層努め、増収増益路線の継続を目指します。
前連結会計年度当連結会計年度増 減
(28.4.1~29.3.31)(29.4.1~30.3.31)
受注棟数11,53112,340+809
新築そっくりさん8,7709,350+580
注文住宅2,7612,990+229
計上棟数11,22211,686+464
新築そっくりさん8,4558,886+431
注文住宅2,7672,800+33
売上高(百万円)189,378196,759+7,380
新築そっくりさん103,721108,739+5,018
注文住宅85,65788,019+2,361

<不動産流通事業部門>11期ぶりに過去最高益更新
中古住宅流通市場では、首都圏における中古マンションの成約件数が過去最高を更新するとともに、平均成約価格の上昇傾向が続きました。
このような環境下、当事業部門の業績は、個人の中古住宅取引を中心に仲介件数が37,058件(前期比+2.6%)と3期連続で過去最高を更新したのに加え、都心部を中心に取扱単価が上昇したことが寄与、取扱高も1兆2,575億円と4期連続の1兆円超となり過去最高を更新しました。
その結果、当事業部門の業績は、9期連続の増収と3期連続の営業増益を達成、営業収益、営業利益はともに過去最高を更新しました。
なお、直営仲介店舗は6店舗を新規出店、当期末時点で全国計266店舗となりました。
前連結会計年度当連結会計年度増 減
(28.4.1~29.3.31)(29.4.1~30.3.31)
仲介件数36,10837,058+950
取扱高 (百万円)1,193,0441,257,507+64,463
取扱単価(百万円)33.033.9+0.8

<その他の事業部門>フィットネスクラブ事業、飲食業などその他の事業は、営業収益12,877百万円(前期比+662百万円)、営業利益1,628百万円(同+137百万円)を計上いたしました。
<資産、負債、純資産の状況>当連結会計年度末における総資産は5兆1,869億円(前期末比+2,068億円)となりました。販売用不動産(仕掛含む)は減少しましたが、賃貸ビル投資により有形固定資産が増加しました。
負債合計額は4兆719億円(前期末比+1,309億円)となりました。連結有利子負債が3兆4,735億円(同+1,030億円)に増加した一方、預り金(長期預り金)が減少しました。
純資産合計額は1兆1,149億円(前期末比+758億円)となりました。自己資本が1兆1,149億円(前期末比+1,076億円)に増加した一方、住友不動産販売株式会社の完全子会社化に伴ない非支配株主持分317億円がなくなりました。その結果、自己資本比率は21.5%(前期末20.2%)となりました。
なお、当連結会計年度末において、連結有利子負債の長期比率は98%(前期末98%)、固定金利比率は94%(同95%)となっております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フロー 189,933百万円(前期比 +31,425百万円)
投資活動によるキャッシュ・フロー △220,534百万円(前期比 +53,627百万円)
財務活動によるキャッシュ・フロー 26,461百万円(前期比 △171,535百万円)
となり、現金及び現金同等物は5,897百万円減少して262,045百万円となりました。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当期の経常利益が1,868億円となり、営業キャッシュ・フローは1,899億円の収入となりました。経常利益の増加に加え、たな卸資産の増加額減少などにより、前期比では314億円改善しました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>主に賃貸事業の増強を目的として合計2,200億円の有形固定資産投資を行ったほか、共同投資事業出資預託金を差引91億円返還いたしました。その結果、投資キャッシュ・フローは2,205億円の支出となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>調達資金の長期安定化を進めるため、社債償還および長期借入金返済の合計額2,896億円を上回る、4,060億円の社債発行および長期借入を実施し、28億円の短期借入金を返済しました。また、住友不動産販売株式会社の完全子会社化に伴なう株式取得の対価として、609億円を支出しました。その結果、財務キャッシュ・フローは264億円の収入となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
生産、受注及び販売の状況については、前掲「① 財政状態及び経営成績の状況」における各セグメントの業績に関連付けて記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針等が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
(イ) 貸倒引当金の計上基準
当社グループは、営業未収入金等の回収事故に対処して、一般債権については貸倒実績率法により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
(ロ) 退職給付に係る負債の計上基準
従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務および年金資産の見込額に基づき計上しており、これら見込額算定の前提条件には、割引率、退職率、算定時点の年金資産額ならびに直近の統計数値に基づいて算定される死亡率などが含まれております。なお、過去勤務費用は発生した連結会計年度に一括費用処理しております。また、数理計算上の差異は、翌連結会計年度に一括費用処理する方法によっております。
(ハ) 繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(イ) 概況
当連結会計年度は、営業収益9,484億円(前連結会計年度比+232億円)、営業利益2,056億円(同+174億円)、経常利益1,868億円(同+191億円)となり、6期連続の増収と、8期連続の営業、経常増益を達成するとともに、営業収益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて5期連続で過去最高を更新しました。
(ロ) 営業収益および営業利益
当連結会計年度は、東京のオフィスビル中心の不動産賃貸事業が、営業収益、営業利益ともに3期連続で過去最高を更新し業績を牽引したのをはじめ、大規模物件を中心に分譲マンションの引渡し戸数が増加した不動産販売事業や完成工事事業、不動産流通事業が好調に推移、主要4事業すべてで営業増益を達成しました。その結果、営業収益は948,402百万円(前連結会計年度比+23,250百万円、同+2.5%)、営業利益は205,637百万円(同+17,466百万円、同+9.3%)となりました。
なお、各事業部門の詳細については、前掲「(1) 経営成績等の状況の概要」をご参照下さい。
(ハ) 営業外損益
営業外収益は、受取配当金の増加を主因として、9,557百万円(前連結会計年度比+2,081百万円)となりました。営業外費用は、支払利息が減少しましたが、ほぼ前期並みの28,323百万円(同+374百万円)となりました。その結果、営業外損益は△18,766百万円(同1,707百万円の改善)となりました。
(ニ) 特別損益
当連結会計年度は、合計1,113百万円(前連結会計年度比+1,055百万円)の特別利益を計上した一方、将来キャッシュ・フローの見直しに伴う減損損失など合計11,540百万円(同△5,591百万円)の特別損失を計上しました。その結果、特別損益は、差引10,426百万円の損失(同6,647百万円の改善)となりました。

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