有価証券報告書-第29期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当事業年度末(2019年3月31日)現在において当社が判断したものです。
(1)経営成績等の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
我が国の経済は、足元で輸出や生産の一部に弱さがみられるものの、雇用・所得環境などが改善し、緩やかな回復傾向が続きました。
景気動向や沿線の開発が堅調に進展したことにより、お客様のご利用は順調に推移し、当期の輸送人員は139,741千人[前期比4.4%増、内訳は、定期93,014千人(前期比5.1%増)、定期外46,727千人(前期比2.9%増)]となりました。一日当たりの輸送人員で見ると約386千人となり、前期の実績である一日当たり約370千人から約16千人の増加となっています。
こうした輸送人員の増加を反映し、当期の鉄道事業営業収益は46,340百万円(前期比3.5%増)となりました。
内訳は、定期運賃が23,774百万円(前期比4.7%増)、定期外運賃が20,816百万円(前期比1.7%増)、運輸雑収が1,749百万円(前期比9.7%増)となっています。
一方、営業費は38,306百万円(前期比4.1%増)となりました。
うち、人件費は5,415百万円(前期比2.1%増)、経費は10,749百万円(前期比20.4%増)でした。その主たる要因は、人件費が昨年度で入出庫線複線化工事、守谷追越設備新設工事、車体更新場新設工事が完成した事から、工事に携わった社員の人件費相当の固定資産取得価額への振替額の減少等により109百万円増加した事、修繕費が鉄道施設の経年劣化対応で1,105百万円増加したこと、動力費・水道光熱費が電力単価の上昇により269百万円増加したこと、固定資産除却費が総合基地内における鉄道物損事故に伴う車両の除却等で202百万円増加したこと等です。
諸税は3,299百万円(前期比1.7%増)となりました。これは、固定資産税等が入出庫線複線化、守谷追越設備、車体更新場の新設により課税標準額が増加し、51百万円税額増となり、事業税の外形標準課税が主として課税所得の増加により28百万円税額増となった一方で、前年度課税された車体更新場に係る不動産取得税が25百万円税額減となったことによります。減価償却費は18,843百万円(前期比2.5%減)でした。
以上により、鉄道事業営業利益は8,033百万円(前期比1.0%増)となりました。
また、低金利の環境下、営業外収益は127百万円(前期比19.2%減)となりました。一方、営業外費用は有利子負債の増加はあったものの、金利低下の影響により2,073百万円(前期比5.6%増)に止まったため、経常利益は6,087百万円(前期比1.0%減)となりました。この結果、10期連続で経常利益を計上することができました。
以上により、税引前当期純利益は6,087百万円となり、法人税、住民税及び事業税2,117百万円、法人税等調整額△116百万円を差引後の当期純利益は4,086百万円(前期比11.2%減)となりました。
財政状態については、資産合計919,207百万円(前事業年度末比44,593百万円減)、負債合計727,723百万円(前事業年度末比48,679百万円減)、純資産合計191,483百万円(前事業年度末比4,086百万円増)となりました。
資産の減少は、主として、鉄道・運輸機構からの返済により無利子貸付金が減少したこと及び鉄道施設等の減価償却によるものであり、負債の減少は、主として、関係自治体への返済により無利子借入金が減少したこと及び鉄道・運輸機構から譲渡を受けた鉄道施設の未払金が返済により減少したことによるものです。
純資産の増加は、当事業年度の純利益によるものです。なお、固定負債の大半を占める長期未払金535,292百万円は、長期割賦により譲り受けた鉄道・運輸機構への長期未払金ですが、その返済条件は、元利均等半年賦支払の方法による期間5年据置、35年償還であり、当面の財政状態は特に問題はないと考えています。
(注) 1 乗車効率の算出方法
2 上記金額には、消費税等は含まれていません。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は7,848百万円となり、前事業年度に比べて2,904百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の営業活動によるキャッシュ・フローは24,317百万円となり、前事業年度に比べて1,693百万円減少しました。
これは主として、未払消費税等の増減額が730百万円減少し、前事業年度に比べて1,788百万円減少したこと、減価償却費が18,843百万円と前事業年度に比べて488百万円減少した一方で、有形固定資産除却損が211百万円と前事業年度に比べて202百万円増加したこと、未払金の増減額が803百万円と前事業年度に比べて782百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の投資活動によるキャッシュ・フローは29,630百万円となり、前事業年度に比べて3,416百万円増加しました。
これは主として、収入面では、鉄道・運輸機構との間に締結した「事業費の貸付等に関する協定」に基づく鉄道・運輸機構からの貸付金回収による収入が30,774百万円と前事業年度に比べて248百万円減少したこと、投資有価証券の償還による収入が21,000百万円と前事業年度に比べて1,300百万円増加した一方で、支出面では、投資有価証券の購入による支出が△18,991百万円と前事業年度に比べて5百万円減少したこと、有形固定資産の取得による支出が△2,560百万円と前事業年度に比べて2,719百万円減少したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の財務活動によるキャッシュ・フローは△51,043百万円となり、前事業年度に比べて283百万円支出が減少しました。
これは主として、関係自治体が定めた「常磐新線建設資金貸付要綱」に基づく長期借入金返済による支出が△30,801百万円と前事業年度に比べて260百万円減少したこと、鉄道・運輸機構との間に締結した「常磐新線の建設及び譲渡・引渡し基本協定書」に基づく長期未払金の返済による支出が△20,241百万円と前事業年度に比べて22百万円減少したことによるものです。
③生産、受注及び販売の状況
当社の事業内容は、役務の提供を主たる事業としており、生産、受注及び販売の状況について、金額あるいは数量で示すことはしていません。そのため、「生産、受注及び販売の状況」は「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」の項において記載しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末(2019年3月31日)現在において判断したものです。
①重要な会計方針および見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、財務諸表の作成に当たっては、決算日における資産・負債および会計年度における収益・費用の数値に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積りを行った上で、継続して評価を行っています。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の経営成績等は、「 (1)経営成績等の概要①財政状態及び経営成績の状況」の項に記載のとおりですが、継続的な輸送人員増加に支えられ営業収益は46,340百万円(前期比3.5%増)となり、営業費の増加はあったものの、営業利益は過去最高益となりました。
一方、営業外収益の減少、営業外費用及び法人税等の増加により、当期純利益は4,086百万円(前期比11.2%減)となりました。
資本の財源及び資金の流動性については、当社は運送費、一般管理費等の営業費用の支払いや設備投資を実施しながら、主に鉄道・運輸機構への長期未払金の返済に資金を費やしています。当面の主な設備投資予定には、輸送力増強対策として車両の5編成増強、総合基地内留置線増強、変電所設備改良等総額100億円がありますが、これらに必要な資金は、利益の計上、減価償却費等により生み出された内部資金により賄う予定です。
(1)経営成績等の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
我が国の経済は、足元で輸出や生産の一部に弱さがみられるものの、雇用・所得環境などが改善し、緩やかな回復傾向が続きました。
景気動向や沿線の開発が堅調に進展したことにより、お客様のご利用は順調に推移し、当期の輸送人員は139,741千人[前期比4.4%増、内訳は、定期93,014千人(前期比5.1%増)、定期外46,727千人(前期比2.9%増)]となりました。一日当たりの輸送人員で見ると約386千人となり、前期の実績である一日当たり約370千人から約16千人の増加となっています。
こうした輸送人員の増加を反映し、当期の鉄道事業営業収益は46,340百万円(前期比3.5%増)となりました。
内訳は、定期運賃が23,774百万円(前期比4.7%増)、定期外運賃が20,816百万円(前期比1.7%増)、運輸雑収が1,749百万円(前期比9.7%増)となっています。
一方、営業費は38,306百万円(前期比4.1%増)となりました。
うち、人件費は5,415百万円(前期比2.1%増)、経費は10,749百万円(前期比20.4%増)でした。その主たる要因は、人件費が昨年度で入出庫線複線化工事、守谷追越設備新設工事、車体更新場新設工事が完成した事から、工事に携わった社員の人件費相当の固定資産取得価額への振替額の減少等により109百万円増加した事、修繕費が鉄道施設の経年劣化対応で1,105百万円増加したこと、動力費・水道光熱費が電力単価の上昇により269百万円増加したこと、固定資産除却費が総合基地内における鉄道物損事故に伴う車両の除却等で202百万円増加したこと等です。
諸税は3,299百万円(前期比1.7%増)となりました。これは、固定資産税等が入出庫線複線化、守谷追越設備、車体更新場の新設により課税標準額が増加し、51百万円税額増となり、事業税の外形標準課税が主として課税所得の増加により28百万円税額増となった一方で、前年度課税された車体更新場に係る不動産取得税が25百万円税額減となったことによります。減価償却費は18,843百万円(前期比2.5%減)でした。
以上により、鉄道事業営業利益は8,033百万円(前期比1.0%増)となりました。
また、低金利の環境下、営業外収益は127百万円(前期比19.2%減)となりました。一方、営業外費用は有利子負債の増加はあったものの、金利低下の影響により2,073百万円(前期比5.6%増)に止まったため、経常利益は6,087百万円(前期比1.0%減)となりました。この結果、10期連続で経常利益を計上することができました。
以上により、税引前当期純利益は6,087百万円となり、法人税、住民税及び事業税2,117百万円、法人税等調整額△116百万円を差引後の当期純利益は4,086百万円(前期比11.2%減)となりました。
財政状態については、資産合計919,207百万円(前事業年度末比44,593百万円減)、負債合計727,723百万円(前事業年度末比48,679百万円減)、純資産合計191,483百万円(前事業年度末比4,086百万円増)となりました。
資産の減少は、主として、鉄道・運輸機構からの返済により無利子貸付金が減少したこと及び鉄道施設等の減価償却によるものであり、負債の減少は、主として、関係自治体への返済により無利子借入金が減少したこと及び鉄道・運輸機構から譲渡を受けた鉄道施設の未払金が返済により減少したことによるものです。
純資産の増加は、当事業年度の純利益によるものです。なお、固定負債の大半を占める長期未払金535,292百万円は、長期割賦により譲り受けた鉄道・運輸機構への長期未払金ですが、その返済条件は、元利均等半年賦支払の方法による期間5年据置、35年償還であり、当面の財政状態は特に問題はないと考えています。
| 単位 | 前事業年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) | ||
| 営業日数 | 日 | 365 | 365 | 100.0 | |
| 営業キロ | ㎞ | 58.3 | 58.3 | 100.0 | |
| 客車走行キロ | 千㎞ | 45,605 | 46,378 | 101.7 | |
| 輸送人員 | 定期 | 千人 | 88,483 | 93,014 | 105.1 |
| 定期外 | 千人 | 45,425 | 46,727 | 102.9 | |
| 合計 | 千人 | 133,908 | 139,741 | 104.4 | |
| 旅客運輸収入 | 定期 | 百万円 | 22,697 | 23,774 | 104.7 |
| 定期外 | 百万円 | 20,471 | 20,816 | 101.7 | |
| 合計 | 百万円 | 43,169 | 44,590 | 103.3 | |
| 運輸雑収 | 百万円 | 1,594 | 1,749 | 109.7 | |
| 運輸収入合計 | 百万円 | 44,763 | 46,340 | 103.5 | |
| 乗車効率 | % | 42.7 | 43.5 | 101.9 | |
(注) 1 乗車効率の算出方法
| 乗車効率 | = | 輸送人員×平均乗車キロ | ×100 |
| 客車走行キロ×平均定員 |
2 上記金額には、消費税等は含まれていません。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は7,848百万円となり、前事業年度に比べて2,904百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の営業活動によるキャッシュ・フローは24,317百万円となり、前事業年度に比べて1,693百万円減少しました。
これは主として、未払消費税等の増減額が730百万円減少し、前事業年度に比べて1,788百万円減少したこと、減価償却費が18,843百万円と前事業年度に比べて488百万円減少した一方で、有形固定資産除却損が211百万円と前事業年度に比べて202百万円増加したこと、未払金の増減額が803百万円と前事業年度に比べて782百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の投資活動によるキャッシュ・フローは29,630百万円となり、前事業年度に比べて3,416百万円増加しました。
これは主として、収入面では、鉄道・運輸機構との間に締結した「事業費の貸付等に関する協定」に基づく鉄道・運輸機構からの貸付金回収による収入が30,774百万円と前事業年度に比べて248百万円減少したこと、投資有価証券の償還による収入が21,000百万円と前事業年度に比べて1,300百万円増加した一方で、支出面では、投資有価証券の購入による支出が△18,991百万円と前事業年度に比べて5百万円減少したこと、有形固定資産の取得による支出が△2,560百万円と前事業年度に比べて2,719百万円減少したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の財務活動によるキャッシュ・フローは△51,043百万円となり、前事業年度に比べて283百万円支出が減少しました。
これは主として、関係自治体が定めた「常磐新線建設資金貸付要綱」に基づく長期借入金返済による支出が△30,801百万円と前事業年度に比べて260百万円減少したこと、鉄道・運輸機構との間に締結した「常磐新線の建設及び譲渡・引渡し基本協定書」に基づく長期未払金の返済による支出が△20,241百万円と前事業年度に比べて22百万円減少したことによるものです。
③生産、受注及び販売の状況
当社の事業内容は、役務の提供を主たる事業としており、生産、受注及び販売の状況について、金額あるいは数量で示すことはしていません。そのため、「生産、受注及び販売の状況」は「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」の項において記載しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末(2019年3月31日)現在において判断したものです。
①重要な会計方針および見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、財務諸表の作成に当たっては、決算日における資産・負債および会計年度における収益・費用の数値に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積りを行った上で、継続して評価を行っています。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の経営成績等は、「 (1)経営成績等の概要①財政状態及び経営成績の状況」の項に記載のとおりですが、継続的な輸送人員増加に支えられ営業収益は46,340百万円(前期比3.5%増)となり、営業費の増加はあったものの、営業利益は過去最高益となりました。
一方、営業外収益の減少、営業外費用及び法人税等の増加により、当期純利益は4,086百万円(前期比11.2%減)となりました。
資本の財源及び資金の流動性については、当社は運送費、一般管理費等の営業費用の支払いや設備投資を実施しながら、主に鉄道・運輸機構への長期未払金の返済に資金を費やしています。当面の主な設備投資予定には、輸送力増強対策として車両の5編成増強、総合基地内留置線増強、変電所設備改良等総額100億円がありますが、これらに必要な資金は、利益の計上、減価償却費等により生み出された内部資金により賄う予定です。