有価証券報告書

【提出】
2019/06/25 16:08
【資料】
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【項目】
174項目

有報資料

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社が判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、グループ企業理念(2001年4月策定)において、以下の通り3つの柱を掲げております。
<商船三井グループ企業理念>①顧客のニーズと時代の要請を先取りする総合輸送グループとして世界経済の発展に貢献します
②社会規範と企業倫理に則った、透明性の高い経営を行ない、知的創造と効率性を徹底的に追求し企業価値を高めることを目指します
③安全運航を徹底し、海洋・地球環境の保全に努めます
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社は2017年度をスタートとする経営計画「ローリングプラン2017」を策定し、財務規律を意識しながら当社グループが競争優位にある事業・プロジェクトに経営資源を優先的に投入し、将来の安定利益の積み増しを図ってまいりました。また2018年度は「ローリングプラン2018」のもと、これら施策の深度化に取り組んでまいりました。
2019年度はこの取り組みを継続し、「相対的競争力No.1事業の集合体」を10年後の目指す姿とする経営計画「ローリングプラン2019」を策定しました。外部環境の変化に基づいた現状認識のもと、この目指す姿に向けて、3つの基本方針(海洋事業を中心に強み分野への経営資源の重点投入、顧客目線にたったストレスフリーなサービスの提供、環境戦略の推進とエミッションフリー事業のコア化)を柱として、以下の施策を実行してまいります。
①基本方針に基づく投資・事業戦略
・全世界的に多様化する資源・エネルギーの輸送ニーズに応えるべく、主に海洋事業やLNG船事業(特に高付加価値分野)といった当社が持つ知見・技術を活かし成長が期待できる事業を経営資源の重点投入分野と定め、拡大・強化を図る。その他海運事業においても当社の強みを伸ばせる事業分野には投資効率を意識しながら経営資源の投入を行う。
・投資と財務規律のバランスを念頭に、投資案件の絞り込みを行うとともに事業・資産のキャッシュ化を進めフリーキャッシュフローの改善を図る。
②基本方針を支える重点強化項目
昨年度と同様、中期的な重点強化項目として、海技力強化、ICT活用、技術開発、環境・エミッションフリー事業、働き方改革推進の計5項目を複合的に連関させながら、自律航行実現に向けた要素技術の研究やLNG燃料船の検討、職場・組織の風土を変革していくワークプレイス改革などの具体的な施策を推進する。
③今年度の注力テーマ
・昨年末の客船事故の反省をもとに、お客様の信頼回復を図るべく、グループ全体の安全・品質管理体制を見直す。
・2020年1月に開始されるSOx排出規制への戦略的な対応として、安全かつ経済的な燃料切り替えや技術トラブル防止に全社横断的に取り組む。
<中長期的利益水準・財務指標>
中期的にイメージする水準2027年目標
経常利益800~1,000億円1,500~2,000億円
ROE8~12%-
ギアリングレシオ2.0倍以下1.0倍

<株主還元>当面は連結配当性向20%を目安とし、中長期的課題として配当性向の向上に取り組みます。
当社は、社会に対するマイナスの影響を最小化しながら、当社の社会的価値を最大化するために、事業を通じて優先的に取り組むべき社会課題を「サステナビリティ課題(マテリアリティ)」と定義し、「輸送を通じた付加価値の提供」、「海洋・地球環境の保全」、「海の技術を進化させるイノベーション」、「地域社会の発展と人材育成」及び「事業を支えるガバナンス・コンプライアンス」をサステナビリティ課題に位置づけ、SDGs(Sustainable Development Goals)に対する積極的な取り組みを行います。
具体的な取り組み例としては、環境経営委員会の設置とグリーンボンドの発行が挙げられます。環境経営委員会は、日々高まっている環境対策や社会・政治の動き、さらにはお客様のニーズに対し、当社の環境戦略の司令塔としての役割を担います。また、当社が策定したグリーンプロジェクト(バラスト水処理装置、SOx(硫黄酸化物)スクラバー、LNG燃料船、LNG燃料供給船、新型PBCF(Propeller Boss Cap Fins)、ウィンドチャレンジャー計画)に充当する目的で計100億円のグリーンボンドを発行しました。その内50億円は事業会社として国内初の個人投資家向けです。
サステナビリティ課題は、経営計画「ローリングプラン2019」における目指す姿を実現するための3本柱 (海洋事業を中心に強み分野への経営資源の重点投入、顧客目線にたったストレスフリーなサービスの提供、環境戦略の推進とエミッションフリー事業のコア事業化)と表裏一体の関連性をもっており、基本方針を支える重点強化項目(海技力強化、ICT活用、技術開発、環境・エミッションフリー事業、働き方改革推進)はサステナビリティ課題の解決手段としての役割も果たします。経営計画とサステナビリティ課題に取り組むことで当社の中長期的な社会的価値や企業価値の向上を実現し、更にはSDGsの達成に貢献します。
<対処すべき課題>2018年4月1日に川崎汽船株式会社、日本郵船株式会社との共同出資によるコンテナ船事業統合会社OCEAN NETWORK EXPRESS社が営業を開始しました。初年度はオペレーション面の混乱もあり期初の想定よりも大幅な損益悪化となりました。同社が早期にお客様の信頼を取り戻し、統合によるシナジー効果を発揮できるよう、適切なガバナンスの下、株主として同社の事業基盤確立に向け支援してまいります。
なお、当社グループは、2012年以降、完成自動車車両の海上輸送に関して各国競争法違反の疑いがあるとして、米国等海外の当局による調査の対象となっております。また、本件に関連して、当社グループに対し損害賠償及び対象行為の差止め等を求める集団訴訟が米国等において提起されています。このような事態を厳粛に受け止め、当社グループでは独禁法をはじめとするコンプライアンス強化と再発防止に引き続き取り組んでまいります。

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