有価証券報告書-第45期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/22 14:30
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大を受け、感染防止のための緊急事態宣言の発令や各自治体からの要請もあり、経済活動が大幅に制限されたことから、厳しい状況となっております。また、一時的に持ち直しの動きがみられたものの、再度の緊急事態宣言の発令や各自治体からの要請等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの属する不動産業界は、コロナ禍による外出制限や営業自粛を強いられた4~6月期の取引件数は大幅に減少しましたが、7月以降の取引件数は回復しております。但し、実需の中古住宅市場は安定的に推移すると予想されますが、商業系など他の不動産セクターは、引き続き注意が必要な状況であります。
このような事業環境のなか、当社グループは、新型コロナウイルス感染症の感染リスクの軽減・拡大防止のため、緊急事態宣言発令中は店頭営業を休止して電話による非対面営業を行い、緊急事態宣言解除後は、全従業員の健康を日々管理し、日常業務の着実な遂行に努めました。当社グループの強みである「不動産のあらゆるニーズに応えるワンストップサービス」の業務品質の向上に努め、新築一戸建・リノベーションマンション等の不動産売上、売買仲介、賃貸仲介、リフォーム工事受注等に取り組んでまいりました。また、販売費及び一般管理費に関しては、営業所の統合を実施するなど固定費を削減し、社外の専門家も交えたプロジェクトチームを発足してコスト削減と業務の有り様や効率化の取り組みを進めてまいりました。
その結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は5,590百万円(前連結会計年度比16.6%減少)、営業損失は346百万円(前連結会計年度は営業損失53百万円)、雇用調整助成金収入を営業外収益に計上したこと等により経常損失は323百万円(前連結会計年度は経常損失41百万円)、減損損失を特別損失に計上したこと並びに繰延税金資産を取り崩したこと等により親会社株主に帰属する当期純損失は462百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失64百万円)となりました。
セグメント別の業績については、次のとおりであります。
[不動産売上]
前連結会計年度に仕入れを抑制しましたが、緊急事態宣言が解除された後、販売用不動産の仕入れに注力いたしました。その結果、売上高は1,085百万円(前連結会計年度比20.4%減少)、セグメント利益は4百万円(同94.3%減少)となりました。
[不動産賃貸収入]
入居率の向上に努め、既存テナントの継続賃料の見直しに努めました。また、テナントの入居者満足度の向上のため、設備の入替及び更新工事を実施いたしました。その結果、売上高は717百万円(前連結会計年度比2.6%減少)、セグメント利益は11百万円(同51.2%減少)となりました。
[工事売上]
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、2月以降、住設部材の供給が不安定となったため、着工中の工事の中断や、新規受注案件の着工が出来ない状況が発生しました。また、4月以降は緊急事態宣言の発令を受けて、急を要する営繕工事以外は、着工現場の近隣者からの要請もあり、工事の自粛を行ってまいりました。その結果、売上高は1,311百万円(前連結会計年度比21.6%減少)、セグメント損失は44百万円(前連結会計年度はセグメント損失6百万円)となりました。
[不動産管理収入]
入居者様及び不動産オーナー様の満足度向上のため定期清掃と見回りを強化したことや、管理物件の新規取得と入居率の維持・向上に注力したことで、新型コロナウイルス感染症の影響下においても安定的に売上を計上することが出来ました。その結果、売上高は536百万円(前連結会計年度比3.1%減少)、セグメント利益は26百万円(同50.4%減少)となりました。
[受取手数料]
売買仲介につきましては、緊急事態宣言の発令を受け5月下旬まで原則在宅勤務を行ったことにより接客及び営業の機会が減少した結果、取扱単価、取扱件数ともに減少いたしました。このため、売買仲介に伴う手数料は、1,439百万円(前連結会計年度比21.0%減少)となりました。また、賃貸仲介につきましても、同じく在宅勤務の影響により、手数料収入は、376百万円(同10.0%減少)となりました。売買仲介及び賃貸仲介に伴う手数料に、その他の手数料、紹介料等(保証、金融含む)を加えた受取手数料収入合計は1,940百万円(同18.3%減少)、セグメント利益は126百万円(同39.2%減少)となりました。
財政状態につきましては、次のとおりであります。
[流動資産]
当連結会計年度末における流動資産の残高は、3,168百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,069百万円減少いたしました。その主な要因は、販売用不動産が440百万円、完成工事未収入金が53百万円、仕掛販売用不動産が35百万円増加したこと、現金及び預金が1,688百万円減少したことであります。
[固定資産]
当連結会計年度末における固定資産の残高は、7,134百万円となり、前連結会計年度末と比較して135百万円減少いたしました。その主な要因は、土地が136百万円、工具、器具及び備品が7百万円増加したこと、繰延税金資産が160百万円、敷金及び保証金が54百万円、建物及び構築物が28百万円減少したことであります。
[流動負債]
当連結会計年度末における流動負債の残高は、2,258百万円となり、前連結会計年度末と比較して540百万円減少いたしました。その主な要因は、工事未払金が66百万円増加したこと、短期借入金が300百万円、1年内返済予定の長期借入金が300百万円減少したことであります。
[固定負債]
当連結会計年度末における固定負債の残高は、3,240百万円となり、前連結会計年度末と比較して168百万円減少いたしました。その主な要因は、繰延税金負債が4百万円増加したこと、長期借入金が138百万円、退職給付に係る負債が26百万円、長期未払金が5百万円減少したことであります。
[純資産]
当連結会計年度末における純資産の残高は、4,803百万円となり、前連結会計年度末と比較して496百万円減少いたしました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失を462百万円計上したこと及び配当金を78百万円計上したことにより利益剰余金が540百万円減少したこと、取締役に対する譲渡制限付株式報酬等による自己株式処分により自己株式が105百万円減少した一方で自己株式処分差損を45百万円計上したことであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは628百万円の減少、投資活動によるキャッシュ・フローは168百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは822百万円の減少となりました。
その結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、1,837百万円(前連結会計年度末残高は3,456百万円)となり、1,619百万円の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、収入に関して減価償却費が121百万円、仕入債務の増加額が105百万円、敷金及び保証金の減少額が55百万円等あったこと、支出に関してたな卸資産の増加額が477百万円、税金等調整前当期純損失が284百万円、売上債権の増加額が76百万円等あったことにより、628百万円の減少(前連結会計年度は779百万円の増加)となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、収入に関して定期預金の払戻による収入が121百万円あったこと、支出に関して有形固定資産の取得による支出が227百万円、定期預金の預入による支出が52百万円、無形固定資産の取得による支出が9百万円等あったことにより、168百万円の減少(前連結会計年度は22百万円の減少)となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、支出に関して長期借入金の返済による支出が438百万円、短期借入金の減少額が300百万円、配当金の支払額が77百万円等あったことにより、822百万円の減少(前連結会計年度は434百万円の減少)となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
A. 生産実績
当社グループは、生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
B. 受注実績
当社グループが行っている事業のうち、不動産売上、不動産賃貸収入、不動産管理収入、受取手数料については、事業の性格上、受注実績を定義することは困難であります。
当連結会計年度における工事売上の受注実績は以下のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
受注高(千円)受注残高(千円)受注高(千円)受注残高(千円)
工事売上1,478,597172,0001,332,670193,460

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税及び地方消費税は含まれておりません。
C. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は以下のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)対前年同期比(%)金額(千円)対前年同期比(%)
不動産売上1,363,683△33.31,085,678△20.4
不動産賃貸収入736,636△1.8717,236△2.6
工事売上1,671,473△4.91,311,210△21.6
不動産管理収入553,4121.1536,448△3.1
受取手数料2,375,361△8.51,940,112△18.3
合計6,700,566△12.95,590,686△16.6

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税及び地方消費税は含まれておりません。
3 主な売上高の内訳
a. 不動産売上
品目前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
数量金額
(千円)
数量金額
(千円)
件数
(件)
土地面積
(㎡)
建物面積
(㎡)
件数
(件)
土地面積
(㎡)
建物面積
(㎡)
一戸建8773.31796.71308,4671124.5099.4752,913
マンション124,213.272,541.83666,74616698.761,098.45444,764
土地81,538.42388,470172,914.55588,000
収益物件その他
合計286,525.003,338.541,363,683343,737.811,197.921,085,678

b. 工事売上
品目前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
件数
(件)
金額
(千円)
件数
(件)
金額
(千円)
建設工事8140,666
改装工事5,3141,530,8064,6751,311,210
合計5,3221,671,4734,6751,311,210

c. 受取手数料
品目前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
件数
(件)
取扱高
(百万円)
金額
(千円)
件数
(件)
取扱高
(百万円)
金額
(千円)
売買仲介料一戸建38610,606492,9753048,430408,366
マンション83516,427759,74166813,031598,125
土地2657,695365,4572026,055285,103
収益物件その他875,420202,593593,752147,640
1,57340,1491,820,7681,23331,2691,439,235
賃貸仲介料2,824163,6012,018144,866
紹介手数料等390,991356,010
合計2,375,3611,940,112


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年12月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
A. 売上高
当連結会計年度の売上高は、5,590百万円と前連結会計年度と比較して16.6%の減収となりました。各セグメント別の状況については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりでありますが、4~6月期はコロナ禍による外出制限や営業自粛の影響を受け、取引件数が大幅に減少した結果、不動産売上高、工事売上高、受取手数料の売上高が前連結会計年度と比較して約20%減少したことが主な要因であります。なお、7月以降の取引件数は回復しております。
B. 営業損益
当連結会計年度の営業損失は346百万円と前連結会計年度の営業損失53百万円と比較して292百万円損失が拡大しました。その主な要因は、上記A. 売上高に記載の理由により売上総利益が前連結会計年度と比較して552百万円減少したことであります。一方、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して259百万円減少いたしました。これは、元取締役経理部長による経理不正に係る外部専門家への手数料を前連結会計年度で計上していたこと、当連結会計年度においてコスト削減と業務の有り様や効率化の取り組みに努めたこと等によるものです。
C. 経常損益
当連結会計年度の経常損失は323百万円と前連結会計年度の経常損失41百万円と比較して282百万円損失が拡大しました。営業外収益には、新型コロナウイルス感染症の特例措置による雇用調整助成金を40百万円計上しております。
D. 親会社株主に帰属する当期純損益
減損損失を特別損失に11百万円計上したこと並びに繰延税金資産を取り崩したこと等により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は462百万円となり、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失64百万円と比較して397百万円損失が拡大いたしました。
当連結会計年度の財政状態につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社が目標とする経営指標であります自己資本比率につきましては45.5%と前連結会計年度から0.5ポイント上昇いたしました。これは、配当金の支払や親会社株主に帰属する当期純損失の計上等により自己資本が前連結会計年度と比較して486百万円減少しましたが、借入金の返済等により負債が708百万円減少し、自己資本比率が増加したものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなった主な要因は、前連結会計年度の販売用不動産の仕入れ抑制により期首在庫が減少していたため、当連結会計年度において仕入れを積極的に行ったことによる支出が477百万円あったことによるものです。また、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなった主な要因は、賃貸用不動産として一棟マンションを仕入れたこと、財務活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなった主な要因は、借入金の返済を進めたことによるものであります。
当社グループの運転資金需要の主なものは、販売用不動産の購入、賃貸用不動産の購入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資資金需要の主なものは、営業所や営業システム等の設備投資であります。
これらの運転資金や投資資金需要は、自己資金や内部留保により充当することを基本としておりますが、必要に応じて金融機関より有利子負債による資金調達を行ってまいります。
なお、当連結会計年度において738百万円の借入金返済を行いましたが、借入限度額は充分に確保しており、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を注視しながら、必要に応じて手許流動性の確保に対応してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択や適用、資産・負債や収益・費用の計上に際し、合理的な基準による見積りが含まれており、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りによる数値と異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成に当たっての会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
A.販売用不動産の評価減
販売用不動産の評価については、個別法による原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によっており、収益性の低下した販売用不動産については、正味売却価額をもって貸借対照表価額としており、不動産市場が悪化したこと等により正味売却価額が下落した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
B. 固定資産の減損損失
固定資産の減損損失については、継続的な営業損失や営業キャッシュ・フローの赤字、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等によって減損の兆候があるかを検討し、減損の兆候が存在すると判断した場合は減損損失の認識の要否を検討しております。減損損失の認識の要否の検討には将来キャッシュ・フローの見積金額を用いており、減損損失の認識が必要と判断された場合は、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損損失として計上しております。なお、回収可能価額は正味売却価額又は使用価値のいずれか高い金額によって決定しております。回収可能価額は、事業計画に基づく将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額など多くの前提条件に基づいて算定しております。将来の経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能価額を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
C. 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性については、将来の課税所得を合理的に見積り、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲内で繰延税金資産を計上することになります。新型コロナウイルス感染症の拡大による事業活動への影響は不透明であり、繰延税金資産の回収可能性を合理的に見積ることは困難と判断したことから、当連結会計年度末においては繰延税金資産を計上しておりません。
D. 退職給付に係る負債
退職給付債務及び費用について、割引率等数理計算上で設定される仮定に基づいて算出しております。
これらの仮定と実際の結果との差額は累計され、将来の会計期間にわたって費用化されます。使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、実際の結果との差異又は仮定自体の変更が生じた場合には、損益及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
その他、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響に関する会計上の見積りについては「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等、注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。

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