有価証券報告書-第96期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得情勢の改善が続き、企業収益も高水準で推移しており、緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、中国経済の減速の影響を受け、このところ輸出や生産の一部に弱さがみられてきており、景気回復に陰りがみえつつあります。また、米国と各国の通商問題の動向や、中国経済の先行き、英国のEU離脱問題の動向など、世界経済を減速させるリスクが多数存在し、わが国経済への影響が懸念されるところです。
県内経済においては、雇用情勢は着実に改善してはいるものの、企業の生産活動や個人消費に弱さがみられ、総じてみれば横ばいの動きとなりました。こうしたなか、企業の景況感は製造業、非製造業ともに悪化しており、景気回復の実感が乏しいのが現状であります。
このような状況下で、当社は第5次長期経営計画[イノベーションⅡ]の最終年度を迎え、連結売上高115億円、連結経常利益3億円、グループ全体の借入金10億円減額を目標に、売上の拡大と利益の確保に努めてまいりました。
当連結会計年度は、2018年10月に当社の完全子会社であるヤマコーリゾート株式会社から、新設分割方式により、上山市蔵王坊平高原を拠点とするライザ部門(飲食業、旅館業、索道業等)を承継する新会社「蔵王ライザワールド株式会社」を設立させ、その後、当社がヤマコーリゾート株式会社を吸収合併する組織再編を行いました。この組織再編により、当社グループにおける事業効率の向上を図りました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ4百万円減少し、210億6千6百万円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ2億8千万円減少し、120億円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2億7千6百万円増加し、90億6千5百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は112億7千8百万円(前年同期比0.8%増)で、前連結会計年度に比べ9千3百万円の増収となりましたが、営業利益は4億1千6百万円(前年同期比8.5%減)の計上となり、前連結会計年度に比べ3千8百万円の減益となりました。営業外収益は退職給付引当金戻入額5千7百万円等、合計1億1千6百万円を計上し、営業外費用では山交ビルアスベスト除去費用1億4千万円や支払利息等、合計2億5百万円を計上した結果、経常利益は3億2千7百万円(前年同期比22.1%減)となりました。特別利益は補助金収入2億8千8百万円等、合計3億9百万円を計上し、特別損失では減損損失2億8千2百万円等、合計3億7百万円を計上したため、税金等調整前当期純利益は3億2千9百万円(前年同期比53.7%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1億7千1百万円(前年同期比54.8%減)となりました。
事業の種類別セグメントの経営成績は、次のとおりです。
(一般旅客自動車運送事業)
当連結会計年度は、乗合バス事業では、山形仙台間高速バスが順調に推移したことに加え、冬期間の山形蔵王温泉間の乗合バスでは、蔵王へ樹氷鑑賞に訪れる訪日外国人旅行者の増加が著しく、増発体制をとりながらの運行と好調に推移しました。貸切バス事業では、貸切車両2台を増車し収入確保に努めましたが、稼働率は上昇したものの、日車単価の下落が大きく、また大きなイベントもなかったため減収となりました。ハイヤー・タクシー事業では、乗務員不足による稼働時間の減少が影響し減収となりました。
この結果、売上高は41億2千8百万円となり、前連結会計年度に比べ3千6百万円減少(前年同期比0.9%減)しました。営業損失は2億3千7百万円で、前連結会計年度に比べ9千2百万円落ち込みました。
(索道事業)
当連結会計年度は、冬期の降雪の遅れにより営業開始が遅れ、不安な滑り出しとなりましたが、前年蔵王山噴火警報の影響で減少した利用者が徐々に回復にむかい、売上高は5億7千4百万円となり、前連結会計年度に比べ1千7百万円増加(前年同期比3.1%増)しました。営業損失は1千1百万円で、前連結会計年度に比べ1千3百万円改善しました。
(旅館業)
当連結会計年度は、蔵王坊平地区の宿泊施設では順調に推移しましたが、「月山リゾートイン」にて前年受注したインターハイ関係者の宿泊の補填ができず、売上高は1億2千4百万円となり、前連結会計年度に比べ0百万円減少(前年同期比0.3%減)しました。営業損失は4百万円で、前連結会計年度に比べ0百万円改善しました。
(不動産業)
当連結会計年度は、賃貸借契約の更改等による賃料の減少もありましたが、土地販売収入が好調に推移し、売上高は12億5千9百万円となり、前連結会計年度に比べ7千3百万円増加(前年同期比6.2%増)しました。営業利益は5億5千8百万円で、前連結会計年度に比べ5千4百万円増加しました。
(旅行業)
当連結会計年度は、「地域密着型」の営業販売に取り組みながら、ホームページでの商品販売も展開しましたが、主催旅行や個人グループ旅行の取扱いが減少し、売上高は3億1千5百万円となり、前連結会計年度に比べ1百万円減少(前年同期比0.4%減)しました。営業損失は1千4百万円で、前連結会計年度に比べ3百万円改善しました。
(スポーツ施設業)
当連結会計年度は、ゴルフ場施設では残雪の影響でオープンが予定より遅れ、夏場には連日の酷暑により来場者数は前年に比べ減少しました。また蔵王坊平地区にある指定管理施設の売上が減少し、売上高は7億8千9百万円となり、前連結会計年度に比べ8百万円減少(前年同期比1.2%減)しました。営業利益は3百万円で、前連結会計年度に比べ1千万円減少しました。
(各種商品小売業)
当連結会計年度は、バイオマスエネルギープラント用付属機器の取扱いやサインプロモーション事業の伸長により、売上高は32億7千5百万円となり、前連結会計年度に比べ7千万円増加(前年同期比2.2%増)しました。しかしながら、2019年2月に山形県上山市で発生したバイオマスエネルギープラントの事故に伴い、当該プラントの施工先に対する売掛債権に貸倒引当金を計上したため、営業利益は1億5百万円となり、前連結会計年度に比べ3千1百万円減少しました。
(自動車整備事業)
当連結会計年度は、自社車両の作業が多く、外部依頼の受注に制限がかかってしまいましたが、売上高は1億6千6百万円となり、前連結会計年度に比べ1百万円増加(前年同期比1.1%増)しました。営業利益は2千2百万円で、前連結会計年度に比べ1千4百万円増加しました。
(その他の事業)
その他の事業の主要となる遊園地事業は、ゴールデンウィークの悪天候により大きく売上が減少しました。その後、ハロウィンイベントや婚活イベントなどで増収を図りましたが、挽回するまでには至りませんでした。その他の事業全体の売上高は6億4千4百万円となり、前連結会計年度に比べ2千2百万円減少(前年同期比3.5%減)しました。営業損失は8百万円で、前連結会計年度に比べ9百万円改善しました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5億9千9百万円増加し、当連結会計年度末には29億4千6百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、13億8百万円(前連結会計年度は13億3千6百万円の増加)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益3億2千9百万円に、減価償却費8億7千万円や減損損失2億8千2百万円等を加算し、法人税等の支払額2億6千8百万円や利息の支払額4千8百万円等を減算したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、1億6千3百万円(前連結会計年度は7億5千2百万円の減少)となりました。これは主として、有価証券の償還による収入2億円があったものの、固定資産取得による支出4億1千4百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、5億4千5百万円(前連結会計年度は2億5千万円の減少)となりました。これは主として、長期借入れによる収入8億5千万円があったものの、長期借入金の返済による支出10億5千9百万円及びファイナンス・リース債務の返済による支出2億6千6百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) |
| 一般旅客自動車運送事業 | 4,128,402 | 99.1 |
| 索道事業 | 574,825 | 103.1 |
| 旅館業 | 124,016 | 99.7 |
| 不動産業 | 1,259,552 | 106.2 |
| 旅行業 | 315,144 | 99.6 |
| スポーツ施設業 | 789,814 | 98.8 |
| 各種商品小売業 | 3,275,707 | 102.2 |
| 自動車整備事業 | 166,555 | 101.1 |
| その他の事業 | 644,169 | 96.5 |
| 合計 | 11,278,188 | 100.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状況の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は51億6千6百万円(前連結会計年度末48億7千8百万円)となり、2億8千8百万円増加しました。これは主として、有価証券の2億円の減少があったものの、現金及び預金が4億4千7百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は158億9千9百万円(前連結会計年度末161億9千2百万円)となり、2億9千2百万円減少しました。これは主として、リース資産が1億7百万円増加したものの、建物及び構築物が減価償却により1億7千3百万円の減少及び減損損失等の計上により、土地が1億3千9百万円、無形固定資産が1億4千6百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は73億9千8百万円(前連結会計年度末73億7千1百万円)となり、2千7百万円増加しました。これは主として、短期借入金が6千8百万円減少したものの、リース債務が4千7百万円増加及び支払手形及び買掛金が3千6百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は46億2百万円(前連結会計年度末49億1千万円)となり、3億8百万円減少しました。これは主として、資産除去債務が1億3千万円増加したものの、退職給付に係る負債が1億8千1百万円減少及び長期借入金が1億6千3百万円減少したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は90億6千5百万円(前連結会計年度87億8千8百万円)となり、2億7千6百万円増加しました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益等の計上により、利益剰余金が2億2千万円増加したことによるものであります。
b.経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、不動産業にて土地販売収入が好調に推移したことや各種商品小売業にてバイオマスエネルギープラント用付属機器の取扱いを行ったことにより、売上高は112億7千8百万円となり、前連結会計年度に比べ9千3百万円増加(前年同期比0.8%増)しました。しかしながら、一般旅客自動車運送業での原油価格上昇による車両燃料費の増加や車両代替に伴う減価償却費の増加、各種商品小売業での貸倒引当金の計上などがあり、営業利益は4億1千6百万円(前年同期比8.5%減)となりました。
なお、セグメントごとの経営成績については「第2事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。
営業外収益は、退職給付引当金戻入額5千7百万円等、合計1億1千6百万円を計上し、営業外費用では山交ビルアスベスト除去費用1億4千万円や支払利息等、合計2億5百万円を計上した結果、経常利益は3億2千7百万円(前年同期比22.1%減)となりました。
特別利益では、補助金収入2億8千8百万円等、合計3億9百万円を計上し、特別損失では減損損失2億8千2百万円等、合計3億7百万円を計上したため、税金等調整前当期純利益は3億2千9百万円(前年同期比53.7%減)となりました。
これより、法人税、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引き、親会社に帰属する当期純利益は1億7千1百万円(前年同期比54.8%減)となりました。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品販売における売上原価、人件費及び燃料油脂費などの販売費および一般管理費の営業費用並びに法人税等の支払によるものであります。投資資金需要の主なものは、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は78億6千2百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は29億4千6百万円となっております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、「地域になくてはならない企業グループ」を目指し、2016年4月より第5次中期経営計画をスタートさせ、当連結会計年度で最終年度を迎えました。連結売上高115億円、連結経常利益3億円を目標に掲げ、売上の拡大と利益の確保に取り組みました。また、第5次中期経営計画期間内でのグループ借入金10億円減額を目標に掲げ、借入金の圧縮に努めました。
当連結会計年度における連結売上高は112億7千8百万円で目標の115億円には届きませんでしたが、連結経常利益は3億2千7百万円となり、3期連続で達成いたしました。またグループ借入金は第5次中期経営計画スタート時に比べ、7億5千6百万円減少しましたが、目標のグループ借入金10億円減額には届きませんでした。